( ^ω^)あり得たかも知れない展開が集まるようです
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:20:33.64 ID:3k6nelvQ0
-
ぴちゃん。
『それ』は生ぬるい息を撒き散らしながら、私に近づいているのだと思った。
ぴちゃん。
どこかで水が跳ねる水音。高く弱弱しいキーだけが聞こえてきていた。
从'ー'从「……っ」
鎌首をもたげる恐怖心を振り払うように私は首を振る。
ぴちゃん。
闇と湿気が徘徊する学校の廊下。私は何故いまここにいるの?
ぴちゃん。
私は階段の踊り場で立ち止まる。
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:23:34.21 ID:3k6nelvQ0
- 一階下の、廊下から、
「―――――?」
声。
――――、
喉の奥に、言葉が詰まるような感じがした。ぎちぎちと私はそちらに顔を向ける。
視界に入ったのは、暗がりの中に立ち尽くす一体の巨躯。そして一対の眼光。
『アレ』が『ソレ』なのだと、私は確信した。
パターン2『未知との遭遇。Xファイル』
ジャンル「ホラー系」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:24:47.13 ID:3k6nelvQ0
- ぱくり、と目が覚めた。
从'ー'从「……夢、かぁ」
起き抜けの一発、私は言う。
安堵のため息を吐いてからのっそりを起き上がり、ここが『あそこ』ではなく自室であることを確認する。
そしたら何だか泣きそうになった。よかった。ここには『アレ』もいないし『ソレ』も追ってこない。
私はパジャマの袖で目じりを拭い、ベットから飛ぶように降りる。
从'ー'从「……」
締め切ったカーテンの前に立ち、それを開いた。
途端部屋へ差し込んできた朝日に目を細めてから
从'ー'从「よーし、今日もガンバロー!」
おー、と少しだけ技とらしく握りこぶしを突き上げる。
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:27:49.62 ID:3k6nelvQ0
- あるある展開その4『夢オチ』
比較的最初か最後の方で使われる展開である。中間で使われてるところを見ない展開運び。
何せ名称が『夢オチ』だしそれも仕方ないかなと思う。
ホラーで使われる夢オチはどことなくバットエンドな場合が多い。
大抵始まるきっかけになった最初のシーンを繰り返したりこの場合だと学校で肝試しやるとかを誘われたりする)、
あとは『ソレ』が背後から迫っていたり。
無限ループって怖くね。
世にも奇妙な物語とかにもこの展開のものは多いし、 ゴールデンウィークに催されたとある祭り
(http://vipmain.sakura.ne.jp/OmuricecW6/horror_short_story-top.html)の中にも
このような展開があるものがいくつか見受けられた。 何がそうなのかは皆さんの目で確かめて欲しい。
個人的に違和感が一番怖かったです。
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:28:54.84 ID:3k6nelvQ0
-
从'ー'从「ゃぁっ……!」
駆け出したい。いや、駆け出さなければならない。
『アレ』に捕まれば、確実に私は殺されてしまう。
理由のない確信している私。理由なんていらないの、間違い?
だって動物になら標準装備されている生存本能がそう告げているの。
ああ、暗闇の中で嫌に目に付くのは、真っ赤なルビーのように怪しく光る『アレ』の瞳。
逃げて。お願いだから動いて。
お願い、お願いだから。逃げて、――逃げなきゃ?
その先の思考に行き着く前に、私は駆け出していた。
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 14:30:10.64 ID:3k6nelvQ0
- あるあるその5『ガチ遭遇』
渡辺さんが主人公ではなく、またこの展開がプロローグであると、
ほぼ100パーセントの確立で渡辺さんが死ぬ。
渡辺さんが主人公であり、この展開が本編であると、
ほぼ100パーセントの確立で誰かが助けに来る。
このように、このパターンの展開をさせると先の進め方が制限されてしまいがちである。
人によっては幅の利かせにくい、使いにくい種類のものと思われる。
ただし緊張感を限界まで高めてからこれを持ってくると、読者が「うわぁぁああ!」ってなる。
ホラーに耐性がない人にはドキドキものだろうか。俺とか。
志村、志村後ろー!
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