( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

997:リーマンブーンの恵方巻き ◆tOPTGOuTpU :2008/02/03(日) 23:06:42.91 ID:hcscLDQS0
( ^ω^)「ただいま……」

「おかえり」など期待していなかったが、案の定返事は無かった。
疲れのため、へべれげみたいになった足を引きずりながらリビングへ向かった。
無人だったが、机の上には巨大な恵方巻きが皿の上に乗っていた。
「夕食」とだけ書かれたチラシの裏が、皿を重しにして挟まっていた。
ブーンは無言で着席すると、南南東に向かって食べ始めた。

(;^ω^)「……! ……!」

口径がやけに大きい。口に収めるのが一杯々々で、中々噛み切ることが出来ない。
具材の味が酢飯の傾打ちのせいで、よく分からなかった。
途中、糊が喉の中で絡まって地獄を見た。
巻き寿司はやけに長かった。
ブーンは当初、「これだけで満腹になるものか」と憤慨遣る瀬無い気持ちであった。
だが、未だ四分の一程も残っている状況で、ギブアップしたくなるほど満腹になってしまっていた。
胃の内容物が逆流しそうになる中で、ようやくブーンは完食した。

( ^ω^)「……ゲップ」

お茶を飲もうと考え、急須に手を伸ばした。
コップに注ぎ飲んだところで、中身が天つゆだったのを知る。

一生幸せになれないと思った。



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