( ^ω^)ブーンが心を開くようです
- 2: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:46:50.10 ID:cEpGzgeR0
- 第12話
Purururruru
電話が鳴っていた。
コートのポケットに突っ込んでいる携帯電話が、無機的な着信音を鳴らしている。
とりあえず、ベッドから起き上がるのが面倒なので数十秒間放置しておいた。
だが、着信音は止まらない。ずっと鳴り続ける携帯。
しつこい。このしつこさはきっとあいつだ。
ギコは渋々ベッドから起き上がり、コートのポケットに手を入れた。
( ,,゚Д゚) 「くはぁ……俺だ」
『また寝てたんですか?』
やっぱりだ。
まったく、このリーダー様は諦めるということをまるで知らない。
こんな些細な電話でさえ、しつこく目的を達成しようとしてくる。
いや、リーダーとしては良い性格なのだが……周りの人間の苦労も少しは知ってほしいものだ。
- 3: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:48:32.33 ID:cEpGzgeR0
( ,,゚Д゚) 「あのなあ、今何時だと思ってんだ? 朝の6時だぞ、6時。俺は寝不足なんだゴラァ」
『ああ、それはすみません。けど、仕事なんで仕方ないですよ』
( ,,゚Д゚) 「ふん……もっと老体をいたわりやがれ」
40代も中盤に差し掛かったこの身体は、多少の寝不足でも悲鳴をあげる。
歳を取ったな……という口癖を出すにはまだ早いが、若い頃に比べれば嫌でも体力も気力も落ちてる。
目をこすり、身体に鞭打って、ギコは受話器に耳を当てた。
- 4: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:49:52.49 ID:cEpGzgeR0
( ,,゚Д゚) 「で、早く用件を伝えろゴラァ」
『そろそろ流れが変わりそうなんです。
俺たちとしては、その前に【人の子】について見極めたいので、兄弟を差し向けようと思っています』
( ,,゚Д゚) 「ふん……流石兄弟を仕向けるのか」
『ええ。ギコさんにはその援護をお願いしたいんですが』
( ,,゚Д゚) 「OKだ。やるのはいつだ?」
『今夜の晩にでも』
( ,,゚Д゚) 「おし、俺はいつでもいけるぞ」
急に頭が覚めてきた。
仕事の話が舞い込んでくると、長年の習性からかすぐに身体が覚醒してくる。仕事モード、とでも呼べばいいのだろうか。
今日の予定をすばやく頭の中で組み立てつつ、ギコは顔を洗うために洗面所に向かう。
- 5: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:51:14.04 ID:cEpGzgeR0
『あと、情報操作についてもお願いします。特に【赤坂】に対して』
( ,,゚Д゚) 「そんなことは言われなくてもわかってるぜゴラァ」
『まあ、あまり必要ないかもしれないですけどね。最近、世界中の組織で強硬派が少なくなっています。
【人の子】を力でもって手に入れようとする輩は少ない』
( ,,゚Д゚) 「そうなのか? 方針の転換ってやつか? ゴラァ」
『はい。無理矢理手に入れるよりも、【VIP】に協力して同じ船に乗る方がリスクも少ないですし。懸命な判断ですよ』
( ,,゚Д゚) 「そうかい」
ギコは顔を2、3度洗ってタオルで拭き、再び携帯に耳を当てた。
まだまだリーダー様の話は続く。
- 7: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:53:04.29 ID:cEpGzgeR0
『【VIP】の戦略は非常に緻密です。さすがにやり手と呼ばれる人が所長をやっているだけのことはあります』
( ,,゚Д゚) 「あの女もいるしな」
『そうですね』
歯を磨き、ぼさぼさになった頭を水で整える。ま、こんな所だろ。
腰の高さしかない小さな冷蔵庫をあさってみるが、中には何も食べれそうなものがなかった。
最近は買い物も行ってないし、当たり前か。
『では、今日の夜、お願いします。また連絡するので』
( ,,゚Д゚) 「おう……そうだ、ひとつ言いてえことがあるんだが」
『はい?』
ギコは唯一残っていたアンパンを手に取り、口に含む。賞味期限が一ヶ月も過ぎているが、まあ大丈夫だろう。
- 8: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:54:44.73 ID:cEpGzgeR0
( ,,゚Д゚) 「お前、敬語が似合わねえな」
『……尊敬する人に対して敬語を使うのは当たり前ですよ』
( ,,゚Д゚) 「へえ、そうかい」
『では、こんな口調でもいいんですか? じゃあ、ギコ。これから頼むぞ』
( ,,゚Д゚) 「それはそれで感じが悪いな」
クックックッ、と笑い声を漏らしてしまった。
本当にこのリーダー様は単純で、かつ面白い人間だ。
『からかわないでください……では、後ほど』
( ,,゚Д゚) 「ああ、じゃあな」
ぴっ、という音と共に電話は切れた。
- 9: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:56:29.85 ID:cEpGzgeR0
さて、とギコは自分の部屋を見回した。
都内に建つ平凡なワンルームマンション。その一室は、入居当初と比べてまったく変わっていない。
生活の匂いがしないとでも言えばいいのだろうか?
あるのは冷蔵庫とベッドとガラスのテーブルだけ。テレビもパソコンもエアコンすらない。
まあ、寝食のためにしか使ってないから仕方ないのだけれども。
ギコは壁にかけてあった、1メートル大の木の弓を見つめた。
今日はこれの出番はないな……
そう呟き、ベッドの下に手を伸ばし、目的のものを手に掴む。
拳銃――コルト・ガバメントは、いつもと変わらずそのフレームを黒光りさせていた。
- 10: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 22:58:09.90 ID:cEpGzgeR0
※
( ^ω^)「お、お、お〜。眠いお〜」
朝の10時、VIP産業ビルの廊下を、ブーンはゆらゆらと歩ていた。
足取りは軽いものの目の下には隈が出来ており、意味不明な歌を口ずさみながら歩く姿は、まるで酔っ払いのようだった。
( ^ω^)「ぶ、ぶ、ぶーん。ブーンが飛ぶ〜」
やげて、目的地にたどりついた。
社員食堂。いつもブーンはここで朝ごはんを食べていた。
扉を開けて、周りを見渡す。テーブルの一角に見知った顔がいた。
- 12: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:00:20.89 ID:cEpGzgeR0
( ^ω^)「おいすー」
('A`)「おう、ブーン。今起きたのか?」
(´・ω・`)「遅いね、いつも。それだけ夜の営みが大変ということかな?」
ξ゚听)ξ「営みじゃなくて『仕事』でしょ。ショボンはいっつもそういう方向に持っていこうとするんだから」
おなじみの面々。彼らの顔を見るとなんだかホッとしてくる。
ブーンはカウンターで鮭定食を受け取り、彼らと同じテーブルに座った。
( ^ω^)「昨日は仕事がなかったから、まだ楽だお。けど、最近夜が眠れなくなってるんだお」
('A`)「完全な昼夜逆転生活してるもんなあ」
(´・ω・`)「それに比べて、僕達は生活リズムが戻っちゃった。夜が眠くて仕方ないなんて、なんて健康的な生活だろう」
ξ゚听)ξ「私はサポートしてるから、リズム狂いそうなのよねえ……夜更かしはお肌の敵なんだけど」
- 13: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:01:10.44 ID:cEpGzgeR0
( ^ω^)「ツンがそういうことを気にするなんて、意外だお」
ξ゚听)ξ「失礼ね! 女の子なんだから、そういうことを気にしたっていいでしょ!」
('A`)「ツンは女じゃねえってかwww」
(´・ω・`)「まあ、女の子っぽくはないかもね」
ξ♯゚听)ξ「……」
問答無用で、ツンにおかずのソーセージを取られた男3人。やはり言葉には気をつけないといけない。
『今日の早朝未明、○○県の××町にて絞殺死体が発見されました。殺されたのは近くに住む会社員、岡部敏郎さん。
警察は殺人事件として捜査していますが、犯人のめぼしはまだ立っていません」
『万引き事件が相次ぐ中、大手スーパーのショウエーは独自の商品管理方法を開発。
また、監視カメラの数も増やし、捜査員も各店に10人以上は配置すると発表しました。
この発表によって万引きの抑止効果を出す狙いですが、専門家の間では意見が分かれています』
『ネット犯罪の増加に伴い、政府は人権擁護法案とネット犯罪防止法案を次期国会にて可決させようと動き出しています。
インターネットを中心とした監視体制を敷くというこの法案ですが、弁護士会や世論では反対が多い中、
どのようにして可決に持っていくのか、国民にどう説明していくのかが注目されています』
- 14: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:03:16.10 ID:cEpGzgeR0
朝のニュースが次々と流れていく。
嫌なニュースばかりだけれども、いくら重大な事件が起ころうとも、食堂にいる人たちはテレビに見向きもしなかった。
それは自分も同じで、ぼんやりとテレビ画面を見ながらドクオ達との話に耳を傾けるだけ。
だけど、そんな自分にハッ!と気付いた。
慣れている。犯罪や事件に対して慣れてしまっている。
( ^ω^)「……」
('A`)「ん? ブーン、どうした?」
(´・ω・`)「お腹でも痛いのかい?」
( ^ω^)「……いや、みんなニュースってあんまり見ないんだなあ、って思っただけだお」
ξ゚听)ξ「珍しいわね、あんたがニュースについて話すなんて」
( ^ω^)「たまにはニュースも見るお。けど……犯罪のニュースばっかりで、ちょっと気が重くなりそうだお」
(´・ω・`)「最近は本当に増えてきたからねえ……」
- 16: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:05:26.44 ID:cEpGzgeR0
『テレビの前のみなさん、家の戸締りなど、空き巣対策はきちんとしておきましょう。
それと、夜に出歩く時は防犯ブザーなど、なるべく自分の身を守るものを持っておきましょう。
「自分は大丈夫」なんて言っていられる時代ではなくなってきたのですから』
テレビ上の有名アナウンサーの言葉に、ブーンは嫌な感触を覚えた。
犯罪って、いったいなんなんだろう?
どうして、人はそんなことをやってしまうのだろう?
(´・ω・`)「そういえば、最近の犯罪者の特徴って知ってるかい?
罪を罪とも思わず、犯罪をおかしいとも思わず、自分の考えたことが絶対に正しいと思い込んでいるようなんだよ。
ああ、あとマナー違反をするような人もそんなことを考えてるとか。
『誰にも迷惑かかってないんだから』『別に法律があるわけじゃないんだから』とか言ってるらしい」
ξ゚听)ξ「へえ〜。なんだかおかしい人が多いわねえ」
('A`)「ニートみたいに視野が狭いんじゃねwww 俺もだけどwww」
(´・ω・`)「みんな自己中なんだよ、きっと」
- 17: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:06:07.54 ID:cEpGzgeR0
自己中。
そんなショボンの言葉を聞いて、なら自分は?とブーンは考えた。
自分は、自己中心的な考えに陥っていないのだろうか?
こうやってここにいることも、戦っていることも、自分よがりな考えの上に成り立ってはいないだろうか?
それがわからず、ブーンは黙々と朝ごはんを食べ続けた。
- 18: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:07:43.77 ID:cEpGzgeR0
※
狐「じゃあ、今日の定例会議を始めるね」
午後2時の会議室にて、恒例の会議が始まっていた。
この会議は、毎日1度必ず行われる。
主にこの組織の方針や『影』対策について話し合ったり、定期報告を行ったりなど、この『VIP』について色々と議論するのだ。
以前、ドクオ達と共に狐達との話し合いをした時にも使われたこの場所だが、
あの時とは違って今は大勢の人が会議室の席に座っていた。
狐、クー、しぃはもちろん、モナーや見たことのない老人、青年、役人然としたおじさんなどなど。
ここが国の組織であり、きちんとした体制を持っているのだと改めて認識させられた。
薄暗い会議室の中、プロジェクターの光が煌々と照らされている。
何度出席しても、この雰囲気には慣れない。どうも自分がここにいるのは場違いなような気がする。
- 19: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:09:18.59 ID:cEpGzgeR0
肩身の狭い思いをしつつも、ブーンはとりあえず狐の話に耳を傾けることにした。
狐「うん、今日は重要な報告を先にしようと思ってる。ぃょぅ君が帰ってきたからね」
狐が顎で示した先には、席に座っている1人の青年がいた。
何やらイアホンを耳につけて、指先でリズムを取っているその青年。
きっと音楽を聴いているのだろう、会議中にあるまじきスタイルであり、ブーンは目を見開いて驚いた。
狐「ぃょぅ君」
(=゚ω゚)ノ「……あるー、晴れーた、日ーのことー」
狐「ぃょぅ君」
(=゚ω゚)ノ「まほーみたいにゆーかいなー」
ぃょぅと呼ばれる青年は狐の声にはまったく気付かず、ぶつぶつと歌の歌詞らしい言葉を呟いている。
なんだか聞いたことのある歌詞なのは気のせいか?
- 21: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:10:53.80 ID:cEpGzgeR0
( ´∀`)「こら! ぃょぅ!」
(=゚ω゚)ノ「うひゃあ! な、なんだょぅ!?」
隣に座っていたモナーが、ぃょぅの耳のイアホンを力任せに引き抜いた。
( ´∀`)「会議中に音楽を聴くなと、どれだけ言えばわかるんだモナ!」
(=゚ω゚)ノ「ん? 会議始まってたのかょぅ? それはすまないょぅ」
ぃょぅが立ち上がり、周りに平謝りし始めた。
ブーンは彼の服装を見て、また驚いた。
だぶだぶの上着とズボン、後ろ前にした帽子。銀のネックレス。
どうも秘密組織に似つかわしくない気がする。というか、一昔前のラッパーみたいだ。
ますます彼のことがよくわからなくなってきた。いったいなんだ? あの人は。
- 22: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:12:17.72 ID:cEpGzgeR0
( ^ω^)「クーさん、あの人は誰だお?」
ブーンは横に座っているクーに聞いてみた。「ああ、彼か」という少し呆れた声が返ってきた。
川 ゚ -゚) 「彼はこの組織の一員で、名はぃょぅという。
まあ、格好と態度は不真面目だが、諜報・偵察活動に関しては彼の右に出るものはない」
( ^ω^)「ふーん……」
ブーンは疑惑の目でぃょぅを見つめる。
(=゚ω゚)ノ「にしても、モナー、無理やりイアホンを抜くことないょぅ。コードが切れたらどうするんだょぅ」
( ´∀`)「お前がもっとちゃんとしたら、俺は何もしないモナ」
な、なんだか2人の間の空気が悪くなってきた。
川 ゚ -゚) 「真面目なモナーとは相性が悪いように見えるが、あの2人は同期でな。
よく仕事も一緒なことが多い。いいパートナー同士だと思うのだがな」
( ^ω^)「喧嘩してるように見えるお……」
今にもとっつかみあいの大喧嘩が始まりそうな雰囲気だったが、そこはなんとか狐が間に入ることで収まり、ようやく会議が始まった。
- 23: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:13:52.06 ID:cEpGzgeR0
まずはぃょぅの報告から。
彼は今まで世界を何十カ国と回り、『人の子』が出現したことによる各国の組織の活動状況を調べていたらしかった。
例えば、外国の軍隊が日本に特殊部隊を派遣するかもしれないなら、事前にその情報を『VIP』にしらせ、国境の水際で阻止する。
情報戦をしかけてくるようなら、それを知らせて、セキュリティを強化する策を考案する。
『VIP』が何か行動を起こす時は、ダミーの情報をいくつも流しておいて、各国を騙す。
ぃょぅの活動は、『VIP』が直接的な行動を取るための支援――縁の下の力持ち的なものだった。
彼の諜報活動がなければ、おそらく『VIP』は今までもたなかっただろうし、仕事中の自分達が何度も特殊部隊に襲われたりすることになっていただろう、
とクーは言う。
- 25: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:16:17.67 ID:cEpGzgeR0
(=゚ω゚)ノ「最近は、各国とも強攻策を取らなくなっているようだょぅ。
無理をして敵対するよりは、見せ掛けでも協力する方が利益があると考えているようだょぅ」
狐「まあ、そうだろうね。韓国も、あの一件以来諜報員を引き上げたようだし」
(=゚ω゚)ノ「『影』への対策は日本が1番進んでいると言っても過言ではないょぅ。
だから、『影』対策のノウハウを得る上でも、日本に協力するのは仕方ないと、各国の組織が思っているょぅ」
( ´∀`)「確かに、『影』は日本を中心に世界に広がっているモナ。
『気』の扱いをよく知らない国にとっては、国が滅ぼされる事態にもなりかねないと考えているのかもしれないモナ」
(=゚ω゚)ノ「だから、『人の子』の力を借りたい、という国もあるょぅ」
各国の駆け引きやら話の内容はどうにもよくわからない。
だが、以前のように特殊部隊が街中で銃を撃ち合うような事態は、あまり起こらないと思っていていいらしい。
- 26: ◆ILuHYVG0rg :佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 23:18:09.03 ID:cEpGzgeR0
狐「うん、いい傾向だね。これで力の均衡が再び整えられたいいんだけどね」
(*゚ー゚)「問題は『影』ですね。『影』に対する抜根的な対策がいまだ見つかっていません」
狐「うん……そうなんだよね。人材があまりにも少ないしね」
狐がため息をつきながら言った。
(=゚ω゚)ノ「所長の要望で、日本、もしくは世界の各地で『気』を扱える人物を探してみたけど、なかなか見つからないょぅ」
狐「仕方ないね。今『VIP』に4人――いや、5人も『影』を倒す力を持つ者がいること自体、奇跡に近いからね」
(=゚ω゚)ノ「引き続き調査はしてみるょぅ」
狐「頼むよ」
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