( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

2: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 16:58:40.74 ID:h5MIUEZa0
  
活動グループ別現状一覧

( ^ω^) 川 ゚ -゚) 从 ゚∀从 ('A`) (´・ω・`) ( ,,゚Д゚) ( ゚∀゚) ( ´_ゝ`)
( ゚д゚ ) ('、`*川 (`・ω・´) <_プー゚)フ ( ・∀・)
从'ー'从 (#゚;;-゚) [゚д゚]
所属:??世界・後継者
位置:FC八階『大会議室』
状況:今を知る

( ФωФ) (´・_ゝ・`) ( ・ω・)=つ  <ヽ`∀´> *(‘‘)* 川 -川 ξ゚听)ξ
所属:機械世界・アギルト連合軍
位置:連合軍アジト
状況:不明

ミ,,"Д゚彡
所属:??世界・アストクフル家執事
位置:ニューソク総合病院
状況:治療中

(,,^Д^) (゜3゜)
所属:世界運営政府・特殊部隊『ラウンジ』
位置:不明
状況:不明

ノハ#゚  ゚) ┗(^o^ )┓
所属:英雄世界
位置:不明
状況:不明



5: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:00:27.77 ID:h5MIUEZa0
  
第十七話 『これから』

再度、大会議室に集まったブーン達。
それぞれの視線はある一点に注がれている。

(;^ω^)「……何があったんだお?」

( ,,゚Д゚)「知らん」

(゚゚A゚゚)( ゚゚_ゝ゚゚)(´゚゚ω゚゚`)( ゚゚∀゚゚)

ジェイルが兄者・ドクオ・ショボン・ジョルジュを引き摺って現われたが
一体何をしていたのやら。

( ・∀・)「さて、これからのことに関してなのだが」

席についた全員が視線を集中させる。
鋭いそれを真正面から受けたモララーは、満足げに頷きつつ

( ・∀・)「当面の目的はロマネスクを止めることだ」



6: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:01:59.11 ID:h5MIUEZa0
  
現状、世界交差の主導権は連合軍側が握っている。
つまりロマネスクのサジ加減一つで、状況が大きく変わるのだ。
だから

( ・∀・)「我々はロマネスクを制し、何とか主導権を奪わなければならない。
     フェンリルを滅ぼす・滅ぼさないに関わらずだ。
     何故なら、放っておけば勝手に世界交差させられるからね」

( ゚д゚ )「何にせよ、とりあえず止めなければならんわけだな」

( ・∀・)「そして彼らは都市ニューソクの地下を根城としている」

<_プー゚)フ「位置も正体も解ってる。
        だったら、すぐにでも攻められるんじゃねぇか?」

( ・∀・)「そうもいかないのが現状だ」

指を立て

( ・∀・)「まず圧倒的に情報が足りない。
     相手が保有している戦力や行動内容。
     そして周囲を守る形となっている世界政府軍などの敵対勢力の情報。
     連合軍だけではなく……秩序守護者やフェンリルの動きも知っておかねばならない」



8: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:03:57.84 ID:h5MIUEZa0
  
何人かが納得しつつ頷いた。
その中の一人であるシャキンが

(`・ω・´)「こちらの戦力も整ってないだろう?
      あの魔力という力に、今の俺達が対抗出来るとは思えない」

何せ一発一発が、何重にも張られた鉄の壁を貫通するのだ。
相応の対策がない限り、攻め込んでも返り討ちにされてしまうだろう。

(;^ω^)「一応、クレティウスで防げることは解ってるんだお。
      でもそれだけじゃ心配だお……もし防ぎ損なえば……」

( ´_ゝ`)「やっぱり防ぐ術は欲しいよな」

川 ゚ -゚)「まだ揃っていない英雄も集めたいところだ。
     放っておけば、向こうの戦力になってしまうだろうしな」

('、`*川「何かやることがたくさんあるわねー」

( ・∀・)「つまり我々は『保守的な前進』をしなければならない。
     というわけで――」

FC兵がホワイトボードを持ってくる。
丁度モララーの背後に設置され、彼はそのまま黒いペンを持ち

( ・∀・)「今からやるべきことを記そう」



10: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:05:37.96 ID:h5MIUEZa0
  
静かな空間に、キュ、という高い音が響いた。
見る見るうちに白い板に黒が混じっていく。
それは項目別に記した文字列だった。

・英雄や敵勢力の拠点などの探索
・敵勢力の動向チェック&情報収集
・FCの警備
・戦力強化(兵器開発研究)

( ・∀・)「大体、この四つに分類される」

外に出て歩き回るか。
情報を掻き集めるか。
本拠地を防衛するか。
技術的に協力するか。

つまり

( ・∀・)「効率良く動くためのチーム分けだよ」



12: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:07:27.21 ID:h5MIUEZa0
  
( ,,゚Д゚)「……どうやって決めるんだ?」

( ・∀・)「各自の希望を言ってくれたまえ。
     出来るだけ叶えようと思っているし、複数役割を担うのも構わない。
     渡辺君は特にそうなるだろうが……良いかね?」

从'ー'从「うん、構わないよ」

[゚д゚]「っつーか、もう仲間扱いか」

( ・∀・)「今は猫の手でも借りたいし、君達は貴重な情報源であり技術源でもある。
     もちろん君達の行動は自由ではなく、常に監視がつくと思ってくれたまえ。
     こちらとしても信用したいのだが、やはりトップとしては厳格にやっていかねばと思う所存だ」

というわけで、各自がホワイトボードに己の名を書き連ねることとなった。
適当に書く者もいれば、誰かの反応を見て書き込む者もいる。

( ^ω^)「…………」

ブーンは回ってきたペンを持ち、ホワイトボードの前へ。
記された名前の群を眺め、決めていた項目の下に自分の名を書く。
ブーンが椅子に座った頃には、全員が書き終わっていた。

( ・∀・)「ふむ……」

頷いた彼は渡辺達に近付く。
彼女らの意見もホワイトボードに書き加えた。



13: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:08:54.93 ID:h5MIUEZa0
  
結果は次の通りである。


Aチーム(英雄や敵勢力の拠点の探索)
川 ゚ -゚) 从 ゚∀从 ('A`) ( ゚∀゚) ( ゚д゚ )


Bチーム(敵勢力の動向チェック&情報収集)
(`・ω・´) (´・ω・`) ( ´_ゝ`) 从'ー'从


Cチーム(FCの警備)
( ,,゚Д゚) ('、`*川 ( ^ω^) (`・ω・´) <_プー゚)フ (#゚;;-゚)


Dチーム(戦力強化(武兵器開発研究))
从'ー'从 [゚д゚] ( ´_ゝ`)



14: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:10:35.51 ID:h5MIUEZa0
  
各自が己の得意とする、または興味のある項目へ集まっている。
攻撃力・防御力・機動力などを考慮した場合

( ・∀・)「案外、バランス良くバラけたのではないかね?
     しかし全員が書き込むとは思わなかったよ。
     何人かは、関係を持たないのかと予想としていたのだが……」

(´・ω・`)「知っておきながら何もしないわけにもいかないし。
      それに、FCの御世話になるんだから情報収集くらいやってもバチは当たらないよ」

( ,,゚Д゚)(好奇心の塊は外へ、保守的な連中は中へ……意外と良いかもしれんな)

('A`)「あれ? ブーンは一緒に来ねぇの?」

( ^ω^)「ちょっとワケがあるんだお」

川 ゚ -゚)「…………」

さて、とモララーが声を発した。
議長用のデスクに腕を置き

( ・∀・)「これ以降はチーム毎の行動だね。
     それぞれ専用の通信機を渡しておくから、何かあったら連絡を。
     私は四チームをまとめる長みたいなものだから、情報を統括する必要がある」

( ´_ゝ`)「まずはアンタに連絡しろってことだな」



16: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:12:13.16 ID:h5MIUEZa0
  
( ・∀・)「出来れば連絡役などを決めておいて欲しいところだ。
     チーム内でリーダーを決めるのもアリかもしれない。
     強制はしないがね」

以後は細かい打ち合わせに入る。

定時連絡や、それぞれのチームの目的の照らし合わせ。
簡単なスケジュール等々。

ただ、英雄世界の純正ルイルがロマネスク側にあることを考慮すると
基本的に主導権は向こうにあることが解っていた。
あまりのんびりとするわけにもいかない。

とはいえ、未だ世界交差は完了していない状況だ。
今は情報収集や戦力増強に当て、後の戦いに備えることが重要だといえる。
それらを踏まえ、迅速かつ臨機応変な行動がとれるよう調整。

大体の共通項を確認し終え

( ・∀・)「さぁ、活動開始だ」

全四チーム。
それぞれの思惑を抱え、それぞれが行動を開始した。



18: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:13:40.57 ID:h5MIUEZa0
  
都市ニューソクの地下。
張り巡らされた地下鉄路線の更に下。
計五つしか存在しない出入り口を介さねば、入ることすら出来ない空間だ。

そこに合計三百名近くの人間が潜んでいる。
特に倉庫を思わせる広い空間では、たくさんの人間が作業をしていた。

と、そこで一人の男が扉をくぐって入ってくる。

( ФωФ)「ったく、使えねぇ……」

(´・_ゝ・`)「どうしたのですかな?」

出迎えたデミタスを見もせず、ロマネクスが苛立ち気に舌打ちする。
持っていた黒い大鎌を指輪に戻し

( ФωФ)「思った以上に重心が前になっているからか……とにかく手に馴染まねぇ。
        やっぱ初期型は不安定だな」

(´・_ゝ・`)「その分、パワーは高めなのですがねぇ」

( ФωФ)「高機動、低機動の時も常に安定してんのが一番良いんだよ。
        武器兵器ってのは威力よりも安定性が求められるからな」



20: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:15:17.45 ID:h5MIUEZa0
  
指輪を見つめる。
細い銀色の鎖が絡みつき、それはロマネスクの腰に接続されている。

この鎖こそが3rd−Wを従わせている理由だった。
術者に関係なく、その力を強制的に解放させるというものである。

( ФωФ)「だがまぁ全然使えねぇってこたぁねぇか……ってか充分に強力だ。
        アイツにでも持たせりゃ役立つだろ」

(´・_ゝ・`)「おや、簡単に認めましたな。
      性格的に認めないと思っておりましたが」

言葉を聞いたロマネスクは、馬ァ鹿と言い

( ФωФ)「個人的感情で何も認めねぇ奴は大成しねぇよ。
        この世界の人間にはよくあることらしいが」

(´・_ゝ・`)「ほぅ?」

( ФωФ)「この世界の人間は総じて馬鹿でワガママで愚かなんだよ。
        表面だけを見て認めず、自分の気に入る基準の世界にしようと醜く蠢く。
        自分が適応しようとは考えもしない。
        力も無いくせに、ただ吠えるだけの馬鹿犬が多過ぎる」

(´・_ゝ・`)「ごもっともですが、貴方が言うと違和感を感じますなぁ」

( ФωФ)「うるせぇ」



21: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:16:54.87 ID:h5MIUEZa0
  
指輪をポケットに入れる。
そして周囲を見渡し、作業中の部下を視界に入れながら

( ФωФ)「で、現状は? 英雄神とのコンタクトは?」

(´・_ゝ・`)「まだ掛かりますよ。
      テトラプロテクトが三十四にも重なっておりますからな。
      これは省略手順が皆無でして、もはや人海戦術作戦となっております」

目の下に隈を作った部下がPCをイジっているのが見える。
その陰から一人の男が立ち上がった。

(´・_ゝ・`)「あれは……」

言葉と同時、男がこちらに気付く。

(,,^Д^)「改めて礼を言う」

( ФωФ)「あぁ?」

ロマネスクが少し間抜けな声を出す。
どうやら憶えていないらしい。

(,,^Д^)「世界運営政府直属の特殊部隊『ラウンジ』の隊長であるプギャーだ。
     先日、世界交差について情報をもらって――」

( ФωФ)「あぁ、都市閉鎖してくれた隊長さんか」



22: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:18:18.07 ID:h5MIUEZa0
  
(,,^Д^)「難しい注文だったが、何とか発令したようで良かった」

( ФωФ)「あれは助かったぜ」

(,,^Д^)「それで、もう一つ御願いがあるのだが」

言ってみ、とロマネスクが目で促がす。

(,,^Д^)「私を戦力としてここに置いてもらいたい」

(´・_ゝ・`)「何故ですかな?」

(,,^Д^)「個人的な理由で申し訳ないのだが
     君らの言う『後継者』……そのグループに殺したい奴がいる」

( ФωФ)「へぇ? 世界政府なんて大層な組織に属しているにしちゃあ、随分と自分勝手じゃねぇか?」

(,,^Д^)「あの組織に未練などない。
     確かに拾ってくれたイクヨリ様には恩を返したいとは思っているが
     俺の生きる目的は、奴を殺すことなんだ……このチャンスを逃したくはない」



23: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:20:16.69 ID:h5MIUEZa0
  
その個人的な私怨が達成されれば
おそらく世界政府から追放されるか、闇に葬られるのだろう。
それを無視してまで果たしたい事らしい。

( ФωФ)「……こっちの仕事を手伝ってくれるっつーんなら良いぜ。
        その場合、望まぬ殺しをしてもらうことになるだろうが」

(,,^Д^)「構わない。 俺はもう何人も殺してきた」

( ФωФ)「自慢にゃならんな」

(,,^Д^)「むしろ恥ずべきことだと思っている。
     では、何かあったら呼んでくれ」

軽い敬礼の後、プギャーは倉庫から出ようと歩き始めた。
その背に向かって

( ФωФ)「ところで、その気持ち悪ィ笑みと私怨って関係あんのか?」

(,,^Д^)「……あぁ、奴が死ぬまでは俺の笑みが消えることなどない」

あくまで笑顔で答えるプギャーだった。
見送ったロマネスクは、わざとらしく溜息を吐く。
そして誰にも聞こえないような声で

( ФωФ)「……狂ってやがるなぁ、クハハ」



25: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:21:49.04 ID:h5MIUEZa0
  
―Aチーム―

( ゚∀゚)「で、俺らは何でこんなトコにいるんだ?」

外部調査班であるAチーム。
活動を開始したはずの彼らは、未だFCの内部でくつろいでいた。
空いている会議室にて五人が椅子に座っている。

('A`)「まだリーダーがクーさんってことしか、具体的な役割とか決まってねぇだろ」

川 ゚ -゚)「それに外部調査といえど
     ただ歩き回るだけでは意味がない」

( ゚∀゚)「どういう意味だ?」

( ゚д゚ )「何も情報がないのに、どうやって探索しろと言うのだ?
     ただでさえ、この都市だけでもかなりの広さを持つというのに」

川 ゚ -゚)「作戦や戦略の土台に情報がある。
     逆を言えば、どんなに戦力があろうとも情報が無ければ意味が無い」

だが、と付け足し

川 ゚ -゚)「情報が来るまで待機というのも我慢ならないだろう?
     というわけで、このチームを更に二つに分けようと思う」



28: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:23:55.25 ID:h5MIUEZa0
  
( ゚д゚ )「まとまった情報が入るまで、だな?」

川 ゚ -゚)「あぁ、もちろんだ……私達は調査班であると同時に攻撃部隊でもあるからな。
     とりあえず体力に自信がある者は無闇に歩き回ってくれ」

( ゚∀゚)「お? 歩き回るのは意味ねぇんじゃねーのか?」

川 ゚ -゚)「探索という意味では無意味だろう。
     だが、囮として考えた場合はどうだろうか?」

( ゚∀゚)「どういうこった?」

この馬鹿が、などと言わずに説明を続ける彼女らは
呆れているドクオから見て、かなりの忍耐力を持っていると感じさせた。

現在、このチームには指輪持ちが三人と英雄一人がいる。

フサギコの件により、ロマネスクは指輪さえも狙う可能性があると解っていた。
更には英雄という戦力も引き込もうとしていることから
囮として考えれば、これ以上の餌はないだろう。



30: AV監督(大分県) :2007/04/16(月) 17:25:00.27 ID:h5MIUEZa0
  
从 ゚∀从「二チームって言いましたけど、残った人は何をするんですか?」

川 ゚ -゚)「外回り班から送られてくる情報と、Bチームからの情報の照らし合わせ。
     そこから判断出来る情報の裏側の推測、そして指揮……つまりバックアップだ。
     更に緊急事態になれば、真っ先に現場に飛んでいくこととなるだろうな」

全員が外に出た場合
活動レベルは高いものになるが、そのベクトルは一方向にしか向けられない。
つまり臨機応変な行動がとれなくなるのだ。

そのためのバックアップを情報チームに任せたいところなのだが
彼らは彼らでやるべき事があるだろう。

川 ゚ -゚)「幸い、このチームは人数が比較的多い。
     外を三人、バックアップを二人くらいの割合で分けられるはずだ」



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