( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

255: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:27:37.47 ID:NP7tvWF90
('、`*川「えー、ゴホン! 
    人目もはばからずストロベるのは御勝手だけど、そろそろお時間よ?」

ノハ#;゚  ゚)「ストロ……?」

('、`*川「甘酸っぱいってことよ。
     まったく、私の前にでイチャつくなんて命知らずも良いとこね」

(;゚д゚ )「……そ、そういえばペニサスの周りで浮いた話を聞いたことがないな。
     こういう時に聞くのも何だが、心に想う人などいるのか?」

( 、 *川「…………」

ペニサスが目を俯かせて黙り込んだ。
今までののん気な空気が氷点下まで落ち、違和感にミルナは首をかしげた。
しかしそれも一瞬のことで、ふと彼女を見ればいつもの表情。

いや、よく見れば妙に頬が赤く――


('、`*川「――私はミルナ君が好きだなぁ」


ノハ#;゚  ゚)「「っ!!?」」(;゚д゚ )



266: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:29:05.41 ID:NP7tvWF90
衝撃発言にミルナが一歩引いた。
追うようにペニサスは足を踏み出し、

('、`*川「真面目で、男らしくて、一途で、ゴツいけど顔も悪くないし、英雄の中でもそれなりの地位にいるしぃ?
     よく考えたら貴方って凄い良い男なんだと思うんだぁ」

ノハ#゚  ゚)「…………」

(;゚д゚ )「なんということだ……」

('、`*川「ほらぁ、業名の儀式の時だって、
     暗闇の中で私を(拳で)触ったり(技で)押し倒したりして、色んなモノ(汗や血)を出したり出させたりさぁ。
     最後はミルナ君の凄いアレ(八極拳風体当たり)が私をズッキューン(内臓損傷)って!」

(;゚д゚ )「ま、紛らわしい言い方を……」


ノハ#゚  ゚)「…………」


(;゚д゚ )「待てヒート! 誤解が――ぐぉっ!? ブロスティークで背中を突くな!!」



282: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:30:27.60 ID:NP7tvWF90
周囲にいる英雄兵達が生暖かい視線を送ってくる中、
ミルナは二人の女性によって精神的にも身体的にも追い詰められていく。
そのテの性癖を持つ者ならば大興奮だろうが、あいにく彼はつまらないほど正常であった。

そして無言で刺突されるミルナを楽しげに見ていたペニサスは、

('、`*川「はいはい、遊びは終わりよー」

(;゚д゚ )「誰のせいでこんなことに……!!」

抗議の声は無視される。
周りから、は、という声。
連鎖し、皆が可笑しそうに笑みを浮かべた。

('、`*川「とまぁ、こんな感じだけどリラックス出来たかしら?」

ノハ#゚  ゚)「ペニサス……ここにいるのは全員英雄だよ?
     こんな大きな戦いを前に興奮することはあっても、緊張はあまりしないと思う」

('、`*川「あ」

(;゚д゚ )(刺され損か、俺は……)

言いながら背中から血を流すミルナ。
しかし流石に英雄だけあってかダメージはないようだ。
傍から見れば異常な光景だが、英雄という人種柄か、その程度は怪我の範疇にすら入らないのだ。



289: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:31:38.47 ID:NP7tvWF90
('、`*川「んじゃ、テンションも上がったことだし。
     あのデカい獣を止め――いえ、あわよくば倒しちゃいましょう」

( ゚д゚ )「そう簡単には言うがな……力押しで何とかなる相手でもないぞ」

('、`*川「力押しなんて前時代的なことはしないわよ。
     いつの時代も戦いには知恵がいるってね」

(;゚д゚ )(逆にそれが心配だ……)

ウインクするペニサスの表情に、ミルナは背を冷たい汗が流れるのを感じていた。



293: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:32:41.72 ID:NP7tvWF90
数分後。

そこには、ペニサスの提案を実行に移そうとする面々がいるわけだが、
やはりミルナは最後まで首を捻っていた。

(;゚д゚ )「……本気でこれをやるつもりか」

('、`*川「大丈夫。 成功すれば私の言った通りになるわ」

ノハ#;゚  ゚)「それ逆じゃないの……?」

三人は各々の武器を構えて立っていた。
ミルナを真ん中に、一歩引いた形で左にペニサス、右にヒートがいる。

三角の形をとる陣形は、まるでミルナを盾とするような状態だ。

額に汗が浮いているのをミルナは自覚していた。
暑いからではなく、ペニサスの作戦の無茶苦茶さによる不安からだ。

(;゚д゚ )(しかし本当に突拍子もないことを考えつくものだ。
     そして更に恐るべきは、彼女のカリスマ性……)



303: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:34:16.19 ID:NP7tvWF90
ペニサスの発案した作戦は、正直に言って無茶も良いところであった。

掻い摘んで言えば、彼女自身とヒートの攻撃力に頼った特攻である。
前提となる二人は確かに強いとは思うが、他の兵達が納得するかは別の問題だった。

しかし、話は滞りなく決着した。

これもペニサスの人柄の恩威だろうか。
最初こそ堅実なミルナは『危険ではないか』と思っていたのだが、
ふと気付けば『大丈夫だろう』と何となく頷いている自分がいた。

根拠も何もないが、彼女が言うならきっと大丈夫だろう、という空気が確かに在った気がする。
不思議なものだ、と己の中で結論したミルナは、ペニサスの言葉を思い出す。

( ゚д゚ )(……作戦の要は俺、か。
    俺のような若輩者に任せるとは……いや――)

それだけ信じてくれているのかもしれない、と。
ふと浮かんだ考えに、ミルナは苦笑した。



319: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:37:15.78 ID:NP7tvWF90
( ゚д゚ )(都合の良い妄想だな。
     だが、信じてみたいと思う自分もいる。
     本当に不思議だ……これは俺が変わったせいなのか、それとも……)

ノハ#゚  ゚)「ミルナ?」

( ゚д゚ )「……ん、問題ない。 いつでもいいぞ。
    俺の拳に賭けて、お前達を絶対に送り出してみせる」

('、`*川「頼もしいわね。 んじゃ、そろそろ実行するわよ。
     天賦の才を持つ英雄三人による前代未聞のミッション……成功させましょ?」

言った時、地響きが更に大きくなった。
ケーニッヒ・フェンリルが徐々に近付いてきている。

ミルナは自分の両拳を握ったり開いたりしながら、有効射程範囲を見定めていた。
出来れば最大まで引き付けたいところだが、やり過ぎてもタイミングが合わないだろう。

遠くもなく、近くもない絶好の距離を模索していく。



324: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:39:08.52 ID:NP7tvWF90
果たして絶好の距離は存在し、そして見定めることが出来た。

思うと同時にミルナが強く頷く。
すると、背後に動きが発生した。

ノハ#゚  ゚)「いくよっ!!」

('、`*川「ほいっ」

二人が背後で跳ねたのだ。

跳躍というよりも、ステップに近い動きだ。
瞬発的に放たれた身体を、二人は同じタイミングで背を曲げて丸める。

前へ一回転。

ミルナの肩の少し上を跳んだ二人は、重力に従って身を落とす。
その時には、既に尻と足を地面に向けている状態だ。



328: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:40:13.25 ID:NP7tvWF90
(#゚д゚ )「加減はしない……歯を食いしばれ!!」

二人を迎える動きが一つ。
ミルナだ。

両拳を握り締め、左足を一歩引き、両肘を曲げて背後へ抜く。

構えは打突だ。
しかも両方の。

機を同じくして、跳躍していた二人がミルナの前に落ちようとする。
次の瞬間、

(#゚д゚ )「――っ!!」

身を前に押し出しながら、ミルナが両拳を前方へ向けて放った。

激突の感触はすぐに来た。
しかし、当たったのは敵ではない。

丁度、視界の両脇に落ちてきたペニサスとヒートの揃えられた両足裏だった。



337: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:42:33.07 ID:NP7tvWF90
(#゚д゚ )「っであああああッ!!」

硬い感触を拳の表面に得ながら、ぶち抜く。


身体を前に倒す勢い。

歯を噛んで得る力み。

強靭な腰の踏ん張り。


強力な打撃を生み出す一連の動作を完璧にこなした。
もし英雄神――シャーミンが傍で見ていれば、感嘆の息を吐いただろう。
それほど、彼の打突のフォームは完成の域に近付いていた。

拳を足裏に当てられたヒートとペニサスが、砲弾の如く『発射』されていった。

送り出したミルナは、額の汗を拭い、

( ゚д゚ )「……ただ耐え、護るだけだった俺の拳も随分と贅沢になったものだ」

舞い上がる砂煙に目を細めながらコメント。
幾度となく傷つき、しかしその分だけ障害を破壊してきた拳を見て、自嘲気味な笑みを浮かべた。

( ゚д゚ )「誰かを信じて送り出す、か……悪くはないな」

そして、己の拳を映すに目は――



344: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:44:37.29 ID:NP7tvWF90
ノハ#゚  ゚)「……!!」

ミルナの拳によって放たれた二人は、己を弾丸に見立てて真っ直ぐに飛ぶ。
狙いは言うまでもなくケーニッヒ・フェンリルだ。

風に乗るように身体を伸ばし、回転すら掛けながら、一気に。

ヒートは黒剣ブロスティークを。
ペニサスは鍛え上げた両脚を。

誰にも負けない、と自信を持って言える技術を武器に、二人は宙を貫いた。

発射から激突まで僅か三秒。
その短い間に二人は、アイコンタクトで意志を交わしている。

('、`*川(んじゃあ、私は左足。 貴女は右足。
     片方だけ崩せればいいから、そっちは寝てても良いわよ?)

意図が伝わったのか、ヒートの目が微かに鋭くなった。

ノハ#゚  ゚)(……それはこっちの台詞だ!
      たとえ英雄としての先輩だろうとも、戦いにおいて遠慮する理由にはならない……!)

この期に及んで対抗心を剥き出しにする二人。
ペニサスは口端に小さな笑みを、ヒートは貫くような視線を前へと向ける。
互いの力量を理解しているからこその競い合いだ。



347: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:45:51.29 ID:NP7tvWF90
瞬轟。

大気に穴を開けながらの突撃は、見た目以上の威力を以って果たされる。

ノハ#゚  ゚)「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

《ッッ!!!?》

弾丸と化した二つの身が、それぞれケーニッヒ・フェンリルの前足に激突した。

完遂するは威力の極み。
速度と力と技術を編み上げ目指すは究極のそれ。
英雄という武神のみが到達出来る、人類の頂点光景。

雷鳴に似た音が二つ轟く。

あまりの威力に、衝撃波と大音が可視化した。
白い霧のような粒子が飛散し、一拍遅れて震動が追う。

まさに攻撃力の桜吹雪だ。



352: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:46:48.18 ID:NP7tvWF90
《――ッ――……ッ!!》

果たして痛覚があるのかは解らないが、ケーニッヒ・フェンリルが息を詰めるような声を発する。
ヒートとペニサスがぶつかる前足を震わせ、しかし体勢は崩さない。
最強生物としてのプライドが、支柱として巨躯を支えているのだろう。


('、`*川「でも――!」

ノハ#゚  ゚)「――欲による蹂躙の上に立つ誇りなんかぁぁぁぁぁぁっ!!!」


押す。
ヒートは押し付けたブロスティークの刃を。
ペニサスはぶつけた右足の踵を。

全身の力を前へと向け、ただひたすらに前進を――!



355: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:47:56.69 ID:NP7tvWF90
我ら英雄。
生きながらにして修羅。
天分と天運に恵まれた天与的存在。

たとえ絶望的な戦いであろうと、その役目は決して変わらない。

勝利を。
栄光を。
生存を。

望む全てを得るために。
英雄は、英雄足らんと吼え続ける。


《グ――ギュォォォォォォォォォォォォオオオオオオ!!!?》


ケーニッヒ・フェンリルが悲鳴を挙げた。
力の入らない両方の前足を折り、上半身をゆっくりと落としていく。

英雄とはいえ、たった二人の人間が巨獣を揺るがす光景は圧倒的だった。



368: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:52:07.17 ID:NP7tvWF90
前足から力が抜けるということは、支えを失う、ということだ。
当然のように重力に従い、首を地面へ落としていくケーニッヒ・フェンリル。

その視線が捉える。

落ちる顎先、待ち構える人影があることを。


( ゚д゚ )「まさかペニサスの言った通りになるとは。
     あのようななりでも、やはり遺伝子レベルまで英雄なのだな」


ミルナ。
二人の英雄を送り出した男が、堂々と拳を構えて立っている。
膝を折り、身を屈め、タイミングを合わせ、

(#゚д゚ )「さぁ――受けるがいいッ!!」

アッパー気味に放たれた拳が、ケーニッヒ・フェンリルの顎先をブチ抜いた。
落ちてくる勢いと、打ち上げる力が見事に一致し、深い大衝撃を生み出す。
が、と苦痛の声を挙げた巨獣は、思わず目を瞑って震えを起こす。

(#゚д゚ )「今だ! 全員突撃しろ!!」

ミルナの背中を追い抜かしながら、様々な英雄が走り込む。
英雄の獣狩りは、これからが本番であった。



379: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:53:41.31 ID:NP7tvWF90
本陣まで二〇〇メートルを切る。

目を凝らせば『龍砲』の小さく見える距離だ。
ケーニッヒ・フェンリルの大きさを考えれば、ここが防衛可能なギリギリのラインだと言える。
出来る限り時を稼ぎ、ハインリッヒへバトンタッチしなければならない。


遠くに光が見える。

皆がまだ、粘り強く抗っている証拠だ。


遠くから音が来る。

皆がまだ、護れと叫んでいる証拠だ。


そして声が聞こえる。

雄叫びと、獣の方向が混じる混沌とした声の群れだ。


それら全てが、誰もが希望を信じて待っている証拠である。



387: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:54:44.44 ID:NP7tvWF90
川 ゚ -゚)「…………」

人が立っている。
黒いコートを羽織るクーだ。
ハードポイントに装甲を装着しているが、いくつかは壊れてボロボロになっている。
しかし指輪をはめている方の手は、傷だらけでありながらも硬く握られていた。

( ^ω^)「…………」

隣にはブーンもいた。
服はクーと同じように装甲などが崩れ、無いに等しい。
指輪をはめている方の手は、またクーと同じように握り締められている。

二人は並んで立っていた。
手が触れそうなほどに近い。
しかし視線を絡めることなく、ただ前だけを見ている。

敵がいた。
おそろしく巨大な敵だ。

地を揺らしながら、ゆっくりと向かってくる『絶望』そのもの。

戦いの終わりは二つに一つ。
背後に控えている『希望』ハインリッヒが倒されれば、この世界は終焉を迎える。
その前にケーニッヒ・フェンリルを打ち倒せば、この世界は救われる。

未だ本陣から『準備完了』の連絡はない。
本陣に残るオペレータが言うには、ハインが『龍砲』に細工を施している最中らしい。

あとどの程度の時間を稼げば良いのか解らないが、全力を尽くすことには変わりなかった。



396: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:56:12.99 ID:NP7tvWF90
川 ゚ -゚)「内藤」

( ^ω^)「ん? どうしたお?」

川 ゚ -゚)「いや……さっきから黙っているのが気になってな。
     もしかしたら怖がっているのかもしれない、と思っただけだ」

( ^ω^)「……怖いのは昔からだお。
     二年前のあの日を境に、色んな敵や状況と戦ってきたけど
     未だに命を賭けた戦いだと思うと、震えが止まらなくなるんだお」

見えるブーンの左腕。
僅かに震えを見て取ったクーは、申し訳なさそうに眉をハの字に歪める。

川 ゚ -゚)「すまないな……二年も前のことを悔やんでも仕方ないが、
     もしあの時、私が君を巻き込まなければ――」

( ^ω^)「あ、それとこれとは話が違うお。
     むしろそれなら感謝してるお」

川 ゚ -゚)「?」

( ^ω^)「あの時、クーと出会えたことが……なんというか、今の僕にとっての幸いだと思うんだお」



406: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:57:29.48 ID:NP7tvWF90
向けられるは屈託のない笑顔。
心の底から本気で喜んでいる表情だ。

どういうことだ、という問いを含む視線に、ブーンは再び前を見て

( ^ω^)「確かに戦いとか殺し合いとか、未だに恐怖を感じるお。
     でもクーと一緒にいることが出来ると考えれば大丈夫なんだお」

川 ゚ -゚)「…………」

( ^ω^)「だから感謝してるんだお。
     君がいなかったら、きっと僕は強くなれなかったから。
     強くなくても良い世界で、自分の弱さに自己嫌悪しながら生きてたんだと思うお」

川 ゚ -゚)「そんな……内藤は強いじゃないか。
     素質も運もあったと私は思うぞ」

( ^ω^)「それは身体の強さだお? 僕が言ってるのは心の強さだお。
     まだまだ弱いとは思うけど、それでも昔より強くなってるって解るんだお」



411: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:58:16.96 ID:NP7tvWF90
川 ゚ -゚)「様々な敵と戦い、血を流し、緊張することで強く……人としての成長、か」

( ^ω^)「それもあるけど――」

川 ゚ -゚)「む?」

なんだ、と顔を向ければブーンがこちらを見ていた。
彼は頬を少し赤くしながら、言葉を選ぶようにゆっくりと、

(*^ω^)「……く、クーのことが好きだから頑張れたんだお」



川 ゚ -゚)



(;^ω^)(え、何この反応……もしかして地雷踏んだかお……?)

「いいぞいいぞフラれてしまえ小僧め」
「お前もこっち側に戻ってこいよぉ……ウヘヘ」
「さぁ、ネットでエロ画像集める仕事に戻りましょうぜ内藤君」

(;^ω^)「アンタらちょっと黙っててもらえませんかお!?」



422: ◆BYUt189CYA :2008/07/23(水) 20:59:50.86 ID:NP7tvWF90
今までなかなか自分から言うことがなかったのがまずかったか。
もしくは、クーから言うのは良いけど相手から言われると冷めるとか、そんな感じなのだろうか。
女という生物はよく解らない、と誰かが言っていたが果たして――

フルスロットルで嫌な予感を連射し始めるブーン。
それを無表情に見ていたクーがいきなり、は、と目を見開いた。

川;゚ -゚)「……あ、いや、すまん。 嬉しくて言葉を失っていた」

(;^ω^)「なんと……」

こういう肝心なところで意思疎通が出来ないのは、まだまだ自分が未熟な証拠なのだろう。
今度からは積極的になるべきか、などと思案していると、

川 ゚ー゚)「嬉しいよ、ありがとう……そして私も君が好きだ」

( ^ω^)「…………」

川;゚ -゚)「……どうした? 迷惑か?
     ま、まさか自分から軽々しく言う女は君の好みでは――」


(;^ω^) ハッ



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