( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

585: ほしゅがてら :2008/02/02(土) 17:24:22.83 ID:oPI6rcy8O
雨、雨、雨。

土砂降りの休日、私の元に届いたのは一通の手紙だった。

差出人は、ひどく懐かしい名前。

ゆっくりと開けてみる。

シンプルな便箋に整然と並ぶ文字。

決して長い文面ではなかったが手紙をくれたことだけでも嬉しく、読んでいると笑みが零れた。

何度か読み返し、手紙を封筒に戻そうと持ち上げると、かさりと音がして何かが落ちた。

……桜貝だ。

粋なことをするものだ。

川゚ー゚)『また、この季節に、会えるといいな』  
そう言っていた彼女の顔を思い出す。

ふと窓の外を見ると、土砂降りだった雨もすっかり止んでいた。


『来月、そちらへ行きます。あの海で会いましょう。』


波の音。潮の匂い。
雨上がりの空は、夏の訪れを告げていた。



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