( ^ω^)ブーンが大仕事を成し遂げるようです

286: ◆wAHFcbB0FI :12/27(水) 17:09 dXy+SUe6O
  

( ゚∀゚)「こうなりゃ仕方ない…」

ジョルジュは残りの壷を全て寄せ集めた。
そしてその内の二つを掴み…
(#゚∀゚)「最終奥義
     億 把 囲 ス ト ー ム ! !」

壷を二つ同時に力一杯投げては足下から再び掴み、また投げる…

( ^ω^)「どう見ても乱れ撃ちです。
      本当にありがとうございました」

(#゚∀゚)「まだまだぁ!!!」

ガチャンガチャン、と壷の割れる音が部屋中を駆け巡る。
そして、ようやく…

('A`)「おい、当たったぞ」

ジョルジュの投げた最後の壷が見事向こう側の的に命中したのだ。
するとどこからどう出現したのか、
突然橋が架かった。

( ・∀・)「おk、もういいよ」
(;゚∀゚)「はぁ…流石にちょっと疲れた。
     お前等俺に感謝しろよ!」
( ^ω^)「乙」

橋さえ架かれば後は簡単だ。
ブーン達は大急ぎで橋を渡り、さっさと先へ進んだ。



287: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 18:35 mQ5xHa2PO
  

今度は通路はなく、すぐに次の部屋につながっていた。

部屋には閉ざされた扉、その目の前にタイル。
その横にはやはり奇妙な文字が書かれた立て札。
モララーがこれを解読してみると…

( ・∀・)「これはちょっと面倒だな。
     『黙って六十の時を過ごせ』
     …以下はさっきと同じで、十秒以内に進めだってさ」



288: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 18:37 mQ5xHa2PO
  

これだけではモララーにはわかっても他の者にはよくわからない。
ブーンはモララーに訊ねる。

( ^ω^)「六十の時って何だお?」
( ・∀・)「恐らく六十分、要するに一時間のことだ。
     つまり、あのタイルの上でそのまま一時間立ってろってことだと思う」
(; ^ω^)「ちょwwwww
      某クソゲーかおwwwwwww」

だが途中で降りたりしたらまたやり直しのようだ。
ある意味最大の関門なのかもしれない。



289: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 18:47 mQ5xHa2PO
  

タイルは人一人が乗れるくらいのスペース。誰が乗るか決めることになった。

( ゚∀゚)「俺は無理だからな!
     こんなじれったいことなんかやってられねぇ」
('A`)「俺も待つことは嫌いだ。
    出来そうにない」

毒男は、自分は元々活発な人間の為こういうことには不向きだと主張した。
無論、毒男以上に活発なジョルジュは論外だ。



290: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 18:57 mQ5xHa2PO
  

( ^ω^)「僕は途中でドジ踏んでやり直しになったりしそうだから遠慮するお」

こんな理由でブーンも断った。

(;゚∀゚)「…こんなんじゃいつまで経っても決まらないぞ」
ξ゚听)ξ「じゃあ誰が乗るか多数決で決めましょう」

すると皆は一斉にタカラの方を見た。

(;^Д^)「ちょ、それはどういうことだ」
( ゚∀゚)「だってお前は俺達より時間の進み方とか気にならなさそうだし。
     人間っていうのは何もしないでずっと待ってるってことが苦手な生物なんだよ」
( ^ω^)「そういうことだから頼むお」

確かにタカラはブーン達人間に比べて時間の感覚が違うのだ。
本来の一時間は、タカラにとって十分程度にしか感じない。

( ^Д^)「仕方ねえな…」

こうして、タカラが一時間タイルの上に居座ることになった。



291: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 19:10 mQ5xHa2PO
  

すると毒男は袋を取り出して皆に提案する。

('A`)「じゃあ俺達はこの間にさっき貰ったう〇い棒でもかじるか」
( ^ω^)「賛成だお!」

タカラ以外の五人は袋から駄菓子を取り始めた。

(;^Д^)「ちょ、待ちやがれこの鬼畜共!!」

だがそれは無視され、話はさらに深くなっていった。

ξ゚听)ξ「こんな所へ来るのにそんな食料しかないの?」
( ・∀・)「旅費0円だからって調子乗ってたら皆食料を忘れたみたいでさ」
ξ゚听)ξ「ちょwwww旅費0円って何wwwwww
      一応缶詰めとか持ってきたけどよかったら食べる?
      …い、いらないなら無理に食べなくてもいいのよ」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)( ・∀・)「いただきます」

まあいらない訳がないのだが。



292: ◆wAHFcbB0FI :12/28(木) 19:14 mQ5xHa2PO
  

タカラ以外の五人は缶詰めやう〇い棒を食べながら、
こんな危険とも言える場所でエンジョイした。
そして、一時間後

(#^Д^)「ほらほら開きやがったぞ。
     さっさとしやがれってんだ鬼畜共が」
( ^ω^)「把握」

ブーン達は再び扉が閉まる前に急いで進んだ。
タカラはえらく機嫌が悪いようだがそんなことは誰も気にしなかった。



293: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 15:54 CyQWqvCkO
  

その次の部屋も、前の部屋と隣り合わせだった。
だが、ブーン達はただ首をかしげるばかり。

(; ^ω^)「行 き 止 ま り ?」

そう、道がない。
部屋に入ったブーン達を迎えたのは壁と例の立て札だけだった。



294: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 15:57 CyQWqvCkO
  

( ・∀・)「とりあえず、まずはこれを解読してみるか」

今までのようにモララーは立て札に書かれた文字の解読を始めた。
だが、やがてモララーも首をかしげてしまう。

( ・∀・)「『よくぞここまでたどり着いた』
     …これだけ?」
(;゚∀゚)「ちょwwwww
     本当にそれだけなのか?」
( ・∀・)「そんなはずはない…
     と言いたいところだが、本当にこれだけだ。ワケワカラン」

だとするとここが最深部なのだろうか。
だがこの部屋にあるのは壁と立て札ばかりで他は何一つない。



295: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 16:12 CyQWqvCkO
  

( ・∀・)「待った。こういうのは裏を見ると何かがわかるっていう…」

モララーは立て札の裏を覗く。
そして、得意げに続けた。

( ・∀・)「『…というのは嘘。↑へ行け』だってさ」
( ゚∀゚)「そういうことかwwwwww
     ここを作った奴は結構お茶目な奴だったらしいな」

↑というのは上ということのようだ。
よって、この壁を登るとその先に道が続いているという結論となった。



296: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 16:15 CyQWqvCkO
  

だがそうとなるとまた別の問題が発生する。

(;゚∀゚)「どうやって登ったらいい!」

ジョルジュはモララーに助けを求める。
が、モララーも即座に首を横に振った。

( ・∀・)「僕だってタケ〇プターみたいなものなんて持ってないから。
     他の方法考えないといかんね」
( ^Д^)「壁に足場付けて登るとか出来ないのか?」
(;゚∀゚)「ちょwwww
     俺達泥棒じゃねえしwwwwww」

まあ、泥棒に近い集団というのが正解か。



297: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 16:23 CyQWqvCkO
  

よく見ると、壁の頂には杭のようなものが突き刺さっている。

('A`)「あれをうまく利用しろってことか?」
ξ゚听)ξ「(…! アレ使えばいいじゃない!)」

ツンは何を思いついたのか、荷物からワイヤーが巻き付けてあるようなものを取り出した。皆の視線が彼女に集まる。

(^ω^)(゚∀゚)

ξ゚听)ξ「こっちみるn(ry」


( ・∀・)「…で、何を始める気?」
ξ゚听)ξ「いいから黙って見てなさい」

そう言ってツンはそれを壁の上の杭に狙いを定め、ワイヤーを放った。
それは真っ直ぐ杭へ向かっていき、杭に巻き付く。
そしてそれを軽く引っ張り、落ちないことを確認する。

ξ゚听)ξ「…後はこれをつたって登ればよし…と」
( ゚∀゚)「何か随分と凄いもの持っちゃってるじゃねえか。
     正直驚いたぜ」
ξ゚听)ξ「まあ俗に言うフックショットってところね。
      作るの大変だったんだからこの借りは高くつくわよ」
( ゚∀゚)「わかったわかった。
     ありがとうございますですよ」
ξ゚听)ξ「どういたしましてですよ」

変な会話だ。

( ・∀・)「(…僕だったらこれに攻撃機能とかも付けるけどね)」

何であれ、これで先へ進むことが出来た。
妙な対抗心を持ったモララーだが、
それをいちいち口に出すのは彼のプライドが許さなかった。



298: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 16:27 CyQWqvCkO
  

ブーン達が壁を登った先にはまたも大きな扉があった。

( ^ω^)「また何かいるのかお?
      もう魔法とか使う奴は御勘弁だお」
('A`)「だからってここで諦める訳にもいかんだろうが」

ぼやいたところでどうにかなる訳ではない。

( ゚∀゚)「さあ、新たなる世界への扉を開こうじゃないか!」
( ・∀・)「何を今更ファンタジックなことを言っているんだ」
(;゚∀゚)「まあ確かにそうだが…
     ブーンが若干及び腰だし緊張をほぐそうと思ってな」

( ^ω^)('A`)ξ゚听)ξ( ^Д^)「…」

皆は静まり返っている。これではむしろ逆効果だ。

( ・∀・)「残念、見事に白けました」
(;゚∀゚)「今は反省している。
     …今度こそ開けるぞ」
( ・∀・)「(誤魔化しやがった)」

本日、反省と後悔をしてばかりのジョルジュであった。



299: ◆wAHFcbB0FI :12/30(土) 16:33 CyQWqvCkO
  

扉の先に、見上げるほど大きな二つの石像があった。
動いたり襲ってきたりはしないようだが、何かを思わせる威圧感を発している。

( ゚∀゚)「…どうやらこの次が最後の部屋のようだな」

だがブーン達はすぐに異変に気付く。

(; ^ω^)「…扉が壊されてるお!」

最深部へ続いているはずの、最後の扉は無残にも壁からはずれ、床に転がっていた。

(;゚∀゚)「どうやってここまで来たのか納得出来んが
     この先に誰かいるってことだよな。
     しかしなんて凶悪な壊し方だ…」

その元扉だったものはもはや原型をとどめておらず、あちこちがへこんでいる。

( ・∀・)「! これは…」

モララーが壊れた扉をよく調べてみると、所々が凍り付いているではないか。
嫌な予感が頭をよぎる。

( ・∀・)「この先にいるのはただ者じゃないな。
     しぃの様に魔法を扱う者か、そうでなければ…

     最後の五色霊刀の『氷青刀』、正式名称クラーケンを持つ者だ」
(; ^ω^)「mjd?」
( ・∀・)「こんな状況で嘘なんか突ける訳ないだろ」
(;'A`)「(むしろその台詞が嘘だな)」

いずれにせよ、ここで立ちすくんでいる場合ではない。

( ゚∀゚)「お前等準備はいいな?
     恐らく次がラストだ、行くぞ!」
( ^ω^)('A`)( ・∀・)ξ゚听)ξ( ^Д^)「おー!!」

ブーン達は扉が壊れて開いた穴をくぐり抜け、遂に遺跡最深部に到達した。



300: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:04 +h0IpDFMO
  

遺跡最深部。

そこには確かに透き通った水の湧き出る、何か不思議な力を感じられる泉があった。
その前に、墓のような小さな石塔が建てられている。
だがブーン達はそれらをそっちのけ。
彼等はある一点を見つめていた。

(; ^ω^)「…信じられないお」
(;゚∀゚)「嘘だろ…」

ブーン達の目の前に立っている人物。
先客がいることにまず驚きなのだが、ブーン達にはそのよく知っている人物が
ここにいるということが信じられなかった。

というか、信じたくなかった。



301: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:12 +h0IpDFMO
  

(´・ω・`)「…やあ」

ブーン達がよく知っている、友人とも言える人物、ショボン。

彼はブーン達に気付くと物悲しげな様子で挨拶をしてきた。

(; ^ω^)「いきなりやあと言われても困るお」
( ・∀・)「そんなことはどうでもいい。
     何故に君がこんな所にいるんだい」

モララーが素っ気なく聞く。
それに応じて、ショボンも素っ気なく答える。

(´・ω・`)「それは…君達と同じさ」

ショボンは泉に目を向ける。正確には、泉の中央にある岩だった。
その平たい岩の表面に、緑色に輝く拳大の宝石がはめられている。

(´・ω・`)「この泉には、人間の内に秘められた力を覚醒させる力があるんだ。
       その泉の力の源が、あの宝石なんだよ」
( ゚∀゚)「…随分と詳しいな」
(´・ω・`)「そこの墓に色々と書いてあるからね」

石塔に刻まれているのは今まで何度も見てきたあの奇妙な文字。

このときブーン達は悟った。
ショボンには古代文字が読めるということを。



302: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:16 +h0IpDFMO
  

(´・ω・`)「今、読んであげるよ」

ショボンは石塔に刻まれた文字を読み始めた。

(´・ω・`)「『この泉は、選ばれし人間の力を覚醒させる聖なる泉。
       我が一族はこれを護り、後の世に残せ』
       恐らくこれはこの墓に葬られた人物の遺言か何かだろうね。
       最後はこうだ。
       『世界を救いし英雄G・c-クロスここに眠る』」

その途端、タカラが畏敬の念と驚愕の感情が混じった口調で言う。

(;^Д^)「Gだと…?
     まさかこれはあのGの墓なのか!?」
('A`)「何なんだよ、そのGとかいうのは」
( ^Д^)「Gというのは魔界最強の戦士の仮名だ。
     俺よりもずっと以前から魔界にいるらしいんだが、
     彼女の本名は魔界でも未だに謎のままなんだよな」
('A`)「(女性なのかそいつwwwwww)」

今はそれどころではないか、とタカラは話を打ち切った。



303: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:22 +h0IpDFMO
  

(; ^ω^)「そういえば、ショボンはどうやってここまで来れたんだお?」

外の警備員や石像、そして護り手のしぃだっていた。
また、様々な仕掛けもあった。
先程の扉を除いては破壊された形跡すらない。
なのにも関わらず、ショボンはブーン達よりも早くここにたどり着いていた。
それはブーン達が最も気になっていたことでもある。

すると

(´・ω・`)「それはね」

突然ショボンの姿が消えた。

(; ^ω^)「!? どこだお?」

…かと思うと今度はブーンの目の前に突如ショボンが現れた。

(´・ω・`)「…ということなんだ。済まない」
(; ^ω^)「それじゃ何だかわからんお…」

他の者達にもこの現象は理解が出来ない。
だがタカラには全てお見通しだった。

( ^Д^)「…透明化と持ち前の素早さを利用した、
     『見せかけの瞬間移動』ってやつだ」
(´・ω・`)「君はわかるんだ? やるね」
( ^Д^)「まあ悪友に、似たようなことをする奴がいてな。
それに俺には姿を消した人間だって見える」



304: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:29 +h0IpDFMO
  

ショボンには自らの姿を一時的に他から見えなくするという
普通の人間が使うには到底不可能な奇妙な力を持っているらしい。
そう、飛行能力を持つブーンのように。

彼は元々素早い為、姿を消した上で移動し、
そしてすぐに姿を表せばちょうど瞬間移動したように見えるのだ。
だが、妖怪のタカラには姿を消している者の姿でさえも見えてしまう。
そんな彼からしてみればただ単に走って移動しているようにしか見えない。
彼にとっては非常に馬鹿らしい話だ。



(´・ω・`)「…さて、馴れ合いは終わりにしてそろそろ本題だ」

ショボンは持っていたライターで煙草に火を灯し、それを吸いながら続けた。



305: ◆wAHFcbB0FI :12/31(日) 21:33 +h0IpDFMO
  

(´・ω・`)「僕はあの宝石を入手する為にここに来た。
       君達もまた同じ理由でここに来た。
       だったら僕のすることは一つ」

途端にショボンから殺気が伝わってくる。
それを感じたジョルジュとモララー。

(;゚∀゚)「ば…馬鹿、やめろ!!」
( ・∀・)「…最悪な予感しかしない」

ジョルジュが止めるのも聞かず、ショボンは腰から青い光を放つ刀を引き抜き、
剣先をブーン達へ向けて構えた。

(´・ω・`)「君達をここで始末する」



310: ◆wAHFcbB0FI :01/04(木) 23:43 Vw6EmgN4O
  

( ・∀・)「やはり…君がクラーケンの持ち主か」
(´・ω・`)「そう、それが正式名称。
       君達には言わないでいたけど僕が持っていたんだ」

氷青刀、クラーケン。魔獣の力が封じられた、最後の五色霊刀。

(;゚∀゚)「冗談じゃねえよ…
     何で俺達がショボンと戦わなければならないんだ!?」

自分達が今まで親しくしてきた友人。
敵として死闘を行うことなど絶対にあってはならないはずだった。

だが、今その友人が自分達に刃を向けている。
悪い夢でも見ているのか?
―――答えは否だった。



311: ◆wAHFcbB0FI :01/04(木) 23:54 Vw6EmgN4O
  

(´・ω・`)「どうしたんだい?
       まさか、ここまで来ておいて僕と戦うことが出来ないとか?」

一方ショボンには戦うことに対して全く躊躇いが感じられない。
ブーン達が黙っているのを見ると、ショボンは続けて言った。

(´・ω・`)「じゃあこう言ってみようか。
       前に、あの巨大石像のあった土地の地下にあった財宝の一部を持ち出したのは……僕だ」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)( ・∀・)「!!」

かつてブーン達が巨大な石像を破壊したとき
その石像のあった土地の地下で財宝が見つかった。
だがその地下の広さの割に財宝の量は少なかったのだ。
ブーン達は誰かが昔に持ち出したものと考えていたのだが。

(´・ω・`)「もっと言うと去年だったかな、
       洋館にあった三つの宝箱の内の一つの中身を根こそぎ持ち出したのも…」
(;゚∀゚)「…お前だったのか」

ショボンは小さな笑みを浮かべた。挑発している様子だ。

(´・ω・`)「…戦う気になったかい?
       いずれにせよ僕は今から君達に攻撃するつもりだ」

冷静な口調とは裏腹に殺気はますます強くなる。

彼の目は狂気に満ち溢れていた。
自らの目標とするものが欲しいあまり理性が劣り
邪魔をする者は誰だろうと見境なしに潰す。
もはや彼の思考はおかしくなっていた。
いつ、どこでこうなってしまったのかは解らない。
が、これが今の彼なのだ。



312: ◆wAHFcbB0FI :01/05(金) 00:07 sM4dOd0nO
  

(´・ω・`)「さあ、どうなんだい。
       僕の前に立ちはだかり抗うか、それとも…」

ショボンが言いかけたそのときだ。

(´・ω・`)「!」

ショボンの顔面めがけて勢いよく拳が飛んできた。ショボンは僅かの差でそれを避ける。

(´・ω・`)「ブーン?」
(  ω )「…僕には君の考えがわからないお」

ショボンにしてみればこういう反応は予想外だったのだろう。

(´・ω・`)「こっちこそ君が何を言いたいのかわからないな」
(  ω )「人を殺めてまで財宝が欲しがる理由がわからないんだお!」

そういうなりブーンは床にうずくまる。
一瞬、意外そうな目つきをしたショボンだったが、すぐにまた先程の殺気が戻ってきた。

(´・ω・`)「…悪いけど、抗う気力がないならさっさと始末したいんだ。
       君のことは忘れないよ」

ショボンはクラーケンを振り上げた。だがブーンは身構える様子もない。
そして、青い刃が無防備なブーンへ振り落ろされた。



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