( ^ω^)ブーンが大仕事を成し遂げるようです
- 402: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 13:10 7RpyPqyyO
幾日か経過したある日。
( ゚∀゚)「…いつまでもこんなことしてる訳にはいかないな。
今から行かなくてはならない場所がある…
解ってるな? 行くぞ」
( ^ω^)('A`)( ・∀・)「…把握」
ブーン達は重い足取りである所へ向かう。
向かった先とは、今は亡き友人の店。
まだ昼なので裏口から訪問することにした。
- 403: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 13:12 7RpyPqyyO
(`・ω・´)「…おや、こんな時間に皆揃って何の用だね?
ショボンは数日前に店を出たきり姿を見せないんだが」
そこではその友人の兄が迎えてくれた。
( ゚∀゚)「…そのショボンについて話さなくてはならないことがあってな」
ブーン達は全てをシャキンに話した。
(`・ω・´)「…そうか、そんなことが…」
- 404: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 13:14 7RpyPqyyO
シャキンはとても複雑な気持ちだった。
(`・ω・´)「実を言うとショボンは私の本当の兄弟ではなかったんだ。
私が中学生時代に道で迷子になっていた子供を見つけてな、家に連れてきて長期に渡り肉親を捜したんだが結局その子供の母親はどこを捜してもいなかった。
そしてその子供からは何か不思議な力を感じた…」
('A`)「その子がショボンだったと言うわけか」
- 405: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 13:23 7RpyPqyyO
シャキンは黙って頷く。
(`・ω・´)「私はショボンが成人してから二人でバーボンハウスの営業を始めた。
このままの生活が普通に続くと思ったんだが、ある日を境にショボンは時折上の空になることが出てきた」
ブーン達はショボンの言葉を思い出していた。
彼の前に突然現れた女性。
その女性に宣告された信じられない事実。
失われた記憶。
(`・ω・´)「どうしたんだと言っても何も言わないから解らなかったんだが…
…そんなことがあったのか」
- 406: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 13:53 7RpyPqyyO
( ゚∀゚)「…そうそう、これだが」
話が一段落した所で、ジョルジュは主を失ったクラーケンをシャキンへと見せる。
刃の色は元の澄んだ青色へと戻っていた。
(`・ω・´)「これは…ショボンが持っていた刀だ」
( ゚∀゚)「そうだ…これはあんたが持っているべきだろう」
だがシャキンは首を横に振った。
(`・ω・´)「…これは、君達が使うべきだと思うな」
(; ^ω^)「何故に…」
(`・ω・´)「君達がショボンを止めたのだろう?
なら君達が使った方がショボンも浮かばれると思うぞ」
( ゚∀゚)「…わかった、俺達が責任を持って管理しよう」
ブーン達は自分達でクラーケンを厳重に管理することにした。
- 407: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:05 7RpyPqyyO
(`・ω・´)「君達のしたことは決して間違いではない。
…君達はむしろ正しいことをしたはずだ。
そんな君達ならどんな困難な事だって打ち破り成し遂げることができよう」
( ^ω^)「…困難を打ち破り、成し遂げる…かお」
自分達は今まで何をしてきたのだろう。
本来の仕事がない時どこかへ潜入し目標の物を探し出し戻る。
どう考えてもならず者のすることだ。
最悪の場合、盗賊行為。
だが、自分達はそれを承知の上で行動している。
そしてそれを認めている人も…いた。
(`・ω・´)「いつまでも落ち込んでいてはショボンに申し訳ないと私は思うな。
…私も辛いが…君達も堪えて欲しい」
- 408: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:06 7RpyPqyyO
( ゚∀゚)「…そうだな、これじゃ俺達らしくないな。
ショボンにも悪いよな」
( ^ω^)「解ったお…今日はもう帰るお」
バーボンハウスを出たブーンは…
( ^ω^)「僕は…何があっても負けないんだお!!」
…そう叫んだ。
- 409: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:08 7RpyPqyyO
――――――――
薄暗く、だが活気漂う雰囲気。
あちこちであがる叫び声。
それは狂喜のものか悲哀を意味するものか。
太陽は存在せず、無論星も見えない。
空に見えるのは赤く光る月だけ。
そんな異様な世界にある城の前に、タカラは来ていた。
( ^Д^)「ここに来るのめっちゃ久々だな…」
言うまでもなくそこはブーン達の住む世界ではない。
別の世界、所謂『魔界』だった。
タカラは城へ入る。
- 410: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:12 7RpyPqyyO
兵士A「おっwwお前タカラじゃねえかwwww久々だなwwwww」
槍を持った獣人のような生物が馴れ馴れしくタカラへ話しかける。
( ^Д^)「だな。ちょいと魔王さんに用があるんだが」
もう一人の獣人は笑いながら言う。
兵士B「お前なら顔パスなんだぜ? 通っていいんだぜ?」
( ^Д^)「サンキューな」
そんなこんなで早くもタカラは魔王らしき人物と対話。
(-_-)「あ…タカラ…久々だね」
あまり威厳が感じられないが、彼こそが『魔界』を支配する者。
( ^Д^)「まあ百年振りくらい? お前元気か?」
(-_-)「まあね…」
- 411: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:15 7RpyPqyyO
( ^Д^)「…と、そんなことはどうでもいいんだ。
急いでる訳じゃないんだが聞きたいことがある」
(;-_-)「(…僕が元気かどうかってどうでもいいことなの?)」
久々に会った挨拶を終え、本題。
(-_-)「で、何だいそれは…?」
( ^Д^)「つ ー の 野 郎 は 今 ど こ に い る ? 」
(-_-)「…知らない。だって彼女も君と同じでどこで何やらかすかわからないから…」
( ^Д^)「俺もかよwwwwwww
まあ実際そうだけどな」
- 412: ◆wAHFcbB0FI :01/21(日) 14:19 7RpyPqyyO
と、相手は何かを思い出したように続ける。
(-_-)「…そう言えばこの間モナー君が言ってたことには、『暇だから遊んで来る』とか言ってたらしいよ。
…だから現世じゃないかな?
しかしモナー君もご苦労なことだね」
( ^Д^)「現世か…俺さっきまでいたんだけどな…
それにあっちは広いから苦労しそうだ。
…まあいいや。今はもう休むことにする。じゃ、またな」
( -_-)ノシ
用を済ませたタカラは玉座の間から出て行った。
(-_-)「…百年も現世にいてそれでいきなり戻って…タカラも忙しいんだね。
そして彼女も一体何する気なんだろう…気になるよ」
彼は誰にも聞こえないくらいの声で呟いた。
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