从'ー'从は死神のようです

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:24:40.00 ID:BYEg9OpBO



七話「ドジっ子奮闘の果て」



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:28:41.91 ID:BYEg9OpBO
ξ゚听)ξ「うーん、困ったわね」

眉をしかめてツンは言った。

( ^ω^)「うーん、固まったお」

眉をしかめてブーンも言った。
しかめた眉を、今度は逆立てツンは言う。

ξ゚听)ξ「そうやってノリで発言するのやめなさいよ」

( ^ω^)「ノリじゃないお!
状況が膠着して下手に動けないという様子を示す表現として、固まったって言ったんだお。
困ると固まるが似てるからって言ったわけじゃないと、ブーンは信じたいお」

ξ゚听)ξ「自分自身を信じられなくなったら終わりだもんね。
私はブーンの発言なんてこれっぽっちもマトモに聞いてないけど」

( ^ω^)「うむ。おかけで思う存分、適当なことが言えるお」

何を言われてもどこ吹く風といった感じでブーンは流す。

ξ゚ー゚)ξ「いっそのこと、こいつを綾子ちゃんに差し出して私だけ助かろうかしら」

( ^ω^)「それはいい考えだお、エサをあげて可愛がってやった恩を今のうちに返しとけお、オワタ」

チワワを抱き抱えてブーンはそう言うが、差し出す獲物がオワタじゃないことは明白だった。
ツンもあえて突っ込んだりもしない。



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:30:38.15 ID:BYEg9OpBO
ξ゚听)ξ「まぁそれは最終手段ってことで置いとくとして。
死者の書からブーンの名前を消さなきゃならないのに、綾子ちゃんがあんな物騒なものを所持してるとなると、容易に近付くことも出来ないわね」

オワタのおかけでブーンも無事に渡辺から逃亡し、川を跨ぐ高架下でツンと合流することに成功したが、今後の方針が打ち出せずにいた。

元ご主人様を色んな意味で舐めきったオワタも、当たり前のように二人についてきている。

( ^ω^)「深く考えすぎだお、ツン」

ξ゚听)ξ「浅くも考えないやつに言われたくないけどね」

( ^ω^)「ごもっともだお。でもまぁ、今回に限ってはそう難しく考える必要はないお」

ξ゚听)ξ「どういう意味よ」

( ^ω^)「相手はあのドジっ子だお。
何があってもドジっ子だし、何はともあれドジっ子だし、何を持ってしてもドジっ子だお」

ξ゚听)ξ「よく分からないけど、要するにドジっ子を強調したいわけね」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:32:03.13 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「ドジっ子を定義とするなら、『ここで失敗したら取り返しがつかない状況でも、むしろ、ここだと言わんばかりにこれ以上ない最高級のドジを踏む』のがドジっ子だお。
段差があれば転ぶし、どこか行けば確実に迷子になる。
ドアには挟まれ、機械をいじれば壊し、触っちゃいけないものは触る。
それをするのがお約束なんだお、あの死神は」

ξ゚听)ξ「……確かに、どれも綾子ちゃんならやりそうよね」

ツンは激しく同意した。

( ^ω^)「要するに、あんな天然眼鏡ボケドジっ子死神がどんな兵器持っていようと、猫にショパン、豚と心中、馬にエリドリアンだお。
核爆弾の発射ボタンを渡したら確実に押すだろうけど、今回はそうじゃないお。
今さら臆することなんてないお!」

ξ゚听)ξ「何一つ意味が通じないわ、その諺。
でもまぁ、何が言いたいのかは分かった。
あの綾子ちゃんだもんね、こっちが何かしてなくても勝手に自滅しそうだわ」



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:34:04.10 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「そういうことだお。
思い通りに行くことなんて滅多にないんだから、作戦なんて立てるだけ無駄だお。
臨機応変に動くお!」

ξ゚听)ξ「了解。気楽に行きますか」

作戦会議は、なんとなく幕を閉じたようだった。


渡辺が頼りにしていただけあって、オワタの索敵能力は大したものだった。

( ^ω^)「渡辺さん見つけたお!
まさか、まだ公園にいるとは思わなかったお」

从;'ー'从「何でブーンさんがここに!?」

公園のベンチでぐったりとしていた死神少女は、ブーンに声をかけられて驚きを顕にした。

( ^ω^)「オワタに渡辺さんの匂いを追わせたら、ここに辿り着いたお。
犯人追跡もお手軽って謳い文句は伊達じゃないみたいだお」

\(^O^)/「当然だ」

褒めるように頭を撫でられたチワワは、千切れんばかりに尻尾を振って喜んだ。



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:36:00.69 ID:BYEg9OpBO
从'ー'从「私は、ブーンさんを追ったはいいものの、途中で道に迷って彷徨いて心細くなった頃に公園に戻ってこれたから、ベンチで一休みしてたところです!
まさかブーンさんの方から来てくれるとは思ってもいませんでしたが、探す手間が省けて助かりました!」

( ^ω^)「そんなことだろうと思ったお。
あと、敵に対して説明口調はどうかと思うお」

从'ー'从「さすが超能力者さん!何もかもお見通しです!」

( ^ω^)「だから違うお。いい加減、人の話を聞けお。
マツゲ全部抜くぞコラ」

从;'ー'从「ぱっと見、冴えない顔になりそうですから、それだけはやめてください!」

今でも冴えないオーラを全開に出しているドジっ子は力一杯拒絶した。

ツンがこの場にいないことにすら気付かないのが冴えていない何よりの証拠だ。

( ^ω^)「時に渡辺さん。
今回はまだ三つしか完全抹殺七つ兵器を出していないけど、他にもあるのかお?」

从*'ー'从「ふっふっふっー。よくぞ聞いてくれました!」

\(^O^)/「出すよ?ねぇ?出しちゃうよ?いいの?マジだよ?出すよ?あっ」

不気味に笑う死神少女は、自慢気に薄い胸を張ってから指をぱちりと鳴らした。

何もない空中から出てくるのは、小さめの台車に高さも合わせて固定された長距離音響装置こと、LRAD。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:39:06.55 ID:BYEg9OpBO
从'ー'从「ブーンさんを追うのに重すぎてどうにもなりませんでしたから、改良しました!」

( ^ω^)「まさかの駆動式かお」

从*'ー'从「これで地の果てでも地獄のその先でも追えますよー!」

( ^ω^)「迷子オチしか見えんお、確実に。
自動追尾機能でもつけお」

从*'ー'从「おぉ!それいいです!博士に頼んでみます!」

( ^ω^)「誰だお、博士。
渡辺さんのことだから、友達のあだ名とかなんだお、どうせ」

从*'ー'从「探偵物とかに出てくる、小道具を発明する博士とかその辺です!」

( ^ω^)「ほぅ、興味深いお」

从*'ー'从「いたらいいなって話です、もちろん、失礼、もろちん!」

(;^ω^)「仮定かお!!!」

天然ボケを前にしたら、さしものブーンも突っ込みに回さざるを得ない様子だった。

( ^ω^)「むぅ、いつもボケてばっかりだから、突っ込みに切れがないお。
今度から少し突っ込みにも手を出してみるかお」

从*'ー'从「そんな向上心、死んでしまえば意味がなくなるんですよー?」



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:40:54.78 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「死ぬ気なんてさらさらないお!
今から渡辺さんに死者の書から名前を消す方法を聞き出すから覚悟しとけお!」

从'ー'从「やれるもんならやってみろ、です!
捕まえることが出来たら、素直に全部喋ることを約束しましょう!」

( ^ω^)「言っちゃったお。ブーンは聞いたお?」

从'ー'从「このLRADがある限り、ブーンさんは近付くことすら不可能ですから!」

\(^O^)/「やれやれだぜ」

自信満々に渡辺は言いきった。

ξ゚听)ξ「ブーンは無理でも、私なら近付けるわ。
こうしてあっさりとね」

その声は死神少女のすぐ真後ろから聞こえてきた。

从;'ー'从「こ、この声は……誰です!」

ξ゚听)ξ「綾子ちゃんもか。
誰だか分からないなら、一発で分かった的な雰囲気を出すな!」

渡辺の背後に忍び寄っていたツンは、登場してさっそく突っ込む羽目になった。



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:42:56.26 ID:BYEg9OpBO
从;'ー'从「ツ、ツンさん!いつの間に背後に!?」

ξ゚听)ξ「足音を忍ばせて近付いたんだけど、こうも簡単だと張り合いがないわね。
まぁいいや。とりあえず、てぃっ!」

そう言って、ツンはLRADの乗った台車を蹴って横倒しにした。

从;'ー'从「あぁ!てぃっ、されました!」

ξ゚听)ξ「ついでにこれももらうわ。これで丸裸同然ね」

从;'ー'从「あぁ!死神の大鎌も取られました!
それだけはご勘弁を、悪代官様!」

ξ゚听)ξ「誰が悪代官よ、誰が」

( ^ω^)「でかしたお、ツン。
逃げられないように、アキレス腱でも切っとけお」

从;'ー'从「むごいです、それ!せめて両手両足を縛るとか!
それくらいにしといてください!求む、情状余地!」

働き者のツンに後ろ手を取られた渡辺は必死に懇願した。

( ^ω^)「そんな余地は一バイトもないところだけど、さっきの約束通り全てを白状すれば、爪の中に針を突っ込むくらいで許してやるお」

从;'ー'从「そ、そんな拷問程度に屈するとでも思ってますか!
下界の人間に知られたら抹殺されますから、何されても喋らないのです!」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:44:39.13 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「ほぅ、それはいい覚悟だお。前言なんて何のその。
まるで何も言っていないかのように覆すその根性に乾杯。
だがしかし、ブーンとしても素直に死んでやるわけにもいかないお。
ここは何としてでも吐かせてみせるお」

从'ー'从「今からお口にチャックです!何されても私は一言も――」

( ^ω^)「人工呼吸だお」

从'ー'从「……ふぇ?」

( ^ω^)「死者の書から名前を消す方法を教えないと、息があるのに無理矢理人工呼吸するお。
息が詰まるどころの騒ぎじゃなくなるけど、それでもいいかお?」

从;'ー'从「ふぇぇぇぇぇ!それは勘弁してください!
今すぐ喋りますから!喋るなって言われても喋りますから!
ちゅーを奪われる上に、その仕打ちは酷すぎです!」

死神少女はあっさりと屈した。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:46:11.59 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「よし、拷問はやめてやるからその方法を教えてみるお」

从;'、'从「あぅ……し、死者の書の同じランクのものはこの世に一つきりしか存在しないんです……。
ですから、それさえ消してしまえば、抹殺対象として認識されずに死神から狙われることもなくなります……」

( ^ω^)「そういう仕組みかお、なら話は早いお。
有り金全部と一緒に死者の書を寄越せお」

从;'ー'从「さりげなく恐喝ですね!誰が渡すと思いますか!
そんなことしたら、どうなるか分かってるんですか!?」

( ^ω^)「わからんお、そんなもん。言えお」

从'ー'从「ふっ、口が裂けても言わないに決まってます!」

( ^ω^)「目が乾いてもいないのに、何度も何度も吐くまで目薬点し続けるのはどうかお?」

从;'ー'从「い、言います言います!
私、怖くて目薬点せないんです!
お願いだから、目薬だけは勘弁を!」

またもや死神少女は脅しに屈した。



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:48:43.60 ID:BYEg9OpBO
从;'ー'从「私、実は嘘吐いてました!
実はこの間の失敗のせいで死神職はすでに解雇されてるんです……。
それで、復帰を認めさせるために仕事が出来る死神っぷりをアピールするべく、会社から勝手に死者の書を持ち出してきたんです!
それがたまたまブーンさんの死者の書だったわけで、運がいいと思ってたんですけど飛んだ大誤算、踏まれたり蹴られたりです!」

\(^O^)/「ざまぁwwwwwww」

ξ゚听)ξ「正しくは踏んだり蹴ったりね」

从;'ー'从「仕事を感逐出来ずにこのことがバレたら犯罪者として捕まりますから、どうしてもブーンさんの魂を持っていかないと駄目なんです!
私を助けると思って、どうかここは一つ死んでください!
お礼はたっぷり弾みますから!」

ξ゚听)ξ「お礼って例えば?」

これにはツンが食いついた。



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:50:32.43 ID:BYEg9OpBO
从;'ー'从「死神の大鎌をあげます!
気に入らない相手がいたら、サクッとこの世から消せますよ!」

ξ;゚听)ξ「……ブーン以外にサクッとしたい相手いないからそれはいいわ。
てか、そんな大事なものあげたら、それこそ処分されるわよ」

从'ー'从「ならなら、計測不能の摩擦係数を叩き出したバナナの中のバナナ、キング・オブ・バナーナをあげます!
これはもう至高の一品で、選び抜く職人も目を見張ったという幻のバナナです!」

ξ;゚听)ξ「バナナを摩擦係数でしか見れない人なんて、何か間違ってるわよ。
人を殺すための道具以外をご所望したいとこだわ」

从*'ー'从「分かりました!本音を言えば手放したくないですけど、とっても利口で可愛らしいと評判の犬をあげます!
私をご主人様と慕うあまり、命令に反抗してじゃれて来ます!小憎たらしさが可愛さの秘訣です!」

ξ゚听)ξ「それって間違いなくオワタのことよね?
じゃれてるんじゃなくて、単にご主人様として認められていないっていうか、舐められてるだけというか。
それでも、そう思えるポジティブ思考にお姉さんは脱帽……
いや、帽子被ってないから、ここは 脱 皮 の一つでもしちゃおうかなwwwwwwwww」

( ^ω^)「パクるなお」

ξ゚ー゚)ξ「お姉さんもたまにはボケたくなるのよ」

ウインク一つ、ツンは可愛らしくごまかした。



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:52:26.04 ID:BYEg9OpBO
ξ゚听)ξ「てか、オワタはすでにこっち陣営だからお礼にも何にもならないわよ。
それ以上何もないなら交渉決裂ってことになるけど、しょうがないわね」

( ^ω^)「人の命かけて交渉すんなお」

ぼそりとブーンが突っ込むが、もろちん聞いてるはずもない。

从;'ー'从「むぅぅ!かくなる上は実力行使で、ってあぁ!
拘束されてるの忘れてました!」

( ^ω^)「馬鹿かお、お前は。もとい、馬鹿かお、お前は」

ξ゚听)ξ「断定ね。それもやむなしだわ」

救いようのない天然っぷりに、二人も呆れ顔だ。

( ^ω^)「さて、寒くなってきたから体操服を着替えたいし、ここらで最後の要求をするお」

ξ゚听)ξ「極めて自分勝手な理由よね、それ。
人の体操服盗んで着ておいて、よく言うわ」

( ^ω^)「次はメイド服でも着てみたいもんだお。
そんなわけで、メイド服と一緒に死者の書を渡してもらうお」

ξ゚听)ξ「脱がすのなら手伝うわよ、ブーン。
着せるのには抵抗あるけど」



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:53:41.91 ID:BYEg9OpBO
从;'ー'从「ま、待ってください!話し合えばきっと分かります!
人類皆友達、死神とか死者とか聖者とか、そんな枠組みに囚われずに仲良くしたいなーって私は常々思ってます!」

必死に言い募る渡辺だが、言ってることはやってることとかけ離れていた。

( ^ω^)「仲良くしたい相手を殺そうとしてるのはどこのどいつだお。
いいから早く死者の書を出すお。
出さなきゃ、オワタを背中に括り付けて獣臭をつけるお!」

ξ゚听)ξ「どんな脅しよ、それ。そんなんで出すわけ――」

从;'ー'从「これです!どうぞ謹んでお納めください!!」

ξ;゚听)ξ「言った傍からこの子は……。
お願いだから獣臭くらい我慢しなさい!私の立場がないじゃない!」

从;'ー'从「だって、獣臭ですよ!?
『お前、獣くさい』なんて言われたら生きていけないです!」

ツンの面目を潰した渡辺は、ひれ伏さんばかりの低姿勢で取り出した死者の書を差し出した。



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:54:55.51 ID:BYEg9OpBO
( ^ω^)「うむ、苦しゅうない。でも近う寄るなお。
獣臭が移るし、天然も移りそうだお」

从;'ー'从「酷いです!まだ獣臭付いてないですってば!」

( ^ω^)「とにもかくにも、ありがとだお、渡辺さん」

びりびりと死者の書を破り捨てながらブーンは言う。

( ^ω^)「渡辺さんが死者の書を持ってきてくれたおかげで、他の死神から命を狙われる危機を回避することができたお。
前回はドジっ子属性に苦労させられたけど、今回は助けられたお。
味方にすると恐ろしいけど、敵にするとこれほど容易い相手もいないお!」

从*'ー'从「……えへ、なんか褒められてるみたいで照れます」

ξ゚听)ξ「けなされてるって気付ける時が来たら、綾子ちゃんも一人前ね」

そんな日が来るとは到底思えないけどね、とツンは結んだ。



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/19(木) 21:56:23.74 ID:BYEg9OpBO
从'ー'从「けなされましたか!むぅ!
ブーンさんのせいで何もかもぶち壊しです!これからどうしましょう……」

( ^ω^)「夜露も凌げる快適な公園を教えてあげるから、そこでほとぼりを冷ますといいお」

从;'ー'从「あぅー……この年でまさかの公園デビューですかー……」

ξ゚听)ξ「公園デビューの意味が違うけど、この場合は合ってるような気がしないでもないか。
大丈夫!綾子ちゃんなら雑草のごとく、どこでだって根を張って立派に生きられるわ!」

しょんぼりと項垂れた死神少女を、ツンは励ました。

从;'ー'从「もう!自分で言うのも何ですけど、ドジっ子属性なんていらないです!」

天まで届けと、力の限り渡辺は叫んだ。



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