( ^ω^)ブーンは大人嫌いのようです。

35: ◆NoxMiNDgA2 [視点変更。] :2006/10/17(火) 02:02:18.09 ID:DBHq2nn30
  
【('A`)】

 常に付きまとう視線、チラシの手紙、ブーンの事。
 悩み事が多すぎて仕事にまで差し支えるようになってしまった。
(#・∀・)「君、最近たるんでるぞ! 遅刻は多いし、無断欠勤はするし」
('A`)「すみません」
(#・∀・)「罰として、今日中にこれ仕上げておいて」
('A`)「はぁ……」
 上司に山のような書類を渡される。
 この分では残業しなければならないだろう。
 正直やる気など出ないが、頑張るしかない。



36: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/17(火) 02:05:47.18 ID:DBHq2nn30
  
 やっとの事で仕事を終えて終電に乗り、家に着く。
 また郵便受けに紙が挟まっていた。
 取り出して見ると、今度は白紙に赤で大きく「残業乙w」とやはり手書きの文字がある。
 吐きそうになった。



37: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/17(火) 02:08:47.10 ID:DBHq2nn30
  
 俺は薄暗い居間に座り、一人頭を抱えていた。
 このままでは駄目だ。早く犯人を見付け出さなければ俺はどうにかなってしまう。
 手がかりといえばこの二枚の手紙ぐらいだが。
 両方とも同じ人物が書いた文字に見える。だとすると犯人は一人だろうか。
 俺は今でもプーン君を疑っている。
 プーン君の筆跡が分かる物は何か無いだろうか。
 そうか、ブーンの文集を見ればいい。ブーンはプーン君と同じ学校に通っていたし、手がかりが見付かるはずだ。



40: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/17(火) 02:16:04.81 ID:DBHq2nn30
  
 押入れを探すと、文集はすぐに見付かった。
 プーン君のページを見る。プーン君の手書きの文が載っていた。
 手紙の文字と比べる。よく似ていた。
 犯人はプーン君で間違い無い。
 確信した俺は、電話機の隣に置かれた連絡網を手に取る。
 この前、ブーンがプーン君に電話しようとしていた時のまま放置されていたのだ。
 連絡網には、ブーンの同級生全員の名前と住所と電話番号が書いてある。
 腕時計は午前二時を過ぎた辺りを示していた。
 しかしこんな時間に人の家に行くのは……。
 ──いや、行かなければ駄目だ。
 俺はプーン君の住所と電話番号をメモして、走った。
 迷っている場合では無い。こんな事、一秒でも早く解決するべきなのだ。



2: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/19(木) 21:46:24.42 ID:qynpSQBL0
  
 メモを見ながらプーン君の家を探していると、近所の公園から、かん、かん、と何か硬い物を叩くような音が聞こえてきて、俺は立ち止まった。
 公園の中を覗いて見る。隅の木の陰に覚えのある後姿が見えた。
('A`)「こら!」
( ´●;□;●)「ひぃ!!」
 振り返ったそいつは、サングラスにマスクの怪しい奴だった。右手には金槌を持っている。
('A`)「何してる!」
( ´;゜;ё;゜;)「わ、あわわ……!!」
 俺は強引にそいつのサングラスとマスクを剥ぎ取り、金槌を奪った。
 予想通り、そいつはプーン君だった。



3: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/19(木) 21:48:29.92 ID:qynpSQBL0
  
('A`)「探したぞ」
( ´;゜;ё;゜;)「何でよ!」
('A`)「俺に嫌がらせをしていた犯人は君だろう」
( ´;゜;ё;゜;)「ししし知りませんよ」
('A`)「手書きの手紙、あれ、調べたらプーン君の字にそっくりだったよ」
( ´;゜;ё;゜;)「…………」
('A`)「筆跡でばれるって思わなかったのか?」
( ´;゜;ё;゜;)「だってボク、パソコンとか持ってないし」
('A`)「ふん」
( ´;゜;∀;゜;)「あ、て言うか聞いて下さいよーwwwボクん家の親、けちだからパソコンも買ってくんないんすよ。むかつくと思いません?」
('A`)「…………」
( ´;゜;∀;゜;)「ドクオさん、ボクにパソコン買って下さいよ。働いてんだからお金いっぱい持ってんでしょ?」
(#'A`)「…………」
 反省の色が見えないプーン君に、俺は切れてしまいそうだった。



4: ◆NoxMiNDgA2 :2006/10/19(木) 21:50:20.76 ID:qynpSQBL0
  
 そういえばプーン君はこんな所で何をしていたのだろう。
 木に視線を向けると、藁人形が釘で打ち付けられていた。
 藁人形の隙間から黒い物がはみ出している。髪の毛だ。
( ´;゜;∀;゜;)「あ、それ、気になります? 呪ってたんすよ」
('A`)「誰をだ」
( ´;゜;∀;゜;)「ドクオさんをですよ。髪の毛は尾行中に抜け毛拾い集めました」
('A`)「お前……」
( ´;゜;∀;゜;)「ドクオさん最近抜け毛多いっすね。まだ結構若いのに、禿げとかなったら普通にうけるしwww」
(#'A`)「誰のせいだと思ってる!!」
( ´;゜;ё;゜;)「ひぃ!!」
(#'A`)「警察に突き出してやる」
 俺は我慢の限界だった。



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