( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

213: お題なし :2008/02/01(金) 21:33:40.17 ID:0SMSj8LlO
ツンは時々学校帰りにサーターアンダーギーを食べに行こうと僕を誘った。
半分屋台みたいなちんすこう屋の前で彼女と一緒に立ち食いするそれは、甘くてほくほくとしており、毎回僕に舌鼓を打たせた。

そして、その日も僕たちはサーターアンダーギーを食べていたんだ。珍しくツンが無口で、機嫌が悪いのかと思った。
でも、しばらく黙り込んで揚げ菓子をもそもそかじった後、ツンは僕と目を合わせないでつぶやいた。

ξ゚听)ξ「私、本土の大学に行くの」

( ^ω^)「え……」

ξ゚听)ξ「だからさよならしなくちゃいけない。ごめんねブーン」

そのまま俯いて泣き出したツンに対して、何が言えたというのだろう。
僕たちの間に沈黙が流れてしばらくするとツンは踵を返して走り去ってしまった。

じーんと頭が麻痺したみたいで、にもかかわらず妙に冷静に『もったいない』と思考した僕は、手に持ったサーターアンダーギーを一口かじる。
冷めたそれは、粉っぽくて、油っこくて不味かった。



戻る