( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

53: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:35:03.57 ID:xg28za3k0


Case6: 燃え上がる同志


機械に囲まれた広い空間がある。
地下格納庫とはまた別の、研究開発を行なうための特別な部屋だ。
白衣を着込んだ技術者達が、忙しそうに資料をめくったり、機械を相手に奮闘している。

そんな中、兄者は立っていた。

( ´_ゝ`)「むむ……」

細い両目は更に鋭く。
微かな震えさえ許さない、と腕に力を込めている。

そのベクトルは、作業台の上へと注がれていた。

台の上には機械が一組。
一般人には理解不能な技術の粋が、兄者に力を貸していた。

( ´_ゝ`)「ぬぬ……」

表情は真剣そのもの。
両手に持ったペンのような金属片の先を、その細い両目が見据えていた。



56: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:38:05.68 ID:xg28za3k0
(´<_` )「兄者ー……って、取り込み中か?」

作業の確認をしに弟者が来るも、その迫力に気圧され近付くのを躊躇する。
急ぎの用事ではないが、解決しなければ先に進めない問題を抱えているわけで
しかし目の前で本気オーラを絶賛漏洩中の兄者に話しかけるのは、流石にはばかられたようだ。

(´<_` )(ここ最近の兄者は真剣そのものだからなぁ。
     いつもの調子が出てこないのが、良いことなのか解らんが)

(#´_ゝ`)「――!!」

ニュータイプのアレのような甲高い音と光を、頭から発する兄者。
次の瞬間、機械が本格的な起動を開始し、兄者の両腕が素早く動き始めた。

(#´_ゝ`)「はぁぁぁ……!」

(´<_` )「おぉー」

なんだかんだ言って、兄者は技術者としての腕が高い。
何やら細かい作業をこなしていたようだが、ものの数分で終了させてしまう。

( ´_ゝ`)「ふふ、流石は俺……って弟者よ、いたのか」

(´<_` )「先ほどからな。 何やら集中していたようだが何を?」

( ´_ゝ`)「よくぞ聞いてくれた。 見て驚け」

頭に装着していた機械を外し、作業台の上にあった小さなモノを掴んで見せてくる。



58: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:40:22.17 ID:xg28za3k0
(´<_` )「これは……ウェポンか?」

( ´_ゝ`)「うむ、モララーさんが言ってた強化案を俺流にアレンジしてみたのだ。
     魔力技術に詳しいレインたんと相談して、更に機能の向上を試みたというわけだな」

(´<_`;)「へぇ、流石だな兄者――って、これは……!」

兄者の持っている指輪の色を見て、弟者は目を見開いた。

色の名は桃――つまり、4th−W『アーウィン』。

かつて魔力を枯渇させたそれは、みすぼらしく朽ちていたはずなのだが
その色彩が戻ったところを見るに――

(*´_ゝ`)「そう! 潤沢な魔力が手に入ったからな! とうとう復活させたわけだ!」

(´<_`*)「それはおめでたい話だな!」

( ´_ゝ`)「やっと俺もマトモに戦線復帰出来るっていうね」

(´<_` )「しかし本当に久々だ。
     このウェポンが無ければ、戦局が大きく変わっていたのかもしれんのだな」

それは過去の話になる。

まだFCが魔力戦闘に慣れていなかった頃。
対魔力装備の開発に足りなかった魔力を、4th−Wが補ってくれたのだ。



63: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:42:57.18 ID:xg28za3k0
(´<_` )「あれが無ければ、死人や怪我人がもっと増えていたかもしれない」

( ´_ゝ`)「うむ、アーウィンは偉いのだ。 ついでに俺も偉いのだ」

本当に明るい表情を浮かべる兄者。
やはり相棒ともいえる指輪の復活が嬉しいのだろう。

( ´_ゝ`)「ところで弟者よ。 何かを聞きたがっていたようだが。
     御機嫌度MAXの今の俺ならば120%の力を貸してやるぞ」

(´<_` )「ん、これこれ」

一枚の資料を手渡す。

( ´_ゝ`)「成程、少し待っていろ。 すぐに手直ししてくれるわ!」

勢い良く椅子に座り、がりがりと数式のようなものを書きなぐり始める。
少し手の開いた弟者は、邪魔にならないよう少し離れた椅子に座った。

(´<_` )「ん……?」

先ほどまで兄者がいた作業台。
積まれた機械の傍に、光の集まりがあるのを見つけた。



67: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:45:06.16 ID:xg28za3k0
(´<_` )「これは……他のメンバーの指輪か」

青、黄、紫、茶、灰、橙、金、透の八つのウェポンが集まっていた。
各々が己の光を発している様は、どんな宝石よりも美しく見える。

そういえば一年半前の決戦前にも、このような光景を見たことが――

(´<_` )「って、あれ? 白がないぞ」

赤と緑は別の用途に使われることを知っていたが、白が無いのは初耳だった。

( ´_ゝ`)「クレティウスなら少し待ってくれってさっき連絡があった。
      疑問があるって言ってたけど、まぁ作業は後回しにすればいいさ」

一仕事終えた兄者が、さっきの資料を持ってくる。
内容を確認して礼を言い

(´<_` )「ところで、さっき兄者流のアレンジとか言ってたな。 どういうプランなんだ?」

( ´_ゝ`)「詳しくは後の御楽しみ。
     ただひとつ言えるとしたら、それは限界突破の弱点を埋める方向でいくってことだ」

(´<_` )「限界突破の弱点を……?」

そもそも限界突破とは、ウェポンの性能を限界以上まで引き上げる機能である。
指輪との同調度によって形を変える、術者にとっての切り札だ。

弱点といえば、体力と精神力の影響上、頻繁には使えないという点だろう。



71: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:47:34.80 ID:xg28za3k0
( ´_ゝ`)「魔法世界の奴らの武器を見て思いついたのだ。
     まぁ、上手く行けば大幅に使いやすくなるかもしれん」

(´<_` )「ほほぅ、それは楽しみだ」

笑みを浮かべる兄者は、誰が見ても絶好調そのものである。
4th−W『アーウィン』が復活して嬉しいのか、はたまた異世界の技術に触れられるのが楽しいのか。

(´<_` )(何だかんだ言っても技術者なんだよなぁ)

などと、感慨深げに思った時。
堅い音が響き、作業室の扉が開かれた。

<ヽ`∀´>「デフラグはいるニカ?」

*(‘‘)*「いるですか?」

(´<_` )「ニダーさんにヘリカルさん? デフラグさんなら別件で作業中だが。
     今日明日は没頭するから邪魔するなって言ってた」

<ヽ`∀´>「む……解ったニダ」

少し残念そうな表情で部屋を出ようとするニダーとヘリカル。
その背を止める声が、弟者の背後から飛ばされた。

( ´_ゝ`)「……ちょいと御待ち。 何かを頼みに来たんだろうが、それは俺には出来ないことなのか?」



78: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:49:27.11 ID:xg28za3k0
<ヽ`∀´>「ウリとヘリカルの武装強化プランを持ってきたニダ。
      それをデフラグと検討して、形にする予定だったニダ」

( ´_ゝ`)「成程。 見せてみ」

くいくいっと手首を振る。
怪訝そうな表情をする二人であったが

(´<_` )「まぁ、こういう時の兄者は信用していいと思うぞ。
     双子の弟が言うのもアレだが、会話は言葉の意味だけを汲み取れば成り立つだろうし、たぶん」

という推薦もあってか、手に持っていた数枚の紙を兄者に渡すことになった。

( ´_ゝ`)「ふむふむ」

二人の強化プランはひどく簡潔である。
単純に攻撃力を底上げするというものだ。
流石は持ち主というべきか、どこを改良すれば良いか、どのような機器が必要かまで綿密に記していた。

しかし全てを読み終えた兄者は笑みを浮かべる。

( ´_ゝ`)「……甘いな」

*(‘‘)*「は?」



84: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:51:13.19 ID:xg28za3k0
( ´_ゝ`)「まだ強化出来る部分がたくさんあるぞ。
     特にヘリカルのステッキは可変型だから、単純に攻撃の種類を増やすことだって出来るはず。
     ニダーさんのライフル型EWも、スコープ付けてバレル伸ばせば長距離狙撃も出来るようになる」

<ヽ`∀´>「ウリは最前線で戦えればそれで良いニダ」

( ´_ゝ`)「バカアホマヌケ。
     今まではそれで良かったかもしれんが、今回は別格のケースってのを忘れるなよ。
     後方支援も出来るようになってた方がいいに決まってんだろ」

すっぱり切り捨てる兄者。
今まで変な兄者しか知らなかった二人は、顔を見合せている。

*(‘‘)*「っていうか、EWをイジることが出来るんですか?」

( ´_ゝ`)「勉強した。 努力した。 頑張った」

*(;‘‘)*「勉強って……」

( ´_ゝ`)「しばらく戦力外だったからな。 その間に異世界の技術知識を吸収させてもらったよ。
     流石にデフラグのレベルまでとは言えんが、それなりの技量を蓄えたつもりだ」

現に二人の強化プランを完全に理解し、その上で更に良質なプランを提示している。
兄者の言の裏付けは既に為されていた。



86: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:52:48.71 ID:xg28za3k0
<ヽ`∀´>「……話くらいは聞くニダ」

*(‘‘)*「いいんですか? こんなのに相談しても」

(´<_` )「まぁ、こんなのでも脳みそは人間ギリギリ保ってるから」

(;´_ゝ`)「こんなのって! こんなのって!!」

イジけた兄者の機嫌をあの手この手で回復させ、作業室の一角を陣取ることに。
決定打となった飴玉を頬張りつつ、兄者は改めてプランの記された紙を眺める。

( ´_ゝ`)「俺としては、攻撃力向上よりも利便性を追求すべきだと思うんだわ。
     攻撃力なんざマジックカートリッジでどうにでも出来るし、本体の方の強化は効率悪いし」

<ヽ`∀´>「利便性、となると……装填数の増加や追加機能ニカ?」

( ´_ゝ`)「ま、そういう感じかな。 『兄者オススメコース』と『兄者妥協コース』があるけど、どうする?」

*(‘‘)*「どっちにも期待出来ないこの気持ちはどうすればいいですか?」

( ´_ゝ`)「俺の胸に飛び込むと解決する」

*(‘‘)*「成程」

(*´_ゝ`)「駄目よ、ナイフなんて持っちゃっても駄目なんだからっ。
     そんなモノで俺の心の壁を切り裂くことなんて出来ないんだからっ」



90: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:55:13.69 ID:xg28za3k0
(´<_` )「……で、その二つのコースに何か違いがあるのか?」

弟者の冷静な問いに、待ってましたとばかりに頷く兄者。
ナイフで切りつけようとするヘリカルを巧みにかわしつつ

( ´_ゝ`)「『兄者オススメコース』は、俺の溢れ出す妄想を完璧に具現化するプランね。
     『兄者妥協コース』は、俺の溢れ出す妄想を基本に、ニダーさん達の意見もちょびっと受け付けてあげるプラン」

*(#‘‘)*「うっわ、後者の方がムカつくんですけど! このっ、このっ!」

( ´_ゝ`)「はははつまり俺に任せておけば万事おk――って、本当に刺さったよ!!」

d(´<_` )「絆創膏なら用意済みだ」

( ´_ゝ`)b「流石だな、弟者」

<;ヽ`∀´>「…………」

ニダーが送る訝しげな視線は無視される。

真面目なのか不真面目なのか、やる気があるのか無いのか。
判断出来ない不思議空間に、現実主義の彼はあまりにも無力であった。



95: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:57:40.01 ID:xg28za3k0
( ´_ゝ`)「……さて、結局は俺に任せてくれよって感じなんだけど」

小さな騒ぎが終わりを告げた頃、兄者は腕に包帯を巻きつつ言った。
血に塗れた白衣を纏う姿は、マッドサイエンティストと見間違うほど怪し過ぎる。

( ´_ゝ`)「デフラグさんは別の作業してるし、俺としてはそれに集中させてやりたい。
     あとEWをイジってみたいってのもあるが」

*(‘‘)*「むしろそれが大部分を占めてる気がするんですけど」

( ´_ゝ`)「気のせいさ、気のせい」

*(‘‘)*「じゃあ、いそいそと工具や機械を揃え始めてるのも気のせいですか?
    『もう逃がさないよ』的な空気を感じるのも気のせいだと?」

( ´_ゝ`)「木の精さ、木野聖」

(´<_` )「誰だよ」

( ´_ゝ`)b「OK、ナイスブラザー」

HAHAHA、と笑い合う双子の兄弟。
片方の頭がおかしいことは周知の事実であったが、どうやらもう片方の頭も微妙にネジが飛んでいるらしい。



99: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 21:59:47.94 ID:xg28za3k0
<ヽ`∀´>「……本当に逃すつもりがないみたいニダ」

( ´_ゝ`)「異獣を倒したいんだろ? だったら強くなるのに躊躇はいらないはずだ。
     大丈夫。 悪いようにはしないさ」

*(‘‘)*「(頭が)悪いヤツが言っても説得力がない気もしますが。
     下手すりゃ襲われそうで恐ろしいですよ」

( ´_ゝ`)「ふふ、残念だがロリに興味はないのでね」

*(;‘‘)*「んなっ!?」

(*´_ゝ`)「俺が愛するは至高の魔法少女シリーズ……なのは三期が酷いことになっていても俺は諦めないっ!」

*(‘‘)*「え? 魔法……少女?」

( ´_ゝ`)「何だ、興味あんのか? だったらDVD貸してもいいけど」

兄者の白衣の内ポケットから、何故か内容出来る量を軽く越える数のグッズが溢れ出す。
DVDを初めとして、ステッキやら鞭やらヨーヨーやら、アンタ何処に隠しているのかと。
周囲は慣れたものなのか一瞥さえもしないが、ニダーは完全に引いている。

と、その内の一つに、ヘリカルの目が止まった。

*(;‘‘)*「ちょ、ちょっと見せてください」

足元に転がったDVD。
どうやら、ヘリカルの興味を引く内容らしい。



104: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 22:02:14.11 ID:xg28za3k0
タイトルは『魔王少女 グランドーラー』。
ある日、偶然にも超強力な力を得た少女が欲望の赴くままに世界を蹂躙する、というストーリーだ。
世界各国の軍隊を相手に、自身が生み出した魔物を引き連れて戦争するシーンは鳥肌ものらしい。

ちなみにこのDVDには、
第一話『小学校なんざクソ喰らえ』 第二話『ファーストバトル・奇跡の犠牲者三千名』
第三話『まずはこの国を頂きます』 DVDおまけ特典『上手な侵略の仕方講座Part1』 が収録されているらしい。

*(*‘‘)*「……おぉ」

(´<_`;)(感嘆しちゃったよ。
     やっぱり機械世界にないモノって新鮮なのかなぁ)

(*´_ゝ`)「御目が高いな、ヘリカルちゃん。 それは最近話題の虐殺系魔法少女だ。
     『人間どもが! 我がマジカルるんるんステッキの糧となれ!』で戦いが始まるのが特徴でな。
     そのステッキがまた凄くて凄くて――」

*(*‘‘)*「あ、やっぱりこういう系はあれですか? 『生かさず殺さずやっぱり殺す』みたいな」

(*´_ゝ`)「おぉ解ってるジャマイカ。 『搾り尽くしてからが本番』みたいな」

(´<_` )「……えー」

先ほどとは打って変わって意気投合する兄者とヘリカル。
奇跡的にも趣向が同一であったらしい。
ニダーや弟者には理解不能な言葉の群れを、マシンガンの応酬のようにぶつけ合う。

<;ヽ`∀´>「ヘリカル……まさかそんな趣味を持ってるなんて知らなかったニダ」

(´<_` )「人って意外と見かけによるんだよ、これが」



109: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 22:04:26.66 ID:xg28za3k0
( ´_ゝ`)「で、これで三対一なわけだが」

(´<_` )「なんか色々と間違ってる気がするのも気のせいかな」

*(*‘‘)*「気のせい気のせい」

<;ヽ`∀´>「…………」

何やら不穏な空気を感じ取ったのか、ニダーは己の武器を抱えて後ずさる。

(*´_ゝ`)「ヘリカルちゃんは俺に全て任せてくれるよねー?」

*(*‘‘)*「もちろんなのです! あんなことやこんなことして下さい!」

(´<_` )(そろそろ通報しなきゃならんかなぁ)

(*´_ゝ`)「というわけで、ニダーさんのも俺がすぺしゃりーに改造してあげるよ。
     なんかもう同志が現れてテンション上がっちゃってるんで、結果が凄いことになるって保証するから」

<;ヽ`∀´>「い、いや、全力で遠慮しとくニダ……って、扉の鍵を閉めるのはどうしてニカ?」

*(*‘‘)*「まぁまぁまぁ」

(*´_ゝ`)「まぁまぁまぁ」

じりじりと詰め寄る二人に、嫌な予感を覚えない者などいるわけもなく。
ニダーもまた、怯える兎のように身を震わせて逃げようとする。



113: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 22:06:46.50 ID:xg28za3k0
(*´_ゝ`)「逃がすかっ」

兄者が高らかに指を鳴らす。
次の瞬間、我関せずを貫いていたはずの他の技術者達が一斉に身を翻した。
狂気さえも感じさせる獰猛な視線の群れが、逃げだそうとするニダーを捉える。

(´<_`;)「いつの間に統率を――!?」

<;ヽ`∀´>「ちょ、お前らやめ……!!」

まるでゾンビのように絡みついていく男達。
人並み以上に身体を鍛えているニダーといえど、その数と重さには為す術もなく。

「「捕縛ー!」」

(*´_ゝ`)「おまいらよぉくやった! 後で女子更衣室盗撮した写真売ってやるからな!」

「「いえっさー!」」

<;ヽ`∀´>「お前達は機械世界の人間だろうが! 連合軍の誇りは何処に置いてきたニカ!?」

「いやぁ、死ぬかもしれないっていう極限状態を柔軟に回避するために仕方なく――」

<;ヽ`∀´>「これが噂のFC病!? 最悪ニダ!!」

この後、敢え無く兄者の手に渡ったニダーのEWは、『超絶魔改造』などという強化を受けることとなる。
兄者とヘリカルの常軌を逸したアイデアが盛り込まれたそれは、後日の戦場にて御披露目されるだろう。



116: ◆BYUt189CYA :2007/11/03(土) 22:08:25.13 ID:xg28za3k0
<;ヽ`∀´>「…………」

(´<_` )「いやぁ、それにしても兄者の調子が戻ってくれて良かった良かった」

<;ヽ`∀´>「出来れば次の戦いが終わるまで戻ってほしくなかったニダ……」

(*´_ゝ`)「これ取っ払ってみたらどうよwwwwww」

*(*‘‘)*「いやんそれ大事なパーツですよwwwwww」

二人が繰り広げる地獄のような光景を、ニダーは顔面蒼白で傍観することしか出来ないでいる。
そんな彼に反し、弟者の表情は意外にも明るいものであった。

(´<_` )「まぁ、そんな心配することはないさ。 きっと満足のいく結果が生まれるはずだ」

<;ヽ`∀´>「……アレを見ておきながら何故解るニカ?」

だって、と言い

(´<_` )「俺の兄だもん」

と、弟者はまったく根拠のない事実を自慢げに、そして胸を張って言い放った。



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