( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです
- 512: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:03:35.24 ID:wcoHHkfi0
- 倒せるのかすら解らない敵の具体的な攻略法が解った。
兄者の自信に満ち溢れた言葉に、それぞれの戦場の士気が更に上がる。
今まで見えなかった希望の光が、ここにきてようやく見え始めたのだ。
( ´_ゝ`)「さて、あとは肝心の『強力な攻撃』なのだが――」
そこまで言って兄者は口を噤んだ。
言葉には出さなかったが、最大の問題がそこにある。
たとえ方法を見つけたとしても手段が無ければ意味がないのだ。
『龍砲』は使ってしまったし、ハインのウェポンは確かに強力だが火力が足りない。
となると――
『前のハインの時みたく全員で囲んでフルボッコはどうよ?』
(;´_ゝ`)「言い方最悪だな、ジョルジュ」
強大な敵に挑む姿勢としては褒められるものだが、如何せん状況が悪い。
そもそも敵が大き過ぎて近付けないのが実情である。
迂闊に接近して蹴飛ばされたり、挙句の果てに踏まれて圧死するなど笑い話にもならない。
- 518: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:05:14.43 ID:wcoHHkfi0
- 総攻撃は行なうにしても、まずは敵の巨体を何とかすべきである。
その方法も解り、あとは手段を用意するだけなのだが、
『ってか、お前そこ考えてねぇのかよ』
( ´_ゝ`)「すまん。 ぶっちゃけ発見した事実を知らせたくてたまらんかった」
|゚ノ#^∀^)『氏ねばいいのに』
川;゚ -゚)『少し見直したと思えばこれか……』
('、`*川『ねぇねぇこいつを異獣に差しだして、その隙に攻撃するってどう?
少なくとも世界のためだと思うんだけど』
( ´_ゝ`)「綺麗な女の人が怖いこと言ってるの聞くと興奮するよね」
『『っていうか真面目にやってもらえますかね皆様方……!?』』
(;´_ゝ`)「ご、ごめんなさい!!」
必死に戦っている兵達の押し殺した怒りに、兄者は思わず仰け反る。
しかし無いものは無いのだ。
こちらの火力を全てぶつけるのも考えたが、散発的な攻撃が果たして通じるのか。
欲を言えば全ての威力を一点に集中するような方法が一番良いのだが、
こちらの手札は既に使い果たしている。
- 529: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:07:32.86 ID:wcoHHkfi0
- さぁ、どうするか。
戦況を鑑みるに時間も残されていない。
今ある要素を並べ立て、兄者は再び深い思考へ――
『――あーあー、皆、聞こえておるかの?』
その時。
全軍に希望をもたらす声が、通信に割り込んで来た。
川 ゚ -゚)「この声……レインか?」
( ^ω^)「おっおっ、ってことは本陣は大丈夫なのかお!」
地上にいるクーが真っ先に反応した。
本陣にて『龍砲』関係の指揮を執っていた一国の王女だ。
『龍砲』を撃ち終わってからは音沙汰なかった女の声が、クーの耳に入ってくる。
『おぉ、聞こえておるようじゃの。
実はおぬしらに一つ伝えておかねばならぬことがあるのじゃ』
川 ゚ -゚)「伝えておくこと、だと?」
- 537: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:08:39.07 ID:wcoHHkfi0
- 『今、「龍砲」の第二射の用意が完了してな。
もし必要であればいつでも撃てるようにしておる』
言葉に、え、と問い返しの声が続いた。
先の通り、既に『龍砲』は撃ち終わっているはず。
弾丸に使われた力は一つの世界分の魔力で、そう簡単に調達出来るはずがない。
そういった疑問の気配を、レインは敏感に感じ取ったようで、
『どうも良い予感がしなくてのぅ。
一射目を撃ち終わった後、すぐに再発射の準備を始めておったのじゃ。
しかしその様子だと我の判断は正解だったようじゃな?』
『グッドタイミングだ!
もう一度アレが撃てるというなら……!』
兄者の歓喜の声が聞こえるが、
『――だが、調達した魔力の純度が低いのが問題でな。
出来る限り、こちらも善処したのだが……残念ながら一射目よりも威力が落ちるようじゃ』
申し訳なさそうなレインの声は、おそらく本気で対処したからこその色だろう。
それを責めることなど出来ない。
再びのチャンスの土台を得ただけでも僥倖である。
- 546: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:10:58.22 ID:wcoHHkfi0
- 『くそっ、やはり同じ威力は無理か。
それではたとえ正面からの直撃でも、大した効果は得られない……!』
『それも解っておる。
だからこうして我が自ら連絡をよこしたのじゃ。
誰もが知っていて、誰もが忘れている事実の確認のために』
どういうことだ、と問う間もなく、
『しかし本人は既に気付いているようじゃのぅ……ならば我から言う必要もあるまいか』
一息。
『――そうじゃろ? 「最強」ハインリッヒ?』
从 -∀从「……っ」
川;゚ -゚)「ハイン!?」
いつの間にか背後にハインが立っていた。
アゲンストガードを人型に戻し、クーの持つ通信機から飛ぶ声に耳を傾けている。
閉じた目には少し皺が寄っており、何か苦悩するような震えを起こしていた。
- 552: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:13:01.19 ID:wcoHHkfi0
- 『おぬしは既に気付いているはずじゃ。
自分の力と、そして託された希望……その用途と責任を』
从 ゚∀从「何故……解ったんですか?」
『簡単じゃよ。
この戦場の主役はおぬしであり、そして昔から決まっておるからな。
大きな戦いは主役が終わらせるものだ、と』
从 ゚∀从「…………」
『だからおぬしが鍵だと思った。 それだけじゃよ』
川 ゚ -゚)「ハイン……?」
問い掛けに、ハインは一つ大きな溜息を吐く。
そして頷き、
从 -∀从「……確かに僕の――いや、アゲンストガードの力を使えば何とか出来るかもしれません」
搾り出すような言葉に、クーは理解した。
おそらくハインは、兄者の話を聞いている時から自分の役割に気付いていたのだろう。
自分の持つ力を使えば、もしかしたら道を切り開けるかもしれないことに。
だが、そうでありながら今の今まで黙っていたのは、
从;゚∀从「ですが……それはつまり僕がここから離脱する、ということです。
希望である僕が戦場からいなくなって……クーさん達を残したまま……!」
( ^ω^)「ハイン……」
- 561: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:14:12.53 ID:wcoHHkfi0
- それがハインの正直な理由だった。
共に戦うと決めた以上、自らの意志で離脱などあり得ない、と。
そしてそれは、自分の持っている強大な力を理解しているからこその気持ちだった。
从;゚∀从「僕がここからいなくなれば、その分だけ皆さんの負担も大きくなります。
もしかしたら、死ななくて良い人が死んでしまうかもしれません。
そんなことになるのは……嫌です」
川 ゚ -゚)「…………」
( ^ω^)「…………」
周囲、未だ終わらない戦いの音の中、クーとブーンは沈黙した。
優しい子だ、と思う。
優しくあり、他人のために本気になろうとしている。
拙いながらも自分の意志を持ち、そして支えとしている。
その優しさはきっと、いつか誰かを救うことになるだろう。
- 567: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:15:36.20 ID:wcoHHkfi0
- だが、違う。
この場においてハインの意見は、善悪で言えば確かに善と言えるかもしれない。
自分がいなくなることで、その分を他人に負わせるのが嫌だと思うのは当たり前だ。
それが元で取り返しのつかないことになるかもしれないのなら、尚更である。
だが、違うのだ。
川 ゚ -゚)「ハイン……君は一つ勘違いをしている」
从 ゚∀从「え……」
( ^ω^)「僕達は、決して君に護られているのではないんだお」
从;゚∀从「……!」
ハインの表情が曇った。
だが、それも違うのである。
川 ゚ -゚)「いいか、ハイン。 私達は仲間なんだ」
从;゚∀从「な、仲間だから……!」
( ^ω^)「それは違うんだお。
確かに仲間を護ったり、逆に仲間から護られたりすることもあるお。
でも仲間っていうのは……そういうのを根本とした関係じゃないんだお」
- 579: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:17:28.81 ID:wcoHHkfi0
- だが、違う。
この場においてハインの意見は、善悪で言えば確かに善と言えるかもしれない。
自分がいなくなることで、その分を他人に負わせるのが嫌だと思うのは当たり前だ。
それが元で取り返しのつかないことになるかもしれないのなら、尚更である。
だが、違うのだ。
川 ゚ -゚)「ハイン……君は一つ勘違いをしている」
从 ゚∀从「え……」
( ^ω^)「僕達は、決して君に護られているのではないんだお」
从;゚∀从「……!」
ハインの表情が曇った。
だが、それも違うのである。
川 ゚ -゚)「いいか、ハイン。 私達は仲間なんだ」
从;゚∀从「な、仲間だから……!」
( ^ω^)「それは違うんだお。
確かに仲間を護ったり、逆に仲間から護られたりすることもあるお。
でも仲間っていうのは……そういうのを根本とした関係じゃないんだお」
- 586: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:18:26.15 ID:wcoHHkfi0
- 支え合いとは違う、別の何か。
それは、
( ^ω^)「信じ合うこと。 それが仲間なんだお。
他人を認めた上で信じて、信じて、信じ抜く……いわゆる『信頼』だお」
川 ゚ -゚)「だから先ほどの君の発言はね、私達にとっては侮辱に等しいんだ。
それは私達の力を、意志を、信じていないということだから」
从;゚∀从「ぁ……」
川 ゚ -゚)「そして返答として、全軍の意志を私が伝えよう……嘗めるなよ、と」
从;゚∀从「……ご、ごめんなさい」
川 ゚ -゚)「謝る必要はない。 別に咎めているわけでもない。
ただ、それが仲間なんだということを知っておいて欲しい」
笑みを浮かべ、
川 ゚ー゚)「これからも私達と仲間であるつもりなら、ね」
从 ゚∀从「……!」
- 595: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:20:14.00 ID:wcoHHkfi0
- その時だった。
まるで示し合わせていたかのように、クーの持つ通信機へ声が届く。
それは各戦場にいる者達の声で、
ノハ#゚ ゚)『ハイン。 私を――いや、私達を信じてくれないか。
貴女の信頼に足るくらいの実力は持っているつもりだから』
(,,-Д-)『さっさと行け……何があろうとも俺達が食い止める』
<_プー゚)フ『任せるぜ、「最強」。
テメェがド派手な一発をブチかますまでは、俺達が持たせておくからよ』
(`・ω・´)『渡辺達がお前に託した意志……見せてみろ』
( ゚д゚ )『俺達を信じてくれ。 そうすれば、俺達もお前を信じることが出来る』
連鎖する声は止まらず、
「ハインちゃん、ここは俺達に任せて行ってきな」
「俺達は弱いけど……ちょっとくらいの時間は稼げるからさ」
「心配なら、絶対に死なないって約束してやんよ」
周囲で戦っている兵ですら信頼の言葉を放つ。
一度たりともこちらを見ず、しかし背中で語りながら。
- 600: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:21:25.63 ID:wcoHHkfi0
- 从;゚∀从「み、皆さん……僕は……」
それらの声を聞きながら、ハインは震える息を吐き、
从;゚∀从「信じて、良いのですか……?」
川 ゚ -゚)「許可を求めることはない。
ただ聞かせてくれ、ハイン。 君の正直な意志を。
君が信じてくれた分だけ、私達も相応の感情を以って応えよう」
促され、ハインは表情を変えた。
うろたえの色から、何かを決めた色へ。
从 ゚∀从「――っ!」
強い頷きと同時、ハインはアゲンストガードの肩に飛び乗った。
片膝立ちしていた状態の巨人を立ち上がらせながら、
从 ゚∀从「皆さん!
今から僕は、『龍砲』と15th−W『アゲンストガード』を使って準備を行なうつもりです!
それはおそらくケーニッヒ・フェンリルに対して、高い効果を与えることが出来ると思います!」
変形させる。
フレームを中心に軽い分解を為したアゲンストガードが、ハインを中心として形を作る。
硬い音を立てて合致すれば、再びアウトフレームモードが姿を現した。
スレンダーでありながら重厚さも持ち合わせる機体は、どこか神々しいように見える。
- 606: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:23:05.45 ID:wcoHHkfi0
- 从 ゚∀从「だから――」
背部スラスターに光を灯すハインに、もう迷いは見られない。
从 ゚∀从「だから、ここを皆さんに任せます!!」
疑問形ではない。
今度は、心の底から皆を信じての言葉だ。
川 ゚ー゚)「あぁ、任せてくれ。
お前のやるべきことを為すまで、ここは私達が引き受けよう」
( ^ω^)「行ってくるお、ハイン! 僕達が君への道を守ってみせるから!」
ここに至るまでの経緯を、ハインは知っている。
皆、気高く、誇りに準じて戦いに身を投じていることも。
たとえ重圧に潰されて負けようとも、己の意志だけは絶対に曲げないことも。
それは誰にでも為せることではない。
焦がれ、しかし足を止めなかった者のみが手に出来る、前進のPROVE。
刻んだ足跡の分だけ、人は強さを得ることが可能なのだ。
つまり、この戦いにまで辿り着いたクー達の力は――
从 ゚∀从(決して偽物なんかじゃないんだ……!!)
- 609: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:24:09.34 ID:wcoHHkfi0
- 信じよう。
信じた上で、頼ろう。
彼らの力は信頼に値するのだから。
そして自分も、相応の結果を以って応える――!
心に決めると途端に力が湧いてきた。
制限解除とも呼べる緊張からの解放に、ハインは一層の笑みを重ね
从 ゚∀从「行ってきます! 幸運を……!!」
後悔や未練は無く。
一点の陰りも淀みも無く。
『信頼』という絆を胸に、ハインは本陣へと飛び立っていった。
- 615: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:25:03.68 ID:wcoHHkfi0
- 《――――…………》
その光景を見る両眼がある。
ケーニッヒ・フェンリルだ。
山のような巨体を持つ異獣の統率者は、この戦場から離れていくハインを一身に見据えている。
その目には感情の一端すら見ることが出来ない。
だが、それは確実に何かを思っての視線だった。
その時、戦場に小さな異変が起こる。
地上で人間と戦闘を繰り広げていた異獣達が、一斉に北――本陣の方角を見たのだ。
まるでケーニッヒ・フェンリルが号令をかけたかのような一斉動作である。
行動に皆は、何が起きたのかを、そして何が起きるのかを予感した。
「まさか……!」
知っての通り、異獣の行動目的は『魔力の捕食』である。
より高く、より多く、より美味い魔力を求めるのは本能レベルでの当然だ。
そして先ほどまでいたハイン、つまり彼女の持つ『機械世界の純正ルイル』が離れたとあっては
それをわざわざ見逃す理由などあり得なかった。
動き始める。
群れが、獣が、そして巨体が。
大きな震動と共に、遂にケーニッヒ・フェンリルの足が北を目指して動き始めた。
- 620: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:25:49.61 ID:wcoHHkfi0
- 追おうとしているのだ。
北にある本陣で、『龍砲』を使って何かをするつもりのハインを。
何かされる前に、更にはあわよくば純正ルイルを食らうつもりなのだろう。
だが、
(#^ω^)「そんなこと……させると思ってんのかお!!」
ハインの信頼を受けたブーン達が、それを許すわけもなく、
川#゚ -゚)「止めるぞ!! 何があろうとも、どんな手を使っても――!!」
弾けるように全員が動いた。
ケーニッヒ・フェンリル、その他の異獣の群の進軍を阻止するために。
ひいてはハインを護り、彼女の放つ一撃で異獣を葬り去るために。
戦場の中枢から本陣まで、約一キロメートル。
四桁の距離数字が三桁になった瞬間、死力を尽くす防衛戦が開始された。
- 682: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 17:59:48.26 ID:wcoHHkfi0
- 从 ゚∀从「――見えたッ!」
遥か背後で更なる戦いの音が響くのを聞きながら、ハインは本陣を目指していた。
最大戦速を維持して飛ぶこと数十秒、ようやく目的地が見える。
巨大な砲がこちらを見ていた。
魔法世界の技術を結集して作られた切り札『龍砲』だ。
既に一発を放った後だが、既にレインの働きによって二射目の準備が終わろうとしている。
その眼前に着地したハインは、発射の準備を進める整備兵の迎えを受けた。
从・∀・ノ!リ「おぬしがハインリッヒか」
从;゚∀从「は、初めまして! よろしく御願いします!」
从・∀・ノ!リ「こんな時にも礼儀を忘れぬか……くくっ、確かに面白い子じゃな」
満足そうに頷いたレインは、自分の背後へ視線をやった。
从・∀・ノ!リ「さぁ、行くのじゃ。 全ての人の命運を救うために。
御膳立ては我らがやっておく故、おぬしはトリガーを引くだけで良い」
从 ゚∀从「……いえ、それは違います」
从・∀・ノ!リ「?」
- 687: ◆BYUt189CYA :2008/07/22(火) 18:00:49.08 ID:wcoHHkfi0
- 从 ゚∀从「僕は戦場にいる彼らを信じ、頼り、任せてここに来ました。
そして最大限の信頼には、最大限の結果を以って応えるのが仲間だと知りました。
だから僕だけが楽をするわけにはいかないんです」
从・∀・ノ!リ「では……どうする?
言ってしまえば敵を討つだけの能しかないおぬしが、何を為す?」
从 ゚∀从「こうするんですっ!!」
大きな跳躍を一つ。
アゲンストガードを蹴立て更に跳べば、着地点は『龍砲』の上だ。
そして砲身ではなく機関部に乗ったハインは勢いよく右腕を振り上げた。
反応するは彼女の相棒、15th−W『アゲンストガード』だ。
追うように跳んだ鉄の巨人は、ハインの真上まで達した時、
从・∀・ノ!リ「――!」
音立てて分解した。
大小様々、今までで最も細かく分かたれたパーツは、雨のようにハインの周囲へ落ちていく。
だが、現象はそこで終わることなどあり得なかった。
戻る/次のページ