( ^ω^)ブーンが大仕事を成し遂げるようです

313: ◆wAHFcbB0FI :01/05(金) 00:27 sM4dOd0nO
  

自分の友人が今、自分を殺そうとしている。

何故? 何故彼が何の躊躇いもなしに自分を? 意味が解らない。

でも理由は何であれ自分は彼と戦うなんて出来ない。友人だから。
だったらいっそこのまま…


(  ω )「……お?」

痛みは全く感じない。
痛みの代わりに、ガン、という鈍い音。
その後ギリギリと何かがぶつかり合うような嫌な金属音。

( ^ω^)「…僕は…まだ生きてる?」

ブーンが恐る恐る頭をあげてみると、そこにはクラーケンを受け止めている炎赤刀―――サラマンダーがあった。



314: ◆wAHFcbB0FI :01/05(金) 00:32 sM4dOd0nO
  

クラーケンの持ち主は軽く舌打ちし、サラマンダーの持ち主はブーンに小さく笑いかける。

( ゚∀゚)「大丈夫か?
     あんまり心配かけんなよ!」

彼は手短に言うと今度はショボンの方を向く。

( ゚∀゚)「…相手が友人だから戦いたくないなんて一言も言ってないぞ?
     他の奴はどうだか知らんが少なくとも俺はお前が考えてる程お人好しな人間じゃないんだよ。
     だから俺は今からお前と刀を交える」
( ^ω^)「……」

複雑な気持ちだ。彼は自分とは反対のことを言っている。
だが、ブーンにはむしろジョルジュの方が自分よりも正しい気がしてならなくなってきていた。
自分は『相手が友人だから〜』といって自分や他に言い訳していたのかもしれない。



315: ◆wAHFcbB0FI :01/05(金) 00:47 sM4dOd0nO
  

続いて、緑色の光をまとった刀を構えた毒男が前に出た。

('A`)「ショボン。
    俺もブーンと同じだ。お前が何をしたいのかさっぱりわかんねえし、俺だってお前が敵になったなんてお断りしたいくらいだ。
    だ か ら俺は全力でお前を止めてやるよ」
( ^ω^)「……」
友人とは戦いたくない。自分と同じだ。
けど、だからって自分のように弱気になんかなっていない。
毒男は自分よりも、大きな器なんだろうな、とブーンは思った。

( ^Д^)「正直な所、俺はどっちの味方でもない。
     けどな、こいつらと付き合うのはそんなことがどうでもよくなるくらい面白いんだよね。
     そんな訳だから俺は今もこいつらに付き合わせてもらうぞ」

何とも雑な理由だが、タカラには確かにブーン達に協力するという意志が感じられた。

そして、霊刀を持たないモララーとツンも前へ出る。

( ・∀・)「僕も元々は興味本位でブーン達に同行してきたものだ。
     でも同行してきたからには何であれ僕はブーン達に協力するべきだと思うんだよ。
     例え友人が敵だろうがね」
ξ゚听)ξ「遅れたけど初めまして。
      私には貴方とブーン達の関係はわからない。
      …いや、むしろ知らないでおいた方が今から心置きなく貴方と渡り合える」

(  ω )「……」

みんな、自分のように弱気になっていない。

(  ω )「(…もしかしたら僕の考えが甘いのかもしれないお)」

そして、何かを決意したかのようにブーンは立ち上がった。



316: ◆wAHFcbB0FI :01/05(金) 00:53 sM4dOd0nO
  

( ^ω^)「…みんな…よくわかったお」

彼は腰から白い光を帯びた刀を引き抜いた。

( ^ω^)「僕はもう迷わないお!
      勝負だおショボン!!」

ブーンは刀の先を真っ直ぐにショボンへ向ける。
その真っ直ぐな刀先は、迷いを断ち切ったブーンをそのまま再現したかのようだ。

(´・ω・`)「やっとその気になったね。
       6対1でいいよ。かかってきなよ」



白、青、黒、赤、緑。
全ての霊刀が集結した今、戦いが始まった。



318: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:28 +QGRPk85O
  

( ゚∀゚)「相手はショボン一人とはいえ、あいつは相当強いはず。
     それに霊刀まで持ってるから、まともに戦うのは危険だ」

よってブーン、毒男、ジョルジュ、タカラが前衛。
霊刀を持たないモララーとツンは後衛となった。

( ^Д^)「これでいいのかねぇ…」
( ・∀・)「(多分)イインダヨ!」
( ^ω^)「グリーンd(ry」



319: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:35 +QGRPk85O
  

(´・ω・`)「…始めようか」

ショボンは吸っていた煙草を放り投げた。
それと同時にジョルジュはサラマンダーを振りかざす。

( ゚∀゚)「おらぁ、行ってこい!!」

刀から炎が巻き起こり、ショボンめがけて飛び込んでいく。
炎はしぃとの戦いの時よりも大きく、そして速い。

(´・ω・`)「おっと」

ショボンは素早く避ける。彼がいた位置を炎がかすめていった。
が、すぐさま次の攻撃が飛んでくる。それは真空の刃。

('A`)「…これこそ、霊刀の真の力か。
    やっぱりただの刀じゃないんだな」
(´・ω・`)「これがサラマンダーとユニコーンの力…共に遠距離攻撃か。面倒だ。
       6対1なんて言わなきゃよかったかな」

そう言いながらもショボンは真空波を易々と避けていく。



320: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:38 +QGRPk85O
  

林緑刀、正式名称ユニコーン。
刀からかまいたちや真空波を巻き起こすといった、風の力を持つ五色霊刀の一つ。

(´・ω・`)「単独で攻撃したって簡単に避けることが出来るよ」
( ゚∀゚)「ならもう一度いくぞ!」

再びジョルジュがサラマンダーを振りかざし、炎を飛ばす。

(´・ω・`)「無駄だって言うのがわからな…」

ショボンは言いかけて止める。

( ^ω^)( ^Д^)「僕(俺)達がいるのを忘れるな」

ちょうどブーンとタカラが霊刀で斬りかかってくる所だった。

(´・ω・`)「白と黒…セラとバシリスクとはね…」

ショボンは懐から大型のナイフを取り出し、片方をクラーケンで、もう片方をナイフでそれぞれを受け止めた。
だが、両手が塞がったショボンに炎が迫る。



321: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:45 +QGRPk85O
  

(´・ω・`)「悪いけど…
       そのままじゃこの二人も巻き添えになるよ?」
(; ^ω^)「ちょ、やばいお」

だがジョルジュは不敵な笑いを浮かべ、

( ゚∀゚)「…曲がれ」

と、形無き炎に命じた。
その途端、ショボンめがけて真っ直ぐ飛び込んできた炎は右に曲がり、彼の後ろへ回り込んだ。

(;´・ω・`)「!? そんなことも出来るのか!」
( ゚∀゚)「たった一年でここまで使いこなせるなんて我ながら驚きだ!」

言うなれば、サラマンダーがジョルジュを持ち主として認めたのだろう。

( ゚∀゚)「ここからならブーン達にはぶつからねえよなー。
     …突っ込め!」

炎は主の命令通りショボンの背後から飛び込んでいく。

(´・ω・`)「(…ちっ)」

ショボンは二人から離れ、後退する。それによりブーンとタカラも炎から避難した。



322: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:50 +QGRPk85O
  

( ゚∀゚)「まだまだ!」

執拗に飛び回る炎。
そしてそれをかわし続けるショボン。
さらに毒男の持つユニコーンの発した真空波が追い討ちをかけるが、それでも攻撃は命中しない。
彼の俊敏さはもはや人間レベルではなかった。
これを見ていたブーンとタカラ。

( ^Д^)「…そろそろ俺もやるか」
( ^ω^)「それはどんな能力なんだお?」
( ^Д^)「ちょっと危ないぜ。気をつけな」

タカラは邪黒刀を掲げた。
途端に刀を帯びていた黒い光が濃くなり、やがて光は黒い蛇を象る。

( ^Д^)「さっきの話からして、この刀は本当はバシリスクっていうみたいだな。
     最初はよくわからずに使ってたけど、これがこの霊刀の力だ。
     使うの何ヶ月振りかな…面白くなるといいな」



323: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:53 +QGRPk85O
  

邪黒刀、正式名称バシリスク。
魔の力を糧に黒き光の蛇を作り出す五色霊刀。それ故に人間には扱えない。
作られた蛇は魔力によって強さが比例し、強力なものは一撃で相手を死に追いやるほど。
その名の通り毒蛇だ。

( ^Д^)「てかこれってちょっとは手加減した方がいいよな…
     殺したらお前等に何されるかわからんし」
(; ^ω^)「当たり前だお!
      いくら何でも最悪のシナリオだけは絶対に駄目だお!」
(;^Д^)「(本当なら本気で戦い合いたいんだがな…)」



324: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 13:59 +QGRPk85O
  

ブーン達の間にも只一つ、絶対的規則があった。

それは、『人を殺してはならない』ということ。

自分達の財宝探しの妨害をする者
その財宝探しの最中に財宝を狙う他の者に襲われた場合。
戦闘になり、気絶させることまではあってもブーン達は決して相手の人間の命を奪うことだけはしなかった。

( ^Д^)「(じゃあまずは軽く…)おk、じゃ行ってこい」

タカラが命ずると、黒光の蛇は地を這うかのように目標へ迫っていく。
その速さはサラマンダーの発した炎に勝るとも劣らない。

(´・ω・`)「鬱陶しいことこの上ないな」

ショボンは一度に迫り来る炎や真空の刃、黒蛇をクラーケンで斬り払う。炎と真空波はかき消えた。
が、黒蛇は未だに消えることなくショボンを襲っていた。ショボンはクラーケンで黒蛇を受け止める。

(´・ω・`)「何だよ…
       バシリスクの性格は相当悪いらしいな」
( ^Д^)「蛇は執念深いものなんだぜ?プギャーwwwwww」
(´・ω・`)「そうかい。でも」

ショボンは高く跳躍。このジャンプ力もまた常人を遙かにしのぐほどだ。

(´・ω・`)「見たところその蛇は宙を飛び回ることは出来ないようだね。
       だったら僕が地にいなければいいわけだ」



325: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 14:04 +QGRPk85O
  

彼の言う通り、黒蛇は動きを止めた。

( ^Д^)「まあ確かにそうだな。
     …けどそれはいつまで通用すると思ってるんだ?」

例えショボンが高いジャンプ力を持っていたとしても常に飛んだり浮遊できる訳ではない。
つまり滞空時間は長くなく、地に降りた所を狙えば攻撃は命中する。
だがショボンの目的は別にあった。

(´・ω・`)「解ってるよそんなこと。
       …だからこうするのさ」

ショボンは両手でクラーケンを強く握り、急降下しつつ地にいる黒蛇めがけて力の限り振り下ろした。
先程よりも勢いのある一撃は黒蛇を真っ二つに斬り裂き、黒光の蛇は消え去った。
よく見ると、黒蛇がいた場所が凍り付いている。

( ^Д^)「そいつを倒した所で何も変わらない。
     黒蛇は幾らでも作れるんだからな!」
(´・ω・`)「…じゃあ奥の手といくか」

その途端、ショボンは姿を消した。



326: ◆wAHFcbB0FI :01/07(日) 14:11 +QGRPk85O
  

(; ^ω^)「ま、またかお!」

こうなるとタカラ以外の者はまともに対処出来ない。
相手の位置が特定出来なければ攻撃することも防衛することも困難なのだ。

( ^Д^)「そんなことをしても無駄だ。
     俺には見える」

するとタカラにだけ声が聞こえてきた。どうやら姿を消している間は本人の声等も人間には聞こえないようだ。

「君には見えるんだったね。
 …でも、君以外には?」
(;^Д^)「…しまった! ブーン後ろだ!」

ブーン達には見えていないが、ショボンは既にブーンの背後に忍び寄っていた。
だが、例えタカラが位置を把握出来たとしてもそれをブーンが解らなくては避けようがない。

( ^Д^)「そうはいくかよ!」

これに気付いたタカラがショボンに近づこうとするが既に遅かった。

(; ^ω^)「ちょ、後ろって言ってもどこに…痛っ!!」

突如としてブーンの背から出血。そして倒れ込んだ。



334: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:06 56Dl4WmMO
  

(;゚∀゚)「ブーン!?
     大丈夫か!?」

ジョルジュが倒れたブーンへと駆け寄る。だが、返事はない。
致命傷とまではいっていないようだが、どうやら気絶してしまったようだ。

(´・ω・`)「実に都合のいい力だよこれは。
       持ち物や装備している武器まで消すことができるんだからね」

再び姿を現したショボン。その左手には血で染まったナイフ。

('A`)「お前…いつからそんなになっちまったんだ?」
(´・ω・`)「もともとそういう冷血な人間で、それが最近目覚めた、というのが答えかな」

それだけ言うとまたも姿を消した。



335: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:11 56Dl4WmMO
  

「…次は君の番だ」

そうは言っても姿が見えなくては誰が目標なのか解らない。

(;'A`)(;゚∀゚)「(…怖すぎる)」

いつ攻撃が来るか解らないこと程恐ろしいことはない。毒男とジョルジュは身構える。

( ^Д^)「(どうしたらいい…)」

ショボンの動作は常に速い為姿の見えるタカラであっても反応がどうしても遅れてしまう。
相手が動き始めた後では遅いのだ。
…だが

「じゃあいくy…ぐはぁ!?」

突然奇声をあげて倒れるショボン。
勿論、これもタカラにしか聞こえていないし、見えてもいなかった。



336: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:22 56Dl4WmMO
  

(;^Д^)「今のは一体何だ…?」

タカラが辺りを見回すと、聞き覚えのある笑い声。

( ◎∀・)「こういうことだよ、見えるんだなこれが!
     もうちょい僕達の力も信用してくれたっていいんじゃない?」

後ろに、ショボンの方へ光線銃を向け引き金を引いているモララーの姿があった。その右目には妙なレンズ。

(;゚∀゚)「何だそれは」
( ◎∀・)「目に見えないものをも見ることのできるレンズだよ。
     まあアレだ、以前洋館で僕の先祖…あの馬鹿と戦った時に使った物の改良ver.と言えばいいね」

ショボンが他の者達に気を取られている間にこれを思いつき、試してみた所効き目があったらしい。

(;゚∀゚)「そんな便利な物があるならさっさとよこせっての!」
( ◎∀・)「生憎これは一つしかないから君達は勘で探るしかないね」
(;゚∀゚)「勘って言われてもな…」

大丈夫だよ、とモララーは返す。

( ◎∀・)「絶対に見破る方法があるはずだから」
('A`)( ゚∀゚)「…?」

毒男とジョルジュは解らない、という表情で顔を見合わせた。



337: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:33 56Dl4WmMO
  

( ◎∀・)「そういやブーンの治療をしないといかんね」

そういうなりモララーは別の白い光線銃を取り出しブーンへ向け…
引き金を引いた。

ξ;゚听)ξ「ちょ、気でも狂ったの!?」
( ・∀・)「いや、これで彼は治る」
( ´ω^)「うーん…」

…確かにブーンは立ち上がった。

( ゚∀゚)「おお、ブーン! 復活したか!」

仲間の復活を喜ぶジョルジュ。

('A`)「これでも田舎者な俺に今起きたことをkwsk」
( ・∀・)「これは…再生薬を元に作った回復用レーザーだ。
     それ故に多量のエネルギーが必要になるんだけどね」
( ^ω^)「よくわからんけどおかげで傷も癒えたお」
(;'A`)(;゚∀゚)ξ;゚听)ξ(;^Д^)「もう凄いのなんの…」


ξ゚听)ξ「もう、おかげで寿命が縮んだじゃないの!」
( ・∀・)「そんなの引っかかる方が悪い。
     この再生レーザーは遠距離治療だけでなく他人の意表をつくというサプライズな意味もあるんだからね」
ξ;゚听)ξ「(予測不能な奴…)」

そんなこんなでブーンは無事回復したが、ほっとしたのもつかの間だった。



338: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:38 56Dl4WmMO
  

(´・ω・`)「…やれやれ、熱かったじゃないか」

現在敵であるショボンもまた立ち上がったのだ。
皮膚が多少焦げているようだがあまり痛みは感じていないように思える。

( ・∀・)「ん? あまり効いてないみたいだね…パワー最大にして撃ったのに…
     君は本当に人間か?」
(;゚∀゚)「(お前だって人間とは到底思えないぞwwwwww)」
(´・ω・`)「僕はどこからどう見たって人間だろう?
       …ただの人間ではないけどね」
( ・∀・)「(これは何か裏があるな)」

戦いの途中だというのにショボンはまたも煙草に火を付け、それを吸い始めた。



339: ◆wAHFcbB0FI :01/10(水) 23:43 56Dl4WmMO
  

(´・ω・`)「君達は僕が姿を消すことができたり高いジャンプ力を持っていたりするのはどうしてだと思う?」
('A`)「…さっきも言ったようにお前がただの人様じゃないからじゃねえのか?」

荒っぽく毒男が答える。やはり先程のショボンの行為を許すことが出来ないのだろう。
だがショボンはそれは気にも留めず答える。

(´・ω・`)「そう、確かにそうだ。
       けど、もう少し正確に言うと…」

次の瞬間、ショボンはとんでもないことを言い出した。
部屋にいる、他の誰もが信じられないことだった。

(´・ω・`)「僕は『魔界』から来た人間なんだ」



345: ◆wAHFcbB0FI :01/12(金) 23:43 VJDtd8QQO
  

(´・ω・`)「けど…忘れもしないあの夜。
       その日は僕一人で店を営業していたんだが、閉店間際に一人の女性が店に来た」



――――バーボンハウスにて

(´・ω・`)「もう客もみんな帰ったし今日は店じまいするかな…ん?」
(*゚∀゚)ノシ「やっ」
(;´・ω・`)「や、やあ、ようこそバーボンハウスへ
       (変だな、入口のドア開ける音がしなかったぞ。いつの間に…?)」

気付いたらいつの間にか彼女は店内にいた。

(*゚∀゚)「聞かなくても解ってるけど一応。
     アンタがショボンだよね?」
(;´・ω・`)「なっ!?(こいつ何で僕のことを? 初めて見る顔なのに)」



346: ◆wAHFcbB0FI :01/12(金) 23:53 VJDtd8QQO
  

(*゚∀゚)「説明は要らないよ。
     今は忙しいから用件だけ済ませるとしますかなー」
(´・ω・`)「用件?」
(*゚∀゚)「そ。初めに言っとくとまずアンタは魔界の人間なんだな―」
(;´・ω・`)「はぁ!? 僕はただの人間だぞ!?」


―――初めは僕だって信じなかったさ。
あまりにも唐突で、それに何の根拠もなかった。
むしろ信じない方が普通だったはず。


(*゚∀゚)「まあ信じないだろうね。記憶消されちゃってるし。
     …だから今記憶を蘇らせてあげるよ!」

彼女の左手から紫色のガスのような球体が生み出された。

(;´・ω・`)「ちょ、やめ…」
(*゚∀゚)「んー、そんなこと言われてもこっちは魔王さんに言われてやってることだからこれは仕方ないことなんだよねー」

そう言うと彼女は左手をショボンへと向け

(*゚∀゚)「失われし記憶よ、今こそ主の元へと戻れ!!」

紫の球体を僕へと放った。



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