( ^ω^)ブーンが心を開くようです

  
4: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:48:01.20 ID:4/EN2i210
  
第13話

これほど会議室に入るのが嫌だと思ったのは何時以来のことだろうか?
初めて任務を失敗した時に呼び出された時? それとも異動辞令をもらった時?

まあ以前の経験と違うのは、今回呼び出されるのは全て自分のせいだと自覚していることだが。

クーはゆっくりと会議室のドアをノックした。
「どうぞ」という声が中から返ってきた。

川 ゚ -゚) 「失礼します」

クーはひとつ息を吐いて、中に入った。

会議室の中は、朝早いというのに人で埋まっていた。
この組織の人間、政府の役人、アドバイザー、様々な人物が席につき、それぞれ目の下に隈をつくった顔をこちらに向けていた。

みんな寝られなかったと見える。当たり前だろう。昨日あんなことがあったんだから。



  
5: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:49:07.47 ID:4/EN2i210
  

狐「とりあえず、席に座ってくれ」

川 ゚ -゚) 「はい」

クーは素直に席に座った。
皆からの視線、特に役人然とした政府関係者の厳しい視線が感じられ、居心地が悪い。

けど逃げ出すわけにもいかない。ここが正念場だ。

狐「さて、詳しいことを聞かせてもらえるかな?」

いつもの明るい調子の声で狐は言う。
だが、その瞳の奥に正体不明の鋭さがあると思うのは気のせいではないのだろう。

クーは立ち上がり、ゆっくりと言葉を噛み締めるように話を始めた。

川 ゚ -゚) 「詳細は報告書に書いてあるとおりです」

数十枚に及ぶ報告書を手に取り、会議室にいる全員に向けて指し示した。



  
7: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:51:07.17 ID:4/EN2i210
  

川 ゚ -゚) 「『影』の討伐を行おうとしていた際、原因不明の『影』の消失現象に出くわしました。
     これは以前から観測されていたことであり、詳しい説明は省きます。
     また、工場付近に近づいた時から通信が不能となっていました。おそらくジャミングをかけられていたと思われます」

「そこで退いていればいいものを……」

役人顔の男が憎々しそうに呟いたのは、聞かなかったことにした。

川 ゚ -゚) 「『影』の消失現場に入った所で、正体不明の敵からの銃撃を受けました。
     おそらく敵は『赤坂』に所属するギコという男だと思われます。
     その後、銃撃を避けていくにつれてブーン君の姿をロスト。
     それから戦闘を継続していましたが、敵は早々に撤退。ブーン君と合流しようとしましたが、彼の姿は工場のどこにもありませんでした」

狐「で、今の状況、というわけか……」

沈黙が会議室の中に降り立った。誰も彼もが資料に目を通すだけで、発言をしようともしない。
それだけ深刻な状況なのだから仕方のない。



  
8: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:53:01.56 ID:4/EN2i210
  

あの時、ギコは「時間だ」という呟きを残して不自然なほど素早く逃げていってしまった。
不審に思ったものの、これでブーンと合流できると安心した。が、甘かった。

ブーンはどこにもいなかった。
まるでその存在を消されたかのように、その工場から姿を消していた。

しかも、だ。おそらくブーンは誰かと戦っていたはずなのにその痕跡すら残っていなかったのだ。
見つけたのは、壁に不自然に空いていた刀傷と思われる跡だけ。

おそらく投擲武器が刺さった跡だ。
ということは、ブーンはその使い手にやられて、そのまま連れ去られたとするのが妥当な判断。

そういうことを一瞬で判断できる自分を、その時ほど恨んだことはなかった。



  
11: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:54:57.47 ID:4/EN2i210
  

川 ゚ -゚) 「ブーン君を連れ去ったのは誰なのかはわかっていません。
     あの場にギコがいたとことから『赤坂』が行った可能性が1番高いため、現在ぃょぅに探りを入れてもらっているところです。
     報告、以上」

狐「うん、よくわかったよ」

「にしても、これはまずい状況ですな」
と苦い顔をして言ったのは、この組織のご意見番であるご老人。

「そんな当たり前のことをいちいち言わないでください。もし他国の組織が捕獲したとなると、パワーバランスが」
とのたまったのは、政府関係者。

次々と発言していく出席者達。収集がつかなくなりそうだ。



  
12: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:57:12.22 ID:4/EN2i210
  

と、役人顔の男が立ち上がる。
彼は以前からこの組織に関して否定的であり、予算の無駄遣いだと常々言っている男だ。よく覚えている。

役人顔の男「だいたいクー君に彼を任せてよかったのか、以前から疑問だったんですよ。
      『人の子』は日本にとって、いや世界にとって重要な人物です。
      前にも言いましたが、やはり政府関係者、防衛庁辺りにでも任せておいた方がよかったんですよ。
      所長の推薦があってこれまで渋々認めていましたがね。
      なのに、この事態だ。これだから1度裏切った人間は信用できな――」

狐「黙れ」

狐の冷徹な声が響いた途端、しんと会議室が一瞬にして静寂に包まれた。
役人顔の男が呆然とした表情で立ち尽くしている。

狐「それは関係のないことだ。それ以上言うなら、政府に意見陳述書を提出させてもらう」

狐は、それだけでも人を殺せるような厳しい視線を役人顔の男に向ける。
男は観念したのか、たじたじと椅子に座り、すねた子供のような表情で報告書へと視線を逃がした。

狐「……問題はこれからのことです」

いつもの調子に戻った狐は、報告書を掲げて言った。



  
13: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/11(土) 23:59:11.42 ID:4/EN2i210
  

狐「あまり時間はかけられません。ブーン君が行方不明となると、これからの世界情勢はどうなるかわからない。
  各部署は情報収集と彼の捜索に全ての時間を割くように。それと、公安と警察の力も貸してもらいます。いいですね?」

有無を言わさない表情で政府関係者達へと視線を移す狐。
めがねをかけた役人顔の男達はただうなずくしかできなかったのだった。

狐「それでは、『VIP』関係者は自分の部署に戻り、これからの指示を待つこと。残りは公安・警察との連携を確かめるため、会議室に残ってください。
  以上」

クー、モナー、そして他の『VIP』の所属する者は全員立ち上がり、その場から退出。

廊下に出た途端、ぐんと肩に疲労がのしかかったような気がして、クーはふらりと身体をよろけさせた。



  
14: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:01:56.12 ID:62RqceFl0
  

( ´∀`)「ちょ、クー。大丈夫かモナ?」

川 ゚ -゚) 「あ、ああ……大丈夫だ。少し寝ていないだけだ」

( ´∀`)「働きすぎだモナ。少しは休まないと、いつか倒れてしまうモナ」

川 ゚ -゚) 「そうだな……」

けどそんなことは言ってられないだろう?

そう口に出してしまいそうになったクーは、しかしくるりと進行方向を変えて早足で歩き出した。
これからもっと辛いことが待ち受けているのだ。こんな会議なんかよりももっと辛くて、心にのしかかること。

早めに済ませたい。

( ´∀`)「どこに行くんだモナ?」

川 ゚ -゚) 「……事情説明に。彼らにな」

( ´∀`)「そうかモナ……」

モナーはそれ以上何も言わず、その巨体を翻して離れていった。
そうだな。こうやって何も言わないでいてくれた方が助かる。優しい男だ、こいつは。



  
15: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:03:57.11 ID:62RqceFl0
  

厳しい顔で歩を進めるクーは、ひとつの部屋の前に立ち止まった。

ブーン、ショボン、ドクオ達の共同部屋。
きっと3人がこの部屋にいる。ブーンの友達であり、最も大事な仲間である彼らが。

大きく息を吸い込み、吐く。
よし、行こう。

ノックをして部屋に入ると予想通り彼らがいた。

それぞれ暗い顔で椅子に座り込んだまま動かなかった。

('A`)「……」
(´・ω・`)「……」
ξ゚─゚)ξ「……」

少しだけ顔をあげてこちらを見る3人。

きっと一晩中ブーンのことを心配していたのだろう。
いや、それとも朝になっても戻っていないブーンに気付いて、スタッフの誰かに聞いたけれども満足な答えが返ってこず、
失意のままこの部屋にへたり込んでいたのだろうか?

そんな疲れが顔ににじみ出ている。



  
17: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:06:02.68 ID:62RqceFl0
  

(´・ω・`)「……クーさん、ブーンは?」

そのショボンの言葉を皮切りに、クーは手短に事の事情を話した。

昨日仕事で、正体不明の人物に襲われたこと。
自分とブーンは途中ではぐれてしまい、敵との交戦が終わった後になって探しても見つからなかったこと。
『赤坂』を中心に情報をかき集めているが、彼に関する情報はひとつも入らないこと。

そのひとつひとつを静かに聞いていた3人。
話し終えた時にはそれぞれ絶望に伏した表情で顔を俯けていた。

ξ゚听)ξ「そ、それじゃあ、ブーンが生きてるのかさえわからないですか?」

川 ゚ -゚) 「……そうだ」

ξ゚听)ξ「そんな……」

顔を手で覆うツン。
それを悲痛な思いで眺めていたクーは「すまない」と気休めにもならない謝罪を口にした。



  
18: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:07:58.64 ID:62RqceFl0
  

(‘A`)「ざけんなよ!」

ドクオがいきなり、胸倉を掴んできた。
彼の顔と声は怒りに満ち、手は震えている。

抵抗する気すら起こらず、クーは彼のなすがままにした。

('A`)「あんた達が守るんじゃなかったのかよ! あいつが大事だって言うんなら、どうしてもっと……もっと!」

川 ゚ -゚) 「……すまない」

('A`)「っ!このやろう!」

ドクオが握りこぶしを作って、腕を振りかぶる。
クーは目を瞑らず、一切を受け入れようと歯を食いしばった。



  
19: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:09:57.64 ID:62RqceFl0
  

だが、その拳は止まった。
止めたのはショボンだった。

(´・ω・`)「やめなよ、ドクオ」

('A`)「なんでだよ……ブーンがいなくなったのは!」

(´・ω・`)「ブーンが戦うと言った時から、こういうことがあるかもしれないと思っていただろ? 僕達も、ブーン自身も。
     彼女を責めるのは見当違いだ。僕達は自分達で決めて、自分達で受け止めていたはず」

ショボンは落ち着いた口調で話しているが、その右手は握りこぶしが震えているのをクーは見逃さなかった。
そして、ますます己の罪悪感にさいなまれた。

(‘A`)「そんなの……そんなのわかってるさ! けどな! やりきれねえんだよ!」

胸倉を掴んでいた手を離し、ドクオは壁に手をつく。

('A`)「どうしてブーンなんだ!? どうして俺たちは何もできねえんだ!? こんな……こんな……!」

「くそぅ!」とドクオが壁を殴った。
自分の手の爪で掌から血を流し、手の甲は殴った衝撃で内出血している。
だがドクオはそんなことを気にもかけず、ただ俯いて「くそぅ……」と悲痛な叫びをあげていた。



  
20: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:12:02.26 ID:62RqceFl0
  

いたたまれず、クーは頭をさげて「すまなかった……」と最後に言葉を残し、部屋を出た。
誰もそれを止めることはなく、今はそれがありがたいとさえ思えた。

部屋を出たクーは、しかし歩き出そうとはせず、ドアの前で立ち止まっていた。

扉を挟んだ向こうから女の子の泣き声が聞こえる。悲壮な泣き声。おそらく涙で頬をぬらしているのだろう。

クーは扉にもたれかかって握りこぶしを作り、壁にたたきつけた。

ダン!という音が廊下に響く。

川 ゚ -゚) (何をしているんだ私は……!)

歯軋りして拳を更に硬くする。

ふがいない自分への罰。それでいて贖罪。

あれほどブーンを守ると決めたのに。
あれほど仲間を失わないと決めていたのに。
どうして、どうしてだ? どうして繰り返してしまう? 
人は己の業から逃れることなどできないということなのか?



  
21: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:13:53.79 ID:62RqceFl0
  

川 ゚ -゚) (私は強くなったのではないのか……?)

哀れで弱い自分があまりにもふがいない。
クーは顔を下げ、ただひたすら硬い握りこぶしを作った。

(*゚−゚)「クーさん……」

川 ゚ -゚) 「しぃ……それにつーか」

横に目を向けると、しぃとつーの姉妹がいた。

しぃは心配そうな顔でこちらを見つめ、つーは焦点の合わない目でぼーっと無表情のまま車椅子に座っている。

クーは、ふとつーの目を見てみたが、彼女から視線が返ってはこなかった。



  
22: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:15:48.85 ID:62RqceFl0
  

つーは基本的に妹のしぃ以外の人間と話をしようとはしない。
記憶力が大幅に欠如しており、思考能力も低下しているつーは、たとえ誰かを覚えようとしても覚えられないし、覚えたいという欲求すら持てないのだ。

最近はブーンという存在を覚えて話をすることが多くなったようだが、
昔からの知り合いである自分を見てもまったく反応を見せないその様は、やはり精神が正常とは言い難い。

そんな彼女を見たクーはいっそう自分のふがいなさを再認識させられ、自然と自嘲の笑みを浮かべた。

(*゚−゚)「聞きました。ブーンさんが……」

川 ゚ ー゚)「ああ、笑ってくれていいぞ。またやってしまったのだからな。無力な人間だ、私は」

いじわるな言葉だと分かっていた。しぃが笑うわけはないし、自分を責めてくることもないだろう。
だから、これは自暴自棄になった馬鹿な自分に向けて言った言葉だ。同じ道をたどることしかできない自分への……



  
23: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:18:31.49 ID:62RqceFl0
  

「あははは」

突然、明るい笑い声が廊下中に響き渡った。

川 ゚ -゚) 「……つー?」

(*゚−゚)「お姉ちゃん?」

(*゚∀゚)「あはははは!」

それはつーだった。
大口を開け、腹を手で押さえて大声で笑っている。
底抜けに明るい笑い。無邪気で子供のような残酷さをもった笑い。

長い間それは止まらず、クーとしぃはそれを呆然とした表情で眺めていた。

(*゚∀゚)「ねえねえ、天気が曇りの時の太陽ってぇ、何してるんだろうねぇ」

(*゚ー゚)「お姉ちゃん、何を言ってるの?」



  
24: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:20:29.40 ID:62RqceFl0
  

つーは笑いながら喋る。笑い声はまだ廊下に響いている。

(*゚∀゚)「曇りの時もちゃんと光ってるのかなぁ? けど、こっちからは見えないもんねぇ。
    もし太陽が見たいならぁ、もっと光ってもらうかぁ、風が雲を飛ばしちゃうのを待つしかないよねぇ」

川 ゚ -゚) 「……」

クーは呆然とその話に聞き入った。
なんだ? つーは何が言いたいんだ? いつもの妄言なのか?

太陽? 雲? 風? 光る?

まさか太陽とは……

(*゚∀゚)「けどぉ、風が雲を吹き飛ばしてもぉ、そこに太陽がなかったら意味がないよねぇ。
    だからぁ、明日太陽がどこに出るのかぁ、明日の人に聞かないといけないよねぇ」

(*゚ー゚)「お、お姉ちゃん……1度部屋に戻ろうか」

(*゚∀゚)「あはははは!」

そこからまた笑い続けるつー。
しぃは車椅子を押して彼女を部屋へと連れて行こうとする。



  
25: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:22:53.61 ID:62RqceFl0
  

クーは彼女の言葉を何度も吟味して、しばらくの間立ち尽くしていた。

だがやがてハッ!と気がつき、車椅子を押すしぃの手を止めて、つーの前にしゃがみこんだ。

川 ゚ -゚) 「ブーンのいる場所を彼女に聞けということか?」

(*゚∀゚)「あはははははははは!」

つーは答えない。ただ笑い続けるだけ。

川 ゚ -゚) 「彼女に予言してもらい、未来のブーンがいる場所を教えてもらう。
      そこに先回りして助ける。そうことか!?」

つーはけらけらと笑い、次には歌を口ずさみ始めた。

アンパンマンの歌だった。



  
27: ◆ILuHYVG0rg :2006/11/12(日) 00:24:57.19 ID:62RqceFl0
  

(*゚ー゚)「クーさん……」

川 ゚ -゚) 「とりあえず……彼女の所に行こうと思う。それで少しは事態が解決してくれるのなら」

(*゚ー゚)「え? 直接行くんですか?」

川 ゚ -゚) 「仕方あるまい。こちらからの接触は基本的に不可能だからな。直接訪ねるほかない」

(*゚ー゚)「そうでしたね……」

川 ゚ -゚) 「それほど遠くはない。すぐに帰ってくるさ」

クーは立ち上がり、まだ歌を歌い続けるつーを見た。
非常に楽しそうだ。さきほどまでの無表情が嘘のようだった。

川 ゚ -゚) 「つーは……回復しているのかもしれないな」

(*゚ー゚)「はい……以前よりは話をしてくれるようになってますし」

これもまたブーンという少年が現れたからなのだろうか?

彼が来て以来、様々なことが起こっている。
けど彼の存在が事態を良い方向へと導いてくれる。そう信じたい。



  
29 名前: ◆ILuHYVG0rg [>>26 ありがとwww] 投稿日: 2006/11/12(日) 00:27:43.53 ID:62RqceFl0
  
川 ゚ -゚) (にしても……つーに言われるまでこんな簡単なことに気付かないとは、私はまったくどうにかしてる)

ふっと自嘲的な笑みを浮かべるクー。

川 ゚ -゚) 「では、行ってくる」
(*゚ー゚)「はい。所長には私から言っておきます」
川 ゚ -゚) 「頼む」

歩き出そうとしたところで、唐突に後ろの扉が開いた。
中から出てきたのは、何やら大荷物を抱えているブーンの友達3人――ドクオ、ショボン、ツン。

('A`)「……」
(´・ω・`)「……」
ξ゚−゚)ξ「……」

彼らの姿を見て、すぐにクーは事情を察した。

川 ゚ -゚) 「……行くか?」

小さく頷く3人。

クーはふっと小さく笑った。
それは先程のような自嘲の笑みではなく、希望と優しさに溢れた笑みだった。

第13話 完



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