( ^ω^)ブーンで学ぶ世界史

518: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:25:16.12 ID:74AxXOvw0
以下要点。


「度重なる戦争の結果、もうなんか色々あって、今まで重装歩兵の主力だった農民が生活していけなくなった」


こんな出来事を背景として『内乱の一世紀』が始まるのである。
(紀元前1世紀ではなく、およそ百年間続いた混乱だから、正確には内乱の一世紀"間"が正しいのかもね)



519: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:25:48.22 ID:74AxXOvw0
財産政治の根幹を担う農民がいなくなれば、ローマ軍は弱体化する。
ローマ軍が弱体化すれば、地中海の覇権を維持する事は不可能だ。

なんとしてでも農民は護らねばならない。



\(^o^)/「農民を護るために、大土地所有を制限しましょう」

ξ#゚听)ξ「いやよ! せっかく属州から集めた税金をピンはねして大儲けしてるのに!」

/(^o^)\「ですがこのままでは……………」

ξ#゚听)ξ「そんな事知った事ですか! 貧乏人は麦でも食ってなさい!」



521: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:26:51.17 ID:74AxXOvw0
最近だと「貧乏人は米を炊け」ですかねww


この頃になると、没落した農民の推す政治家と大地主が推す政治家の対立が酷くなっていた。

そのため、『グラックス兄弟』が『リキニウス=セクスティウス法』の復活を試みても、
貴族のすくつである元老院の反発により失敗に終わったのである。



523: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:27:43.64 ID:74AxXOvw0
全然関係ないけど、ここらへんの話は正月特番で放送されてたみたいですな。
格差社会だとかなんとか言ってたようですが。


失業してもローマに行けば生活できる元農民と―――
大農園を経営して大もうけしている貴族たちと―――



こいつらは膨大な数の奴隷によって支えられていた事を、T豚Sはお忘れだったようです。
『エトルリア人』にも触れなかったし、あの放送局の底の浅さが知れるってもんですなあ。




「ギリシア・ローマは、奴隷が支えていた」

古代西洋史の中でも、かなり重要なことです。



528: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:51:33.00 ID:74AxXOvw0
あ、奴隷って言っても鞭で打たれたりするわけじゃないみたい。

金銭取引されてるとはいえその家の財産なんだから、怪我とかされたら大損だしね。
結婚とか出来ないだけで、こつこつ貯金したり、貯まったお金で自分自身を買い取ったり出来たそうな。



アメリカの黒人奴隷がスタンダードだと勘違いする輩が多いから困る、って友人が言ってたww



531: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:53:56.44 ID:74AxXOvw0
ところが、そんな事も言ってられなくなっていた。
シチリア島を始め各地で奴隷反乱が相次ぎ、ローマの軍隊の不足が明らかになっていたのだ。

そして。


/(^o^)\「元農民がローマに集まってきました」

('A`)「飯〜、飯〜」

/(^o^)\「奴隷の反乱も収まる気配がありません。ナンテコッタイ」



532: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:54:34.24 ID:74AxXOvw0
('A`)「飯〜、飯〜」


/(^o^)\・・・・・


('A`)「飯〜、飯〜」

┏( ^o^)┛「ちょっといいですか」

('A`)「飯〜、飯〜……………ん?」

┏( ^o^)┛「暇があるなら兵士になってみませんか」

('A`)「飯食わしてくれるなら……………」


/(^o^)\「飯(パン)ですか」



534: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:55:05.02 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「わかりました。武器と食糧は ぼくが用意します」

('A`)「あ、あと見世物(サーカス)もお願いね。暇だから」


┏(;^o^)┛・・・・・


('A`)「俺もついに兵士か……………」


ついに市民の志願兵だった軍隊は、貧乏人の傭兵に取って代わられたのであった。
すなわち、ギリシア以来伝統であった

「戦争へ行くには自分で武器を買う必要がある」

という原則が消滅したのである。


この改革は、『平民派』の『マリウス』が行ったものだ。



535: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:55:37.93 ID:74AxXOvw0
(*'A`)「ちょwwwwwww兵士ってかっこいいなwwwwwwww」」


┏( ^o^)┛「というわけで、ローマから給料を支払ってもらいたいのですが」

ξ#゚听)ξ「ちょっと! 何勝手にやってるのよ!」

┏(#^o^)┛「ですが、このままでは兵士が足りないのです」

ξ#゚听)ξ「ふん、お金を出す事なら勝手にやってなさい!」

┏(#^o^)┛「貴方達を守るためにやっているのです。絶対に支払ってもらいます」



537: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:56:14.72 ID:74AxXOvw0
ξ#゚听)ξ「そろそろお灸を据えないといけないようね……………」


『平民派』とは貧乏農民が支持する平民会派閥出身の政治家のことであり、
これに対する勢力が大地主の支持する元老院の『閥族派』であった。


こうして、『平民派』の『マリウス』と『閥族派』の『スッラ』の対立は極限状態になっていった。



541: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:56:48.95 ID:74AxXOvw0
ところが。


┏(#^o^)┛「ローマを守るためにも、もっともっと兵士が必要です!」

ξ#゚听)ξ「うるさい! 貧乏人にお金を撒いても何にもならないわ!」


(;'A`)「あの……………もしもし?」


┏(#^o^)┛「なんですか」
ξ#゚听)ξ「何よ!」



543: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:57:37.60 ID:74AxXOvw0
(;'A`)「えーっと。まことに言い辛いんですけどね」

ξ#゚听)ξ「早く言いなさいよ」

(;'A`)「……………他のイタリアの都市が反乱を起こしました」

ξ;゚听)ξ「えっ……………」



('A`)「なんでも、かなり大騒ぎになってるらしいですよ」

ξ;゚听)ξ「大騒ぎって…………どういう事よ!?」

('∀`)「『今まで戦争に連れ回してきたツケが回ってきた』ってとこじゃないですか? ぶっちゃけ俺には関係ないしー」

ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっと! なんとかしなさいよ!」



544: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:58:20.93 ID:74AxXOvw0

/(^o^)\「兵士が足りません」


ローマに征服されて以降、ずっと従ってきた他の都市が反乱を起こしてしまった。
どうもローマが傭兵制になったことが原因らしいのだが、それは置いといて。


この内戦を『同盟市戦争』と言い、結局他の都市に『ローマ市民権』を与えることでなんとか収拾できた。
この結果、ローマは『都市国家』から『領域国家』へと生まれ変わったのである。



545: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:58:53.11 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「兵士が足りません!」

ξ ;凵G)ξ「あうあう…………ごめんなさい……………」

┏(#^o^)┛「ローマにお金を出してもらいます」

ξ ;凵G)ξ「わ、わかったわよう……………」


『マリウス』の軍制改革は上手くいった――――



548: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:03:22.78 ID:74AxXOvw0
ように見えたwww




(;゚A゚)「た、大変だぁ〜! 奴隷が反乱を起こしたぞ〜!!」

ξ;><)ξ「あたしの農園も襲われたわ!」


ある時、ローマ史上最大級の『スパルタクスの反乱(剣奴の反乱)』が発生。



これを鎮圧するために、ローマの傭兵達によりすぐに討伐隊が結成された。



   ___
  |←賊軍|               ぶちのめしてやります>
    ̄ || ̄                               ┗(^o^#)┓三
      ||                                  ┏┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



549: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:03:57.15 ID:74AxXOvw0
                                     ___
                   ティウ……アレッ!?        |←賊軍|
              ┏(^o^;)┓                  ̄|| ̄
                ┃┃                      ||



┏(;^o^)┛「ティウりきる前に倒せました……………」

(*'A`)「うちの将軍SUGEEEEEEEEEEEEEE!!」

┏(;^o^)┛「偶然ですよ……………」

(*'A`)「マジでSUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」


┏(*^o^)┛・・・・・



551: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:04:27.93 ID:74AxXOvw0
(*'A`)「俺、将軍に付いて行くわ」

┏( ^o^)┛「……………一緒に頑張りましょう」


ξ#゚听)ξ「ねえ、ちょっと!」


(#'A`)「ああ?」

ξ#゚听)ξ「貴族であるあたしを無視するなんて言い度胸じゃない!」

(#'A`)「チッ、貴族にゃ用はねえ。これからはうちの将軍の時代だ! 帰れ帰れ!!」



553: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:04:59.69 ID:74AxXOvw0
('∀`)「な、将軍さんよ」

┏(;^o^)┛「え、ええ。そうですね……………」


ξ#><)ξ「キーーーッ!!」


志願兵制から傭兵制に代わったことにより、ギリシアの時と同じ事が起こってしまった。
すなわち、「愛市心」が薄れた結果、兵士達はローマのためではなく将軍のために戦うようになったのだ。


その結果、ローマの政治は有名な将軍による『寡頭政治』へと移ることになる。

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556: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:07:13.49 ID:74AxXOvw0
オワタ戦隊ティウレンジャー!


\(^o^)/「1号クラッスス! ただの金持ちで――

从#゚∀从「うっせえ!!」

\(^o^)/「人生オワタ」




┗(^o^)┛「2号ポンペイウス! 元老院がウザいです――

┏( ^o^)┛「邪魔です」

┗(^o^)┛「人生オタワ」




┏( ^o^)┛「3号カエサル! 『ガリア』は頂きまし――

ξ#><)ξ「うわああああああああああ」

┏( ^o^)┛「おまえもか」



557: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:07:46.38 ID:74AxXOvw0
『第一回三頭政治』は、カエサルが権力を掌握し終結。
しかしその後、独裁化したため結局カエサルも暗殺されてしまった。


/(^o^)\「やっぱり独裁はダメでした」



何故かは不明だが、ローマ人は独裁が嫌いのようだ。
結果、そのまま『第二回三頭政治』に突入するのであった。



559: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:08:18.05 ID:74AxXOvw0
帰ってきたオワタ戦隊ティウレンジャー!


\(^o^)/「1号レピドゥス!」

ξ ゚听)ξ「でもあんた、何もしてないわよね。ニート?」

\(^o^)/「つつがなく人生オワタ」




┗(^o^)┛「2号アントニウス! エジプトと仲良くしました」
  _、_
(;,_ノ` )「ク……クレオパトラでぇす………」









┏(#^o^)┛「キモイです」



562: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:09:01.87 ID:74AxXOvw0
そして『アクティウムの海戦』を制し、全権力を握ったのは……………


┏( ^o^)┛「3号『オクタヴィアヌス』です。ぼくの敵はもういないようですね」

ξ#゚听)ξ「また独裁者なの?!」



┏( ^o^)┛「いいえ、ケフィアです」



ξ;゚听)ξ「……………けふぃあ?」

┏(;^o^)┛「ゲフンゲフン……………いいえ、市民の代表です。独裁者ではありません」


市民の代表、つまり、『元首(プリンケプス)』である。
独裁という直接的な表現を避けるためだったのだろうか。



563: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:09:38.07 ID:74AxXOvw0
エトルリア人、ギリシア人、その他のイタリア人。
フェニキア人やアンティゴノス朝マケドニア。
セレウコス朝シリア、黒海沿岸の国々。
触れていないが、ユダヤ人のハスモン朝。
そしてプトレマイオス朝エジプト。


多くの国がローマの前に散っていった。


そして、その跡地にはローマ風(ギリシアのパクリ風とも言うw)の都市が建てられた。
ギリシアの植民市と違い、軍事目的で建設されたこれらの都市により、
環地中海世界は、文化的に『ローマ』で統一されたのである。



564: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:10:10.04 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「人生オワタチェーンジ!! 元首政とやらのパワー、ためさせてもらいます」



そして、こんな皇帝に率いられたローマは『元首政(プリンキパトゥス)』へと転換するのであった。

なお、この時より『オクタヴィアヌス』は『アウグストゥス(崇高なる者)』と呼ばれるようになる。

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572: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:15:08.91 ID:74AxXOvw0
さて、ちょっと整理をしておこう。


┏( ^o^)┛ ←帝国になったローマ


(;´・ω・) ←ローマに屈服したギリシア人

从 ゚∀从 ←宿敵『パルティア』


('( ゚д゚∩ ←『カエサル』に襲われたケルト系の民族

ミ,,゚Д゚彡 ←ローマ帝国外に住んでるゲルマン人



574: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:17:06.42 ID:74AxXOvw0
それは『アウグストゥス』が皇帝になってからのこと。


┏( ^o^)┛「人生オワタチェーンジ!! 元首政とやらのパワー、ためさせてもらいます」

ミ,,゚Д゚彡「で?」

┏( ^o^)┛「うりゃっ!」


ミ,,#゚Д゚彡「 で ? 」


┏(;^o^)┛「ありゃ?! ば、ばかな! 最強の制度じゃないのかー!!」

        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎



577: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:18:43.55 ID:74AxXOvw0
ミ,,#゚Д゚彡「FUCK YOU ぶち殺すぞ……ローマ………」

/(^o^)\「蛮族強すぎオワタ」


ローマ軍は勢い付いて、今のドイツにあたるゲルマニアにまで攻め込んだ。
しかし、逆に『トイトブルクの戦い』において殲滅されてしまったのである。


そして、この戦いはローマにとって非常に重要なものとなった。
今まで拡大政策を採っていたローマが、以降守勢に回ったのだ。



580: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:19:31.90 ID:74AxXOvw0
結局、防衛ラインは『ライン川』〜『ドナウ川』を結ぶ線に落ち着いた。


\(^o^)/「これでローマは安泰です」


北は現在のイギリス、東はメソポタミアに至る、巨大な帝国が誕生した瞬間であった。




まあこの広さが後々問題になるんですけどねwwwww
天敵は「北のゲルマン、東のペルシア」と覚えとけばおkwwwwww



581: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:20:09.12 ID:74AxXOvw0
元首政のローマは、実はあまり面白くなかったり。
暗記するのは嫌いなんです><

以下、とりあえずまとめでお送り致します。



┗(^o^)┛「これも キリストきょうとの サガ か………
      いいでしょう。しぬまえに こうていのちから
      とくと めに やきつけるがいい !」

↑キリスト教徒の大迫害を断行した皇帝『ネロ』



584: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:21:49.69 ID:74AxXOvw0
/(^o^)\「息子の方が優秀でした。人生オワテル」

↑影が薄すぎた皇帝『ネルヴァ』


┏( ^o^)┛「♪もじゃもじゃ ゲルマン 死んじまえ ♪シネシネシネ」

↑ダキア(現在のルーマニア)制圧に心血を注いだ『トラヤヌス』



586: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:22:44.54 ID:74AxXOvw0
/(^o^)\「領土が広がりすぎて守れません。専守防衛でのりきります」

↑『ハドリアヌスの長城』などを造り、国土防衛に努めた『ハドリアヌス』



┏(;^o^)┓「アレッ ぼくの説明は……………」

↑特に何もしなかった『アントニヌス・ピウス』



┏( ^o^)┛「君たちのアホ面には心底うんざりさせられる」

↑哲人皇帝『マルクス=アウレリウス=アントニヌス』



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