(*゚ー゚)恋われたいようです( ´_ゝ`)
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:40:40.66 ID:VtCAowCp0
- ( ´_ゝ`)「403号室か」
( ^ω^)「隣が404号室かお、4階の404号室とか…」
(*゚ー゚)「途中に0が挟まって4並びの部屋なんてよくあるもんよ
でも流石に入る気にはなれなかったから隣にしたワケ」
がちゃり
(*゚ー゚)「さ、どうぞー」
( ^ω^)「お邪魔しますだおー」
( ´_ゝ`)「…」
( ^ω^)「お? 兄者も入れお」
( ´_ゝ`)「…404 File Not Found、まさにその通り…なんつって」
( ^ω^)「.」
( ´_ゝ`)「ごめん」
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:43:14.50 ID:VtCAowCp0
どんまい/2/
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:44:19.79 ID:VtCAowCp0
- −ブーン−
此処がしぃちゃんの部屋かお…なんだか女の子の部屋って感じがしないお。
女の子と男の部屋が中途半端に混ざった挙句ワイルドさで割ったような。
んーあの黄色い電気鼠のぬいぐるみが女の子らしいっちゃらしい。
しかし、その隣に並ぶガンプラが素直な評価を下すのを躊躇わせている。
僕が部屋を見回して勝手な評価を下していると、キッチンから彼女が戻って来てこう言い放った。
(*゚ー゚)「二人とも、悪いんだけどお風呂入ってくれる?」
( ;^ω^)「えええもう風呂!?」
ばっと壁の時計を見る。18時。早くないか。
( ;^ω^)「今はご飯の時間だお」
(*゚ー゚)「いやー風呂入られてないのに部屋を歩き回られるのにちょっと抵抗があって
それに内藤今日は生物実験入ってたって聞いたわよ。白衣忘れたんですって?」
そうでした。
( ^ω^)「でも空きっ腹で風呂に入るのはきついお…」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:47:37.68 ID:VtCAowCp0
- (;*゚ー゚)「シャワーでいいわよ。ご飯はごめん、すぐに食べれるものがないの」
( ^ω^)「おっそうなのかお」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺飯作ってるからお前先に入れ」
(*゚ー゚)「着替えとか寝る場所は私が準備しておくわ」
( ^ω^)「わかったお」
でも。
( ^ω^)「僕が一番最初に風呂に入って、本当にいいのかお?」
(*゚ー゚)「へ?」
( ^ω^)「いや、こう言う時は女の子が先に入るモンじゃ…」
(゚ー゚*)「…そうなの?」
( ´_ゝ`)「俺に聞かないでくれ」
よくある『お父さんの入った後のお風呂なんか嫌だ』的展開に似たものが来ると予想していたけど…。
しぃってやっぱりどっかずれてるお。
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:48:55.05 ID:VtCAowCp0
- 浴室。
ざあああああああああ
(ヽ^ω^)「……」
ざあああああああああ
(ヽ^ω^)「シャワーでも空きっ腹はきついお…」
ざあああああああああ
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:51:58.15 ID:VtCAowCp0
- (。0^ω^)サパーリ
おおタオルどころかパジャマまでもが用意されている。
ご丁寧に男ものの下着まで。これはどういう事だ。
後でしぃを問い詰める必要があるな。
( ^ω^)「ズボンが少し苦しいお…」
だが仕方ない。
このブーンを受け入れる事が出来る器などこの世には少ないのは周知の事実。
( ´_ゝ`)「おおブーン、意外と長かったな」
( ;^ω^)「兄者サン、そんな所で何してはるんですかお」
声は下から聞こえた。
体育座りをして、まるで貧乏神のように部屋の角に収まっている。
こんなでかいの、間違っても座敷わらしではない。
ああ、きのこが幻覚で見える。
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:55:16.58 ID:VtCAowCp0
- ( ^ω^)「なんで体育座り…」
( ´_ゝ`)「あれ、前にも言わなかったっけ? 母方の実家で雪降ししてたら
足場が崩れて雪と一緒に屋根から落ちたって話さ」
( ^ω^)「聞いたような…聞いてないような」
( ´_ゝ`)「その時の後遺症。靭帯が変に伸びて、胡坐かけなくなった」
( ;^ω^)「おおう、そうだったのかお」
やばいそんなん知らなかった。
( ´_ゝ`)「まぁ、そんなに困ってないよ。組体操の時とか強制見学になるくらい」
( ;^ω^)「いいのか悪いのかわからんおね」
一部の人には羨ましがられるな、それは。
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/31(日) 23:57:06.89 ID:VtCAowCp0
- ( ^ω^)「雪かお…そう言えば、雪国の人って雪が降っても傘差さないって聞いたけど本当かお?」
( ´_ゝ`)「え? 雪降ったら傘差すの?」
( ^ω^)「え? そんなん当たり前だお」
( ´_ゝ`)「え?」
( ^ω^)「え?」
ぷぴー
気の抜けた音が響く。
( ´_ゝ`)「あ、カレーできた」
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:01:14.05 ID:8xQCoy5K0
- ( ^ω^)「食べていいかお?!」
( ´_ゝ`)「いいよ…てか食う為に以外にどんな目的でカレー作るん」
僕は兄者の言葉を最後まで聞かずに、キッチンへ向かって駆け出した。
( *^ω^)「いい匂いだお!」
炊飯器の蓋を開け、用意されていた皿にご飯をよそる。
その上にカレーをかけて、
( *^ω^)「いただきますお!」
( ^ω^)「辛いお! 水!」
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:04:40.07 ID:8xQCoy5K0
- −しぃ−
兄者の分の着替えを用意して、キッチンに入って見たものは直立不動で飯をかっこむ内藤の姿だった。
水を求めていたので冷蔵庫から冷えた水のペットボトルを取り出し、首筋に当てる。
( ^ω^)「おぶふ」
(;*゚ー゚)「汚っ」
噴出した。しかし、これは自業自得。内藤の事を責めれはしない。
床にはこぼれていないようでよかったよかった。
(*゚ー゚)「せめてテーブルに座って食べなさい。行儀悪いわ」
内藤は私からペットボトルを受け取る。
( ^ω^)「んがもぐもぐお」
(;*゚ー゚)「食べ歩きもしないの!」
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:08:15.93 ID:8xQCoy5K0
- 内藤と入れ替わりに、兄者が今シャワーを浴びている。
(*゚ー゚)「内藤って甘党だったのね」
( ^ω^)「違うお、辛いのが苦手なんだお」
(*゚ー゚)「中辛も無理なの?」
( ^ω^)「辛いのは駄目なんだお、ちなみに甘口も無理だお
辛いのが無理=甘党の方程式は間違ってると思うお」
そうなのかしら…。
(;*゚ー゚)「それじゃ家でどうやってカレー作ってるの?
やっぱり、蜂蜜とか林檎とか入れて辛味薄めてるの?」
それって、かなり甘くなりそう。
( ^ω^)「いや、牛乳で」
(*゚ー゚)「 」
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:09:36.64 ID:8xQCoy5K0
- 結局1皿では足りず、鍋ごと持って来て直接それから食べ始めた。
『カレーは飲み物だ』の言葉を無言で実行する内藤。
少しでも量を増量させる為にゆで卵を入れようとして、間違えて生卵を入れた。
( ^ω^)「生卵持つと中身が微妙に揺れてるのがわからんかお?」
(;*゚ー゚)「わからないわ」
( ^ω^)「ああ、揺れるものがついてないからかお」
(; #メ)ω(;)
私のは別に取り分けておいてよかった。
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:10:37.68 ID:8xQCoy5K0
- 辛い辛いと言いつつ、結局内藤は全部平らげてから水を飲み始めた。
( ^ω^)「ごっごっごっごっ」
(*゚ー゚)「そんな飲み方だと屁の回数が多くなるらしいわよ
なんでも飲み込む空気の量が増えるからだとか」
( ^ω^)「え、別に問題ないお」
(*゚ー゚)「なら内藤は私が目の前で放屁してもノープロブレム?」
( ^ω^)「問題あるお」
( ´_ゝ`)『あがったぞー』
(*゚ー゚)「あ、そんじゃ私入ってくるわね。その辺の漫画とか小説とか勝手に読んでいいから」
( ^ω^)「そうするお、いてらだお」
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:14:28.53 ID:8xQCoy5K0
(゚ー゚*) ))
( ´_ゝ`) (゚ー゚*)
( ´_ゝ`) (゚ー゚*)
(゚ー゚*)
( ´_ゝ`)「入らないの?」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:15:38.66 ID:8xQCoy5K0
- (゚ー゚*)「兄者」
( ´_ゝ`)「何?」
(゚ー゚*)「そーゆーのは、着終えてから呼ぶものよ」
( ´_ゝ`)「……ごめん、うっかり」
( ´_ゝ`) (( (*゚ー゚)
浴室から戻ると、内藤の複雑な視線が出迎えてくれた。
さっきの会話が聞こえたんだろう。この部屋は狭いから。
( ^ω^)「お…」
(*゚ー゚)「悲鳴でもあげるべきだったのかしら」
( ^ω^)「…僕は叫んでも咎めないお」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:16:39.73 ID:8xQCoy5K0
- −ブーン−
兄者の度胸と言うか…注意力の散漫さには感服するお。
( ^ω^)「そう言えば」
(*゚ー゚)「ん?」
( ^ω^)「何で男ものの下着があるんだお?」
兄者はこの部屋に入ったのが初めてなようだから、流石に彼のではないだろうし。
(*゚ー゚)「それ兄ちゃんのなのよ、3連休の時とか、結構泊まりに来るから」
成程成歩堂。
ん?
( ^ω^)「連…休……?」
ぎぎぎと軋む音が響きそうな動作でカレンダーを探す。首が回んねぇ。
今は6月。祝日はない。
が、学校の設立記念とかで月曜が休みになっており、今はその…3連休だ。
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:19:54.81 ID:8xQCoy5K0
- ( ^ω^)「しぃさん」
(*゚ー゚)「ん?」
( ^ω^)「今回はその…兄さんは?」
(*゚ー゚)「私達が休みでも、兄ちゃんは休みじゃないから来れないわよ」
ですよねー、ははは。
( ;^ω^)「てか、よく考えたら酷い状況だお。男2人に女1人とか
しぃちゃん本当にこれでいいのかお? 無問題?」
(;*゚ー゚)「人のベッド占領しておいて何いってるのよ…」
おっと、つい。
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:22:58.28 ID:8xQCoy5K0
( ´_ゝ`)「着たよー」
( ^ω^)「おー兄者やっと、」
( ´_ゝ`)「どした?」
( ^ω^)「上も着ろお」
( ´_ゝ`)「いや、上がない」
( ^ω^)「なん…だと……」
(;*゚ー゚)「ごめん、用意し忘れてたわ。ちょっと待ってて」
そう言ってクローゼットをがらりと開ける。
女の子のクローゼットの中身は秘密の花園だと聞いたから、あまり見ないほうがいいだろう。
思いっ切り見てしまったが。
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:26:11.38 ID:8xQCoy5K0
- ごそごそと中を漁るしぃ。その動きが止まる。
(*゚ー゚)「あ、ゲームキューブある」
何、それは聞き捨てならない。
( ^ω^)「ゲームあるかお? なんかやりたいお」
(*゚ー゚)「スマデラとエアライドとエターナルダークネスしかないわ」
( ^ω^)「スマデラやるお! TVに繋ぐお!」
(*゚−゚)「でもコントローラー二つしかないわよ?」
( ^ω^)「それこそノープロブレム! コントローラーなら僕が持ってるお!」
(;*゚ー゚)「なんでそんなの持ち歩いてるのよ」
( ^ω^)「合唱部の部室とかPC研とか漫研にゲームがあるんだお
みんなマイコントローラー持参して遊ぶんだお」
(*゚ー゚)「ないわ…PSPとDSと充電器持参ならわからないでもないけど」
( ^ω^)「それを携帯してる女子なんてしぃちゃんしか僕は知らないお」
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:29:28.29 ID:8xQCoy5K0
- ( *^ω^)「取りあえずこれでみんなでやれるお! 兄者もやるお!」
( ´_ゝ`)「あ、うん」
(*゚ヮ゚)「私ドンキーコング!」
( ^ω^)「僕キャプテンファルコン!」
( ´_ゝ`)「え、じゃあガノンドロフ」
勝負は99分耐久で、優勝は内藤が持っていった。
( ^ω^)「ヒャッハー!」
(;*゚ー゚)「くっ、あそこで道連れが成功していたら…」
( ´_ゝ`)「(俺、このまま?)」
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:31:28.35 ID:8xQCoy5K0
( ´_ゝ`)「(飯も食ってないんだけど、話すタイミング逃したな…いいか)」
余談だが、兄者はその後珍しく風邪をひいた。
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/06/01(月) 00:34:51.38 ID:8xQCoy5K0
恋われたいようです ./1/
足して十になる物理/2/
夢の泡沫に添えて./3/
一定の連続存在 /4/
覚えておいて花 /5/
パン屋の邂逅 ./6/
謎の意味合い/7/
ある音楽家と/8/
魔法使いに./9/
しぃ家の怪/1/0
ぜろぶんのいち
『1』について
胡蝶の夢/1/
どんまい/2/ END.
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