( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

736: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:44:05.66 ID:TNojT3sl0
(#^Д^)「秩序守護者の協力を得たのは知っているだろう?
      既に我々は魔力の知識を得ている……!」

( ・∀・)「だが、その程度でウェポンを使う私を超えたと思わんことだ」

弾き返し、数歩の距離をとる。
魔力を備えているのは知っていた。
FC襲撃時に、同じように武器同士をぶつけたことがあったからだ。

だが、違和感はそれではない。

もっと根本的な、何かが間違えているような――

(#^Д^)「いい動き方だ。 運動が苦手だった頃とは見違えた」

( ・∀・)「苦手とは克服されるために在るのだよ?」

とはいえ、あまり長時間の戦闘は厳しい。
運動神経云々ではなく、年齢による身体の老朽が始まっているからだ。
三十路前で元気に跳ね回れる人間は、運動を専門にやってきたアスリートくらいだ。

( ・∀・)(まぁ、相手にも言えることなのだが――)

望みは薄いか、と思う。
会社の経営の合間に鍛えていた自分と違い、プギャーはまさに運動することが仕事だったはず。
その差はおそらく、考える以上に大きなモノとして出てくるだろう。

時間を掛ければ掛けるほど、より多大に。



745: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:45:13.87 ID:TNojT3sl0
( ^Д^)「本来なら長引かせる策をとりたいところなのだが……」

( ・∀・)「何……?」

( ^Д^)「この戦いは俺達のためだけに用意された戦いではない。
     さっさと終わらせ、生き残った方が元の戦場に戻るべきだ」

( ・∀・)「……では、何故今というタイミングで?」

( ^Д^)「この戦いが我々の勝利に終われば、おそらく世界は激変するだろう。
     既に四つの世界が交わっていることは知っているな?
     世界交差が完了している現状、もうそれが止まることはない」

つまり

( ^Д^)「これから歴史が変わる。
     四世界の住人と文化と常識が交わるんだ。
     だとすればお前も、そして俺も大きく影響されるだろう」

( ・∀・)「ふむ」

確かにそうだ。
彼の言う通りのことが起きるとするならば、ビジネスの相手が三倍に増えるということ。
誰もがチャンスだと思い、それぞれ奔走することになるはず。



759: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:46:05.63 ID:TNojT3sl0
文化は数年で形成されるものではない。

四世界がこれからどうなっていくか。
そしてどのような形に落ち着くのか。
モララー達が、それを生きて見届ける確率は低いかもしれない。
つまり逆を言えば、それまで激動の日々が過ぎる可能性が高く――

( ^Д^)「この機を逃せば、もう俺達は出会うこともなくなる」

( ・∀・)「……だから今なのか」

( ^Д^)「互いに置いていきたくない問題だろう?」

( ・∀・)「ある意味、ね」

言いながら、モララーは敵の分析を続ける。

あの時、手に感じた違和感を拭うことが出来ない。
剣の形状におかしい部分はなく、ただ魔力が纏われていることが解っている。

だが、それだけであるはずがない。

この戦いはプギャーにとって積年の恨みを晴らすための儀式だ。
それに臨む彼が切り札を持っている、という考えに至るのは当然である。



770: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:47:06.70 ID:TNojT3sl0
( ・∀・)(問題は、その正体が解らないということか)

モララーをただ殺したいのであれば銃器で武装すればよかった。

だというのに剣を以って近接戦闘を挑んでくるということは
それほど実力で負けさせたいのか、自分の手で殺してしまいたいのか。

どちらにせよ、プギャーには隠している手札がある。

( ^Д^)「……考えていても終わらんぞ!」

痺れを切らしたプギャーが駆けた。
両手で持った剣を振りかぶり、こちらに向かって愚直に――

( ・∀・)(――いや)

違う。

この男は激情を見せながらも、確固たる冷静さを持ち合せる男だ。
自分という曲者を前にしながら無謀に攻撃するわけがない。



776: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:48:06.94 ID:TNojT3sl0
( ・∀・)(おそらく、ここで来る――!)

( ^Д^)「おおおぉぉぉっ!!」

( ・∀・)「!?」

剣撃と防御がぶつかり、甲高い金属音を打ち鳴らした次の瞬間、
モララーは信じられないものを見せつけられる。


その寸隙こそ、プギャーにとっては待ちかねた好機であった。


( ^Д^)「その身に刻め……我が恨みを!!」

(  ∀ )「がっ!?」


直後、全ての動作を遅らせてしまったモララーの胸部が、斜めに深く切り裂かれた。



786: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:49:12.63 ID:TNojT3sl0
その時、全ての条件が重なった。


1.主が指定範囲内に存在しない。
2.主の命の危機。


以上の条件が重なった場合
何をおいても駆けつけるよう、己に命じていた。
戦闘システムより、汎用学習システムよりも重大な最重要項目。


――我が主の救援。


設定していた機能が息を吹き返し、
生まれた機械の鼓動が、凍結されていたはずのシステムを呼び覚ます。


深く重い音が、順次解放されていく。


「――――…………」



796: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:50:18.17 ID:TNojT3sl0
――EMERGENCY PROGRAM起動。

メインジェネレーター点火。

起動可能システム確認。
各ファンクションカリキュレーション――各部異常なし。
プログラムチェック――……エラー確認、制御プログラムに一部欠損。

コネクト――プログラム補正要請――……並列処理開始。

流形稼働体浸透固着。
擬似Mプログラム起動――セッティング完了。

最終起動チェック――良好。

全関節ロック解除――完了。

保存データ読み込み――……不能。該当無し。

初期モードへ切り替え。

初期優先目標『敵対勢力殲滅』――否定。
特殊状況における最優先目標『主の救援』――肯定。



……主?



808: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:51:19.97 ID:TNojT3sl0
該当するデータはない。
そもそも格納されている保存領域に何も残されていなかった。

ということは、己はおそらく新しく作られた個体なのだろう。
これから主を探し出し――wwヘ√レvv――


――違う。


矛盾がある。
強制再起動の条件は『主』という存在が深く関わっているはず。
だとするならば、自分は一体――


川 -川「――行動すべきです」

誰かが、いつの間にかいた。
部屋にしては小さい空間の入口に、女が立っている。

「……貴女は?」

川 -川「御気にならずに。
     それよりも、貴女の主が待っています」



818: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:52:55.61 ID:TNojT3sl0
「主……私の主は誰ですか?」

川 -川「行きなさい。 今ならまだ間に合います」

問答無用の圧に、危険なものが感じ取れた。
無表情に見据える視線が『急げ』と言っているようだった。

「解りました。 ですが、ならば貴女は何をしているのです?
 危険だと、間に合うのだと解っているのならば――」

川 -川「貴女の役目だから、です。
     私には私の役目がある。 これは貴女の役目です。
     本来なら無視していてもよかったのですが……生憎、私は知ってしまっているので」

ベッドから降り、機関や装備の点検していると、そんな気になる台詞が聞こえた。

「知って……?」

川 -川「私は知っています。 主を失うという悲しみを。
     そして埋めようのない穴が出来てしまうことを。
     貴女も私と同じ……機械でありながら『感情』を持ち得る人形なのだから」

「…………」



828: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:54:12.81 ID:TNojT3sl0
川 -川「行きなさい。 待っている人がいます」

「……ありがとう」

暗い空間から金属同士が擦れる音が響いた直後、一陣の風がテントから飛び出した。

着地と同時に跳躍し、美しい金髪を揺らすのは、
騎士のような装甲で身を包んだ格好の人形だ。


爪゚ -゚)「まだ見ぬ我が主よ――」


右手には自身の身長を遥かに凌駕する長さの、ランスのような機武装。
背には明らかに翼でありながら、しかし翼としての機能を持たない不可思議な装備。

身に纏う鎧も相俟り、さながら竜騎士のような外見を得た彼女は
飛竜の如く、まさに風となって駆ける。


爪゚ -゚)「――私が、必ずや……!」



838: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:55:21.20 ID:TNojT3sl0
一体、何が起きたのか解らなかった。

プギャーの剣をロステックの柄で受け止めた瞬間、
目にも止まらぬ速度で斬り飛ばされていた。

(;・∀・)「ぐ、ぬぅ……!」

( ^Д^)「お前のそのような姿を見るのは初めてだな。
      愉快だ」

(;・∀・)「何が……起きた……?」

( ^Д^)「気付いていたとは思うが、この剣には特殊な魔法的処置が施されている」

見た限りでは普通の剣だが
プギャーはそれを誇らしげに一度振った。

( ^Д^)「剣の名は『IDブレード』と言ってな。
      まぁ、この世界の技術と魔力が生んだ、いわば『不滅世界式魔法』の産物だ」

(;・∀・)「ID、ブレード?」

IDとは本人であることを証明できることの出来るカード、または書類のことを言う。
インターネット上などでは識別用文字列の意味で使われることが多いが
実質の意味では前者の方が正しい。

だが、戦いの場では意味が通らない。
おそらくイニシャル的な意味を持っているのだろう。



847: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:56:20.73 ID:TNojT3sl0
( ・∀・)(思い出せ……私は今、何故切られた……?)

刃と柄がぶつかった。
甲高い音と火花が散った。
弾き飛ばし、距離を取ろうとした。
切られていた。

後半部分に、おそらく何かが抜けている。

モララーが攻撃を避けずに防御したのは、その後のことを考えて、だ。
受け止めた攻撃を押し返すことにより隙を作る。
相手は、その押された衝撃で重心が崩れ――

( ・∀・)「……衝撃?」

自分で言い、ようやく合点がいった。
先ほどの一連の流れの中で、すっぽりと抜け落ちていたのは『衝撃』。
モララーに押し返されたはずのプギャーは、しかしその衝撃を無視して斬りかかってきたのだ。

いや、それだけでは説明出来ない部分がある。
信じ難いことだが、もしかしたら奴は――



856: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:57:24.98 ID:TNojT3sl0
( ^Д^)「――Impact Delay」

( ・∀・)「Impact? それがIDの語源かね?
     『衝撃を遅らせる』という意味に近いようだが……」

ふむ、と考え

( ・∀・)「実際のところは少し違うはずだ。
     衝撃をディレイさせるだけなら、後の斬撃が早くなるわけがない」

( ^Д^)「どうやら理解したようだな。
     遅らせる、というのは客観的に見た場合のイメージさ。
     本来の用途は『衝撃の吸収と放出』……刃に伝わる全ての衝撃が意のままに操れる」

攻撃時、相手が防御をすれば、その時に発生する衝撃を刃に吸収、
その直後にジェット噴射の要領で衝撃を開放し、斬撃の速度を爆発的に向上させる。
これは防御の時にも同じことが言えるだろう。

つまりあの刃に触れるということは、敵の高速カウンターの引き金を引く、ということだ。

( ^Д^)「世界政府の技術と魔法が生んだ究極の迎撃兵装。
     それがIDブレード。 お前を殺す刃の全容だ」

( ・∀・)(確かに……厄介だな)

傷口から血が流れ、徐々に力が抜けていくのを自覚しながら思う。
受動的なコンセプトだが、だからこそ型にハマった時の効果は絶大だ。
しかも条件がハッキリしている以上、こちらからの攻撃、そして防御という選択肢が奪われてしまった。



862: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 22:59:05.45 ID:TNojT3sl0
( ^Д^)「どうだ? またあの時のように拳銃を持ち出すか?」

( ・∀・)「…………」

確かに、これに対抗するならば遠距離攻撃が一番だろう。
たとえ剣で銃弾を弾かれた――そんな芸当が出来る人間はほとんどいないが――としても
接近さえさせなければ、その究極のカウンターなどという攻撃を受けることはない。

( ・∀・)(だが、それでいいのか……?)

拳銃に込められた弾の一つで決しても構わない決着なのか。

( ・∀・)(変わったな。 私も。
     あの時は迷わず銃殺しようと思っていたのに……)

思えば、何故か外れた銃弾が今へ繋がっていたのかもしれない。
あの時から既に、自分の中で何かが変わっていたのかもしれない。

( ・∀・)「…………」

( ^Д^)「……何だと?」

プギャーが剣を構える眼前で、モララーは予想外の行動をとった。

( ・∀・)「――――」

何かを小さく呟きながら、モララーは2nd−W『ロステック』を指輪に戻してしまったのだ。



872: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:00:17.30 ID:TNojT3sl0
( ^Д^)「……何の、つもりだ?」

( ・∀・)「見て解らないかね?」

( ^Д^)「挑発のつもりか。
      俺相手では武器を使うまでもない、と?」

( ・∀・)「受け取り方は万人次第だよ」

( ^Д^)「ふン……随分と余裕だな。 その傷も浅くはないだろうに」

( ・∀・)「おや、これで突っ込んでこないとは」

( ^Д^)「最近は色々と頭を悩ませることが多くてな。
      ただ力任せに突っ込むだけでは何も得られない、と気付いたのさ。
      異獣との戦いを通じて、色々と学習させてもらった」

しかし、と言い

(#^Д^)「――貴様に対しては別だがな!!」

突如として激昂の表情を浮かべ、文字通り突っ込んでくるプギャー。
この行動を見たモララーは、やはり根元は変わってないのだな、と判断した。



879: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:01:41.77 ID:TNojT3sl0
(#^Д^)「悪いがお前の挑発に黙っている程、お前に対する感情は冷たくない!」

ああ言ってはいるが、勝てる自信があるからこその疾駆だろう。
こちらに迎撃手段がない以上、攻めた者勝ちであることは確かだ。


――そうだ、それでいい。


元々からモララーは身体や力で戦うような男ではない。
年齢という理由あるが、何より戦いを専門にして生きていない。
正当なルールの下で戦ってしまえば、おそらくブーンにすら圧倒されるだろう。

故に彼は正面から戦わない。
策を以って、奇襲を以って、相手と自分の差を埋める。
彼が弱者に見えないのは単純に頭が良いからである。

言葉や行動で挑発し
姿勢や表情で弱みを隠し
知識として蓄えられた技術で戦うのだ。

実際、プギャーと本気でタイマン勝負すれば、確実に負けるのはモララーである。

そもそも身体や筋肉の質からして違う。
思考を戦闘特化させることの出来るプギャーからすれば
モララーの動きは素人に毛が生えた程度のモノに映るだろう。

それを、モララーは最初から理解していた。



892: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:03:12.63 ID:TNojT3sl0
(#^Д^)「おおおおおっ!!」

( ・∀・)「――!!」

計算通り。
タイミングも理想的。
モララーにとって予想通りの軌道で剣撃が迫り、

(#^Д^)「!?」

プギャーにとって予想外の防御が為された。

(#^Д^)(こいつ、指輪で――!?)

まさに一瞬という時の中、プギャーは原因を見る。
モララーが構えた拳に剣がぶつかっているのだが、その指にはめられた指輪が刃を受け止めていた。

あのギコのグラニードを受け止めた時と同じである。
魔力を備えている指輪ならば、同じ魔力攻撃を防ぐことが出来る。
受け止められるかは動体視力と戦闘勘の度合次第だった。

(#^Д^)(だが、その程度で止めたと思うなよ!)

IDブレード起動。
受け止められた『衝撃』を刃の中に吸収。
この時点で、衝撃を無くしたプギャーは自由に動けるようになっている。

(#^Д^)「これで――!!」



901: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:04:42.18 ID:TNojT3sl0
あとは相手が勘づく前に一撃を――

(;^Д^)「ッぐ!?」

思わぬ痛みが走る。
感じた脳髄の示す位置は腹部だった。

( ・∀・)「――知っているかね?」

それはモララーの放った右膝で、

( ・∀・)「しっかりと準備しておけば、四肢の攻撃こそが最速なのだよ」

余った腕からブローが放たれた。
続いて、たたみかけるような連打が開始される。

(;^Д^)「ぐぅぅ!!」

予想外の出来事にバランスが崩れる。
それを見逃さないモララーが、更に前へ踏み出して追い討ちを仕掛けた。
胸の傷などまるで無いかのような流麗さで、的確に拳打を放つ。

( ・∀・)「これで終わりにしよう――!」

攻撃の嵐が止んだと同時。
モララーの足が一歩引かれ、指輪をはめた方の腕を大きく引き絞った。



908: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:06:22.97 ID:TNojT3sl0
(;^Д^)(急所狙いのストレートか!)

流石のプギャーでも、この状態で一撃をもらえば危険だった。
しかしそれをさせないための究極的な迎撃手段を、彼は右手に握っている。

(#^Д^)(あの大振りの攻撃をIDブレードで受け止め、
      今度こそ致死性のカウンターを叩き込む……!!)

起死回生。
願い、盾とするように構えられた剣に、
モララーの拳――つまり装着された指輪が接触し

(#^Д^)「ここで――!!」

( ・∀・)「残念」


(; Д )「なっ……っぐぁぁぁぁぁああああああ!!?」


仕掛けようと前へ出た途端、何故か、プギャーの身が真逆方向へと吹き飛ばされた。



912: ◆BYUt189CYA :2008/02/20(水) 23:08:05.14 ID:TNojT3sl0
突如、視界を白に染められてしまう。
何が起こったのか解らない。

知覚出来たのは、全身に激痛が走り、その自由を完全に奪われてしまったことだけ。
本人に知る由もないが、これは客観的に見れば容易く説明出来る現象だった。

つまり究極のカウンターが発動する直前、プギャーの身体が突然生まれた『稲妻』に呑みこまれたのだ。

( ・∀・)「…………」

雷の出処はモララーの拳だ。
放出し終わった稲妻の残滓を、ばちばち、と音立てて散らしている。
その光景を、プギャーは背中から倒れながら見ていた。

(;^Д^)「ば、か……っな……!?」

こんな情報は聞いていない。
ウェポンとは、指輪から各々の形に変形することで力を発揮する武器。
決して指輪のままで力を生むことは出来ないはず――

( ・∀・)「一つ君に教えてあげよう」

仰向けで倒れ、未だ痺れに苛まれているプギャーを見下し
モララーは当然のことのように説明を続ける。

( ・∀・)「ウェポンとは決まった形状になることで能力を発揮する。
     例えば1st−Wならば剣、3rd−Wなら鎌、といった感じでね」

知っている。
だが、理由になっていない。



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