( ^ω^)変わった人達のようです

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/24(水) 19:44:08.74 ID:CcPdhQurO

 僕の前には扉があります。
 その扉は七つ。
 扉の先には、僕の友人達。

 僕はその扉の先に居る友人達と、お話をします。

 その友人達は皆、少し、変わっています。



 それは傷だらけの少女を愛する彼だったり。

 それは双子を深く愛しすぎた彼、彼女らだったり。

 それは拘束を至福とするふたりだったり。

 それは年齢と言う大きな壁を越えてしまった彼と幼女だったり。

 それは死体となった恋人を愛する彼女と、死体になっても恋人を愛する彼だったり。

 それは人語を解する獣を愛した彼女と、その彼女を愛した獣だったり。



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/24(水) 19:47:10.16 ID:CcPdhQurO

 彼、彼女らは僕にとって大切な友人です。
 けれど、彼らは少しだけ変わっているのです。

 何がと一概には言えない、少なくとも友人としての人柄は普通な彼らは、確かに
 確かに少し、変わっているのです。

 どうか皆さん、僕の友人達を見てください。
 聞いてください。
 感じてください。


 彼らが、どのように“変わっている”のかを。



『( ^ω^)変わった人達のようです』



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/24(水) 19:50:04.29 ID:CcPdhQurO

 僕はパイプ椅子に座っていました。
 僕の後ろと左右には白い壁、上には白い天井。電気はありませんが、とても明るい、ひどく無機質な空間です。

 ぎしり、がたり。
 パイプ椅子を軋ませながら立ち上がると、僕はのんびり歩き始めます。
 素足から伝わるはずの床の冷たさは感じず、ひどくまったいらな空気が僕を包みます。

 白い上着に白いシャツ、白いパンツを纏った僕は、ほんのり栗色をした髪以外、この白い世界に溶け込んでいる事でしょう。

 ひたひたひた。
 冷たさを感じない足音だけが、白い通路に響きます。


 少し歩き続けると、突然、開けた空間に出ました。
 左右の壁はひどく遠く、ひどく広く。
 向こう側の壁には、数字が刻み込まれた鉄の扉。

 右から1、左端に7。
 それぞれの数字が刻んである扉達は、殆んど同じ顔をして無機質に通せんぼ。

 僕は顎に手を当てて少し悩んでから、どの扉を開くか決めました。




ぷろろーぐ、おしまい。



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