( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです
- 5: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:03:53.29 ID:xg28za3k0
- 活動グループ別現状一覧
( ^ω^) 川 ゚ -゚) ( ・∀・) (,,゚Д゚) (*゚ー゚) ミ,,"Д゚彡 ( ´_ゝ`) (´<_` )
('A`) (´・ω・`) ( ゚∀゚) (`・ω・´) <_プー゚)フ (#゚;;-゚) [゚д゚]
( ゚д゚ ) ノハ#゚ ゚) ('、`*川 从・∀・ノ!リ ( ><) (*‘ω‘ *) |゚ノ ^∀^)
lw´‐ _‐ノv ( ´∀`) 川 -川 <ヽ`∀´> *(‘‘)*
所属:四世界
位置:古城アジト
状況:最終決戦に向けて絶賛準備中
ル(i|゚ ー゚ノリ メ(リ゚ ー゚ノリ 从ξ゚ -゚ノリ 〈/i(iφ-゚ノii
所属:異獣
位置:世界政府本部跡
状況:???
从 ゚∀从
所属:不滅世界
位置:???
状況:???
- 8: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:06:13.97 ID:xg28za3k0
- 第四十四話 『抗うために 後編』
Case5: 役立たず
地下格納庫には熱気が満ちている。
直接戦うことのない整備兵は、今この時こそが正念場だ。
モララーが持ち帰った不滅世界の純正ルイルを用いて、全装備の強化を施す。
装甲や近接武器はもちろん、銃に使われるマジックカートリッジ一つ一つにも、だ。
簡単な作業なため非戦闘要員の他、暇な戦闘要員にも手伝ってもらいながらも流れ作業が続く。
そんな中で別行動をとるのは三つのグループだ。
装甲車や戦闘車の整備を行う集まり。
GDFや戦闘機の強化を行う集まり。
そして
从・∀・ノ!リ「では、始めるぞ」
|゚ノ ^∀^)「えぇ」
三つ目は、EMA関係者の集まりだった。
- 10: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:08:41.06 ID:xg28za3k0
- 二機のEMAに対しての作業を開始する、魔法世界の整備兵達。
巨大なアームとクレーンが、壁際に固定されている機体に近付いていく。
从・∀・ノ!リ「これより胸部パーツの換装と、動力になっている『魔法世界の純正ルイル』摘出を行う。
取り出した純正ルイルは、超大型EW『龍砲』の動力として使用する予定じゃ」
lw´‐ _‐ノv「代わりの動力は?」
从・∀・ノ!リ「準備はしてある……が、以前より行動時間や最大出力は落ちるだろう。
これは仕方ないことと諦めてもらうしかあるまい」
|゚ノ ^∀^)「ま、EMAは基本性能よりも搭乗者の技量の方が重要だから問題ないわ。
こっちで何とかしてみせる。 ところで――」
レモナは半目で振り返る。
視線の先には、その鋭さに身を縮めるモナーがいた。
|゚ノ ^∀^)「何でアンタがここにいるわけ?」
(;´∀`)「え? いやぁ、何か空気的にここかなぁ、と」
- 14: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:11:26.14 ID:xg28za3k0
- |゚ノ;^∀^)「あのね……」
lw´‐ _‐ノv「モナーは一般人だから、無理に関わる必要ないと思う。
そもそもここに居るのも場違いだって言うのに」
( ´∀`)「あ、シューに御土産があるモナ。 ほら、ぽん菓子モナ。
東北では爆弾あられとか呼ばれてるらしいけど、どちらにせよ美味しいモナ」
lw´‐ _‐ノv「居てもいいんじゃないかな?
居た方がいいと思う。
むしろ私のために居ればいい」
|゚ノ;^∀^)「モノで簡単に釣られる女の子ってどうなの……。
モノで簡単に釣ろうとする教師ってどうなの……」
( ´∀`)「まぁまぁ、とりあえず一対ニということで」
lw´‐ _‐ノv「悪いねレモナ(ポリポリ)」
|゚ノ;^∀^)「……アンタ一体何が目的なの?」
(;´∀`)「え? いや、何も?」
何やら言いたそうで、しかし口にはしないモナー。
レインはさっさと作業監督の仕事を開始し、残されたレモナは冷たい目で彼を睨む。
- 17: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:14:05.54 ID:xg28za3k0
- |゚ノ#^∀^)「まさかとは思うけど、EMAに乗りたいだなんて言わないわよね?」
(;´∀`)「そ、そんなことないモナ!
流れ的に僕が乗って活躍かなぁ、とかそんなこと思ってないモナ!」
|゚ノ;^∀^)「あのね……素人がEMAに乗って戦えるわけないじゃない。
操縦は確かに簡単だけど、EMAにはEMAなりの戦闘知識が必要なの。
一朝一夕で戦えるようになるなら、わざわざ私が乗るわけないじゃない」
(;´∀`)「え? レモナが乗るモナ?」
lw´‐ _‐ノv「あたいも乗るでやんす(ポリポリ)」
|゚ノ ^∀^)「『リベリオン』には私が、『ウルグルフ』にはシューが乗ることに決まってるわ。
役割は最前線で敵を蹴散らして、後に続く皆の道を作ること。
そして現れるかもしれない強敵の相手をすること」
言うまでもなく重要なポジションだ。
その巨体と攻撃力を活かし、常に前線で武器を振るう存在。
並の度胸と技量では、絶対にこなせない役割である。
- 20: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:16:20.98 ID:xg28za3k0
- (;´∀`)「でも……大丈夫モナ?」
|゚ノ ^∀^)「何がよ? 前からちゃんと訓練は積んでるし、ミツキまでとは言わないけど戦えるわ」
(;´∀`)「そのミツキさんのことモナ。
あんな事があってから一週間も経ってないのに……」
|゚ノ ^∀^)「あぁ、そのことならまったく問題ないわよ」
問題ないということは、解決していないということ。
おそらく、まだ立ち直れていないのだろう。
その気丈な心で、溢れだそうとしている悲しみを押さえつけているのだ。
(;´∀`)「でも我慢するのは良くないモナ。 もし何かの拍子で――」
|゚ノ ^∀^)「確かに悲しいし泣きたいけど、今は怒りの方が先行してるわ。
あんまり嘗めないで頂戴。 わんわん泣くのは全部終わった後よ」
(;´∀`)「レモナ……」
尚も心配そうにするモナーの手を引っ張るのはシューだ。
lw´‐ _‐ノv「大丈夫。 レモナはそんなに弱くない(カリカリ)。
やることはきっちりやるタイプ(ポリポリ)」
|゚ノ ^∀^)「あら、捻くれ娘の言葉とは思えないわね」
lw´‐ _‐ノv「果たして真の捻くれはどちらなのか。 以下次号(ポリポリ)」
(;´∀`)(なんだかんだ言って仲は良さそうモナ……)
- 27: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:18:04.49 ID:xg28za3k0
- ともあれ、この調子であれば自分の役割は無いようなものだ。
もしレモナか誰かが駄目であった場合、自分が代わりをしようと思って来たのだが――
(;´∀`)(そういえば、僕以上に適当な人はたくさんいるんだったモナ)
自分に出来ることはないのだろうか。
目の前で、自分よりも若い者達が必死に戦おうとしているというのに。
从・∀・ノ!リ「悩め悩め、大いに悩め」
(;´∀`)「モナ!?」
从・∀・ノ!リ「戦いだけが全てではないぞ。
戦う者は、戦うからこそ支えを必要とする。
本当に数と力だけで勝負が決するのならば、世界は今のような歴史を刻むことはない」
幼さから発せられる高い声は、雑多の中をよく通る涼しげな響きを持っていた。
自信に満ちた目がモナーを見上げつつ弓の形となる。
从・∀・ノ!リ「人には得手不得手があってな。 おぬしはおぬしの出来ることをするが良い。
ありきたりな台詞かもしれんが……案外、これが一番大切なことなのじゃ」
(;´∀`)(幼女なのに凄い貫録だモナ……)
後にモナーは語る。
『あれを口にしなくて本当に良かった』と。
- 32: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:20:15.26 ID:xg28za3k0
- |゚ノ ^∀^)「レイン! こっちちょっと手伝って!」
从・∀・ノ!リ「うむ」
こちらに振り向き軽いウインクを飛ばしたレインは、ててて、という謎の効果音を残して走り去っていった。
(*´∀`)(可愛いモナー)
lw´‐ _‐ノv「…………(ポリポリ)」
(;´∀`)「うぉぁ! 僕は何考えてんだモナ! ロリコン退散ロリコン退散!!」
lw´‐ _‐ノv「……うぃやつめ(ポリポリ)」
自分の頭を殴りつけるモナーと、それを止めずにボンヤリと見つめるシュー。
その妙な光景に、周囲で作業する魔法世界の人間から奇異な視線が送られ始めた。
(FC兵といい、この世界の人間は頭のネジが抜けてんのがデフォなのか?)
(……違うと思いたい。 この前『忍法拝借の術』とか言って、
壁や天井から出てきたFCの連中に菓子や部品奪われたが……あぁ、違うと思わなきゃやってられんのさ)
(いや、でもあれはあれで結構いい奴らだぞ。 この前、シャワー室の覗きポイント教えてくれたし)
(うわ、FC病かよ! うつるから近寄ンな!! 俺はまだ正常でいたい!)
(変態! 変態! 変態! 変態!!)
染まりつつあるなぁ、危ないなぁ、などとのんびり思いつつ、レインはレモナの下へと歩み寄る。
彼女は青いEMAの足下にある作業台の上で、ノートPCを操作していた。
- 36: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:22:37.02 ID:xg28za3k0
- 从・∀・ノ!リ「何じゃー?」
|゚ノ ^∀^)「ちょっとこれ見てくれない?」
从・∀・ノ!リ「ふむ」
ノートPCには数々の情報が表示されていた。
後部からは数本のコードが伸び、青いEMAへと接続されていることから
画面上の数値やグラフは、EMA『リベリオン』のものだと解る。
そしてレモナが注目しているウインドウには、
从・∀・ノ!リ「ウェポンパネルか?」
武装選択を行うための小さなパネルだ。
これを操作することにより、EMAは武器を変更することが出来る。
表示されている武装の数は四。
薙刀のような武器、頭部に備え付けられたチェーンガン、長距離攻撃用のライフル。
从・∀・ノ!リ「……何じゃ、これは?」
そして目に止まるは、『UNKNOWN』と表示された四つ目の選択肢だった。
- 37: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:25:20.23 ID:xg28za3k0
- |゚ノ;^∀^)「それが解らないから聞いてるのよ。
開こうとしても開けないし」
見れば確かに、選択しても反応がないことが解る。
从・∀・ノ!リ「外部からの強制アクセスはどうじゃ?」
|゚ノ ^∀^)「駄目。 全部弾かれた。
魔法世界に帰ればそれなりの設備があるけど……」
从・∀・ノ!リ「無いモノねだりは無意味じゃな。 となれば――」
レモナに席を譲ってもらい、キーを叩く。
今ある機材で出来ることを片っ端から試してみるが、その全てが通用することはなかった。
強力なプロテクトというより、そもそも出入り口の数が限定されているかのような感触であった。
从・∀・ノ!リ「ううむ、打つ手無しか。 ならば諦めるしかなかろう。
この調子では削除も出来ぬだろうし、このまま行くしかないじゃろうな」
|゚ノ;^∀^)「うーん、気になるんだけどなぁ。 もしかしたらミツキが隠してた切り札かもしれないし」
从・∀・ノ!リ「……おぬしは強い子じゃなぁ」
|゚ノ ^∀^)「え?」
从・∀・ノ!リ「ミツキとミカヅキが死んでから四日ほどしか経っておらぬというのに、もうそのように振舞えるとは。
普通ならば、名前を出すか出されると顔を青くしたりしそうなものじゃが」
- 41: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:27:52.46 ID:xg28za3k0
- |゚ノ ^∀^)「……別に、全然平気ってワケじゃないわよ。
皆に余計な心配をかけさせたくないの。
EMAっていう中心戦力になろうとしてるんだから、弱音なんて吐いてられないだけ」
从・∀・ノ!リ「うむ、流石であるな。
むしろ『全然おーるおっけー』などと言えば軽蔑しておったところじゃ」
|゚ノ ^∀^)「言えるわけないじゃない。 建前ならともかく、ね。
でも実を言えばさっきから、口にするだけでも胸がズキズキ痛んでるわけで」
从・∀・ノ!リ「……あまり無理はするな。
モナー辺りは気付いておるようだし、気を抜ける相手を見つけておくと良いじゃろ」
|゚ノ;^∀^)「え? モナーが? それマジ?」
从・∀・ノ!リ「流石は教師といったところかのぅ。 おぬしの僅かな違和感を無意識に見抜いておるようじゃ。
先ほどの問答も、きっとその表れなのじゃろうて」
|゚ノ;^∀^)「なんてこと……侮ってたわ」
頭を抱えるあたり、本当に侮っていたらしい。
从・∀・ノ!リ(あの顔では仕方無いことじゃが)
|゚ノ ^∀^)「まぁいいわ。 言いふらしたりする人間じゃないだろうし。
バレなきゃいいのよ、バレなきゃ」
从・∀・ノ!リ「おぬしがそれで良いなら良いが……」
- 45: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:29:44.73 ID:xg28za3k0
- 懸念がある。
もしレモナが、あの赤髪の男と対峙してしまった時。
昂るであろう感情を、彼女は抑えられるかどうか。
次の戦いでは、それが重要な要素の一つであると思えてならない。
从・∀・ノ!リ(EMAは機体の重量、巨大さ、武装から考えても最大戦力なのは言うまでもない。
が、それを果たしてレモナに任せても良いものか……)
最大戦力という存在は、強力であることを前提とした軍団の象徴だ。
それが立っているだけでも兵の士気は保たれる。
しかし逆に打ち砕かれ、倒れてしまえばどうなるだろうか。
『自分達の中で最も強い者が倒される』という事実は、軍団にとって最大の負荷となる。
身体のダメージではなく、精神へのダメージだ。
そのような象徴には、強さだけでなく不屈の心も求められる。
『絶対に倒れぬ』という気概を以って敵と相対しなければならないのだ。
|゚ノ ^∀^)「えーっと、ここが――接続して――ん? 解除かな?」
ノートPCに向かって作業を再開するレモナを見やり、レインは気付かれないよう顎に手をやる。
- 47: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:31:53.97 ID:xg28za3k0
- 从・∀・ノ!リ(気概ならば最適じゃが……ううむ)
lw´‐ _‐ノv(だか(ポリポリ)らレモナ(ポリポリ)なら大丈夫だっ(ポリポリ)て言ってたよ、主に(ポリポリ)私が(ポリポリ))
从・∀・ノ!リ(んー、シューが言うならばそうかもしれんなぁ。 あとポリポリうるさいぞ)
lw´‐ _‐ノv(何という信頼感。 これはCM化決定)
从・∀・ノ!リ(これはまた微妙なとこ狙ってきたのぅ……っていうか、シューよ。 ここ我の心の中なんじゃが。
面白い子だとは思っておったが、まさか心にまで入ってくるとは思わなんだ)
lw´‐ _‐ノv(何と。 レインは気付いていないんだね)
从・∀・ノ!リ(? まさか我は既に幽霊だとかいうオチか?)
lw´‐ _‐ノv(やっぱりレインは知らないんだ。
さっきからボソボソと小声で喋っているということに……)
从・∀・ノ!リ「…………」
lw´‐ _‐ノv「…………(ポリポリ)」
从・∀・ノ!リ「……歳かのぅ」
lw´‐ _‐ノv「……鶴は千年、亀は万年というらしいでよ(ポリポリ)」
从・∀・ノ!リ「……そうか」
lw´‐ _‐ノv「……ポリポリ(米うめぇ)」
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