( ^ω^)ブーンは、春がくるたび戸惑うようです
- 4: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 21:52:34.38 ID:Xoy/34+B0
- ;;; :::: ... ::::: ::;;;:::.....
;;;; ,,, 、、 ,i' :;;::.,,: 丶;;:;;:
ヾヾ ゞ ```
ゞゝ;;;ヾ :::,r' i、;;;ヽ;;; ヾ;;;
i;;;::::′~^ ;;; ″~ ~
ii;;::iヽ / ゞ:,,,:: ヾ 〃::;:
iii;::i ` ii;;;;::: ::
iii;;::i H「春が近づき、終わるようです」 iii;;;;::: ::
iiiii;;::i iii;;;;::: ::
iii.,ii;;:i, iii;;;;::: :::
iiiii゚i;;:i iiiii;;; :::::
iiiiiii;;::i ||iiii;;;;::::
iiiiiii;;::::ヽ;;,,';;"'';;";;""~"`"`;.";;""'"~"`~"'';;,,, /iiiiii;;;;o;;;
iiiiiii;;::;';;" `;;/i:ii iii;;;;;::::
- 8: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 21:54:29.14 ID:Xoy/34+B0
- 从 ゚∀从ノ「なーーー」
こいつが転入してきた日から、早3日が過ぎた。
ちなみにあの日、担任はろくに紹介もせず、すぐに廊下へ消えてしまった。
その放置プレイな対応に、高岡は気にも留めず、好き放題に自己紹介。
从 ゚∀从(高岡ハインです、ししゅうと読書が趣味です)
おかげでしばらくは誤解を解くのに苦労した。
相変わらずの適当さだ、あの日ぼくを教室の入り口で、置き去りにした時のように。
从*゚∀从シ「いーーーーー」
そんな感じで休み時間になると、スカートを膨らませ、高岡が走ってくる。
そう広くもないはずの教室で、やけにゆっくりと、手をふりながら。
足をあげる度に、ふわりと浮かぶ布地の影から、生足をチラつかせて。
- 11: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 21:58:21.06 ID:Xoy/34+B0
- 从*^∀从ノシ「とぉーーーーーーー!!」
転入生ゆえの珍しさという、正当な理由を手にした視線が、彼の下半身に注がれる。
もう少しで見えそうで、ギリギリ見えない絶妙さを心得ているような、
とても慣れた感じがあって、それがたまらなく嫌だった。
しかしながら、何より問題なのは、僕の名前を叫んでいることだ。
思い返すまえの暮らし、こいつがこういう態度をとるもんだから、
「あいつらホモか? でもあれ見た目女だしな…」
「じゃあ女好き?」
「それ普通じゃね?」
「オカマ好きなんだろう」
「それか」
「それだな」
みたいな陰口をよく叩かれたっけ…まあ冷やかしも半分だったけど。
とにかく、ろくなもんじゃない。
( ^ω^)「待て、止まれ」
从 ゚∀从「はいはいわんわん」
- 14: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:01:57.32 ID:Xoy/34+B0
- (;^ω^)「ていうか、何で制服それなんだお……ちゃんと了解とったのかお」
从 ゚∀从「うん、ロマ先生が何でもいいと思う、って快くおkしてくれたよ」
(;^ω^)「あのや○ざ顔……どこまで適当なんだお…」
从 ゚∀从б「あ、杉浦先生」
(;゚ω゚)「ひぃい!? ごご、ごめんなさい!!」
从 ゚∀从b「ゲソです、間違えた、ウソです」
(;^ω^)「この野郎……」
从*-∀从「でもさ、ほら……僕って、こっちの方が似合うでしょ?」キャ
( ^ω^)「いや、そういう可愛さアピールしたポーズとかいいから」
- 15: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:04:21.62 ID:Xoy/34+B0
- 「まあ確かに、女の子にしか見えないよねー」
「だよねー、ちょっと悔しいくらいwwwwww」
「ねえ、ジョルジュも真似してみたら?」
「あ! なんかすごい似合いそうwwwww」
_
(;-∀-)「勘弁してくれ……」
川 ゚ -゚)「似合うかも」
_
(;゚∀゚)「!?」
从*-∀从「内藤ぉ、僕に冷たいよ」
(;^ω^)「だから寄るなお、気持ち悪い……」
从*゚∀从「わ、ひどいなぁ……」
(;^ω^)「喜ぶなお」
- 17: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:08:07.19 ID:Xoy/34+B0
- 从*//∀从「だって僕は……それでも内藤が好き、だいすきなんだよ…ッ!」
「ウオオオオ」「マタ ナイトウカアアアアアアアア」
「でも……男なんだよな……」
「うん……」
どよどよ、と周囲がざわめく、けど初日からしてこの調子なので、
既にクラスメイトは、慣れた様子を見せはじめていた。
順応性の高い人たちだなぁ……。
从*-∀从「……ぼく、おとこのこだよ…? それでもいいの…?」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおwwwwwwwwwwwww」
「男でもwwwwwwいいwwwwwwwwww」
「ハインちゃんならいいwwwwむしろ男でいいwwwwwww」
(*'∀`)「ていうかさ、こんな可愛い子にちんこついてない訳なくね?」
「鬼www才wwwwあwwらwwわwwるwwwwwwwwww」
「真理がきましたね」
「まったくだな」
(くわえてぇ)
(うしろから抜いてあげたい)
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/14(日) 22:12:00.03 ID:Xoy/34+B0
- まあ実際、制服姿の高岡ハインは、まさに女の子って姿だから、
なおさら性質が悪い。そういえば、そっちの趣味に目覚めた奴も居て。
他のクラスメイトをドン引きさせていた。
「ねぇジョルジュもしてみなよwwww女装www」
「じゃあ私の制服貸すわwwwwww」
「ちょwwwwこwwwこwwwでwww脱ぐなwwwwwww」
_
(;゚∀゚)「お、おおおいおいおい!? な、何考えてんだ、ってこら、離せ!」
「披検体J・N、確保しましたwwwwwwwwww」
「おkwwwwwそのまま待機wwwwwww」
川;゚ -゚)「……ゴクリ」
_
( ;∀;)「その期待を込めた目をやめろぉ!!」
- 21: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:17:00.14 ID:Xoy/34+B0
- ( ∵)「そういえばハインちゃんって、トイレどうしてんの?」
从 ゚∀从「わお、セクシャルハラスメンツ」
「この馬鹿ちんがああああああ」(#'A`)三つ#)∵)「ごふぅうう!」
(#'A`)「そんな事を聞くんじゃない! 失礼だろうが!!」
( ^ω^)(いや、普通に気にするべき事だと思うけどなぁ……)
('∀`)「あの子がトイレなんて行くわけないじゃないか!!」
(;^ω^)「あ、そっちなんだ……」
- 24: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:19:35.37 ID:Xoy/34+B0
- 「できたwwwwwwww」
「って、こ…これは……」
川;゚ -゚)「……」
「想像以上に……」
_,
::川;-∀-)::
(;^ω^)「って……ジョルジュ…さん?」
_,
川#゚∀゚)「……何も言うな……あと、誰にも言うな」
(;^ω^)「……はい」
そんな感じで、高岡がやってきてから、拍車をかけて騒がしい日々が始まって、
釣られるように、僕の身辺にも色々と変化が訪れた。
例えば、クラスメイト。
気付けば今までにあった、余所余所しさも薄れて、
僕はようやく、この場所に居心地のよさを感じるようになった。
まあ、単純に月日の流れと言うものが、そうさせたのかもしれないが。
- 29: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:25:16.80 ID:Xoy/34+B0
- ('A`)「それだけじゃないさ、みんな気付いたんだよ」
(;^ω^)「お?」
('A`)「クーさんを見な」
言われるままに目を向ければ、そこにはクーさんと、それを囲む女子数人。
そこに、高岡が混ざってるのはまあ、ご愛嬌とでもして……。
何にせよ、楽しそうにしている、ちょっとはにかむような笑顔だけど。
なんにせよ、雰囲気が柔らかくなって、近寄りがたさが無くなってきたクーさんは。
「前のかっこいいスナオさんもいいけど、今の方が素敵!」
とかで最近、さらに人気者になっている……特に女子から。
('A`)「…ちょっと前までは、あんな風に笑ってたりはしなかった
そう、ある奴がやってくるまでは……」
その、名前は忘れたけど、クラスメイトはキザったらしく語る。
なんというか、台本を読むような素振りだ、演劇部の人だろうか。
- 31: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:29:30.32 ID:Xoy/34+B0
- ('A`)「悔しいけど、お前のおかげさ」
(;^ω^)「いや、僕は何も…」
('A`)「そう謙遜をするな、それにな…」
(;^ω^)「?」
('∀`)b「ハインちゃんという天使を、光臨させてくれたもの!!」
(;'A`)「ってあれ、内藤? どこ行くんだ?」
;'A`)「あれ、スルー?」
A`)「ちょ」
<おーい……
………。
- 34: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:32:09.01 ID:Xoy/34+B0
- 下校のチャイムが、雑踏と喧騒をかき消すように鳴り響いた。
校舎と校舎に挟まれた、中庭からみえる空は、白雲がかかった曇り空。
そこに混ざるように、雨を降らしそうな黒い雲が漂っている、なんとも怪しい天気だ。
僕は遠く見える、下校する生徒や、部活に向かう生徒たちを見送り、
ほうきを片手に呆けていた、まるで気分は用務員のおじさんだ。
「おい」
すると突然、背後から衝撃、というかほうきでド突かれた。
ぐえっと変な声がでて、呼吸がちょっと止まった。
(;^ω^)「あ……猫さん、こんにちわですお」
(*゚∀゚)「猫さんはやめろ、つーか何してんだお前」
猫さんは、訝しげに僕を見ていた。
というか、なんか嫌そうな顔してるのは気のせいか。
- 36: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:35:13.13 ID:Xoy/34+B0
- (;^ω^)「何って……掃除の、手伝い…?」
(*゚∀゚)「こないだ、手伝うのは今日だけって言ってなかったか?」
(;^ω^)「それは……その」
そう、前回の手伝いで、もう来るなと言われてしまったのだ。
けれど、やっぱり、どうにも気になるのと。
すぐに帰りたくない理由があって、僕は気付けばここに居た。
(;^ω^)「ね、猫さんこそ、毎日掃除なんかしてないって言ってたのに」
(*゚∀゚)「……あげ足取ってんじゃねえよ」
(;^ω^)「え、いや、そんなつもりじゃ…」
じとーっとした目で、猫さんは不満そうな目を向ける。
どうしてだろう、やっぱり、この空気が懐かしい。
そして、この先に来るであろう言葉も、何となくわかってしまった。
- 37: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:38:42.77 ID:Xoy/34+B0
- (;*-∀-)「はぁ……たく、しょうがねえ奴だな」
( ^ω^)「おっお、それで、今日は何すればいいですかお?」
(*゚∀゚)「今日は校舎内だ」
(;^ω^)「え、全部ですかお!?」
(*゚∀゚)「おー、それもいいな、じゃあ一人で頑張れ」
(;^ω^)「ちょwwwwwww」
まあ、実際は3階だけだったけど、それでも充分な広さだ。
そういえば猫さんは、まず、トイレ掃除から始めるみたいなんだけど、
驚いたことに、迷わず男子トイレに入っていった。
(;^ω^)「え、ちょ! そこ男用ですお!?」
(;*゚∀゚)「あ? だから何だよ」
(;^ω^)「え、え? だから、って……え?」
そこで浮かぶのは、こないだ再会した旧友の姿。
(;^ω^)「もしかして……実は女装しt」
- 41: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:44:05.30 ID:Xoy/34+B0
- 気付いたときには、僕は寝そべって、天井を眺めていた。
どうやらぶっ飛ばされたらしい、腹と顔面が痛い。
(#*゚∀゚)「ぶち殺すぞ」
::(メ ω )::「ご、ごめんなさい……」
とりあえず、男子トイレは僕がやる事にした。
この様子では、普段から、当たり前のようにやっているようだ。
まさに嫌なことを進んでやる、の体現、もうね、どんだけ偉いのかと。
流石に私物もあるので、教室内には行かないけれど、
廊下と階段を掃いて、窓を拭いて、なかなかの労働だった。
やがて、なんとなく会話も途切れて、僕は淡々と掃除を続けていると。
その沈黙を破るように、猫さんはこっちを見ないまま、独り言のように呟いた。
(*゚∀゚)「しかし、お前も変な奴だな……なんでわざわざ手伝いたがるんだ?」
僕はすぐに返事ができなくて、手を止めて、口ごもった。
改めて聞かれると、なんとも答えが難しい…なんせ、自分でもよくわからない。
- 43: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:46:19.10 ID:Xoy/34+B0
- 僕はすぐに返事ができなくて、手を止めて、口ごもった。
改めて聞かれると、なんとも答えが難しい…なんせ、自分でもよくわからない。
あえて言うなら、ただ、そうしたかったから?
小さいけど、尊敬されている先輩だと言うのは聞いていた。
確かに、立派だと思う、この人の何を知っているわけでもないけど、
僕を放っておけずに世話をやいたり、今もこうして、ひとり掃除してたり。
知らなければ気にすることもなかったけれど、知ってしまえば放っておけない。
だから、僕は手伝おうと思ったのか? いや、それも建前だ。
本当は……最初から、ここに来るつもりじゃなかった。
ただ、帰り際に、あの下駄箱で――――――――。
誰かを待っていた、あの子。ζ( 、 *ζ
僕を見つけると、一緒に帰りませんかと言った。
どうしていいかわからなくて、曖昧に頷いた僕。
- 46: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:49:59.57 ID:Xoy/34+B0
- すると、遅れて彼がやってきて、お待たせと言った。( ∀ )
おそいよ、ごめん。
僕の時とは、まるで違う親しげな声、仕草、笑顔。
そういうことか。
もうやめてくれ。
気付いたら、用事があったんだと言って、僕は来た道を戻っていた。
ちょっと待って、と言われた気がしたけど、僕は振り返らなかった。
そして、思い浮かんだのは、あの子の面影を持った人。
会えれば、この曇り空みたいな鬱屈した思いも、少しは晴れてくれる気がして。
( ω )「……」
(*゚∀゚)「…ん?」
( ^ω^)「実をいうと……猫さんて、僕の古い知り合いと、似てるんですお
だから、なんかちょっと懐かしくて、放っておけないというか……」
これは言うべきじゃない、それは分かるのに。
甘え、だろうか、どうしても、言いたくなって。
どうしても試してみたくなって、僕は口にしていた。
この人が、そうだったなら、いいのにと。
- 49: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:53:22.37 ID:Xoy/34+B0
- (*゚∀゚)「……そういやぁ」
すると、猫さんはしばらくの沈黙を置いて、何かを口にした。
え?
ぐらりと体が揺れるような感覚、え、今、なんて言った?
僕はギクリとして、思わず聞きなおしてしまった。
(; ω )「……っ」
(*-∀゚)「だから、俺も昔、お前みたいな奴に会ったことがある、つったんだよ」
まさか、と思ったのは、ほんとうに一瞬だけ。
すぐに違うだろ、と僕は頭の中で自嘲した。
(*゚∀゚)「かなり前だけどな、いつもへらへら笑っててよ」
(*-∀-)「いっつも、ちょろちょろ俺の後をついてくるんだけど、
どうにもトロ臭い奴だったっけなぁ」
- 54: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 22:56:27.25 ID:Xoy/34+B0
- ( ω )「……」
( ^ω^)「目に…浮かぶようですお」
はっきりと、鮮明に、浮かんでくる思い出。
ああ、違うのは分かってる、けど、本当に違うのだろうか。
「実は」って、そんな願いを持ってしまうのは、いけない事、なのかな。
(*゚∀゚)「ほれ、手も動かさねーと朝がくるぞ」
(;^ω^)「……うん」
そうして、再び作業をはじめた僕らだったけど、やはり会話は途切れたまま、
どこか妙な空気の中、もくもくと窓を拭いていた。
すると、そんな間に耐えかねたのか、またしても猫さんが沈黙を破った。
というより、もしかしたら、気を使われているのかもしれない。
- 56: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:00:03.93 ID:Xoy/34+B0
- (*゚∀゚)「……そういえば、もうすぐ連休だな、どっか行ったりするのか?」
( ^ω^)「いえ、特に予定はないですお」
この学校には、テスト明けに一週間ほどの休みがあり、
連休とはそれの事だ、春休みとも呼ばれている。
(*゚∀゚)「そうかい…」
(;^ω^)(……あれ、これって…もしかして)
ふと気付く、その問いかけの意味。
これはもしかして、そういうこと……?
心臓が割れ鐘をたたき、僕は喉をならして問い返す。
(;^ω^)「ね…猫さんは、そそ、その……何か、予定とか、ありま、まますかお?」
全力でかんだ。
(*゚∀゚)「俺か? 俺は―――……」
- 60: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:04:07.61 ID:Xoy/34+B0
- 考えるような素振りで、しばしの間を置いて、
猫さんは何かに気付いたように、ハッとした風で、僕を見た。
(;*゚∀゚)「ああ、ある、全然あるぞ、もー急がしくてなー
おかげで一日も空いてないんだ、アヒャヒャ」
そして、意味を察したのだろう、全力でその先の言葉を封じられた。
よく見れば、頬が少しばかり紅潮してた気もしたけど、気のせいだろうか。
何にせよ、振られてしまった。
けど、僕はそれも、それが、どこか心地よく感じて、笑う。
それと同時に、心のどこかで、ほっとしている自分に気付いた。
今、僕は間違いなく…この想いが届いてしまう事を怖がっていたから。
なら……僕の、この感情は、どこに向ければいいんだろう。
わからなく、なってしまった。
- 63: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:07:48.14 ID:Xoy/34+B0
- ………。
あれから、更に数日が過ぎた。
変わったことは特にない。けどしいて言えば、
曇りの日が多くなってきた、という事だろうか。
今日も曇っている、予報では雨が降るかもしれないそうだ。
ちなみに一昨日は降っていた、これも、春がくる兆しなのかもしれない。
恵みの雨が、凍りついた地面を柔らかくして、眠る草木を起こし始めるように。
ノパ听)「つまり…どういう事だってばよ?」
从 ゚∀从「依存が停滞って事は、停滞は依存ってことになるだろ?」
ノパ听)「うん、じゃあ逆に考えれば…」
从 ゚∀从「依存は停滞ってことになる」
ノパ听)「つまり……どういう事だってばよ?」
从 ゚∀从「停滞は依存ってことだ」
- 68: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:12:40.47 ID:Xoy/34+B0
- ノパ听)「じゃあ、逆に考えれば…」
_
(;゚∀゚)「無限ループこええ」
(;´・ω・`) 「話が見えない」
川 ゚ -゚)(仲いいな)
僕はいつもの輪の中で、呆然とそんな様子を眺めていた。
出来上がったグループの中で、ふと、自分の存在価値を考えてしまう時がある。
ここに、自分は必要なんだろうか。
僕は、ここに居て、いいのだろうか。
仲がよくなって、お互いの事を知って、気を許せるようになったからこそ。
見えてくる物もある、見えてしまう物もある。
- 70: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:18:11.61 ID:Xoy/34+B0
- 気付けば、輪の中でさえ、更に輪ができていく。
歩み続ければ、その輪からはぐれる事はないけれど。
ふと、一歩でも足を止めてしまうだけで、それは見えてきて。
やがて考えてしまうのは、客観視。
居ても、居なくても、変わらないんじゃないかという事。
現に、僕がこうして何も話さなくても、何が変わるわけでもないのだから。
( ω )
だけど、これはくだらないネガティブ思考。
こんな態度を取れば、どうしたの、と聞かれるのは分かっている。
なのにそれをするのは、寂しがりが構ってほしいだけに過ぎないから。
- 73: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:23:30.70 ID:Xoy/34+B0
- だから、僕はいつも通りに笑う。
( ^ω^)
胸に重いものが圧し掛かっていても、見えないように、見せないように。
でも、どうしてなんだろう、どうして、今更。
こんなにも、一人になるのが怖いのだろう。
もう慣れたと、自分に言い聞かせるように、生きてきたのに。
実際、そのはずだったのに、この得も知れない寂しさは何だろう。
満たされた日々のはずだ。
自分ばかりが何故と、呪う日々は終わったんだ。
もう二度と、手にすることはないと思っていた家族がいて。
友達にも恵まれて、これ以上なにかを望むのは、間違ってる。
だって、今まで生きてきた中で、一番幸せなはずだ。
なのに、なぜ。
僕は、自分さえも、よくわからない。
- 74: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:27:44.20 ID:Xoy/34+B0
- ………。
見上げた空にあるのは、僕の心をあらわすような天気だった。
どんよりと、薄汚れた黒に近い灰色をした雲が、遠いビル群の先まで続いていた。
ぼんやりと眺める窓の外、やがて水滴が窓を叩きはじめた。
小さな円を作った雫は、すぐに下へ流れていく、なんだか目と、涙のようだ。
空が泣く、とはよく言ったものだと思う、けど何が悲しいと言うのやら。
(;^ω^)「そう、悲しいのは傘を忘れた僕なんだお……」
はぁ…と重苦しいため息をついて、廊下へ抜け出す。
今はテスト期間中だ、そして本日の科目は全て終わった。
そんな一時の開放感に浸り、どうだった、駄目だったなんて会話や、
遊びの話やら、勉強の話やらと、わいわい賑わっている教室を尻目に、
僕はひとり、こっそりと逃げるように教室を出た。
廊下にも、騒ぐ声がやかましく響いている。
テスト期間、というのもあって、猫さんの手伝いも今は休止中。
だから本降りになる前に、とっとと帰ろうという算段だ。
- 77: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:31:14.86 ID:Xoy/34+B0
- そうして階段を目差した廊下の途中、モララー君と鉢合わせた。
デレさんから、古い知り合いだと聞いたせいだろう、
会うたびに、何故かよく話しかけられる。
( ・∀・)「あれ、早いね」
( ^ω^)「そっちこそだお」
( ・∀・)「テストはどうだった?」
モララー君は、あくまで友好的な笑顔で、話を続けるけれど。
その間にも、すれ違いに声をかけられては、さわやかに手をあげて挨拶していた。
いつ会っても、余裕を感じさせる人だった。
( ・∀・)「そうだ、一緒に勉強とかしない? デレも呼んでさ」
本当に、いつも、 の余裕がある。
僕程度、歯牙にかけるまでも無いのだろうか。
いや、そうでもないか。
だって僕は、知っているもの。
- 80: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:34:32.94 ID:Xoy/34+B0
- ( ∀・)「……そっか、今日も駄目か……残念…」
彼は時折、睨むような鋭い目で、僕を見ている事を。
ちゃんと、気付いているよ。
分かっているさ。
今度こそ、これが、本当の……失恋だって事くらい。
だから、もう……。
僕のことは、放っておいてくれよ………。
- 84: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:38:15.81 ID:Xoy/34+B0
- ………。
何となく、帰るタイミングを逃した僕は、まだ学校に居た。
ふと、廊下の窓から外を除き見れば、傘が並んでうごめいて、
いくつもの水たまりは、どんよりとした曇り空を映していた。
すでに校舎には、生徒たちの姿はほとんど無くて、とても静かだった。
雨脚はさらに強くなって、窓や壁をたたく水音が、静寂の中にやかましく響いた。
さすがに、そろそろ帰らなきゃ。
何故か重たい体を引きずるように、僕は階段を下り、
下駄箱までやってくると、外で降りしきる雨の音がはっきりと聞こえてくる、
そこでようやく、傘がないのを思い出して、はあ、とため息をついた。
しょうがない、濡れて帰ろう。そう覚悟をきめて靴を履き替えていると、
何やらバタバタと、けたたましい足音が聞こえてきた。
- 87: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:43:12.21 ID:Xoy/34+B0
- 何事かと思って覗き見れば、そこには赤い髪をなびかせ、
こっちへ走ってくる、女の子の姿があった。
(;^ω^)「……ていうか」
ノハ;゚听)「あーあ、すっかり遅くなってしまっ……」
ノハ*゚听)「て、内藤じゃないか!! え、なんで居るの!?」
ぱあ、と効果音でもつきそうな勢いで、笑顔が咲く。
先まであった、アンニュイな気分は、それだけで薄れていく。
自分と向き合う、誰かの笑顔とは、こんなにも、心安らぐものだったのか。
( ^ω^)「いや、ちょっと調べ物を…」
ノハ*゚听)「そっか、でも、もう帰るんだろ?」
( ^ω^)「うん、帰りたい、かな」
ノハ*゚ー゚)「うんうん、じゃあ一緒に帰ろ?」
- 89: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:45:27.43 ID:Xoy/34+B0
- 勢いに押されて、そのまま了解してしまった、いや悪くはないんだけど。
そんな僕の返事を聞くと、ヒートさんは、じゃあちょっと待ってて、と駆けていく。
どうやら靴を履き替えにいったようだ、しかし、肝心な事をまだ話していない。
ノハ;゚听)「え、傘忘れちゃったの? もしかして、それで今まで…?」
(;^ω^)「……だから、えーと……」
気にせず帰っていいよ、と言って、素直だけど素直に帰るわけもない。
しょうがないので、家の人が迎えに来る、と嘘をついた。
いや、つこうとした所で、手を引かれた。
ノパー゚)「それは運がよかったな! 私はちゃんと持ってるぞ!」
(;^ω^)「迎、え、ちょ、あの」
ノパ听)「さあ、帰るぞおお!」
こうして、半ば引きずられるように、僕は外へ連れ出された。
今は狭い傘のなか、二人、身を寄せ合いながら、水たまりを避けて歩いていく。
- 92: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:48:30.08 ID:Xoy/34+B0
- いわゆる、相合傘だった、しかも傘はおあつらえた様に、ピンクに近い赤い色。
想像以上に気恥ずかしいものがあったけど、既にここは雨のさなか。
まあいいかと、近場のコンビニまで、一緒させてもらう事にした。
( ^ω^)「あ、傘、僕が持つお」
ノハ*゚听)「ありがと」
( ^ω^)「……」
ノパ听)「……」
(;^ω^)「……」
雨のせいか、湿気というか、熱気というか。
それとも、人のぬくもりとでも言うのか。
何だか妙に、暖かさを感じる。
それにこの、甘いような香りは、シャンプーだろうか。
チラ、と横を盗み見れば、さすがにあのクーさんの妹だけあって、
かなり整った顔立ちをしている、うーん、これでもっと大人しい性格だったら……。
ノハ*゚听)「ん? どうした?」
- 94: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:52:17.07 ID:Xoy/34+B0
- (;^ω^)「……いや、こんな同じ傘で……その、良いのかなー、なんて…」
ノハ;゚听)「あ……もしかして、嫌だった? ごめん、私また強引に……」
(;^ω^)「いやいやいや、そうじゃないお、ヒートさんの方が、その
気にしたりしないのかなぁ、なんてですねぇ…!」
ノパ听)「え?私?」
そう言うと、なぜかヒートさんはきょとん、としてしまった。
目もぱちくりさせているし、何がそんなに意外だったのだろう。
何にせよ、その反応はこっちにとっても意外なので、
僕らはしばし、互いの言葉を待った。
ノパ听)「……や、だってほら、私は、慣れてるから、こういうの」
(;^ω^)「えええ!?」
( ^ω^)「……」エート
(;^ω^)「……ゲームで?」
ノハ*゚听)「もちろん、お弁当も、相合傘も、イベントで飽きるほどこなしたぞ!」
- 98: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:55:31.67 ID:Xoy/34+B0
- (;^ω^)「あ、なるほど……」
変な部分につよい女の子だと、しみじみ思った。
まあ……らしいと言えば、らしい、のか?
ノハ;゚听)「って、そっち水滴たれてるぞ! ほらもっとそっちに!」
(;^ω^)「いや、だって、そしたらヒートさんが濡れちゃうお」
ノハ;゚听)「いやいや、それじゃ内藤が濡れちゃうじゃないか!!」
(;^ω^)「僕は借りてる側なんだから、いいんだお」
ノハ#゚听)「こっちにだって、貸してる面子ってのがああぁぁぁぁある!」
そして、何故か睨みあうこと数秒。
ノハ;゚ -゚)「むむむ……やっぱり私が持つ! 返せ!」
(;^ω^)「だめだお、ってちょ、暴れんなお!」
- 100: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/14(日) 23:58:16.14 ID:Xoy/34+B0
- <内藤ホライゾン! その傘、私に返しなさい!!
<753wwwwwwwww
気分さえ、重くなるような雨のなか、水しぶきを弾かせながら、じゃれあった。
それが何だかおかしくて、楽しくて……久しぶりに、心から笑えた気がする。
ノハ*゚听)「あー疲れたーーー!」
(;^ω^)「ほんとに、何でそんな元気なんだお」
ノハ* )「元気なことだけ が取り柄だからな!」
ノパー゚)「だからさ……内藤も、ちょっとは元気だせ」
(;^ω^)「え……」
何ともなしに、ヒートさんは言って、それ以上言葉を続けない。
だけど、僕の耳には、今の言葉がはっきりと残っていた。
- 102: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:01:11.71 ID:qYepSCgv0
- どうやら、見透かされていたらしい。
情けないことに、少しだけ、胸が軽くなる思いだった。
そして、そういうする間にコンビニへ到着した。
僕はさっそく傘と、カフェオレを買ってきて、
外で待つ彼女に、せめてものお礼に、と手渡した。
ノハ*゚听)「わー、ありがとう!」
( ^ω^)「なんか、こういうの、カップルみたいじゃないかお?」
そして、僕は冗談めかして、そう言った。
普段の彼女からして、適当にあわせてくれると思ったから。
けれど。
ノハ;゚ -゚)「……え…」
返ってきたのは、あまりにも予想外な反応だった。
- 107: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:05:50.15 ID:qYepSCgv0
- 若干、目を伏せて、どこか複雑そうな表情で、戸惑うような。
(;^ω^)(あ…あれ?)
ノハ;゚听)「……あ、ご、ごめん、ちょっと驚いて…」
まずい、これは、引かれた?
いやでも、この反応はあまりにも……。
はっ……僕か、僕が嫌なのか、ひでぇ。
ノハ;゚ー゚)「あ、あはは、でもそんな、駄目だよ、私なんて…」
(;^ω^)「お?」
ノハ; )「だって私、普通の女の子っていうのが、よくわかんないし…」
ノハ; )「ていうか……全然女らしくないし、ガサツだし、お姉ちゃんにくら」
(;^ω^)「え、いや」
- 110: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:08:29.68 ID:qYepSCgv0
- 普段の彼女からは想像もつかない、悲しそうな表情だった。
それに、続く言葉も自虐的なものばかり。
いったい、何がどうなって…。
僕はとりあえず―――。
>>113
1:ヒートさん、かわいいのに
2:そんなことないよ…?
- 113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/15(月) 00:09:36.95 ID:8w0WuZ/TO
- 1
- 122: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:12:46.20 ID:qYepSCgv0
- (;^ω^)「いや、ヒートさん、僕は普通にかわいいと思うお?」
ノハ;゚听)「え………!?」
(;^ω^)「うん、それもかなり、正直居るだけで軽く心臓やばいくらい」
::ノハ* )::「………か、かわ……?」
瞬間、ヒートさんは爆発した。
そして文字通り、耳まで真っ赤にして、そっぽ向いてしまう。
いや何か、ここまで大袈裟な反応されると、こっちまで恥ずかしくなるな…。
ノハ*///)「え、ちょ、ま、ええ……?」
ノハ*///)「な、ななななななっ、何を言ってんの!?
やめろよ、ばか、内藤のばかああああああ!!」
(;^ω^)「ご、ごめ…って、ちょwwww傘が壊れるwwwwwwww」
ノハ*///)「くっ……リアルワールドの言葉になると、こうまでの破壊力があったか…」
- 127: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:16:26.71 ID:qYepSCgv0
- そう言いながらも、ヒートさんは傘をガシガシぶつけてくる。
このままでは、買ってばかりなのに壊されてしまう。
小学生じゃないんだから、とりあえず僕は、距離をとるべく逃げ出した。
ノハ*--)「うう……」
ノパ听)「……」
ノハ )「………でも」
前を行く僕の背中に、ヒートさんは、そっと囁いた。
けど、その声はあまりにか細くて、傘を打つ雨音よりも小さくて。
「居るわけ、ないよ……こんなオタ女、好きになってくれる人なんて」
僕の耳に届くことなく、街の雑踏のなかに消えていった。
- 138: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:21:53.82 ID:qYepSCgv0
- ………。
深夜まで降っていた雨も、朝方には止んだくれた。
外に出れば、雨上がりの澄んだ空気と、朝陽がもたらすぬくもり、
そして、雲の切れまに見える、水色の空が出迎えてくれた。
今日は少しだけ、いつもより早く家を出た。
すると、いつかのように、クーさんとばったり出会った。
川 ゚ー゚)「おはよう」
そういえばクーさん、口調もすこし変わったかな。
思いながらも、違和感のないよう勤めながら、返事をした。
しばらく歩いていると、不意に、質問がやってきた。
川 ゚ -゚)「何か、あったのか?」
- 142: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:25:50.50 ID:qYepSCgv0
- (;^ω^)「え? なんで…?」
川 ゚ -゚)「最近、なんだか…元気ないから」
僕は息を飲んだ、おかしいな、ちゃんとしていた筈なのに、
どうしてこう、次から次へと気付かれてしまうのか。
むしろ、僕はそれが気になって、逆に聞き返してみた。
( ^ω^)「……そう見えるのかお?」
川 ゚ -゚)「うん…」
即答だった。
川 ゚ -゚)「なんか、違うんだ」
何がだろう。
川 ゚ -゚)「笑顔が、まるで、取り繕うように見える」
そうなのだろうか……。
- 144: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:33:11.72 ID:qYepSCgv0
- 川 - )「うん、だって私は……内藤君がいつも笑っていてくれたから……」
そこまで言いかけて、何かを思い出したように、クーさんは言葉を止めた。
次いで、僕の方をみることなく、少しだけ目を伏せて、呟いた。
川 ゚ -゚)「私には……話せないこと、なのか?」
( ω )「それは……」
答えあぐねていると、クーさんが意を決したように振り向いた。
そして、真っ直ぐな視線が、僕を射抜く。
宝石のような赤い瞳は、見ていると呑み込まれてしまいそう。
時間にすれば、短い沈黙だった。
けれど、体感では異様に長い間を置いて。
クーさんは、いつになく、凛とした声で。
川 ゚ -゚)「内藤君は」
- 146: ◆aYo30Ks4N6 :2008/12/15(月) 00:34:50.89 ID:qYepSCgv0
- 眩いくらいの、青い空の下で。
「好きな人、居るの?」
そう言った。
Open your eyes next for The final times――――→
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