( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

429: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:07:48.10 ID:sE5eprg40
  
活動グループ別現状一覧

( ^ω^) 川 ゚ -゚) 从 ゚∀从 ( ゚д゚ ) ('、`*川
所属:??世界・後継者
位置:内藤家
状況:平穏

( ФωФ) (´・_ゝ・`) ( ・ω・)=つ  <ヽ`∀´> *(‘‘)* 川 -川
所属:機械世界・アギルト連合軍
位置:連合軍アジト
状況:不明

从'ー'从 (#゚;;-゚) [゚д゚] 
所属:無所属
位置:不明
状況:FCへ移動

(,,^Д^) (゜3゜)
所属:世界運営政府・特殊部隊『ラウンジ』
位置:都市ニューソク周辺
状況:異変の監査

ノハ#゚  ゚) ┗(^o^ )┓
所属:英雄世界
位置:不明
状況:不明



438: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:17:29.86 ID:sE5eprg40
  
第十五話 『かつて』

オーストラリア。
世界運営政府が活動する巨大施設。
建物最奥に構えられた、豪華絢爛な会議室。

そこに約二十名の人間がテーブルを囲うように座っていた。

( ̄ー ̄)「では、そろそろ世界運営定例会議を始めますよ。
      まずは各国の報告から御願いします」

イクヨリの言葉から始まり、順に部下達が報告を開始する。

アメリカ、イギリス、ロシア、中国、アフリカ、オーストラリア、JAPAN。
各国政府の意向、市場の状態、天災被害状況、難民問題、食糧問題、潜伏テロリストの動向――

それぞれの国が抱える問題や主張をリストアップし、優先順位をつけて吟味していく。

全世界をまとめるための会議だ。
私情を挟まずに、あくまで事務的に進んでいく。



440: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:20:28.40 ID:sE5eprg40
  
そして

「JAPANへ送っている『ラウンジ』の隊長であるプギャーから報告が入っております」

( ̄ー ̄)「彼らは何と?」

「『異変の関係者との接触、大まかな情報の入手に成功。
  手に入れた材料を吟味した結果――』!?」

報告していた部下の声が止まる。
目を見開き、その内容が信じられないというように何度も文を読み返す。

( ̄ー ̄)「判断するのは私です。 貴方の見解は要りません。
      文のままに伝えなさい」

「は、はい……。
 『――吟味した結果、世界を揺るがす可能性のある事象を確認。
  迅速に都市ニューソクの――』」

一旦、硬い唾を飲み

「『――都市ニューソクに対する、都市閉鎖命令の発令を願う』」

「都市閉鎖……!?」

会議室にいた者達がざわめき始めた。
それぞれが顔を見合わせ、どういうことだと騒ぎ合う。



441: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:22:10.98 ID:sE5eprg40
  
( ̄ー ̄)「――静かに」

鶴の一声。
その貫くような中性的な声により、会議室は一瞬で静寂を取り戻した。
しかし、全員が焦りの表情でこちらを見ている。

( ̄ー ̄)「皆さん、慌てる必要はありません。
      ラウンジからの報告はそれだけですか?」

「いえ、データディスクも一緒に届けられています」

( ̄ー ̄)「そのディスクに、都市閉鎖発令の根拠が収められているのでしょうね。
      後で私が内容を確認してみます」

「は、はい」

( ̄ー ̄)「まだ報告が残っていますが後日にしましょう。
      ラウンジの情報収集力が腐っていなければ、迅速な行動を求められるはずですから」

イクヨリの有無を言わさぬ決定により、定例会議は終了した。



JAPAN政府に『都市ニューソクの都市閉鎖』命令が発令されたのは
それから一時間後のことであった。



445: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:23:53.36 ID:sE5eprg40
  
その連絡は本当に突然だった。

早朝四時。
未だ寝静まっている内藤家。
この誰も目を覚ましていない家に電話のベルが鳴り響いた。

最初に出たのはクー。
最も電話に近い位置の部屋で寝ていた彼女は、寝ぼけた頭で相手の声を聞く。
見開かれたのは直後。

その後、クーはブーン達を叩き起こす。
何事かと文句を言えば、彼女は珍しく慌てた顔でこう言った。

川;゚ -゚)「FCへ行くぞ!
     渡辺の身柄を確保したそうだ!」



447: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:25:23.79 ID:sE5eprg40
  
それから二時間後。
都市ニューソクの隣に位置する都市。
その中心部付近に建てられたフィーデルト・コーポレーション本社。

クー達が歩くのは、まだ全社員の半数も揃っておらず、暖房も効き切っていない社内。

从-∀从「まだ眠いですー」

川 ゚ -゚)「文句を言うな。
     会議室とやらに着いてから眠れ」

ブーン、クー、ハインリッヒの背後を歩くのは

('、`*川「ってか、何で私達まで?」

川 ゚ -゚)「今からの件は、きっと貴女達にも関係があることだ。
     話だけでも聞いて欲しい。
     異世界跳躍についても詳しい話を聞けるはずだ」

( ゚д゚ )「ふむ……この妙な世界へ飛ばされた詳細を聞けるなら」

エレベーターに乗って八階へ。
そのまま正面の廊下を歩き、突き当りを右折。

両開きの大きな扉が見えた。
上部の札には『大会議室』と表記されている。



448: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:27:08.84 ID:sE5eprg40
  
ノックすらせずに押し開く。

内部は白を基調とした広い空間。
椅子と長机が並び、いつでも会議が出来るようにセッティングされていた。

(´・ω・`)「あ、ブーン」

('A`)「やっぱお前らも呼ばれたか」

まずこちらに気付いたのはショボンとドクオだ。
椅子に座り、二人ともブーン達と同じく眠そうな目をしている。

( ^ω^)「おいすー」

(´・ω・`)「後ろの男女は誰かな?」

( ^ω^)「異世界の人だお」

从 ゚∀从「あ、ギコさん!」

ハインリッヒの視線の先。
会議室の端の椅子に座っているのはギコだ。

( ,,゚Д゚)「この様子では、どうやら全員召集らしいな」

川 ゚ -゚)「しぃはどうしたのだ?」

( ,,゚Д゚)「しぃも弟者も、ニューソクの病院からFCの医療棟へ運ばれた。
     何やら緊急らしいのだが……アイツの考えることはよく解らん」



450: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:28:46.73 ID:sE5eprg40
  
そこで、クー達が入ってきた扉とは別の扉が開く。
颯爽と中へ入ってきたのは

<_プー゚)フ「よぉ、お前ら」

('A`)「エクストさんじゃないッスか」

(`・ω・´)「……ふむ、何やら見たことある顔とない顔があるな」

( ^ω^)「お、シャキンさんもいるお。
      そういえば、二人はFCで働いてるんだったっけ?」

<_プー゚)フ「そういうこった」

周囲を見渡せば、携帯ゲーム機で遊ぶジョルジュや
ノートPCの前でニヤニヤしている兄者の姿もある。



452: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:30:47.97 ID:sE5eprg40
  
( ,,゚Д゚)「何やらよく解らんが……渡辺の身柄を確保したそうだな」

川 ゚ -゚)「あぁ、私も同じ旨の連絡を受けた。
     となると――」

鉄扉が軋む音。
視線を向ければ、最奥にある扉が開いていた。
内部からは

( ・∀・)「久々だね、諸君」

スーツ姿のモララー。
隣には、修復されたと思われるジェイルが控えていた。
全員が黙って彼の言葉を待つ。

( ・∀・)「既に解っているとは思うが、我々FCは渡辺の身柄を確保した。
     何やらよく解らんが妙に協力的でね……。
     以前からの謎に対して答弁をしてくれるらしい」

( ,,゚Д゚)「……ところで、お前とFCは関わらないんじゃなかったのか?」

( ・∀・)「渡辺の目的がはっきりと解っていないから手出しし辛い……私はかつてそう言った。
     今日、この答弁で目的が解るかもしれない。
     そういう情報入手のチャンスを、私は無駄にはしたくないのだ。
     というわけで――」

(´・ω・`)「あ、ちょっと待って下さい」

( ・∀・)「何かな?」



455: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:32:14.90 ID:sE5eprg40
  
(´・ω・`)「フサギコさんの姿が見当たりませんが」

( ・∀・)「……何?」

言葉に、全員が周囲を見渡す。
この部屋にいない弟者やしぃは当然だが、あるべき彼の姿だけが無いのだ。

( ,,゚Д゚)「連絡はしたのか?」

( ・∀・)「あぁ、早朝に失礼かとも思ったがね。
     渡辺以外のことで緊急事態が起きたから、急を要すと伝えてあるのだが……」

爪゚ -゚)「アストクルフ家への連絡の記録は残っております」

( ・∀・)「急な用事でも出来たのだろうか?
     いや、しかし……律儀な彼に『急を要す』と言えば来ると思うのだが」

('A`)「そう言って半年前も来なかったッスよね」

( ・∀・)「だが少し気になる。
     ジェイル君、再度の連絡の手配を。
     それでも駄目なら直接迎えに行きたまえ」

爪゚ -゚)「了解です」

踵を返し、ジェイルが会議室から出て行った。



457: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:34:15.34 ID:sE5eprg40
  
川 ゚ -゚)「そこまですることなのか?」

( ・∀・)「私としても乱暴だとは思うが、時間が無いのでね。
     今日を境に都市ニューソクは完全に機能を失うのだよ。
     そろそろ騒ぎになる頃ではないかな」

(;^ω^)「え……!?」

( ´_ゝ`)「どういうこった?」

( ・∀・)「世界運営政府の命令だ。
     『都市閉鎖』と言ってね。
     ある一定以上の危険と認識された都市への立ち入りを完全に封鎖する。
     そういう旨の絶対命令がJAPAN政府を介して、今日にでも発令されるとの情報が入った」

(;'A`)「ちょ、ちょっと待った!
    都市閉鎖されたら、中の人はどうなるんスか!?」

( ・∀・)「もちろん全員出て行ってもらう。
     周囲の都市や街にも知らせが行っている頃だろう。
     都市ニューソクの住人を受け入れるように、と」



458: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:35:44.74 ID:sE5eprg40
  
話によれば、学校や公民館を用いて受け入れるのが一般的らしい。

都市を出る際に、どの街に受け入れられるかを定めたカードを受け取る。
そのカードに従って指定された村や街へ行くのだが――

( ・∀・)「あぁ、そこら辺の心配は無用だ。
     君達の分のカードは、私が裏から手を回して改竄してある。
     今日から君達はFCで生活してもらうことになっているよ。
     もちろん君達の家族に連絡はするし、受け入れ先もちゃんと調べることを約束する」

まぁ、と言い

( ・∀・)「そういう意味での緊急だったわけだね。
     事前に情報を得た私は、皆がバラバラにならぬように配慮したわけだ。
     さぁ、大いに褒めたまえ」

無茶しやがって、と全員が半目でモララーを見る。

( ・∀・)「ふふふ、ゾクゾクするよ」



460: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:37:39.63 ID:sE5eprg40
  
( ,,゚Д゚)「御託は良いから俺の質問に答えろ。
     『都市閉鎖』は滅多なことでは発令されないはずだろう?
     ロシアでの細菌兵器漏洩事件や
     アメリカの凶悪かつ大量のテロリストが、都市一帯を占領した場合に発令されたと記憶しているが」

それほどの危険が都市ニューソクにあるのだろうか。
全員が不満と不安の表情を見せる。

( ・∀・)「一つだけ心当たりがあるのだが……。
     まずは渡辺君の話を聞いてからにしようではないか。
     と、その前に」

ペニサスやシャキン達に目を向け

( ・∀・)「自分達の身分を明かし合った方が良いね。
     まずは我々から名乗ろう」

襟を正す。
ネクタイを調整し、服装を軽く整え

( ・∀・)「私の名はモララー。
     この会社の社長という座についており、まぁ、割と偉い地位の人間だ」

('、`*川「うわ、何か変質者っぽい!」

( ゚д゚ )「……そういうことは隠れて言え」

( ・∀・)「否定はしないのか。 だがそれが良い」



465: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:38:52.71 ID:sE5eprg40
  
それからこの世界の人間が自己紹介を始める。
ギコ、兄者、ショボン、ジョルジュ、ドクオ、ハインリッヒ、クー、ブーン。
己の世界背景も交えて説明していく。
続いて

(`・ω・´)「俺はシャキン。
      機械世界という、こことは異なる世界の住人だ。
      今はワケあってFCに在籍している」

('、`*川「機械世界? 私達の世界とは違うの?」

( ゚д゚ )「だろうな」

('、`*川「へぇー……じゃあ、そっちのお兄さんも?」

<_プー゚)フ「エクストっつー名前があるっての。
        シャキンと同じ世界の人間で、同じくFC在籍だ」

('、`*川「手? モミアゲ? 襟?」

<_プー゚)フ「何がだコラ」



469: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:40:46.83 ID:sE5eprg40
  
今度は、先ほどからしきりに感心しているペニサスへ視線が集う。
それに気付いた彼女は後頭部をポリポリ掻きながら

('、`*川「あ、私はまぁ、しがない女ですよ、はははー」

( ゚д゚ )「誤魔化すな……。
     コイツはペニサスで、俺はミルナ。
     英雄世界という世界で暮らしていたが、何故かこの世界に跳躍してしまっている」

川 ゚ -゚)「英雄世界?」

('、`*川「私達のいた世界には英雄制度というのがあってね。
      二十歳になったら試練を受けないといけないんだけど――」

( ゚д゚ )「それに受かれば、『英雄』を名乗ることが出来るという制度だ。
     まぁ、そういうわけで『英雄世界』などと呼ばれてるのだと俺は思っている」

( ゚∀゚)「ってことは、俺でも英雄になれるってことか?」

('、`*川「残念、違う世界の人は無理だなー」

( ゚∀゚)「ちぇー」



473: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:42:14.39 ID:sE5eprg40
  
(`・ω・´)「……ということは」

( ・∀・)「あぁ、この場には三世界の人間が集っていることになる」

<_プー゚)フ「んで、誰も真実を知らねぇ、と。
        とんでもねぇ無能の集まりじゃねぇか」

( ・∀・)「まぁ、そういうわけで渡辺君から聞こうというわけだよ」

指を鳴らす。
モララーが出てきた鉄扉が開き、内部から

川;゚ -゚)「……!」

両手を拘束された人間が、FC兵に囲まれて歩いてくる。

从'ー'从「…………」

[゚д゚]「…………」

(#゚;;-゚)「…………」

渡辺、デフラグ、軍神の三人だ。



476: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:43:55.10 ID:sE5eprg40
  
('、`*川「ねぇ、あの顔が傷だらけの女……」

( ゚д゚ )「……あぁ」

(`・ω・´)「…………」

それぞれ、様々な意味が含まれた視線で三人を睨む。
先ほどまであった、ある程度の緩やかな雰囲気が一気に引き締められた。

川;゚ -゚)「危険ではないのか?
     特に軍神など両手を拘束したくらいでは……」

( ・∀・)「まぁ、本人らが抵抗しないと言っている。
     その言葉は、今の所は事実となっているようでね」

从'ー'从「やっと信じてもらえて良かったよ」

( ・∀・)「だが、まだ捕虜のようなモノだということを忘れないように。
     無礼な発言をした場合は……ちょっと痛い目を見てもらうよ」

何やら懐から鉄の棒を取り出す。
スイッチを入れると、棒に紫電が纏わり始めた。

从'ー'从「わぁ、怖い怖い……なんてね。
      別に挑発したりする気はないんだけど」

クスリ、と笑い

从'ー'从「さ、何でも質問して頂戴?」



477: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:45:14.18 ID:sE5eprg40
  
ミ;,,"Д゚彡「ハァ、ハァ……!!」

防戦一方だった。

周囲は慣れ親しんだアストクフル家の敷地内。
何処に何があるのか、目を瞑ってでも歩けるほど理解した空間。
無論、トラップが何処にあるのかも解っている。

が、押されていた。

( ФωФ)「おいおいおいおい!
        3rd−W『ウィレフェル』ってのを使ってんじゃねぇのかぁ!?」

使っている。
最初から全力だ。
全力を出さねばならぬ理由がある。

ξ;゚听)ξ「フサギコ……!」

主が。
主であるツンが、妙な兵士達に捕まっているのだ。
本気を出さぬ理由は全く無い。



480: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:46:35.94 ID:sE5eprg40
  
だが

ミ;,,"Д゚彡「くっ!」

ロマネスクの動きに翻弄される。
この人間の動きを超えた機動に、少しだけ見覚えがあった。

ミ;,,"Д゚彡(これは、内藤さんの――!)

思った次の瞬間

( ФωФ)「ほらよぉ!」

ミ;,,"Д゚彡「ぐはっ!?」

俊敏な動きで懐に潜り込まれ、一撃を入れられる。
膝を折りつつも後退。

ワケが解らなかった。
この男と、率いる兵達のことだ。
警備交代の時間を狙っての早朝襲撃。
まともな準備運動をしていないので、腕や足の筋が少し痛む。

襲撃者達は有能であった。
次々と屋敷を制圧していき、遂にはフサギコの防護をも突破してツンを捕縛する。
そして今、彼は庭園にて一対一の勝負を強制させられていた。



483: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:47:56.24 ID:sE5eprg40
  
ミ;,,"Д゚彡「御嬢様を離せ……!」

( ФωФ)「あぁ? 敵に紳士的態度求めんなよ!
       そんなの自分でやって自己陶酔しとけボケが!」

来る。
ワンステップで攻撃範囲内にまで入られた。

ミ;,,"Д゚彡「ッ!」

ウィレフェルを構え、鋭く薙ぐように払う。
しかし当たらない。

( ФωФ)「クハハハ!」

連打。
右肩、左鎖骨、左脇腹を穿たれる。

ミ;,,"Д゚彡「あ……が……ッ!」

呼吸を封じられた。
酸素が断たれ、それを欲しがる細胞が悲鳴を上げる。
内部からの鈍痛がフサギコを襲った。



486: キンキキッズ(大分県) :2007/04/05(木) 13:49:41.38 ID:sE5eprg40
  
( ФωФ)「はン、ちょっと人質とったらコレかよ」

その声には、明らかにつまらなそうな色が混じっている。
フサギコは必死に息を吸い、そしてロマネスクを見上げるように

ミ;,,"Д゚彡「貴方達は……人質をとって勝って嬉しいのですか!?」

( ФωФ)「あぁ、嬉しいねぇ」

呆気無く言う。

( ФωФ)「この世界に来て思ったんだが、お前らは心が弱過ぎるわ。
        人質程度で加減するなんざ馬鹿がすることだぜ」

ミ;,,"Д゚彡「貴方は、異世界の……!?」

( ФωФ)「やっと気付いたかよ愚鈍。
        そもそもテメェが持ってるウェポンだって異世界の物だろうが。
        今更驚くのに驚きだわ」

確かに、聞いた話では
この武器は異世界のルイルという物質から作られているらしいが。

ミ;,,"Д゚彡「それが何だって……」

( ФωФ)「わっかんねぇかなぁ? 結局のところ、俺はそのウェポンってヤツが欲しいわけよ」

ミ;,,"Д゚彡「なっ……」



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