( ^ω^)ブーンが大仕事を成し遂げるようです

44: ◆wAHFcbB0FI :10/15(日) 23:20 BSsNSBbSO
  

第二話 ( ^ω^)ブーンがさらなる仕事に挑むようです



あの石像事件から三ヶ月後―――――

事務所ではブーン、毒男、ジョルジュ、そして近所にあるバーであるバーボンハウスを経営しているショボン&シャキンがポーカーを楽しんでいた。
今日はバーボンハウスは定休日であり、ブーン達三人はこの日ショボンとシャキンを事務所へ招き入れていた。

(; ^ω^)「アウアウ…折角ジョーカーが手札にあるのに1ペアだお」
(´・ω・`)「僕としたことが2ペアとはね。やられたよ」

ブーンとショボンは地団太を踏んだ。

('A`)「俺はストレートだ。勝てる奴いる?」
( ゚∀゚)「馬鹿め、上には上がいるものだ! 俺はフルハウスだ!」

得意げにジョルジュが言った。しかし

(`・ω・´)「上には上がいる、それは君にも言えることなんだよジョルジュ。私はロイヤルだ」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)(´・ω・`)「ちょwwwwwwおまwwwwwww」
先程まで浮かれていたジョルジュは呆気なく撃沈した。

(`・ω・´)「じゃあ四人から賭け金を頂こうか」



45: ◆wAHFcbB0FI :10/15(日) 23:27 BSsNSBbSO
  

他の四人が賭け金を渡そうとしたとき、五人の博打を横から観戦していた天才科学者兼事務所の居候であるモララーが口を挟んできた。

( ・∀・)「はははwwwwwwシャキンさん、僕にそういうのが通用すると思う?イカサマしてるのバレバレだよwwwwww」
(`・ω・´)「……」
(# ^ω^)(#'A`)(#゚∀゚)(#´・ω・`)「ぶち殺すぞ」

流石に「天才」というだけあって観察力等には優れているようだがモララー本人は博打はあまり好まないらしく、他の五人がやっている所を観戦していることが殆どである。

(´・ω・`)「じゃあ兄さんがみんなに罰金を払うんだ。でないと本当にぶち殺すぞ」
(`・ω・´)「わかったわかった」

シャキンは弟であるショボンの脅迫に屈服し、渋々四人に金を払った。

(´・ω・`)「そろそろ疲れたしもう深夜十一時過ぎてるから帰るね」

夕方から深夜に渡って博打をし続けていれば流石にバーテンであっても疲れがたまるのだろう。

( ゚∀゚)「把握した。また来な」
( ^ω^)「おやすみだお」

シャキンとショボンは帰っていった。



47: ◆wAHFcbB0FI :10/17(火) 20:36 +ugnqR1cO
  

その後―――――

( ゚∀゚)「こんな夜中だが、腹が減ったからちょっとコンビニ行って何か買ってくる」
( ^ω^)「とっとと行ってくるお」

ジョルジュはコンビニへ出かけて行った。

( ^ω^)「こんな日はもう寝るお」
('A`)「賛成。やることないし」
( ・∀・)「僕は徹夜に慣れてるから別になんともないね」
( ^ω^)('A`)「……」

この頃モララーは何故かよく地下室から出てきている。地下室にこもってばかりいたので一種の気分転換なのかもしれない。いつもこんな風にブーン達をおちょくったりしている。

二人が寝ようとしたそのときだった

( ^ω^)「!!」

珍しく事務所の電話が鳴り出したのだ。

( ^ω^)「もう夜だし仕事の依頼ではないはずだお」

ブーンが受話器を取ろうとしたとき、同じく受話器を取ろうとした毒男と手が重なった。

('A`)「どうするよ?」
( ^ω^)「じゃあジャンケンだお。勝った方が電話にでるお」
('A`)「把握した」

( ^ω^)('A`)「ジャンケンポイ!」

毒男がグーを出した直後にブーンはパーを出した。

(#'A`)「てめえ後出しとは卑怯な!」
( ^ω^)「フヒヒヒ、勝つためには手段を選ばんお」
(#'A`)「冗談じゃねえ! 仕切り直し…」
( ^ω^)「もう遅いお!」

ブーンは受話器を取った。

('A`)「クソッ!」

毒男は悔しがった。



48: ◆wAHFcbB0FI :10/17(火) 20:41 +ugnqR1cO
  

(以下、電話での会話です)

( ^ω^)「もしもしですおー」
ξ゚听)ξ「こんな夜中にすいませんねぇ」
( ^ω^)「ちょwwwwwいきなりなんだおwwwwつうか聞き覚えのある声だお。どちら様だお?」
ξ゚听)ξ「もしかして忘れちゃってたりする?二ヶ月前に貴方達に石像の処理等を依頼したツンという者ですが」
( ^ω^)「そういえばそんなことがあったお。それでこんな夜中に一体何事ですかお?」
ξ゚听)ξ「ここに電話をかけてきたということはもう一つしかないでしょう」
( ^ω^)「仕事ですかお?」
ξ゚听)ξ「yes」
(; ^ω^)「ちょwwww唐突なwwwwまあいいですお」
ξ゚听)ξ「また新しく土地を買い取ったんだけどそこに古い洋館があって邪魔くさいからぶち壊して欲しいということです」
(; ^ω^)「(言葉使い悪っ!)わかったお。一週間後にぶち壊しにいきますおwwwww」

(電話終)

( ・∀・)「こんな時間に仕事依頼の電話かい?」
( ^ω^)「そうだったお」
( ・∀・)「しかし随分と楽しそうだったなwwww所々タメ語になってたし」

いつもの如くモララーがブーンをおちょくる。

(; ^ω^)「そんなことないお」

そこへ、ジョルジュがコンビニから帰ってきた。



49: ◆wAHFcbB0FI :10/17(火) 20:45 +ugnqR1cO
  

( ゚∀゚)「おい、何の話をしているんだ?」

ブーンが答える。

( ^ω^)「実はさっき電話があったお」
( ゚∀゚)「ほう、それで?」
( ^ω^)「仕事を依頼されたお」
( ゚∀゚)「こんな夜中に非常識な人だな。で、どんな仕事だ?」
( ^ω^)「建物の破壊だお」
( ゚∀゚)「そうか…」

ジョルジュはつまらなそうな顔をした。

( ゚∀゚)「どんな建物だ?」
( ^ω^)「古い洋館らしいお」
( ゚∀゚)「古い洋館だと?」

ジョルジュの表情に再び希望が表れる。

( ^ω^)「言われたことをありのままに話すと『新しく土地を買い取ったんだけどそこに古い洋館があって邪魔くさいからぶち壊して欲しい』ってことだお」
(;゚∀゚)「おいおいどこまで非常識なんだwwwww(洋館か……何かしら財宝があるやもしれんな)」
( ^ω^)「とりあえず一週間後にぶち壊しに向かうって言っといたお」
( ゚∀゚)「よしよし、それでいい」

そこへモララーが口を挟んできた。

( ・∀・)「えーっと、いきなりだけど僕も行っていいかな?」
( ゚∀゚)「モララー、お前も行きたいのか?」
( ・∀・)「なに、単なる好奇心さ。そうそう、洋館を破壊する前に中に入って宝を取ってくるとかそういうことしたいなら武装とかしといた方がいいと思うよ?」
(;゚∀゚)「(こいつ俺の考え読んでやがる)いいよ、来たいなら来ればいいさ。つうかお前が光線銃持ったら多分右に出る奴はいないだろうからな」

こうしてモララーもついてくることになった。

( ^ω^)「それじゃ明日から早速準備するお」



('A`)「あーあ、俺また忘れられてる?」

こうしてブーン達は準備を始めた。

……古びた洋館での戦いに向けて。



51: ◆wAHFcbB0FI :10/19(木) 20:30 BvIbivzhO
  

それから一週間後、車の中

ξ゚听)ξ「(またこの車……相変わらず物騒な物が色々置いてあるしあのときと殆ど変わってないみたいね。唯一違うのは…)」
( ・∀・)「……何か用?」
ξ゚听)ξ「いえ、別に…(この人の存在か。もしかして武器とか持ち込んでるのってこの人…?)」

依頼主のツンがあれこれと考えていることにも構わずブーンと毒男はいつもの調子で話し合っていた。

( ^ω^)「この前みたいなやばい仕事じゃなくてよかったお。今回は普通の仕事なようだお」
('A`)「全くだ。あの時は死ぬかと思ったからな。でも今回はそんなことないだろ」
ξ゚听)ξ「ちょwwwww危険物とかあるのに緊迫感ねぇwwwwww」
( ゚∀゚)「しっかし、相手が誰なのかブーンに聞いてなかったから誰かと思ったらまたあんたか。二回も依頼してくるなんて物好きだねぇ」
ξ゚听)ξ「他にあてがなかったので…」
( ・∀・)「まあ確かにこんな物騒な仕事してる人はそうそういないだろうね」

毒男が珍しくモララーの発言に相槌をうつ。

('A`)「そんでもってそんな物騒な仕事してる俺達によく仕事を依頼する人もそうそういない訳だ。ジョルジュがああいうのも無理はないって」

ξ;゚听)ξ「……」

五人が他愛のない話をしている内に問題の場所に着いたようだ。



52: ◆wAHFcbB0FI :10/19(木) 20:44 BvIbivzhO
  

ξ゚听)ξ「ここな訳ですが」
(;゚∀゚)「凄いなこれ…」

そこにはかつて富豪が住んでいたような面影のある大きな洋館があった。

( ^ω^)「何か壊すのが勿体無いような気がするお」
('A`)「壊せって言われてるんだから壊すしかないだろ」
( ・∀・)「中に何かいそうな雰囲気だね…wktk」
('A`)「お前科学者なのに非科学的なこと信じるタイプかよwwwwww」

相変わらず呑気に話し合っている三人にジョルジュが提案をする。

( ゚∀゚)「おい、こいつを爆破する前に中へ入って色々と頂こうジャマイカ?」
( ・∀・)「やっぱりそう来ると思ったwwww」

いわゆる『いつものアレ』、つまり財宝探しのたぐいだ。モララーは既にわかっていたようだがブーンと毒男には唐突なことだった。が、しかし。

( ^ω^)「ノーと答える訳がないお」
('A`)「勿論OKだ」

提案は全員一致で決まった。ブーン達に宝探しを拒否するという選択肢はないのだ。

( ・∀・)「ところでジョルジュ、それなりの準備はしてきただろうね?」
(;゚∀゚)「お、俺はいつも素手だから武器など要らんよ」

強がるジョルジュにモララーがさらに追い討ちをかける。

( ・∀・)「まあ確かにそうだね。そんなことよりこの洋館の中に宝があるって保証はあるの?」
(;゚∀゚)「さあ行こうか」
( ・∀・)「(こいつ逃げやがったな…)」

無責任なジョルジュに対してモララーは呆れ果てた。



53: ◆wAHFcbB0FI :10/19(木) 20:50 BvIbivzhO
  

( ゚∀゚)「まず俺が適当に理由作って何とかしてみる」

そう言ってジョルジュはツンに説明をした。

( ゚∀゚)「えーとですね、安全確認の為一度この洋館の中に入って様子を見てきますのでしばらくお待ちください」
ξ゚听)ξ「わかりました(何がやりたいのか大体見当つくwww)」

もはやツンにさえ目的がお見通しのようだ。

( ゚∀゚)「そういえば、この洋館を破壊した後ここには何を建てるつもりで?」
ξ゚听)ξ「別荘」

ジョルジュの質問にツンが平然と答える。

(; ^ω^)「ちょwwwwww金持ちktkrwwwwwww」
('A`)「よくよく考えろ、俺達に仕事させてる時点で金持ちだってわかるだろ。俺達の仕事は大金がかかる訳だから」

毒男があっさりとブーンに突っ込みを入れた。




そのようなことを話している隙に何者かが洋館へ忍び込んでいったことには誰も気付かなかった。


( ゚∀゚)「よし、とっとと行ってこようぜ!」
( ^ω^)('A`)( ・∀・)「了解(だお)!」

ブーン達四人は洋館へと入っていった。

ξ゚听)ξ「さて、何を持ってくるのかwktkして待つとしますか」



59: ◆wAHFcbB0FI :10/20(金) 22:22 rj2Zdha6O
  

洋館内は案の定、あちこちに蜘蛛の巣が張ってあり、また埃が凄かった。かつて人が住んでいた頃の面影は全くといっていい程ない。

( ^ω^)「『こちらブーン。洋館への侵入に成功した』なんつってwww」

相変わらずのん気なブーン。

( ゚∀゚)「何が起きるかわからないからな、あんまり油断するなよ」

一方毒男はいつになく慎重だった。

('A`)「しかしこりゃガチで出そうだな。モララーの発言が馬鹿にできなくなってきた」
( ・∀・)「別に出てきてなんぼな訳だけどね」
('A`)「まあ確かにそうだけど言い出しっぺはお前だろうが」
( ・∀・)「出てきたら嫌だなんて誰が言ったの? その為の武器じゃないか。まあ武器がなくても僕の苦手なものなんて……せいぜいあいつらぐらいだよ。ま、今はそんなこと言えるような雰囲気じゃないね」
(; ^ω^)「気になるお(それがわかれば…)」

疑問を残しつつブーン達は廊下を進んでいった。



60: ◆wAHFcbB0FI :10/20(金) 22:27 rj2Zdha6O
  

しかし四人はすぐに壁に突き当たってしまった。

(;゚∀゚)「うーん、正直言ってドア大杉」

廊下には数多くのドアがあった。

('A`)「一部屋一部屋探すなんてマンドクセ」
( ゚∀゚)「仕方ない、こうなったら……」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)「こうなったら……?」

三人は期待してジョルジュを見つめる。

(;゚∀゚)「…片っ端から一部屋一部屋調べるぞ」
(# ^ω^)(#'A`)(# ・∀・)「……」

期待させておいてそれはないだろ、と三人は抗議した。ジョルジュは慌てて弁解した。

( ゚∀゚)「まあいいじゃねえか。どうせ他に方法もない訳だし」
( ・∀・)「まあね」
('A`)「でもそれだったらせめて勿体ぶらないで普通に言えよ」
( ^ω^)「もうちょっとまともな手段はないのかお」

( ゚∀゚)「そこまで言うなら手分けして探そう」

毒男とブーンはまだ不満たらたらであったが、そんなことで喧嘩している場合ではないので仕方なく手分けして調べていくことにした。



61: ◆wAHFcbB0FI :10/22(日) 09:34 9fKECNEYO
  

( ^ω^)「ここかお?」

ブーンはドアを開けた。しかし部屋には何もなかった。

( ^ω^)「まあこれくらいよくあることだお。諦めずに探すお」

ブーンは次々とドアを開けていったが、どの部屋も鼠がいたりするだけで何もない。

(# ^ω^)「ビキビキ。流石にイライラするお」

毒男は他の部屋を面倒くさそうに調べていた。

('A`)「こんな地味な作業なんかとっとと終わらせようや」

毒男も部屋のドアを開ける。部屋の中には下半身がなく半透明な何かが浮いていた。

('A`)「ちょwww本当に出やがったwwww」

それは正に幽霊だった。幽霊は毒男の方を見ている。

( ゚д゚ )

('A`)「こっち見るな」

毒男はすぐにドアを閉めた。どうやら追いかけてくる気配はないようだ。

(;'A`)「にしても今のは少し効いたな。見つめられると怖いな」

一方ジョルジュは

( ゚∀゚)「こっちはどうかな?」

ジョルジュはかなり早いペースでドアを片っ端から開け閉めしていた。

( ゚∀゚)「何かいるんならかかってこいや」

ジョルジュが別の部屋のドアを開けた途端部屋の奥から椅子が飛んできた。

(;゚∀゚)「ちょwwwwwwそりゃないだろwwwwww」

ジョルジュはギリギリで飛んできた椅子をかわした。この部屋はやばいとジョルジュは判断したがこれくらいでは引き下がれない。ジョルジュは身構えながら部屋に突入した。
だが

(;゚∀゚)「ちょwwwwwwおまwwwwwwwwqあwせdrftgyふじこlp」

部屋に入るなり部屋にあった様々な物がジョルジュめがけて突っ込んできた。部屋には物を操作している何かがいたようだがそんなものを確認している暇はなかった。これは無理と判断したジョルジュは大慌てで部屋から逃げ出した。激しい物音と叫び声に気付いたブーンと毒男がジョルジュの元へ駆けつけた。

( ^ω^)「何があったお?」
('A`)「いきなり大声を出すなよ」
(;゚∀゚)「い…いま起こった事をありのままに話すぜ!
俺は確かに洋館の宝を求めて部屋のドアを開けていた……
だが気付いたらいつのまにかボコボコにされてたんだ……
な…何を言ってるのかわからねーと思うが俺も何をされたのかわからねぇ
幽霊だとかポルターガイストだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
地獄の片鱗のようなものを感じたぜ…」



62: ◆wAHFcbB0FI :10/22(日) 09:41 9fKECNEYO
  

そんなことが起きていることは全く知らないモララーは余裕の表情だった。

( ・∀・)「何が出てこようが僕のプラズマ砲で瞬殺だからな」

部屋に入ると毒男が調べた部屋にいたのと同じような幽霊がいた。

( ゚д゚ )

( ・∀・)「こっち見るな」

モララーがすました顔で言うなり、幽霊は奇声を発しながらモララーめがけて飛び込んできた。

( ・∀・)「一度死んでるのにまた死にたいのかい」

モララーはプラズマ砲を発射した。それは見事幽霊に命中し、幽霊は消え去った。

( ・∀・)「邪魔が消えた所でこの部屋を調べてみるか……あっ」

なんと部屋の奥に宝箱らしき物が置いてあるではないか。

モララーはすぐに他の三人を呼んだ。

( ^ω^)「もう見つかったのかお?」
('A`)「まあいいや、中身開けてみようぜ」

毒男が宝箱に近づこうとする。

(;゚∀゚)「馬鹿ちょっと待てそれはきっと何かの罠…」

ジョルジュが止めようとした時には既に手遅れだった。毒男が宝箱の目の前まで来たとき突然床に穴が開き、毒男はまんまと落とし穴にはまってしまった。

(;゚∀゚)「ああやっちまったか…」
(; ^ω^)「やばいお。下手したら毒男はもうこの世とおさらばかもしれんお」
慌てるブーンにジョルジュが説得する。

( ゚∀゚)「いや、あいつはこれぐらいで死ぬような奴じゃないさ。そのうち合流できると思うから俺達は俺達で先へ進もうぜ」
( ・∀・)「(ちょwwwwwwこいつヒデエwwwwww)」

三人は毒男のことをあまり深く考えないことにした。

( ゚∀゚)「そういえばこの宝箱の中身は何だ?」

ジョルジュは落とし穴にはまらないよう注意しながら宝箱のそばまで近づいた。

( ゚∀゚)「どれどれ…」

ジョルジュが宝箱を開けようとしたそのとき、なんと宝箱の中から何かが出てきた。

( ^ω^)「こりゃ何とも妙な奴だお」

それは下半身が宝箱に入ったまま上半身だけが宝箱から出ているという実に奇妙ないでたちだった。



64: ◆wAHFcbB0FI :10/22(日) 21:46 9fKECNEYO
  

( ・Д・)「俺を開けようとした馬鹿はお前らか」

その奇妙な何かは喋り始めた。いきなり喧嘩腰だ。

(# ^ω^)「ビキビキ。馬鹿とは何だお!」
( ・∀・)「まあ利口でもないけどねwwwwww」
( ・Д・)「さっき俺の仕掛けた罠にはまった馬鹿がいたな。お前らの仲間だろ?」
( ^ω^)「下半身が宝箱の分際であんなクオリティタカスな罠を作ったのかお? つうかそんなことよりこの落とし穴はどこにつながってるお?」

ブーンが問うと相手は面倒くさそうに答えた。

( ・Д・)「心配は要らんよ。死にはせんから。まあ地下からうまく脱出出来たらの話だがな。じゃあ、そろそろお前らにもさっきの馬鹿と同じ運命をたどってもらおうか」



65: ◆wAHFcbB0FI :10/22(日) 22:00 9fKECNEYO
  

( ・Д・)に襲われた!

( ゚∀゚)「そう簡単にやられてたまるかよ!」

三人はすぐさま戦闘態勢をとる。

( ・Д・)「かかってこいや」

( ・Д・)は手招きしている。

(# ^ω^)「いい度胸だお。じゃあ望み通りにしてやるお!」

相手に挑発され頭に血が昇ったブーンが( ・Д・)に殴りかかった。

( ・Д・)「やれやれ…そんなものが俺に効くわけないだろ」

( ・Д・)は自分の下半身である宝箱に身を引っ込めた。

( ^ω^)「喰らえお!」

ブーンは構わずに宝箱を殴った。が、すぐに殴った方の手をさすり始めた。

( ;ω;)「痛いお…こいつ堅杉だお」
( ・∀・)「ちっ、それじゃ駄目か。ならこれはどうだ!」

モララーが光線銃を放ったが全く効いてないようだ。

(; ・∀・)「くっ…こいつは手ごわいね」
( ・Д・)は宝箱から出てきた。

( ・Д・)「言ったろう? そんなもんは効かんと。今度はこっちからいくぞ」

( ・Д・)は指先から火の玉を生み出し、ブーン達めがけて発射した。

(; ^ω^)「ちょwwwwwwこいつテラヤバスwwwwwww」

ブーンは間一髪で火の玉をかわした。

( ・Д・)「ほう、よくよけたな…これならどうだ?」

さらに無数の火の玉が飛んできた。ブーン達はよけるのに精一杯でなかなか反撃できず、かといって反撃しようと思っても攻撃が効かないのだからどうにもならない。

(;゚∀゚)「こりゃいきなりピンチかもわからんね」
( ・∀・)「(多分これでは倒すことは無理だな。何か他の方法は…ピコーン!)」

モララーは何か思いついたようだ。



66: ◆wAHFcbB0FI :10/22(日) 22:03 9fKECNEYO
  

( ・∀・)「二人ともちょっと耳を貸すんだ!」

モララーは相手の攻撃の合間をぬってブーンとジョルジュに何かを話した。

( ゚∀゚)「なるほど…お前やっぱ頭いいな」
( ^ω^)「打開策ktkr」

( ・∀・)「よし、じゃあいくぞ!」

モララーはプラズマ砲を( ・Д・)に向けて放った。

( ・Д・)「面白い物を持っているな。だがそれも俺にしてみれば安物のおもちゃ同然だな」

( ・Д・)はすぐさま宝箱に身を隠す。

( ・∀・)「二人とも今だ!」
( ^ω^)( ゚∀゚)「把握した!」

そう言って二人は宝箱にこもっている( ・Д・)を持ち上げ、毒男がはまった落とし穴の床の上に放り込んだ。

( ・Д・)「ははは、その打開策とやらはもう終わりか…って落ちqあwせdrftgyふじこlp」

( ・Д・)はあえなく落下していった。

( ・∀・)「倒せないなら消せばいい、という訳だ。自分で仕掛けた罠が墓穴になるとは傑作だねwwwwww」
( ^ω^)「ざまあみやがれだおwwwww」

三人はもういつもの調子だった。

( ゚∀゚)「でもよく考えたら地下に毒男がいるんだよな。そこにさっきの奴が落ちたってことは…」
( ^ω^)「毒男はきっともう脱出してるお。大丈夫だお」
( ゚∀゚)「そうだな。じゃあ先行くか」
( ・∀・)「(こいつらやっぱヒデエwwww)」

三人は先へ進むことにした。



68: ◆wAHFcbB0FI :10/24(火) 18:04 4cIW1nvBO
  

一方地下では

('A`)「落下地点に何故かクッションが置いてあったよ。妙に優しいな」
('A`)「それはそうとここは一体何だ」

毒男が独り言をしていると上から何かが落ちてきた。

('A`)「何だこりゃ?」
( ・Д・)「畜生、あんな馬鹿共にはめられるとは…」

それはブーン達に落とされた( ・Д・)だった。

('A`)「お前まさかさっきの宝箱か?」
( ・Д・)「そうだ。ついでにお前をはめたのも俺だ……こうなったらお前だけでも殺す!」
('A`)「なっ…俺を殺るっての? …仕方ない、こうなったらこいつを使うか」



69: ◆wAHFcbB0FI :10/24(火) 18:15 4cIW1nvBO
  

毒男は懐から緑色の光を放つ刀を取り出し、構えた。

('A`)「連中にもまだ見せたことない俺の秘密兵器だ。そういえば万が一幽霊とかに襲われるようなことがあったらこれで戦えってあのときカーチャンに言われたっけ…今がその時って訳か」
( ・Д・)「これまた見慣れない物だな…まあ何が来ようが無駄だ。ここには落とし穴はないし、今度こそ俺の勝ちだ!」

( ・Д・)は鋭い爪で毒男に襲いかかった。毒男は少しかすったもののなんとかよけた。

(#'A`)「そんなもんやってみなきゃわからんだろ!」

毒男は刀で切りかかった。相手はすぐに防御態勢を取る。

( ・Д・)「無駄だと言ったろうが。俺の宝箱はそんなチャチなもんじゃ…え?」

なんと毒男が振り下ろした一撃はあれほど強固だった( ・Д・)の宝箱をいとも簡単に真っ二つに切断してしまった。

( ・Д・)「馬鹿な…何故こんな物に破られる…俺の宝箱はそんな物では…」

納得いかないような事を言いながら( ・Д・)はかき消えた。


('A`)「…こいつは一体何だったんだ、ただの馬鹿か?」

毒男はまだその刀の本当の力を知らないようだった。



70: ◆wAHFcbB0FI :10/24(火) 18:24 4cIW1nvBO
  

('A`)「さて、俺は今どんな状況なんだ? 確か上から落とされてここに来た訳だからここは地下だな」

毒男が部屋を見回すと鉄格子が見えた。

('A`)「なるほど、牢屋かここは。まあだからどうしたってことなんだけど」

毒男は持っていた爆弾の導火線に火をつけ、鉄格子の前に設置した。爆弾が爆発し、鉄格子は吹っ飛んだ。

('A`)「うん、やっぱこの爆弾は最高だな」
そうして毒男は地下の出口を探し始めた。

一方上の三人は廊下にあったドアを全て開けて虱潰しに部屋を調べたがどの部屋も幽霊がいたりするだけで財宝らしきものは何一つ見つからなかった。

( ゚∀゚)「外から見た限りではこの洋館は三階ぐらいまであると思うんだ。まずは二階への階段を探すぞ」
( ^ω^)( ・∀・)「把握した」

とりあえずこの洋館はそれなりに危険だということがわかったので、今度は手分けせずに一緒に行動することになった。
三人が二階への階段を探していると、槍を構えた甲冑がずらりと飾られている廊下にたどり着いた。

( ゚∀゚)「なあ、この後どうなるか大体見当がつくんだが」
( ^ω^)「どういうことだお?」

疑問を抱くブーンにジョルジュが説明する。

( ゚∀゚)「こういうのってさ、これらの甲冑が動き出して襲ってくるっていうパターン…」
( ・∀・)「二人とも戦闘態勢とったほうがいいよ」

ジョルジュの説明が終わる前にモララーが忠告する。ジョルジュの予想通り飾られていたはずの甲冑が動き出して三人に向かってきた。見渡すだけでも二十体はいるのがわかる。

(;゚∀゚)「そらきた! ブーン、準備はいいか?」
( ^ω^)「おkだお!」

三人は迫ってくる甲冑に攻撃を仕掛けた。これはかなりの強敵だと思った三人は全力で向かったのだが…

( ^ω^)「こいつら弱いお。一発殴っただけで崩れたお」
( ゚∀゚)「蹴り一発でこのざまか。こりゃあまるで某格闘ゲームの雑魚敵軍団だな」
( ・∀・)「こっちは光線銃一発で動かなくなったよ。むしろショッカーだなwwwwwwww」

予想以上に甲冑は弱かったようだ。あれほどいた甲冑はほんの数分で全滅してしまった。

( ^ω^)「とっとと先に進む……おっ?」

ブーンは甲冑が飾られていた廊下に一つのドアを見つけた。



71: ◆wAHFcbB0FI :10/25(水) 16:33 oL4fN4z7O
  

( ^ω^)「こんな所にドアが一つなんて怪しいお。もしかしたらここに…」

三人はそのドアを開けたが、今まで調べてきた部屋と同じだった。

( ・∀・)「何もないみたいだよ?」
( ゚∀゚)「いや、もしかしたら隠し扉か何かのたぐいかもわからん。壁とか調べてみろ」

その時、突然部屋の中央辺りの床が鈍い音とともに開いた。

(; ^ω^)「ちょwwwwww」
(;゚∀゚)「次から次へと…油断できねえなこの洋館は」

三人は身構える。床下から出てきたのは…

('A`)「ふう、やっと出れた。てかお前らそんな所で何やってんの?」

なんと毒男だった。どうやらこの部屋は地下牢の出入口だったようだ。

(; ^ω^)「マジビビったおwwwwwww」
( ゚∀゚)「よくぞ戻った! 毒男が次のレベルになるには…」
( ・∀・)「それ違うwwwwwでも無事でよかったね」
('A`)「地下牢に落とされたけど爆弾で鉄格子破壊してきたからな。それぐらいわけないって」

毒男がそう言ったときジョルジュが聞く。

( ゚∀゚)「そういえばお前変な宝箱みたいなのに襲われなかったか?」
('A`)「ああ、上から落ちてきたよ」
( ^ω^)「あいつは僕たちでも手に負えない強敵だったからうまくはめて地下に落とした奴だお。襲われたのによく無事だったお」

毒男は驚きの声を上げた。

('A`)「え? あいつそんなに強い奴だったの? 普通に倒しちゃったよ」
(; ^ω^)(;゚∀゚)(; ・∀・)「な、何だってー!」

三人は毒男以上に驚きの声を上げた。何しろ三人がかりでも倒せなかった奴をたった一人でしかも簡単に倒してしまったというのだから。

( ^ω^)「でもまあそんなことどうでもいいお。毒男が無事だったんだからそれでいいんだお」
( ゚∀゚)「そうだな。じゃあ四人そろったところで先に進もうか」
( ・∀・)「(どうでもいいのか?……やっぱどうでもいいか)」

ブーンとジョルジュはあまり深く気にしない性格だった。モララーもはじめは気になったようだがあまり余計なことは考えないようにしたようだ。



74: ◆wAHFcbB0FI :10/27(金) 18:18 T1d6DuFSO
  

さらに奥深く進んだところで、四人は洋館の中庭のような所にたどり着いた。太陽の光が当たらない為まだ昼なのに薄暗い。地面がものすごくぬかるんでいて歩いて通るのは困難だった。

( ゚∀゚)「ここを通るのは無理だな。他の道を探そう」

ジョルジュがそう言って戻ろうとしたとき、ブーンが呼び止めた。

(; ^ω^)「ちょっと待つお…中庭を見てみるお」

ブーンに言われて他の三人もぬかるんだ中庭を見る。

(;゚∀゚)(;'A`)(; ・∀・)「……」

なんと中庭のぬかるんだ地面から手が何本も出てきている。

(;゚∀゚)「なあ、あれって普通に何だかわかるよな…?」

そう言っている間にも地面からは次々と手がはいだし、やがて頭や足も地面から出てきた。

(; ^ω^)(;'A`)(;゚∀゚)(; ・∀・)「ゾンビー!」

四人は大慌てだったが、モララーはすぐに相手の弱点を予想した。



75: ◆wAHFcbB0FI :10/27(金) 18:20 T1d6DuFSO
  

( ・∀・)「待て、落ち着くんだ。ああいうのは火に弱いはずだから火を浴びせて火葬にしちまおう」
( ゚∀゚)「そうか、じゃあ任せた!」

モララー以外の三人は後ろに下がった。

( ・∀・)「むしろこの洋館ごと焼いちまうかwwwww」
(; ^ω^)「それだけはやめるお。僕達も火葬になっちゃうお」
( ・∀・)「冗談だって。じゃあいくぞ…」

そこまで言ったところでモララーの表情が変わった。

(;゚∀゚)「どうしたんだ?」
(; ・∀・)「…僕はとんでもないミスを犯したよ」
(; ^ω^)「え…一体どうしたんだお?」
(; ・∀・)「火炎放射機持ってくるの忘れた…」
(#゚∀゚)「何やってんだよ!」

もうゾンビは四人の方へ向かってきている。

( ゚∀゚)「仕方ない、逃げるぞ!」

四人はすぐに逃げ出した。



76: ◆wAHFcbB0FI :10/27(金) 18:25 T1d6DuFSO
  

(;゚∀゚)「しっかしこの洋館はどうなってやがる! 呪われてんじゃねえか!」
(; ^ω^)「何か今日は逃げてばっかな気がするお」

ジョルジュとブーンは走りながら愚痴を漏らしていた。四人が逃げているとまたも数多くの甲冑が行く手を塞いできた。

( ゚∀゚)「どけ、邪魔くせぇ!」

四人はたちまちのうちに甲冑を殴り倒し、さらに逃げ続ける。

( ゚∀゚)「こうなったら一か八かだ。毒男、モララー! 手榴弾と爆弾を後ろに投げろ!」
('A`)( ・∀・)「把握した!」

二人は持っていた爆弾や手榴弾を追ってくるゾンビに向かって投げつけた。その爆風がゾンビの群を包み込む。当然これ位で倒せる相手ではないが少しは時間稼ぎが出来るだろう。

(; ^ω^)「にしてもそろそろ疲れてきたお」
( ゚∀゚)「馬鹿、ここで止まったらこの世とさよならだと思え!」

四人がしばらく逃げ回っていると広いホールのような所に着いた。



77: ◆wAHFcbB0FI :10/28(土) 18:21 uCVNRkDDO
  

( ゚∀゚)「さて、ここからどうする?」
('A`)「逃げ続けるだけじゃそのうち時間稼ぎだけで終わっちゃうよね。何とかして奴らを倒さないと」

しかし相手は普通に攻撃するだけでは倒せないゾンビであり、しかも大群。なかなか名案が浮かばない。が、そのとき。

( ・∀・)「待てよ、相手がゾンビなら…おk、いい物がある」

モララーは荷物の中から妙な機械を取り出した。

( ・∀・)「こいつを部屋の真ん中に設置して…と」
( ^ω^)「何だおそれ?」
( ・∀・)「まあいいからいいから」

不思議がるブーンをモララーはなだめる。もういつもの軽い調子だった。



78: ◆wAHFcbB0FI :10/28(土) 18:25 uCVNRkDDO
  

( ・∀・)「よし、セット完了。あとは電源を入れれば…」

モララーは機械の電源を入れた。

(;゚∀゚)「何が起こるんだ…?」
( ・∀・)「今にわかるよ」

しばらくすると先程四人が逃げていた通路から溢れるほどのゾンビの大群がホールになだれ込んできた。何故かさっきよりも数が増えている。

(;゚∀゚)「おい、駄目じゃないか! しかもさっきより数増えてるぞ!」

しかしモララーの余裕な表情は変わらなかった。

( ・∀・)「よし来た、成功だ!」
(#゚∀゚)「どこが成功なんだ、これじゃ本当に死ぬぞ!」
('A`)「もう無理だな、人生オワタ\(^o^)/」

しかしその時ブーンが歓喜の声をあげた。

( ^ω^)「ジョルジュ、あいつらを見るお!」
( ゚∀゚)「え……こ、これは一体どういうことだ?」

なんとゾンビ達は部屋に入ってくるなり倒れて動かなくなり、やがて砕け散って消えてしまった。



79: ◆wAHFcbB0FI :10/28(土) 18:31 uCVNRkDDO
  

( ・∀・)「うん、やっぱり上手くいったようだね」
( ^ω^)「一体何をしたんだお?」

モララーは他の三人に説明する。

( ・∀・)「これは某RPGゲームに出てきたとある機械を再現したものなんだ。使うとゾンビを一網打尽に出来るっていう代物だ」
(; ^ω^)「ちょwwwwwwwそんな物作っていいのかお?」
('A`)「名前出さなきゃ大丈夫じゃね? まあ大体見当つくかもわからんが」

モララーは続ける。

( ・∀・)「本当は一日経たないと効果が出ないんだけど、そこは僕なりに改良して電源入れてから十秒で効果が現れるようにしたよ。ついでに捕らえた奴を消滅させる能力も加えた。いずれにせよ、もうこの洋館にゾンビは出てこないはずだよ」

それを聞いて他の三人は安堵の溜め息をついた。

( ^ω^)「これにて一安心だお」
('A`)「いきなり話変えて悪いんだけどさ、この部屋の上の方見てみろよ」
( ^ω^)「おっ、二階が見えるお! でも階段はないお」

するとモララーが言う。

( ・∀・)「部屋の広さを考えると多分この部屋に階段がある。どこかに仕掛けがあるかもしれないよ」

毒男もそれらしきことを言う。

('A`)「そのことなんだけどあの本棚怪しくないか?」

毒男は広いホールの隅にただ一つだけ置かれた本棚を指さした。

( ゚∀゚)「なるほど、確かに怪しすぎる。調べてみよう」

四人は本棚に近づいた。普通の本棚のようだ。

( ゚∀゚)「本棚自体に仕掛けがないということはこの裏に何かあるな。ここは俺に任せろ」

ジョルジュは持ち前の怪力で本棚を動かした。

( ^ω^)「相変わらずの馬鹿力だおwwww」

すると本棚のあった所の壁にスイッチを見つけた。

( ・∀・)「やっぱりね」
('A`)「こいつを押せばいいんだな。じゃあ押すぞ…ポチッとな」

毒男がスイッチを押すとすぐ近くで何かが動く音がした。

( ゚∀゚)「おい見ろ、階段だ!」

なんと二階への階段が現れた。

( ^ω^)「これで宝に一歩近づいたお」
( ゚∀゚)「よし、早速行くぞ」

四人は出現した階段から二階へ登っていった。



83: ◆wAHFcbB0FI :10/29(日) 07:31 d2QYjpmzO
  

四人は二階を探索していた。二階も一階程ではないがやはりドアが多い。

( ^ω^)「またもドアがあるお」

ブーンが部屋のドアを開けて中に入る。
/ ,' 3「…こんな所に何の用かな?」

そこにいたのはまたも幽霊だった。

( ^ω^)「またかおwwwwww」
( ・∀・)「別にいいよ、さっさと倒しちまおう」

モララーがプラズマ砲を構える。

/ ,' 3「ま、待て、話し合おう!」
( ^ω^)「ちょwwwwww」

その幽霊は襲ってくるどころか和解を求めてきた。別に悪い奴でもなさそうだったのでモララーも攻撃するのを止めた。



84: ◆wAHFcbB0FI :10/29(日) 07:36 d2QYjpmzO
  

/ ,' 3「ふう、話のわかる人達でよかった。ところでお主達はまだ生きてるようじゃな。何の目的でこんな洋館へ来たんじゃ?」
( ゚∀゚)「申し訳ないが俺達はこの洋館を破壊するように頼まれているんだ」
( ^ω^)「その前にここに宝はないかどうか探しに来たんだお」

当然反対をくらうものかと四人は思っていたのだが…

/ ,' 3「ほう、この洋館を壊すのか。それはむしろありがたいことじゃ」
(; ^ω^)「ちょwwwwwいいのかおwwwwww」
/ ,' 3「なに、儂もそろそろ成仏したいからな」

幽霊は説明を始めた。

/ ,' 3「もうわかっとると思うが、この土地は呪われておる。それからこの洋館もな」
('A`)「まあそうでなかったらゾンビや甲冑なんかに襲われたりしないよな」
/ ,' 3「呪いを解く為には元凶であるこの洋館の主を倒さなくてはならぬ。そやつはこの洋館の三階、つまり最上階におる。そやつを倒さないことには洋館を潰しても呪いは解けんから新しく建物を建て直しても元の木阿弥になってしまう」
( ゚∀゚)「そうか…もしよければこの洋館に宝があるかどうかも教えてもらえないかな?」
/ ,' 3「宝か…確かそれも最上階にあったような…中身は儂もわからぬが」

モララーが結論を言う。

( ・∀・)「つまりその主とやらを叩かなければ宝も手に入らないし、土地も呪われたままで僕らの任務も果たせないってことだね」
/ ,' 3「そういうことじゃ。じゃが奴はかなり手ごわいからそう簡単にはいかぬはず。そこで」

幽霊は部屋の棚から何かを取り出した。
それは白い光を放っている刀だった。



85: ◆wAHFcbB0FI :10/29(日) 15:07 d2QYjpmzO
  

/ ,' 3「これは古から伝説の霊刀として伝えられている」
( ・∀・)「それは…『聖白刀』だな?」
( ゚∀゚)「知ってるのか?」
( ・∀・)「ああ。これは『伝説の五色霊刀』として世に知れ渡っているよ」

すると幽霊は不思議がった。

/ ,' 3「…? 伝説の霊刀はこの世に二本しかないはずじゃが」
( ・∀・)「あれ、知らないの? 伝説の霊刀は数十年前に五本あることがわかったんだよ。これにもそのことが書いてある」

モララーは愛用の魔法の古文書を取り出してページを開き、皆に見せた。

( ゚∀゚)「これは…?」

そこには竜のような姿の魔物とそれぞれ色の違う五本の刀が描かれていた。



86: ◆wAHFcbB0FI :10/29(日) 15:16 d2QYjpmzO
  

( ・∀・)「『はるか古、伝説の魔獣が大暴れして民の生活を脅かしていた。それを見かねたある大賢者が赤、青、緑、白、黒の五本の刀に魔獣の力を分散させて封印した。それにより刀は絶大な霊力を得、万物を斬ることが出来るようになった』と書いてあるよ。まあ僕もまだ二十歳代だからそこまで詳しいことはわからないけどね」
/ ,' 3「なんと! そうだったのか!」
( ・∀・)「そしてその一つが聖白刀、その白い刀だ。封印を解くと魔獣が復活しちゃうからそれだけはやめろってことだけど封印の解き方なんかは僕にも解らない」

だがブーンは疑問を抱いていた。

(; ^ω^)「でもそれだったらその刀は使ったらまずいんじゃないかお?」
( ・∀・)「いや、武器として使う分には問題ないみたいだよ」

そう言ってモララーはさらに説明を続ける。

( ・∀・)「その内の一本は伝説上の魔物の体内に、三本は呪われた館、恐らくこの洋館のことだね。残りの一本は全く行方がわからないという」
('A`)「あのさ、いきなりで悪いんだけどその霊刀の一つとやらはもしかしてこれのことか?」

毒男は地下で使った緑色に光る刀を取り出した。

(; ・∀・)「ちょwwwwwwそれは魔物の体内に眠ると言われた林緑刀じゃないか。何で毒男が持ってるのさ?」
('A`)「そいつは話すと長くなる」
( ^ω^)「毒男凄いお!」
( ゚∀゚)「しかし何でそんな凄い物を持ってるのに俺達に教えなかったんだ?」
('A`)「いや、この刀本当に切れ味いいし幽霊とさえ互角に渡り合えるからな、みだりに使いたくなかった訳だ。それに俺自体もこれがどれだけの物か知らなかったから」

そこでジョルジュはピンときたようだ。

( ゚∀゚)「そうか、お前それであの宝箱の化け物倒したんだな?」
('A`)「そういうことだ。! なるほど、あの宝箱には霊力を持った物以外は通用しなかったということか。だからお前等はいくら頑張っても倒せなかったと」
( ・∀・)「うん、多分そうだね」



87: ◆wAHFcbB0FI :10/30(月) 07:11 bsm2YPjhO
  

ここで再び幽霊が口を開く。

/ ,' 3「そろそろ本題に戻るぞ。お主達が奴と戦うのであればこの聖白刀をお主達に託そうではないか」
( ゚∀゚)「えっ、本当か?じゃあ俺に…」
/ ,' 3「そこのお主は腕が立ちそうじゃ」

幽霊はブーンを指差した。

( ^ω^)「おっ、僕かお?」
(;゚∀゚)「あの、出来ることなら俺に…」
/ ,' 3「よし、決まりじゃ! ブーンとやらに聖白刀を託そう!」

ジョルジュは完全に無視されたようだ。

(#゚∀゚)「(こいつ…)」
( ・∀・)「まあ落ち着けジョルジュ。刀のような武器はジョルジュよりブーンの方が使いこなせるだろうよ」

モララーになだめられてジョルジュは我に返った。

( ゚∀゚)「言われてみれば確かにそうだ。俺は元々素手で戦う人間だからな。ところであんた幽霊なのに何で俺達に協力してるんだ?」

幽霊は答える。

/ ,' 3「さっきも言ったように儂はそろそろ成仏したいんじゃ。それからこの館の主が気に入らないんじゃ。何しろ生前に散々こき使われたからな」
( ^ω^)「ちょwwwwwおまwwwwwwww」
/ ,' 3「そうそう、三階への階段だがこの部屋の外の廊下を真っ直ぐ進んで右に曲がってさらに真っ直ぐ行けばある。途中ドアがたくさんあるがそこには宝とかは全くないぞ。なにしろここの連中は生前は皆薄汚い金の亡者じゃったからな」
( ゚∀゚)「そうか、色々とありがとな。じゃあ俺達はもう行くぜ」
/ ,' 3「おお、健闘を祈るぞ」

こうして多くの情報を仕入れた四人は三階目指して突き進んだ。他の部屋のドアを全く開けなかった為二階では何にも行く手を阻まれることなく進むことができた。

そして、四人は遂に三階へたどり着いた。



87: ◆wAHFcbB0FI :10/30(月) 07:11 bsm2YPjhO
  

ここで再び幽霊が口を開く。

/ ,' 3「そろそろ本題に戻るぞ。お主達が奴と戦うのであればこの聖白刀をお主達に託そうではないか」
( ゚∀゚)「えっ、本当か?じゃあ俺に…」
/ ,' 3「そこのお主は腕が立ちそうじゃ」

幽霊はブーンを指差した。

( ^ω^)「おっ、僕かお?」
(;゚∀゚)「あの、出来ることなら俺に…」
/ ,' 3「よし、決まりじゃ! ブーンとやらに聖白刀を託そう!」

ジョルジュは完全に無視されたようだ。

(#゚∀゚)「(こいつ…)」
( ・∀・)「まあ落ち着けジョルジュ。刀のような武器はジョルジュよりブーンの方が使いこなせるだろうよ」

モララーになだめられてジョルジュは我に返った。

( ゚∀゚)「言われてみれば確かにそうだ。俺は元々素手で戦う人間だからな。ところであんた幽霊なのに何で俺達に協力してるんだ?」

幽霊は答える。

/ ,' 3「さっきも言ったように儂はそろそろ成仏したいんじゃ。それからこの館の主が気に入らないんじゃ。何しろ生前に散々こき使われたからな」
( ^ω^)「ちょwwwwwおまwwwwwwww」
/ ,' 3「そうそう、三階への階段だがこの部屋の外の廊下を真っ直ぐ進んで右に曲がってさらに真っ直ぐ行けばある。途中ドアがたくさんあるがそこには宝とかは全くないぞ。なにしろここの連中は生前は皆薄汚い金の亡者じゃったからな」
( ゚∀゚)「そうか、色々とありがとな。じゃあ俺達はもう行くぜ」
/ ,' 3「おお、健闘を祈るぞ」

こうして多くの情報を仕入れた四人は三階目指して突き進んだ。他の部屋のドアを全く開けなかった為二階では何にも行く手を阻まれることなく進むことができた。

そして、四人は遂に三階へたどり着いた。



89: ◆wAHFcbB0FI :11/01(水) 06:43 yOduKnSmO
  

( ゚∀゚)「流石に今までとは雰囲気が違うな…ってあいつは何だ?」

四人の先には何者かが立っていた。この洋館の幽霊ではなく人間のようだが暗くて正体がよくわからない。それは四人に気付くとバルコニーの窓ガラスを蹴り破り、そこから飛び降りてどこかへ去ってしまった。


一方、こちらは外

ξ゚听)ξ「あー、眠い」

もう既に夕方に差し掛かっていた。

ξ゚听)ξ「流石に待ち続けは退屈ね。ポケモンでもやってるか…」

外で待機していたツンがそんなことを言っていると突然三階の窓ガラスが割れ、そこから何者かが飛び降りて来た。

ξ;゚听)ξ「ちょwwwwwwww」

その人物は地面に着地するとそのままどこかへ走り去っていった。

ξ゚听)ξ「今のは一体何だったの…? 少なくともあの四人の中の誰かではないみたいだけど…」



90: ◆wAHFcbB0FI :11/01(水) 07:09 yOduKnSmO
  

再び洋館内へと舞台を戻す。

(;゚∀゚)「何なんだよ、今の人間離れしてる奴は」
('A`)「俺に聞かれたって困るね。そんなことより今はあれだろ?」

毒男が指差した先には三つの宝箱が置いてあった。

( ^ω^)「遂に見つけたお!」
( ・∀・)「こんな簡単に頂けるものか。洋館の主とやらがここにいるんだろ? とっとと出てこいや」

モララーが挑発していると何かの声が聞こえてきた。

???「さっきの奴といい今日はやけに侵入者が多いな。しかも今度は団体で来たか。よくここまでたどり着いたものだ」
( ゚∀゚)「ようやくボスのお出ましか。早いとこ正体見せたらどうだ?」
???「よかろう。我はこの洋館の主…」



91: ◆wAHFcbB0FI :11/01(水) 19:58 yOduKnSmO
  

/ ( ・∀・ ) \「そしてここの幽霊の統率者だ!」

(; ^ω^)(;'A`)(;゚∀゚)「……」

正体を見せた洋館の主である幽霊はなんとモララーそっくりだった。違うのは背に八枚の翼を持っていることぐらいだ。半透明ではあるが幽霊というよりは神話等に登場する天使に近い姿をしている。

/ ( ・∀・ ) \「我が名はモララエル。かつては名高い貴族であったが、見ての通り今は死者だ」

するとモララーが口を開く。

( ・∀・)「モララエル、か。なるほどな…こいつ僕の先祖だ」
(; ^ω^)「mjd?」
( ・∀・)「ああ。僕がまだ幼いころ両親から聞いたことがある。約二百年前の僕の先祖は貴族であり、また武術の達人として有名だったらしい、とね。そしてその名はモララエル、そこに浮かんでる野郎だ」
/ ( ・∀・ ) \「ほう、奇遇だな。貴様が我の子孫か。しかし随分と口が悪いな」
( ・∀・)「ふん、こんなこといつものことさ。そんなことよりモララエル、何故未だにこのような所にいる?」

子孫であるモララーの質問にモララエルは答える。

/ ( ・∀・ ) \「我は確かに生前は有名であった。だが死んでしまえば何もかもそれまで。死んだ人間はいつか忘れ去られる運命というものだ」
( ^ω^)「答えになってないお…」



92: ◆wAHFcbB0FI :11/01(水) 20:02 yOduKnSmO
  

ブーンに構わずモララエルは続ける。

/ ( ・∀・ ) \「我はそれに満足出来ないまま死んだ。普通ならそれであの世へ行くなりなんなりで終わりなのだろうが、我は幽霊として復活した上に何故か普通の幽霊には扱えないような強力な霊力さえも手に入れることができた。そしてそのとき我はこう考えたよ。『これだけの力があれば幽霊にして世界を支配しこの世を意のままに創り変えることすら出来るのではないか』とな」
( ゚∀゚)「するとあんたは死後の幽霊の分際で世界侵略を狙っていると」
/ ( ・∀・ ) \「我は洋館に眠っていた死体を次々とゾンビとして蘇生し、甲冑に死者の魂を宿して軍を編成した。そしてこの洋館を根城として世界侵略を企てている」
( ^ω^)「あんなショッカー甲冑で世界侵略なんか出来るわけないおwwwwwwそれに残念ながらここはもうお前の土地じゃないお。僕達は今のこの土地の主にこの洋館を壊すよう言われたお。だからそのついでに宝を頂きに来たんだお」
/ ( ・∀・ ) \「五月蝿い、それは貴様等が強すぎるだけだ! 今の土地の主に壊せと言われて来ただと? そんなことは許さん、ここは我の土地だ! こんな所まで来たからには生きては帰さん!」



93: ◆wAHFcbB0FI :11/03(金) 07:55 dijSWRmGO
  

そこまで言うとモララエルはモララーに向かって言う。

/ ( ・∀・ ) \「我が子孫モララーよ、我と手を組まぬか? お前だけなら生かしてやってもいいし我に協力すれば世界を支配した後で世界の半分をお前にやろう」
(; ^ω^)「ちょwwwww竜王かおwwwwwww」
( ・∀・)「……」

モララーは少し考えるようなそぶりを見せたがすぐに右手の中指を上に突き立て、

( ・∀・)「FUCK YOU ぶち殺すぞ!」

と言い放った。

( ゚∀゚)「よく言った!」
( ・∀・)「当たり前さ。幽霊なんかに協力するより君達とやってく方がよっぽど楽しそうだからね」

思わぬ挑発を喰らったモララエルが再び口を開く。

/ ( ・∀・ ) \「やはり駄目か。ならば」

モララエルは何か合図した。するとそばにあった一つの甲冑が動き出した。

(   )「……」

今までの甲冑より一回り大きく、そして剣と盾を装備している。あの弱い甲冑達より段違いに手ごわい相手だとすぐに見て取れた。
そしてモララエルも刀を構える。暗くてよくわからないがそれは黒い光を放っている。

( ・∀・)「邪黒刀…お前が持ってたのか」
/ ( ・∀・ ) \「そんなことはどうでもいい。ここで全員死んでもらおうか」



94: ◆wAHFcbB0FI :11/03(金) 08:06 dijSWRmGO
  

モララエル達に襲われた!

( ^ω^)「強そうだお…でも僕にはこれがあるお!」

ブーンは聖白刀を構えた。

/ ( ・∀・ ) \「それは…何故だ、何故貴様が持っている?」
( ^ω^)「親切な幽霊さんに貰ったんだお!」

モララエルは舌打ちする。

/ ( ・∀・ ) \「ちっ、あいつか…だが我は強い霊力の持ち主。それ以外の攻撃は我に効かぬ…」
('A`)「おっと、そいつはどうかな?」

毒男は林緑刀でモララエルに切りかかった。油断していたモララエルはよけきれず攻撃は命中した。

/ ( ・∀・ ) \「な…何故痛みを感じる、我は霊刀以外の攻撃は効かぬはずだ!」
('A`)「なんだあんたも知らないのか。これも霊刀なんだよ」

一方相手を観察していたジョルジュとモララーは甲冑と対峙する。(戦いは同じ部屋で起きているが都合上分けて書かせて頂きます)

( ゚∀゚)「霊刀じゃないと駄目、か。じゃあ霊刀を持たない俺達はあの甲冑と戦えってことだな」
( ・∀・)「そうだね」
( ゚∀゚)「よし、じゃあいくぞ…デュクシ!」

ジョルジュは甲冑に殴りかかった。

(   )「……」

甲冑は盾でジョルジュの攻撃を受け止め、そのまま剣で反撃してきた。

( ゚∀゚)「おっと危ない」

そう言いながらも半ば余裕の表情でジョルジュは剣をかわす。

( ・∀・)「そこだ!」

ジョルジュの攻撃に気を取られている甲冑にモララーが盾の隙を見つけて光線銃を撃った。だが甲冑は少しのけぞっただけであまり効いていないようだ。



95: ◆wAHFcbB0FI :11/03(金) 21:55 dijSWRmGO
  

( ・∀・)「なかなかやるね」
(   )「……」

『今度はこっちからいくぞ』と言わんばかりに甲冑が剣を振りかざす。するとそこから真空波が巻き起こり二人を襲った。

(;゚∀゚)「いきなり大技ktkr! 避けるしかないな」
(; ・∀・)「いくら何でも僕だってそんな凄い攻撃防げる盾なんて持ってない」

二人は何とか真空波を凌いだ。多少切り傷を負ったが直撃は免れたようだ。

( ・∀・)「あいつには光線銃やプラズマ砲は効果が薄いみたいだ。ここはジョルジュの打撃で攻めるしかないな」
( ゚∀゚)「そうか。ならば…」

ジョルジュは再び甲冑へ向かった。甲冑も盾を構える。しかしここからが違った。



96: ◆wAHFcbB0FI :11/03(金) 21:58 dijSWRmGO
  

(   )「……?」

次の瞬間甲冑はすっ転んだ。ジョルジュが足払いを仕掛けたのだ。

( ゚∀゚)「どうだ、俺の力を甘く見たな!」

ジョルジュは倒れている甲冑を蹴りまくっていたが甲冑はすぐに立ち上がりジョルジュの右腕を斬りつけた。

(;゚∀゚)「ぐっ…調子乗りすぎたな…」
( ・∀・)「何やってんだ、早くこの薬を塗れ!」

ジョルジュは言われるがままにモララーがよこした薬を傷口に塗った。すると傷はたちどころに治ってしまった。

( ・∀・)「それは瞬間再生薬だ。量少ないから無闇に使うなよ」
(;゚∀゚)「お前ガチで何者だよwwwww」

だが今はそんなことを言っている場合ではない。次の攻撃が来る前に態勢を立て直そうとしたそのとき。

(; ・∀・)「な…!」

なんと甲冑がモララーめがけて剣を投げつけたのだ。剣はモララーの左腿に直撃、重傷である。不意打ちを喰らったモララーは崩れ落ちた。

(   )「……」

剣はひとりでに甲冑の元へと戻った。これもまた魔力とか霊力の類なのだろうか。

(;゚∀゚)「おい、大丈夫か!?」
( ・∀・)「…これ位どうってことないよ」

モララーはすぐに瞬間再生薬を傷口に塗る。傷は何とか回復したようだ。モララーは立ち上がる。



97: ◆wAHFcbB0FI :11/04(土) 18:34 WdxR40fOO
  

( ・∀・)「…僕をここまで本気にさせるとはね。久々に殺戮本能全開になったよ。こうなったからには絶 対 に 殺 す」
(;゚∀゚)「(モララーが本気になったの初めて見たぜ…)」

モララーは荷物からもう一丁の光線銃を取り出す。

( ・∀・)「お前は僕を怒らせた。一丁では効かなくても二丁併せて撃ったら…どうかな」

モララーは二丁の光線銃を同時に構え、甲冑めがけて撃ちまくった。同時に発射された光線は宙で交わり甲冑に襲いかかる。そのダブルビームと言うべきものは威力だけでなく速さも増し、甲冑は盾で防ぐ余裕もなかった。



98: ◆wAHFcbB0FI :11/04(土) 18:42 WdxR40fOO
  

(# ・∀・)「おらおら死んじまえ!」
(   )「……」

思わぬ猛反撃に甲冑はうろたえるだけだったが両者とも態勢を崩さない。

(;゚∀゚)「(もう死んでるだろwwwしかしこれが本気になったモララーか…怖いな)」

ジョルジュも唖然としていたが今はそれどころではない。

( ゚∀゚)「(相手がモララーに気を取られている…今だ!)」

ジョルジュは力を溜めはじめた。甲冑はそれに気付かない。



( ゚∀゚)「攻撃準備完了、そして勝利フラグktkr!」

力を溜め終えたジョルジュは素早く甲冑の後ろに回り込んだ。

(   )「……!」

甲冑がジョルジュに気付いた時にはジョルジュはもう既に目の前に飛び込んできていた。

( ・∀・)「チェックメイトのようだね。じゃああの世でもお元気でw」
( ゚∀゚)「喰らいやがれ、爆裂拳!」

(   )「―――」
ジョルジュは無防備状態の甲冑に爆裂拳を叩き込んだ。力溜め後の強烈な四連打は甲冑を見事バラバラに粉砕した。

( ゚∀゚)「案外強敵だったな。よし、次はブーン達の手助けだ!」
( ・∀・)「おk。攻撃は効かなくてもアシストぐらいは出来るよね」
( ゚∀゚)「とりあえず今は様子を見よう。下手に乱入するとかえって危ない」



106: ◆wAHFcbB0FI :11/05(日) 18:59 7VBbXZP1O
  

一方ブーンと毒男はモララエルと激しい戦いを繰り広げていた。

(; ^ω^)「手強いお…」
('A`)「お互いにダメージがたまってきたな」
/ ( ・∀・ ) \「なかなか出来るではないか。しかし霊刀を持つ者二人を相手にすることになるとはな」

ブーン達とモララエルは互いに霊刀で斬られた傷があった。

/ ( ・∀・ ) \「だがここからが人間と幽霊の違う所だ!」
(# ^ω^)「やかましいお! お前だって元々人間じゃないかお!」
/ ( ・∀・ ) \「ならば我の力見せてやろう!」

そう言うなりモララエルは精神を集中し始めた。するとモララエルの傷がみるみるうちに癒えてしまった。

(; ^ω^)「ちょwwwwwそんなのアリかお…」
/ ( ・∀・ ) \「初めに言ったはずだぞ、我は普通の幽霊には扱えないような強力な霊力を持っていると。再生能力ぐらいわけないのだ。例え霊刀を持ってしても人間如きに我を倒すことなど絶対に不可能なのだ!」
(;'A`)「畜生、これじゃいくら攻撃しても倒せないじゃねえか!」



109: ◆wAHFcbB0FI :11/06(月) 18:21 4N6eF8C9O
  

/ ( ・∀・ ) \「ふふふ、こっちからもいくぞ……シャドーボール!」

モララエルは宙に黒い奇妙な塊を作り出し、ブーンへ飛ばした。

('A`)「ちょwwwこれは酷い」
(; ^ω^)「こんなのどうやって避けるんだお!」

黒い塊がブーンの近くまで迫ったそのとき、突然横から飛んできた何かが塊へぶつかりそのままかき消えた。

( ゚∀゚)「しばらく様子見てたけどやっぱり助けないとな」
( ・∀・)「何とかプラズマ砲で攻撃は止めたよ」
( ^ω^)「二人ともGJ! 助かったお」
/ ( ・∀・ ) \「何…馬鹿な、あいつがやられたというのか! あの甲冑は我が軍の中でも最強の甲冑だぞ!」

少し驚いたような表情を見せながらモララエルはそう言った。



110: ◆wAHFcbB0FI :11/06(月) 18:28 4N6eF8C9O
  

( ゚∀゚)「へっ、ちょっとばかり手強かったけどな」

(# ^ω^)「それよりお前ゲームの技なんか使うなお!」
/ ( ・∀・ ) \「五月蝿い、訳のわからないことを言うな!」
( ゚∀゚)「まあ俺もさっき爆裂拳やったけどな」
(; ^ω^)「……」

先程まで驚いていたモララエルは再び落ち着きを取り戻す。

/ ( ・∀・ ) \「まあよい。奴が倒されたのならば我が貴様等を倒せばよいだけのこと。四人とも潰してくれよう!」
('A`)「何言ってやがる。四対一、もうこの時点でそっちは死亡フラグが立ってるんだ!」
( ゚∀゚)「その通りだ、やれるものならやってみやがれ!」
( ・∀・)「まあ正確には死亡フラグじゃなくて昇天フラグだけどね」



112: ◆wAHFcbB0FI :11/08(水) 18:26 dpM2NgILO
  

( ^ω^)「再生能力があったところで倒せない相手ではないはずだお。こういうときは……再生する前に速攻で倒すお!」

ブーンは聖白刀を構え直した。

/ ( ・∀・ ) \「ならばやってみるがよい!」

モララエルは再びシャドーボールを飛ばした。

( ^ω^)「ちょwwwwwまたかお! でも同じ手は二度食わないお!」

ブーンは聖白刀でシャドーボールを斬り落とした。

/ ( ・∀・ ) \「やるな…ならば奥の手だ」

そう言うなり、なんとモララエルの姿が薄くなり見えなくなった。

(;゚∀゚)「き、消えた…? あいつどこにいるんだ?」
(;'A`)「わからない…どこだ?」
( ・∀・)「…ふむ。なら…」
/ ( ・∀・ ) \「そこだ、隼斬り!」

姿を消しているモララエルは毒男へ背後から隼斬りを放つ。

( ・∀・)「毒男後ろだ、避けろ!」
(;'A`)「え…? うわっ危ねえ!」

毒男は一撃目は当たってしまったものの二撃目は何とか避けた。

( ゚∀゚)「毒男大丈夫か?」

毒男は立ち上がりつつ言う。

('A`)「ああ。これぐらいで死んでたまるかよ。にしてもせこい野郎だ、出てきやがれ!」



113: ◆wAHFcbB0FI :11/08(水) 18:32 dpM2NgILO
  

すると再び姿を現したモララエルが言う。

/ ( ・∀・ ) \「今のは正直驚いたぞ。まさかこれを避けるとはな」
(# ^ω^)「ふざけるのもいい加減にしろお! ただの不意打ちじゃないかお!」
/ ( ・∀・ ) \「黙れ、手段などいちいち選んでなんていられ(ry」
(#'A`)「不意打ちには不意打ちだ、そっくりそのまま返してやるぜ! 隼斬り!」

毒男はモララエルが言い終わる前に素早く隼斬りをやり返した。

(; ^ω^)「(ちょwwwww毒男までもが…)もう咎めはせんお」

攻撃は二撃とも命中し、モララエルは後ずさりした。

/ ( ・∀・ ) \「痛いな…だが我はいくら攻撃されても再生でき(ry」
( ^ω^)「馬鹿め、僕がいることを忘れるなお!」

ブーンは目にもとまらぬ速さでモララエルへ斬りかかった。あまりの速さに避ける間もない。

/ ( ・∀・ ) \「…! 速すぎる!」
( ^ω^)「おっおっおっ、僕の速さは神速レベルだお! 二発目いくお、避けてみろお!」
/ ( ・∀・ ) \「そうか…なら避けてやろう」

そう言うとモララエルはまたも姿を消した。



114: ◆wAHFcbB0FI :11/08(水) 23:35 dpM2NgILO
  

(# ^ω^)「卑怯だお、とっとと出て来やがれお!」
( ・∀・)「心配要らない、あそこだ。隠れてるんじゃねえ」

モララーは宙を指差した。見つかったモララエルは姿を現す。

/ ( ・∀・ ) \「な、何故見破った? 完全に姿を消した我は人間には見えぬはずだ!」

モララーは言う。

( ・∀・)「あのなぁ…今の世の中は姿を消している幽霊をも見える物を作れる時代だよ?」
(;゚∀゚)「いや今のところお前しか作れないってwww」
( ・∀・)「折角長い年月この世にいるんだから少しはそういうことも学んだ方がよかったんじゃないの? 御 先 祖 様wwwww」

四人は勝ち誇ったような表情を浮かべた。

( ^ω^)「そういうことだから早いとこ降参して消えろお」
/ ( ・∀・ ) \「…我が倒されるだと? そんなことがあるわけがない! こうなったらこの洋館ごと貴様等をあの世送りにしてやる!」

怒りに満ち溢れたモララエルは自身の持つ全ての霊力を邪黒刀へと注ぎはじめた。途端に邪黒刀の発する黒い光が強くなる。

( ・∀・)「遂にキレやがったか…つうかここが潰れたらお前だって今後困るだろうが、この向こう見ずめ」
/ ( ・∀・ ) \「もうそんなことどうでもいい…これで終わ(ry」
( ^ω^)「おっおっおっ」

だがブーンは表情を変えなかった。



115: ◆wAHFcbB0FI :11/10(金) 07:17 D0ulQBrUO
  

/ ( ・∀・ ) \「き、貴様何がおかしい!?」

ジョルジュも初めブーンの表情に理解出来ないでいたようだったが、すぐに理解し笑いだした。

( ゚∀゚)「もうアレだな、チェスで言うチェックメイトって奴だ。おい、ブーンと毒男、あの馬鹿に教えてやれwwwwww」
( ^ω^)「教えてやろう。お前のその攻撃は」
('A`)「正直隙だらけなんだぜ?」

二人はさらに続ける。

( ^ω^)「そしてお前は僕達を同時に相手をして焦ってたのか再生能力を使う暇もなかったお」
('A`)「よってお前には今ダメージがかなり溜まっている! 今叩かれたら確実に倒れるだろう。そして…」
( ^ω^)('A`)「俺 達 は 今 お 前 を 叩 く!」


ブーンと毒男が二人で言い切ると無防備なモララエルへ渾身の力を込めて斬りかかった。

/ ( ・∀・ ) \「! しまっ…」
( ^ω^)('A`)「もう遅い! 会 心 の 一 撃!」

二人が同時に放った攻撃は半透明なモララエルの身体を易々と切り裂いた。



116: ◆wAHFcbB0FI :11/10(金) 07:23 D0ulQBrUO
  

( ゚∀゚)「どうした?言い残すことはないのか?」
/ ( ・∀・ ) \「そ…そんな馬鹿な…何故人間如きに我が…」
( ゚∀゚)「それだけか」
( ^ω^)「さっきも言ったけどお前だって元々は人間だお」

消えかけているモララエルへブーンは言い放った。その後モララーも言う。

( ・∀・)「折角だ、最期にいいことを教えてやろう。霊刀を五本揃えてあることをすれば伝説の魔獣が復活するんだよ。お前のその世界侵略とやらもそいつがいれば出来たかもね。あ、やっぱり霊刀が二本しかないって思い込んでた時点で駄目かwwwww」
/ ( ・∀・ ) \「……………」

言葉にならない言葉を漏らしながらモララエルはかき消えた。
その途端、洋館を覆っていた不気味なオーラが消えた。恐らく呪いが解けたのだろう。



117: ◆wAHFcbB0FI :11/10(金) 23:45 D0ulQBrUO
  

( ^ω^)「間抜けな奴だったけどそれでも意外と強敵だったお」
( ゚∀゚)「確かに。素手の俺はあまり役に立たなかったもんな…」
('A`)「それより今は貰えるもの貰って早く出ようぜ。あんまり待たせてもまずいし」
( ゚∀゚)「そうだな」

四人はモララエルの三つの宝箱を持ってきた袋へ入れた。

( ゚∀゚)「一つはかなり重いしもう一つは妙に軽いな…どうなってんだこれは。とにかく開けるのは外に出てからにしよう」



118: ◆wAHFcbB0FI :11/10(金) 23:50 D0ulQBrUO
  

( ・∀・)「ところであれはどうするの?」

そう言ってモララーは邪黒刀を指差す。

( ゚∀゚)「あいつが残していったのか。これも貰ってくぜ」

ジョルジュが邪黒刀を拾い上げたがすぐに手を離して腕を押さえた。

(;゚∀゚)「何だこれは…拾った途端手に痛みが…」
(; ^ω^)「も、もしや呪われた武器かお?」

そこへモララーが説明を入れる。

( ・∀・)「違うね。言い忘れてたけど確か邪黒刀は伝説の五色霊刀の中でも特別強い霊力を持っているから普通の人間には扱えないんだ」
(#゚∀゚)「そういうことは早く言えや」
( ・∀・)「ごめん。でも袋に入れておく分には問題ないはずだから一応持っていけば?」
( ゚∀゚)「仕方ないな…」

折角なので四人は邪黒刀も持って帰ることにした。

('A`)「じゃあ後はここを出て破壊すればいい訳だ。
( ^ω^)「戻るお!」

四人は来た道を戻って外へ出た。やはり呪いの影響はそれなりに大きかったようだ。途中少し部屋を覗いたりもしたがブーンに聖白刀を託した幽霊は消えていたし、日の光も当たらずぬかるんでいたあの中庭も雑草の生い茂った中庭になっていた。或いはこれが本来の中庭の姿だったのかもしれない。



119: ◆wAHFcbB0FI :11/10(金) 23:55 D0ulQBrUO
  

外に出たときには既に十八時過ぎだった。

( ^ω^)「おいすー、中の調査終わりましたお」
ξ゚听)ξ「あ、どうも。で、何か収穫は?」
(; ^ω^)「ちょwwwwもしやお見通しかお?」
ξ゚听)ξ「勿論。それも中へ行ってくるって言われた時点で」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)( ・∀・)「……」

なかなか鋭いな、と四人は内心思った。

( ゚∀゚)「…とりあえず先に任務遂行するので下がってることをお勧めします」

だがツンは首を横に振るのだった。

ξ゚听)ξ「あ、いいよ。爆破する所間近で観察したいから」
(;゚∀゚)「……まあいいや、二人とも爆弾設置だ!」
( ^ω^)('A`)「把握」

ここからはブーン、毒男、ジョルジュの三人で行う。爆発物のプロでないと危険が伴うからだ。

( ゚∀゚)「これだけ大きいと爆弾一つ二つじゃ壊れないな。等間隔で二十個設置な」
(; ^ω^)(;'A`)「(マンドクセ…)」

仕方なく二十個爆弾を設置することにした。

('A`)「あーあ、俺こういうときイオナズンが使えたらこれほど楽なことはないっていつも思うよ」

毒男はぼやいてはいるが実際は三人の中で最も器用だ。なので三人の中でもいち早く爆弾を設置することが出来る。
そうこうしているうちにやがて準備が整った。



120: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:05 qRKSn25JO
  

( ゚∀゚)「準備おk、爆破!」

三人は一斉に導火線に火をつけた。やがて二十個の爆弾が爆発し、洋館は爆風に飲み込まれて崩れ落ちる。
煙が止むとそこには瓦礫だけが残っていた。

( ゚∀゚)「こいつの後始末は明日だ。今はこの宝箱の中身を拝むとしよう」
ξ゚听)ξ「ktkrwwwwwwしかも三つも! まじスゲエwwwwww」
(;'A`)「(何でこの人俺達より盛り上がってんだwwwww」)
( ^ω^)「じゃあまずはこれからだお」

ブーンは一つ目の宝箱に手をかける。

('A`)( ゚∀゚)( ・∀・)ξ゚听)ξ「wktk」

ブーンは宝箱を開けた。
…そこには自然と赤い光を放つ不思議な刀が入っていた。

('A`)「なあ、これってまさか…」
( ・∀・)「ああ、そのまさかだ。伝説の五色霊刀の一つ『炎赤刀』だ」
ξ゚听)ξ「ちょwwwwkwskwwwww」

モララーは伝説の五色霊刀のことを色々とツンに説明した。

ξ゚听)ξ「把握。にしてもそのうちの四本を持ってるって貴方達何者wwww」
( ゚∀゚)「しかしこの炎赤刀は洋館にあった訳だがモララエルは霊刀は二本しかないと思っていた。つまりこれを霊刀だとは知らなかったということだ。これはまた随分とお粗末な話だな」

色々話し合った末炎赤刀はジョルジュが持つことになった。本人曰く、『こいつなら俺でも、いや俺しか使いこなせない。そんな気がするんだ』とか。



121: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:09 qRKSn25JO
  

( ^ω^)「さあ次いくお次!」
('A`)( ゚∀゚)( ・∀・)ξ゚听)ξ「wktk」

ブーンは二つ目の宝箱を開けた。
しかし中身は空っぽだった!

(# ^ω^)「死ね、氏ねじゃなくて死ねお!」
ξ゚听)ξ「これは酷い」

不平を言いまくるブーンにモララーが言う。

( ・∀・)「誰かが中身を取り出したような形跡がある…僕が思うに三階で出会ったあいつが中身だけ持ってったんじゃないかな?」

モララー以外の三人もそれを思い出して宝を横取りされた怒りを覚えたようだ。

(#゚∀゚)「あの野郎か! 次に会ったら中身倍額請求してやる!」
ξ゚听)ξ「そいつってもしかして窓ガラス破って外に出ていった奴? 外からも見えたよ」
( ^ω^)「そうだお。あの後どこに行ったお?」
ξ゚听)ξ「凄い速さでどっかへ走ってった。後は知らん」
( ゚∀゚)「ですよね」



122: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:12 qRKSn25JO
  

だがショボーンするのはまだ早い。最後の宝箱が残っている。

( ^ω^)「開けるお!」
('A`(ry

ブーンは最後の宝箱を開けた。
中身は…またも空っぽに見えた。が、中をよく覗いてみると真っ暗闇が広がっている。単に外が暗いからそう見えるという訳ではなさそうだ。

( ^ω^)「底が見えないお…?」
( ゚∀゚)「こりゃあ一体どういう仕掛けになってるんだ?」

と、そのとき。

「俺を開けた者は誰だ…」

どこからか声がする。

ξ゚听)ξ「…今誰か何か言った?」

四人は一斉に首を横に振る。

ξ;゚听)ξ「ってことは…この宝箱?」
「その通りだ…」

すると宝箱の暗闇から何かが姿を現した。

( ^Д^)「よく寝た…。あんたらか俺を開けたのは。てかここ外じゃん!」
(; ^ω^)(;'A`)(;゚∀゚)(; ・∀・)「! お前はあの時の!」



123: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:17 qRKSn25JO
  

なんと宝箱の底から姿を現したのはブーン達が洋館内で苦戦したあの宝箱にそっくりだった。

ξ゚听)ξ「…とりあえずkwsk」

ブーン達はそのことをツンに説明した。すると横で聞いていた宝箱が言い出す。

( ^Д^)「ああ、わかった。多分あんたらを襲ったのは俺の弟だ。大体俺はあんたらに会うのは今が初めてだし」
(; ^ω^)「ちょwwwwあいつが弟なのかおwwwww」

だがまだ油断はできない。

( ゚∀゚)「んで、何でお前は今俺達に襲ってこないんだ? お前の弟が俺達を襲ったんだから今お前が俺達を襲っても別におかしくはないぜ?」
( ^Д^)「まあ俺だって人間の一人や二人殺るぐらいわけないけど、俺は無闇に人間を襲うようなことは好まないからな。そこは安心しな」
( ・∀・)「弟とは正反対か…あいつ凶暴だったからなあ…」
( ^Д^)「そう、あいつは人間を襲うことしかしなかった。俺ももうかれこれ二百年は生きてるけど正直あいつには困ってたからな、殺ってくれたんならむしろ礼を言いたいくらいだ」
('A`)「…それはどうも」



124: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:22 qRKSn25JO
  

宝箱は一通り話し終えると洋館跡を眺めた。

( ^Д^)「しっかしこんなになっちまったらもうどうにもならんな。また適当に放浪するかな」
ξ゚听)ξ「…行ってらっしゃいませ」

( ^Д^)「訂正。放浪する前に何ていうのかな…アレだ、酒が飲みたい」

すると即座に毒男が言い出す。

('A`)「だったらいい所知ってるぜ。今日は無理だが近いうちに紹介してやる」
( ^Д^)「それはありがたい。じゃあ頼む。あ、言い忘れたが俺はタカラという者だ。ま、者と言っても人間じゃないけどな」
(; ^ω^)(;'A`)(;゚∀゚)(; ・∀・)ξ;゚听)ξ「(めっちゃ安直…)」

いつの間にかもう夜になっていた。ジョルジュは言う。

( ゚∀゚)「おk、今日はこれ以上作業するのは無理、全員車内で就寝!」

突然のジョルジュの発言に様々な反応が来る。

( ^ω^)「うはwww久々にktkrwwww」
('A`)「だがそれがまたいい」
ξ゚听)ξ「ちょwwww車内就寝なんて初めてなんだけど(でもまあいいか)」
( ・∀・)「こんな早く寝ろなんて言われてもなぁ…」
( ^Д^)「俺は外でも問題なし」

そうこう言ううちに皆眠りについた。



125: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:25 qRKSn25JO
  

そして夜が明けた。ブーン、毒男、ジョルジュの三人は朝早くから瓦礫で地下を埋め立て、余分な瓦礫は廃棄した。
瓦礫がなくなれば後はいつもの通りだ。三人はあっという間に整備を終わらせた。

( ^ω^)「これで完了だお」

四人はツンから礼金を受け取り事務所へと戻った。
…正確には四人+αだが。

( ^Д^)「という訳でもう少しだけ居させてもらうぜ」

そう、タカラだ。

('A`)「つうかまだ店開いてねえし。夜までROMってろ」
( ^Д^)「ヒデエwwwwww」

毒男がタカラをたしなめているとモララーが口を開いた。



126: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:31 qRKSn25JO
  

( ・∀・)「…思ったんだけどさ、タカラなら邪黒刀使いこなせるんじゃないの? 知ってるでしょ? ほら、モララエルとかいう馬鹿が持ってた黒い刀」
( ^Д^)「…それって洋館の主っぽい奴が持ってたアレか。俺はこれでも妖怪みたいなもんだし多分使えると思うぞ」

そうかい、とモララーは言う。

('A`)「フヒヒ、欲しいか? 一千万円で売ってやってもいいぞ?」
(;^Д^)「ねーよwwww」
(;゚∀゚)「お前、最悪だな」
('A`)「冗談だ、やるよ。俺達が持ってたって意味ないし」

毒男は邪黒刀をタカラへ渡した。

( ^Д^)「いいのか? ありがとうな」

するとブーンは時計を指差して言う。

( ^ω^)「そろそろ行かないかお?」
( ゚∀゚)「よし行くか!」
( ・∀・)「僕は疲れたからいいよ。君達だけで行ってきな」
('A`)「お前そこら辺は相変わらずノリ悪いな…」

そんな訳でモララー以外の三人と一体は"あの"店へと足を運んだ。



127: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:33 qRKSn25JO
  

( ゚∀゚)「よう、久々に来たぜ」
(´・ω・`)「やあ、ようこそバーボn…ちょ、その宝箱は何? キングミミックか何かのパチかい?」

ショボンはタカラを見るなりそう言う。それを見た他の客の目もタカラに釘付けになった。

(;^Д^)「え…いや、何というか(ry」
( ゚∀゚)「分かった分かった、今からありのままに説明してやるって」

ブーン達三人は二ヶ月前の依頼主に再び仕事を依頼されたことをそこで遭遇した出来事も含めてショボンに話した。
存在自体が非科学的な幽霊達のこと、それらのボスがモララーの先祖だったこと、魔獣の魔力が封じてある伝説の五色霊刀のこと。
そして洋館内で出会った謎の人物とタカラの出現、全てを話した。

( ゚∀゚)「…という訳だ」
(´・ω・`)「そんなこともある世の中なんだね。恐れ入ったよ」

ブーンは再び悔しさがこみ上げてきたようだ。

(# ^ω^)「二つ目の宝箱の中身を横取りしたのも絶対そいつだお、悔しいお!」
(´・ω・`)「…このテキーラはサービスだからまず飲んで落ち着いて欲しい」
( ^ω^)「把握」



128: ◆wAHFcbB0FI :11/11(土) 00:44 qRKSn25JO
  

やがて話が落ち着いた頃に毒男が提案する。

('A`)「なあ、一仕事終えた訳だしサービスのテキーラで乾杯でも や ら な い か」
(;゚∀゚)「賛成だがくそみそネタはごめんだ」
(´・ω・`)「レッツくそみそ」
(;゚∀゚)「お前もそこで乗ってくんな! このホモが!」
(´・ω・`)「何だと、ぶち殺すぞ」
(#゚∀゚)「それはこっちの台詞だ!」


( ^ω^)('A`)( ^Д^)「かんぱーい」
(;゚∀゚)「アッー、まだだ、お前等勝手にやるな!」


今夜もバーボンハウスは騒がしい…

第二話 完



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