( ^ω^)ブーンが大仕事を成し遂げるようです
- 700:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 10:41 kBMaoPXyO
4-chapter19
つーが戦闘にて扱う大鎌・ロスト。
名の通り敵の消滅を目的とした残忍なる武器。
(*゚∀゚)「…けど、ただ刃を飛ばすことが出来るだけの鎌なんて考えてるようじゃ痛ーい目見るよ…
…ってもう見てるか」
それはロスト自身が生物のように意志を持っていること。
ロストは彼女が存在するようになった時からずっと彼女に扱われ、彼女と共に戦い、そして幾多の相手を葬ってきた、まさにつーの戦友。
無論、つーとロストの相性は抜群。
彼女の指示に応じて自ら動き、自らの力で敵を狩る。
(*゚∀゚)「そんな訳でロストを扱えるのは私だけ。
わがままな奴だからさ、私以外だと言うこと聞かないんだよ。でもそこがまた可愛いんだなー」
( ^Д^)「似た者同士ってやつだな」
- 701:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 10:46 kBMaoPXyO
つーが呑気に説明などしている間にも、モララエルは大鎌に手を焼いていた。
「ぬうっ!」
やがてモララエルが大鎌を振り払うが、それはまるでポルターガイストの如く飛び回りながら執拗にモララエルへ飛び込んでくる。
だがこれもまた牙に阻まれ、再び振り払われる。
抵抗はまだ続きそうだ。
これに痺れを切らしたつーは
(*゚∀゚)「手が空いたところでアレいくよ♪」
両手を握り、拳を作る。
指と指の間に無数の黒い刃が出現。
それをやはり放り投げ―――
(*゚∀゚)「『Blood Rose・Genocide』」
通常とは違う指示と同時に魔光刃は一瞬でモララエルへ向かっていき、包囲。
「何だこれは…!?」
(*゚∀゚)「今にわかるよ」
つーは、大鎌の連撃と無数の刃に集中力を乱された標的へ右手の人差し指を向け
(*゚∀゚)「Kill♪」
何事もないように殺戮の合図を下した。
- 702:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 11:07 kBMaoPXyO
次の瞬間。
モララエルを包囲していた無数の刃が一斉に動き出し―――
「あぁぁぁ!?」
右前足、右後ろ足、左前足、左後ろ足
さらには長い胴体や尾。
一瞬で身体の至る部分を切り裂いた。
(*゚∀゚)「しかしつーの攻撃はまだまだ終わらない!」
続いて迫るは、主の命令で独りでに動く大鎌。
その血のように赤い滅びの刃が、抉るようにモララエルの目に突き刺さる。
「ガッ…ァァァ!?」
目を潰され、周辺の状況を何一つ把握出来ぬ状況となる。
同時に精神を完全に乱され、いかなる出方にも対応出来ない。
- 703:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 11:15 kBMaoPXyO
悶え苦しむモララエルへさらに追い打ちをかけるように、黒光の大蛇が地を這い迫る。
( ^Д^)「いいところ見せるのはつーだけじゃねえ!
行ってこい!」
タカラが持つ最大限の魔力をバシリスクへと叩き込んだ結果生み出された大蛇は不規則な動きをしつつモララエルへ飛び込み、その黒光の牙を長い胴へ食い込ませる。
それは共食いのようにも見える。
「…ァァァ」
例えようのない激痛に襲われ、モララエルは動かなくなる。
相手がもはや攻撃してこないことを悟ったつーとタカラはハイタッチし、その様子を見ていたブーン達やのーも安堵。
- 704:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 11:18 kBMaoPXyO
そして
(*゚∀゚)「さーて、まだ終わっちゃいない訳で。
賭けを忘れたとは言わせないよ?」
( ^Д^)「おいおい…まあいいか、次の一発で決まるな」
(*゚∀゚)「これからが本当の勝負ってことさ!」
二人が止めを刺すべく各々の得物を構えた時。
川 ゚ -゚)「待て!」
(*゚∀゚)( ^Д^)「!」
凛とした、女の短い声が薄暗い空間に響いた。
二人は声の方を向く。
川 ゚ -゚)「そいつは私達が止めを刺す!」
銀色の弓を構えるクーの姿があった。
(*゚∀゚)「は…? 駄目だよ、あいつは私の獲m」
川 ゚ -゚)「例え卑怯と言われようが、奴はこの手で…!」
言い終わる前に、狙いすました一本の光の矢が倒れているモララエルの喉元を貫通。
- 705:◆wAHFcbB0FI :03/21(水) 11:37 kBMaoPXyO
もはや何一つ意志を伝えようとすることのないモララエル。
さらに続くは
('A`)「あの矢を喰らってまだ足掻く訳か。
いい加減地獄に落ちろ」
ユニコーンを正面に構え、怒りを露わにした毒男。
(#*゚∀゚)「だーかーらー、あいつは…!」
つーが何か叫んでいるが、毒男はそれを無視。
( ^Д^)「(あ、つーの野郎…)
毒男、やめた方が身の為――」
('A`)「おい、今から俺に手を出すんじゃねえぞ」
(;^Д^)「あいつ聞いてねえし!」
毒男はタカラの忠告も聞かずに瀕死状態(といっても既に幽体だが)のモララエルへ向かっていき―――
('A`)「…苦しんで消えろ」
長い胴体に緑の刃を突き刺す。
「ぐぁぁぁぁ!?」
('A`)「痛いか?
お前は今北村の人々に苦しみを与えた訳だ。これはその代償と思え」
手応えはないものの、それは耳障りな音を立てながら胴体を断ち切り、しかし斬撃はそれだけにとどまらず―――
('A`)「…悪いな、俺の怒りはそれだけじゃ済まないみてえだ」
彼がかつて抱いたことのない憤りと冷酷な感情が籠もった言葉とともに刀を再び構え、
この世から存在が失せるのを待つだけの状態であったモララエルの首を切り落とした。
('A`)「…終わった」
「――――」
首と胴体を切断されたモララエルはもはや何も発することはなく
黒い光をバラバラになった身体の至る所から噴き出し、消えた。
残ったものは何一つない…はずだ。
戻る/chapter20