( ^ω^)は日々変わらないようです
- 79: ◆lirqr6DwLQ :2008/03/27(木) 08:29:33.54 ID:vbzLISrxO
- 朝になりました。
もちろんながらですが、構想が固まったため…
第三舞台
(´・ω・`)ご来店
書きます。
調子のります、サーセンwww
- 80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:34:07.22 ID:vbzLISrxO
- .
(,,゚Д゚)「今日はブーン行くぞ、ゴルァ」
( ゚∀゚)「いいねぇ!ショボンちゃん財布持ってきたぁー?」
(´・ω・`)「……うん」
(,,゚Д゚)「ナイスだゴルァ」
( ゚∀゚)「今日はエビフライ定食頼もうぜwww」
(´・ω・`)「はあ………」
僕はこいつらが嫌いだ、1週間に一度ブーンという定食屋に連れてっては、僕を放置して学校に行く。
もちろん学校はサボり。
所謂僕は、いじめられっ子だ。学校に行けばこいつらにカツアゲされ、女には笑われる。
- 81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:39:03.97 ID:vbzLISrxO
- ・
行きつけの店はブーン、定食屋をしている。
サボる学生の穴場になっていた、メニューは少ないけど美味くて安い。
そんな店にも、こいつらとは行く気がしなかった。
(´・ω・`)「雲に…なりたいなぁ………」
空は晴れ渡っている。
けど、僕の心は曇り空。
いつものことだ、慣れた。うん。
(,,゚Д゚)「ボサっとしてんな、ショボン!」
( ゚∀゚)「いーじゃねーの、金さえあればwww」
(,,゚Д゚)「それもそうだなwwww」
こんなこと言われても、僕は何も言い返せない……
(´ ω `)「………そだね」
- 82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:43:06.61 ID:vbzLISrxO
- ・
ガラララッ
( ^ω^)「お、いらっしゃいだお」
( ・∀・)「やぁ、良く来たね」
(,,゚Д゚)「あれ?新しい人かオッサン」
( ^ω^)「そうだおwww」
何やら、ギコやジョルジュはブーンさんと、新人さんと話しをしている。
と言っても、新人さんは至ってだるそうだけど。
(´・ω・`)「どうも、お世話になります」
( ・∀・)「おぉ!?よろしくな、しょんぼり顔」
新人さんと目が合う、何処か腑抜けた目付きだけど、僕と目があった途端に鋭くなった。
- 83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:46:45.25 ID:vbzLISrxO
- ・
( ・∀・)「ふむ、時に君みたいな子がサボりか…日本も末だね」
(´・ω・`)「そうですよね」
ギコやブーンさんの楽しそうな笑い声とは裏腹に、僕達は静かに話しをしていた。
話しが一段落すると、皆が注文をしたので僕も注文をした。
(´・ω・`)「焼魚丼、1つ」
( ・∀・)「渋いな、少年。若いうちは肉を食べたまえ、体に悪いから」
(´・ω・`)「……はぁ」
いちいち刺のある言い方だと思った、だけど不快感はない。
不思議な人だなぁ…と思う。
- 84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:51:36.94 ID:vbzLISrxO
(,,゚Д゚)「うめぇwww」
( ゚∀゚)「ブーン、生卵を召喚せよっ!」
( ^ω^)「おっおっ」
ちくしょう、人の金だからってがっつり頼みやがって。
(´ ω `)「………」
苛立ちから、箸を持つ手に力が入った。
ミシ
( ・∀・)「落ち着け、少年。後でゆっくり聞こう」
不思議な人だ、と思う。
こんな些細な変化に気づくだなんて、驚きだ。
- 85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:55:17.02 ID:vbzLISrxO
- ・
(,,゚Д゚)「じゃなー」
( ゚∀゚)「また来るよ」
( ^ω^)「おっおっ」
ガラララッ
散々人の金で飯を食べながら、彼等はさっさと出ていってしまう。
もちろん、僕はそれを追いかけない。
いつもなら、食事を中断し金を置いて追いかける。
( ・∀・)「………」
でも今日は、そんなことをする気分じゃなかった。
この人と話しがしたい、それにもう……
学校に行く気分じゃなかった。
- 86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 08:58:53.81 ID:vbzLISrxO
- ・
(´・ω・`)「御馳走様でした」
両手を合わせ呟く、癖だ。
( ^ω^)( ・∀・)
二人が僕を見ている、もちろん言わなくちゃいけないことがある。
(´・ω・`)「初めてゆっくり食べましたけど、とっても美味しかったです」
( ^ω^)「ありがとうだお」
( ・∀・)「良いことだ、少年」
(´・ω・`)「じゃあ、お勘………」
( ・∀・)「まぁ待ちな」
( ^ω^)「ゆっくり、お話しでもしていくお」
- 87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:01:59.19 ID:vbzLISrxO
- ・
(´・ω・`)「はぁ、何ですか?」
( ・∀・)「何故なにもしないんだ?」
(´・ω・`)「何がですか?」
わかっている、けど、認めたくなかった。
それは意地だろう、少なくとも僕はあいつらより大人だ。
力を誇示することもしないし、権力も欲しくはない。
僕はただ、平凡に過ごしたいだけ。だから反抗はしない。
だけど、新人さんの言葉を肯定してしまったら………
その全てが崩れる気がした。
- 90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:06:51.70 ID:vbzLISrxO
- ・
( ・∀・)「爪ってのは、隠しすぎるとなくなるぜ?」
(´・ω・`)「はぁ………」
( ・∀・)「ただのいじめられっ子に、そんな爪はないと思うけどな」
流石にイラッとした、ただの店員がここまで干渉してくることに。
僕は思わずブーンさんに助けてもらおうと、視線を送る。
( ・∀・)「そういう行動は、出来るのにな」
(´・ω・`)「………」
まただ、またイラッとさせた。最近は我慢のし過ぎかな?キレやすくなってるな。
- 91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:09:57.99 ID:vbzLISrxO
- ・
(´・ω・`)「あんたに何がわかるんだよ…」
( ・∀・)「知らね」
ダメだ、こいつはなんとかしないとダメだ。
流石に腹が立つ、チラリとまたブーンさんを探す。
けどブーンさんは食器を片付けはじめていた。
耐えるしかないか……
(´・ω・`)「いい加減にしろよ」
( ・∀・)「やだね」
- 93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:14:48.40 ID:vbzLISrxO
- ・
(´・ω・`)「ほっといてくれ。
何もわからないあんたに、口出しされたくない」
( ・∀・)「じゃあ何か言えよ、そうしたら口出し出来る」
あぁぁぁーっ!
イライラするな、もうっ!
ダンッ!とテーブルを叩いて僕は立ち上がる。
(#´゚ω゚`)「いちいちうっせんだよっ!あんたに何がわかるっ?
いじめられてる奴の気持ちがわかるのかっ!?
学校に行けば暴力、カツアゲ何でもござれ。
女子には笑われ、先生には見捨てられる。
そんな俺の気持ちがわかるのかよッ!!!??」
流石に堪忍袋の尾が切れた、何も考えていなかった。
無意識のうちに僕の拳が新人を捉えた。
- 95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:21:27.08 ID:vbzLISrxO
- ・
次の瞬間には、新人さんも立ち上がり、声を洗げていた。
(#・∀・)「わかんだよっ!
お前の気持ちがぁぁっ!!!!
俺もそうだった!学校に行けば靴なんか無い、
体育が終われば制服は無くなってたよっ!!」
(#・∀・)「俺は悔しかったね、なめられてんのがっ!!!
いいようにされてんのが…………っ!!!!!」
- 97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:26:29.36 ID:vbzLISrxO
- ・
(#´゚ω゚`)「だからなんだよっ!俺は悔しくなんかないねっ!!
むしろ僕は自分を偉く思うよ、何されたって暴力には走らないからねっ!!」
(#・∀・)「今さっきおめぇはぁぁぁ……
俺をぶん殴っただろうが、そんな奴が何言ってやがる糞野郎っ!!!」
(#・∀・)「今までずっと我慢してたぐれぇならな、今すぐあいつらぶん殴って来いや!
チキン野郎がぁっ!!」
(#・∀・)「耐えて耐えて、いじめられんのが終わるのを待つなっ!!
そんなの希望でも何でもねぇぞっ!!
ただの…………」
(#・∀・)「自己満足だッ!!!!!」
- 99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:31:29.35 ID:vbzLISrxO
- ・
(#´゚ω゚`)「な……、」
何も言い返せなかった、確かにその通りだったから。
僕は逃げていた、現実から。我慢してれば、何時かはいじめられなくなる。
そんな淡い希望を、抱いていたのだから。
それさえも打ち砕けた。
(#・∀・)「俺は悔しかったよ、その悔しさから性格も変わった!
あいつらに負けないように、心理学を勉強して武術もならった!!
いつの間にかいじめられなくなったさ、逆にな
友達は増えて、彼女はできて、あいつらは迫害されるようにもなっ!!」
- 101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:34:02.22 ID:vbzLISrxO
- ・
(#・∀・)「何時まで逃げてんだよッ!!
現実を見ろっ!!!
立ち向かえッ、そんで屈伏させろ。俺にできたんだ……
お前にだって、絶対出来るからよぉっ!!!」
そう言うと新人は僕に拳を振り上げ、力強く殴った。
口の中で血の味がする、でも、何処かスッキリした。何かわだかまりが消えた気がした。
- 103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:37:25.78 ID:vbzLISrxO
- ・
(#´・ω・`)「あぁ、やってやるよぉぉ!!
おめぇぐれぇに出来たんだっ!俺が出来ない訳……
ないだろッッ!!!」
そして新人さんを殴る、そして新人さんに殴られる。
一撃一撃がとても重かった、それでも僕は殴ることをやめなかった。
殴り殴られつつも、感謝した。何かが吹っ切れたから。
- 106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:41:45.45 ID:vbzLISrxO
- ・
何発も良いのが入った、気づけば僕は大の字に倒れている。
(メ´ ω `)「ハァハァ…」
(メメ・∀・)「やれば……
出来るじゃねぇか」
新人さんは倒れた僕に、スッ。っと手を差しのべてくれた。
(メ´・ω・`)「ありがとう」
(メメ・∀・)「いいんだ、悪かった、本気で殴って」
これから僕は、学校に行こう。体中痛いし、皆にはもっと痛い目に見られる。
退学でも謹慎でも構わない、あいつらをぶん殴って来よう。
今の僕には、それが出来る気がするんだ。
- 109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:47:28.13 ID:vbzLISrxO
- ・
(メ´・ω・`)「学校に……
行ってくるよ」
(メメ・∀・)「それがいい、少年」
(メ´・ω・`)「ブーンさん、新人さん。ご迷惑おかけしました」
( ^ω^)「平気だお、今回はファイトマネーと景気付けに、
食事代は奢るお!
それと………これを」
そうに言われ投げられたのは、リポD。
(メ´・ω・`)「ありがとうございます」
その後に「色々と御馳走様でした」と付け加え、引き戸を引く。
ガラララッ
その中で「また来いよ(お)」と聞こえた。
(メ´・ω・`)「えぇ、必ず」
- 111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:49:50.60 ID:vbzLISrxO
- ・
外に出る、空は驚くほどに快晴だ。
(メ´・ω・`)「……」
頂いたリポDを一気に飲み干す、そして店を見た。
何度も来ている、これからは何度も来る。
だけどこれからは、ちゃんとした客として来よう。
その時、扉越しに声が聞こえた。
- 114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:54:00.94 ID:vbzLISrxO
- ・
「僕はモララー、君の師。店員として、これからを見つめる」
「君の将来が、明るく輝くことを願うよ」
ふ、と口元が緩む。らしくないよ、と思った。
(メ´・ω・`)「僕はショボン、あなたの弟子。客として、生きざまを習う」
(メ´・ω・`)「あなたの未来が、常に輝かしいことを望む」
やっぱり…
―――この店は最高だ。
「ありがとう」と呟き、店にお辞儀をした。晴れわたった心からのありがとうだ。
- 116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/27(木) 09:56:19.48 ID:vbzLISrxO
- ・
きっと今日から、僕の人生は変わる。モララーさんのように、人を変えることのできる人になりたい。
「行って来ます」と言って、歩き出す。
もう一度空を見上げた、雲は1つも無くなっていた。
そう、まるで僕の心の中のように。
end
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