(*゚ー゚)恋われたいようです( ´_ゝ`)

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 19:58:17.55 ID:x/jT4GZ30
クイズマジックアカデミーの数学の冷遇具合は異常。

2008年では数学は理科と合わせて「理系」として一緒にまとめられた。
地理歴史はそれぞれ1ジャンルとしてあるにも関わらずに、だ。

しかもその数学が含まれている「理系」の中で数学の問題は殆どと言っていい程出て来ない。
数学の問題が出ても「フィールズ賞を取った人物は〜」などだ。

おいてめぇふざけんな。計算式を出せ。
このゴ(ナ)ミが。



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 19:59:58.08 ID:x/jT4GZ30



一定の連続存在 /4/



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:02:28.43 ID:x/jT4GZ30
−ぼるじょあ−


( ・3・)「んーんーと、あるぇーまだ埋まってるねぇ」

お気に入りを3、4軒見に行ったが、どこも人で埋まっている。
一巡して入口に戻ってしまった時、本日限定割引サービスの看板に気付いた。
昼食、英語で言うとランチタイムでもないのにだからか、と溜息を吐く。

( ・3・)「常連の身にもなってほしいNE」

さて、何処で時間を潰そうか。

ゲームセンター。却下。金の無駄遣いは好きではない。
その辺をぶらぶら探索。NO.足が疲れるのは嫌だ。
他の飲食店を探す。却下。そこまでする気にはならない。
本屋。おk.何か小説でも買ってそれを読んでいよう。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:05:13.60 ID:x/jT4GZ30
本屋まで後5メートルという地点で彼らを見つけた。
片方が一応見知った存在なので手を振る、向こうもこちらに気付いた。

彼らに時間があれば、だべって時間を潰そうと考えを変える。

( ・3・)「YO-久しぶり。内藤と? 初めまして」

( ^ω^)「おっ、こっちはショボンって言って同じサークルなんだお」

知らない方は内藤より半歩下がった位置で様子を窺っている。

(´・ω・`)「どうもよろしく、君は…」

( ・3・)「理工の生物生産2年ぼるじょあだYO-よろしくNE」

それから遠回しに留年しているかしていないかを聞いて、双方確認し合う。
留年はしていない。タメだ。

おk大丈夫、問題ない。
大学では同じ学年だからと言って油断はできないのだ。



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:07:53.15 ID:x/jT4GZ30
( ・3・)「え、シャキン先輩の弟?」

(´・ω・`)「そうそう」

( ・3・)「HE-、先輩には世話になったんだYO。元気かい?」

(´・ω・`)「うん、無駄にね」

( ・3・)「あはは」

お互い、表面的な事しか話さない。
周囲から見れば、何処か空気に堅さが伴うような会話。
最初の内だからこれでいい。これから親睦を深めればいいのだ。

それに彼とは気が合いそうなだ。やかましいのは好きじゃない。

( ・3・)「あ、時間だNE」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:10:05.99 ID:x/jT4GZ30
(´・ω・`)「ん? 何か用事?」

( ・3・)「用事ってか待ち合わせしてたんだYO-近くの喫茶店に入ろうにも人がいっぱいでSA」

(´・ω・`)「あー今日は此処が出来た記念とかで割引サービス中だからね」

( ・3・)「そうなんだ」

それじゃと言って軽く手を振って去る。
そう言えば待ち合わせ場所にいないが、山崎はどうしてるだろう。
どうにでもなるか、と気楽に考える。
何かあったらあの三文字を唱えるだろう。


(^ ^  )『ぬるぽ』


( ・3・)「…殴りたくなってきたYO」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:11:58.64 ID:x/jT4GZ30



ちなみにこの間、内藤は近くの自動販売機にガムを詰め込んで遊んでいた。



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:14:08.80 ID:x/jT4GZ30
−ショボン−


( ;^ω^)「ごめんお、なんかどうしてもやってみたくなってつい…」

(´・ω・`)「あーうん、君の行動はADHDの衝動性には含まれないからね
      あそこの監視カメラが怖いから逃げるよ、僕だけ
      それともう一度こんな事する気があるなら金輪際近寄らないでくれ」

( ;^ω^)「ちょまwwwガム取るの手伝わないのかおwwww」

(´・ω・`)「既に手遅れ」

内藤が振り向いた先には鬱々とした表情の男性の姿。
小柄だが、晒し出すその陰鬱な空気が顔に陰りを作り、その顔を老けさせている。

その男はがま口から小銭を取り出すと自動販売機に500円玉を投入した。
隣の内藤は青褪めている。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:16:04.36 ID:x/jT4GZ30
−ドクオ−


('A`)「ん…?」

今俺がボタンを押す前にコーラが出て来たような。
下を確認すると無情に転がるペットボトルのコカ・コーラ。
間違いない、俺はボタンに触れていない、なのに、出て来た。

一瞬ポルナレフっちまったぜ。

('A`)「マジかよ…俺覚醒しちまった…」

川 ゚ -゚)「何をやっているんだ」

千円札を片手に俺の後ろに並ぶねーちゃん。
目の前の自販機でそれを砕くつもりのようだ。
こんな奴の所為で釣り切れが起きる。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:18:12.03 ID:x/jT4GZ30
(*'A`)「それよりねーちゃん! 俺」

川 ゚ -゚)「あ、ガムくっついてる」

('A`)「え?」

川 ゚ -゚)「ほれ見ろ」

ここ、こことねーちゃんの指さす先にはへばり付けられた粘着質の物体。
それは非情にもペットボトルのコカ・コーラが買えるボタンに付着している。

齢18にして魔法使いに目覚めた天才かと期待した俺がバカだった。
ああバカだった。



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:20:31.69 ID:x/jT4GZ30
川 ゚ -゚)「やれやれ仕方ない。おバカな弟の為にお姉ちゃんが金を出してやろう」

('A`)「え、いや俺はコーラで」

川 ゚ -゚)「優しいねーちゃんは、この新発売のちょっと高めなコーヒーをお前にやる」

('A`)「缶コーヒーは嫌いだ、つかちょっとま」

川 ゚ -゚)「待てと言うかその口が」

だが断る! とねーちゃんが叫びながら開きっ放しだった俺のがま口から500円玉を抜き取り、
ガムのついたままの自動販売機に500円玉をぶち込んだ。



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:22:33.26 ID:x/jT4GZ30
当たり前だが、出てくるのはペットボトルのコカ・コーラだ。


川 ゚ -゚)「…」

('A`)「……」

川 ゚ -゚)「…実は私もコーラを飲もうとしていたんだ」

('A`)「嘘つけやい」


ああ、今なら空気を掴んでエアクライミングだって出来そうだ。
ペットボトルの底のほうでねーちゃんの脇腹をどつきながらそんな事を考える。



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:26:57.03 ID:x/jT4GZ30
−ショボン−


(´・ω・`)「今時がま口とかwwww」

(  ゚ω゚)

(´・ω・`)「どうした内藤、その顔スペースを取ってオメガを横にしたら田中ポセイドンだぞ」

(  ゚ω゚)

(´・ω・`)「最後にペットボトルの所にガムをくっつけたのは君の良心だと勝手に解釈しておく
      120円投下しても品が出て来ない事に客が気付けるようにというね、それじゃ」

そうして僕はあの姉弟が気付く前にと走って逃げる。






やっべなんか追って来た。



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 20:30:12.26 ID:x/jT4GZ30



恋われたいようです ./1/
足して十になる物理/2/
夢の泡沫に添えて./3/

一定の連続存在 /4/    END.



戻る/5/