( ^ω^)ブーンで学ぶ世界史

442: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:07:37.30 ID:74AxXOvw0
この物語は
スーパーレンタンボーイ人生オワタと
彼を取り巻く野郎達の
汗と陰謀と涙が満載の話であ〜る



題「人生オワタで古代西洋史 ローマ編」


はーじまーるよー



448: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:10:00.52 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「このとびらのうらでずっと待っていました。
      来なかったらどうしようかと不安になっていたところです」



ローマハジマタ



449: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:10:32.57 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくはローマの平民です」

( ∵)「ワタシハ『エトルリア人』デ、ローマノ王様デス」

\(^o^)/「王様はいりません。死んでください」


( ∵)・・・・・


ローマにも王様がいたようだが、アテネと同様すぐに追放されたようだ。


なお、やはりローマにも貴族はいる。
共和政ローマの歴史は、貴族と平民の主導権争奪戦とも言えるだろう。



451: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:11:27.75 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくの真の実力を見せる時がきたようですね」

(´・ω・`)「ん?」

┗(^o^)┛「目指すは半島の統一です」

( ∵)・・・・・


共和政ローマが成立した時、北には『エトルリア人』が、東や南には『その他のイタリア人』や『ギリシア人』がいた。
こいつらを倒さない限り、半島の統一はできそうもない。


なんでギリシア人がこんな所にいるかって?
そりゃあ>>132に書いてあるように、地中海一帯に植民市を造っていたからさ。
これらのギリシア植民市を「マグナ=グラエキア」とか呼んでいたりする。



456: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:13:19.93 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「おりゃっ!」

( ∵)・・・・・

┏( ^o^)┛「うりゃっ!」

(´・ω・`)・・・・・



(´・ω・`)「ちょっと………」
( ∵)「モシモシ………」


┏(;^o^)┛「うっ」



462: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:37:22.34 ID:74AxXOvw0
┏(;^o^)┛「ぼくが悪かったです……………」

    「 ヘ イ ス ト 」

( ∵)・・・・・



┏(;^o^)┛「一斉に来られたら……………」

    「 プ ロ テ ス 」

(´・ω・`)・・・・・



┏(;^o^)┛「手も足も出ません……………」

     「 シ ェ ル 」



463: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:38:39.92 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「と言うのは嘘ですけどね」


(;´・ω・)・・・・・
( ∵)・・・・・


┏( ^o^)┛「それでは攻撃してもかまいませんね!!」



ローマの農民は『重装歩兵』となり、次々と半島中の都市を征服していった。
もちろん遠征費用は自腹である。



466: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:47:19.91 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくは頑張っています」

ξ ゚听)ξ「そうね」

\(^o^)/「ぼくも政治家になりたいです」

ξ#゚听)ξ「はあ? なんで? 平民は平民らしく生きていればいいのよ!」



/(^o^)\「そうですか」



さるうぜえwww



468: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:48:10.34 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「だったらローマを捨てて、新しい街を造りましょう」

ξ;゚听)ξ「えっ!」

┏(^o^ )┛「ぼくは奴隷ではありません」

ξ;゚听)ξ「あ…………あの…………………」

\(^o^)/「なんですか」


ξ;凵G)ξ「ごめんなさい………貴族と平民はお互い助け合わないと国が滅びちゃう……………」


┏(*^o^)┛・・・・・・



469: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:48:54.94 ID:74AxXOvw0
┗(^o^)┛「では『平民を護ってくれる人』を選挙させてください」

ξ///)ξ「わ、わかったわ! でももうローマを捨てるなんて言わないでよねっ!」


/(^o^)\「わかりました」



ローマの平民が逃げ出すという『聖山事件』により、『平民会』と『護民官』が設置された。


なおこれらの制度・役職は、貴族(パトリキ)の制度に対して、
『平民会』は『元老院(セナトゥス)』の、『護民官』は『執政官(コンスル)』の代わりに置かれたものである。



470: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:49:32.12 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ところで、政治家とはどんな事をすればいいのですか」

ξ ゚听)ξ「法律で決まっているわ。ここをあーして、これをそうして……………」


\(^o^)/・・・・・


/(^o^)\「全部覚えられません。ナンテコッタイ」

ξ;゚听)ξ「全くもう。だったら文章にして教えてあげる」

\(^o^)/「ありがとうございます」



アテネの時と同様に、ローマでも法律は文章となっていなかった。
そのためローマでは『十二表法』として法律を公開したのである。



475: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:53:30.19 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「今気がつきました。実はまだ貴族の方が有利ですね?」

ξ; )ξ「ぎくっ……………」

┏( ^o^)┛「貴族ばかり土地を持っています。それに執政官も貴族しかなれません」

ξ;゚听)ξ「え、ええ。そうね」

\(^o^)/「ぼくは断固として抗議します」



ローマでは軍事力を保つために、重装歩兵として戦う中小農民達を増やす必要があった。
しかし、それには貴族の土地が邪魔なのだ。

この『リキニウス=セクスティウス法』により土地の所有に制限がかけられ、
その結果貴族の力が弱まり、平民にも政治家の道が開かれたのである。







今いやらしい事考えた奴、ちょっと表に出ろww



476: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:54:14.81 ID:74AxXOvw0
執政官のうち、一人は平民となった。ところが元老院に平民は参加できない。


\(^o^)/「これは差別にだ」

ξ;゚听)ξ「今度は何よ?!」

\(^o^)/「元老院は法律を作れるのに、平民会は法律を作れません」


平民会には元老院のような強力は権限は無かった。
しかし『ホルテンシウス法』によって、平民会も元老院と同じ権限を手に入れたのであった。



478: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:55:10.99 ID:74AxXOvw0
法律的に考えて、貴族(パトリキ)と平民(プレブス)は平等となった。


ところが……………


\(^o^)/「これでようやく平等です」

('A`)「あの〜、俺らには選挙権くれるんですかね?」

┏( ^o^)┛「あなたたちのような貧乏人に与える訳無いでしょう」

(;'A`)「そうか……………」




結局平民の中でも、有力な勢力が政治を握ってしまった。
このため、平等とは言っても『新貴族(ノビレス)』が出現したに過ぎないのだ。



480: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:55:45.60 ID:74AxXOvw0
そして前272年。

┏( ^o^)┛「あなたが最後のようですね」

(;´・ω・)「そうみたいだね……………」

┏( ^o^)┛「それでは消えてください」



イタリア最後のギリシア植民市『タレントゥム』が陥落。
ローマによる半島征服は完了した。

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484: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:00:03.77 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「イタリア統一オワタ」


半島統一を成し遂げたローマは、『分割統治』で反乱を抑えつつ次の戦争へ突入する事となる。



※分割統治……征服した都市をランク付けして、一部を優遇し互いに反感を持たせる方法。
           たぶん、徳川家康のやり方と同じだと思う。


なおアケメネス朝と同じように、イタリア半島にも『アッピア街道』という軍隊用高速道路が建設されている。
反乱が起こった時すぐに鎮圧するためだ。



485: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:00:37.06 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「次は半島の外に出て行きましょう」

( ´_ゝ`)「フーン」

┏( ^o^)━「標的はあなたです」


(;´_ゝ`)・・・・・


コイツは『アッシリア』に国を追われた『フェニキア人』の生き残りだ。
その主要な都市から『カルタゴ』と呼ばれている。



三度にも渡る『ポエニ戦争』の始まりであった。



487: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:01:20.04 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「まずはシチリア島を明け渡してもらいましょう」

(#´_ゝ`)「そんな要求は呑めません。悪しからず」

┏( ^o^)━「それでは実力行使です」

(#´_ゝ`)「やれるもんならやってみ―――」


┏( ^o^)━「オワタァァァァァ」

(;´_ゝ`)「む。ちょ、OKOK。マテ! ときに落ち着けって!」



┏(#^o^)━「バスタァァァァァァ!!!!」



488: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:01:51.71 ID:74AxXOvw0
( ノ_ゝ`)「シチリア島だけで許してやるなんて、俺、流石だよな」

┏( ^o^)┛「賠償金も払ってもらいます」

(;ノ_ゝ`)「それでも焦らない俺って流石だよな」


『第一回ポエニ戦争』は、ローマの完勝だった。
そしてローマは最初の『属州(プロヴィンキア)』である、シチリア島を手に入れたのであった。


ちなみにシチリア島は小麦の大生産地らしい。



491: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:02:35.49 ID:74AxXOvw0
(;´_ゝ`)「むぅ、ギリシアが死んだと思ったら次はローマか……………」

┏( ^o^)┓「何か言いましたか?」

(;´_ゝ`)「いや、なんでもない。さあ、賠償金を払うためにスペインの開発でもしようかね」

┏( ^o^)┓・・・・・



(#´_ゝ`)「けっ、今に見てろ……………」



493: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:03:31.99 ID:74AxXOvw0
┏(^o^≡^o^)┓「おや? フェニキア人の姿が見当たりません」









( ´,_ゝ`)「プッ」


『第二回ポエニ戦争』の始まりである。



↓元ネタはこれ
ttp://www.youtube.com/watch?v=26hIA0CT2tk&feature=related



495: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:04:03.94 ID:74AxXOvw0
「ハンニバルが倒せない」


気が付いたらアルプスを越えられてる そして急遽軍を差し向ける
諦めずにカルタゴ陸軍に挑戦するけど すぐに撃破されるよ
強い海軍あるから 楽に敵の補給路断てるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルが倒せないよ
あのヒゲもじゃ 何回やっても倒せない
後ろに回って 不意を衝いても 何故だか逆に囲まれる
持久戦法試してみたけど 略奪されたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後まで取っておく



496: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:04:34.99 ID:74AxXOvw0
気がついたらローマまで迫られてる そして仕方なく生贄殺す
諦めずにヒスパニアまで侵攻するけど すぐには倒せないよ
敵の本拠地落としたら たぶんカルタゴだけ倒せるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルは倒せないよ
補給断っても やっぱり降伏してこない
イタリア中を闊歩されたら 勝算無くて引き篭もる
徹底抗戦唱えてみたけど 裏切りされたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後までとっておく


強い海軍あるから 楽に敵の補給路断てるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルが倒せないよ
あのヒゲもじゃ 何回やっても倒せない
後ろに回って 不意を衝いても 何故だか逆に囲まれる
持久戦法試してみたけど 略奪されたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後まで取っておく




グラディウスが完成した! ただちに装備したまえ!



497: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:05:05.93 ID:74AxXOvw0
作曲は「てつくずおきば」の「せら」氏、作詞は俺www
ニコニコで似たネタがあったらスマンす


ちなみにソースはWikiが限界。間違ってても謝罪と賠償はしないお。



500: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:07:04.61 ID:74AxXOvw0
                         ティウンティウンティウン
                          ◎
  ____                  ◎     ◎
 |←カルタゴ |                   ◎
  ̄ || ̄ ̄ ̄             ◎   ◎   ◎  ◎
    ||                        ◎
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|       ◎     ◎ | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧◎∧∧∧

                   ◎
  ____          ◎   ◎
 |←カルタゴ |       ◎  ◎
  ̄ || ̄ ̄ ̄      ◎ ◎  ◎  ◎
    ||            ◎
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧


____
←カルタゴ |
 ̄|| ̄ ̄  ┗(^o^#)┓三
  ||       ┏ ┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧



501: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:07:44.70 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「今のは痛かった……………痛かったぞーーー!!!
       初めてですよ! ここまでぼくをコケにしたおバカさんは!!!!」

(;´_ゝ`)「ちょwwwwwwwwなんでwwwwwwwww」


カルタゴ軍の『ハンニバル』に侵入され未曾有の被害を受けたローマであったが、
巧みな戦術と圧倒的な物量によって情勢を打開していった。



507: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:16:08.68 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「お待たせしましたね……………さぁて、第2回戦と行きましょうか」

(;´_ゝ`)「OKOK。マテ! ときに落ち着けって!」




┏(#^o^)━「オワタビィィィィィィム!!!!」



509: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:16:43.43 ID:74AxXOvw0
(;ノ_ゝ`)「俺……流………石……だ……」

┏(#^o^)┛「賠償金を払ってもらいます」

(;ノ_ゝ`)「うぐぅ……………」



『第二回ポエニ戦争』も、ローマの勝利で終わった。

そして……………



510: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:17:16.15 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「ところで、カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」

(;ノ_ゝ`)「え……………」

┏( ^o^)┛「ですから、カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」


(;ノ_ゝ`)・・・・・


┏( ^o^)┛「カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」


ある政治家がカルタゴの殲滅を強硬に主張し、『第三回ポエニ戦争』が勃発。
第二回ポエニ戦争から復興しようとしていたカルタゴは、地図上から姿を消した。




なおローマは、同じ時期に『アンティゴノス朝マケドニア』も滅亡に追い込んでいる。

(;´・ω・)「駄目な時は何をやっても駄目だね……………」

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514: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:21:53.42 ID:74AxXOvw0
さて、地中海の西半分を独占したローマであったが、一つ大きな国内問題が噴出していた。



\(^o^)/「戦争から帰ってきたら畑が荒れています。人生オワタ」

ξ ゚听)ξ「馬鹿な農民達ね、自分で練炭してるみたい」

(;'A`)「あ、あの……………」



516: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:24:20.87 ID:74AxXOvw0
それは多くの原因が重なったもので、結論から言えば重装歩兵が不足し始めたのだ。
「人間という資源」と「土地という資源」の両面から見てみると、以下のような原因が挙げられる。



人間に関する原因
・戦争で勝った結果、現地人を捕虜にして奴隷として売り払った。
 →大貴族が奴隷を購入し、強制的に農作業をさせる『大土地所有制(ラティフンディウム)』が発達した。

・海外遠征が増えて、重装歩兵が戦争に行きながら畑を耕す暇がなくなった。
 →戦争に行くお金は自腹だったので、農民の土地は借金のカタにとられ大貴族に土地が集中した。


土地に関する原因
・戦争で勝った結果、現地人から土地を没収し『属州』とした。
 →ラティフンディウムによって安い農作物を大量に生産した。
  そのためイタリアの農民が作る作物は売れなくなってしまった。

・ハンニバルがイタリアに侵入したため、半島の土地が荒廃した。
 →土地を捨てる農民が増加、大貴族に土地が集中した。



なげえwwwwwwwww



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