( ^ω^)ブーン系にも奇妙な物語のようです
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:31:49.94 ID:/ir96TFK0
- 木曜 12:56
(*゚ー゚)「はぁー」
ζ(゚ー゚*ζ「どうしたの? ため息何かついて」
ノパ听)「そうだぞぉぉぉ! あたしたちにできることならなんだってするぞぉぉぉ!」
(*゚ー゚)「実はちょっと悩んでて……」
从'ー'从「なになにー? ピーマンさんが食べれないとか? 好き嫌いはダメだよぉ」
(*゚ー゚)「違うの。そんなのじゃなくて……」
ζ(゚ー゚*ζ「私たちは友達でしょ。あなたの事なら何だったするわ」
(*゚ー゚)「うん。ありがとう。でも……」
ノパ听)「心配するなぁぁぁ!」
(*゚ー゚)「……わかった。じゃあみんなに話すね」
女の集団心理ほどおかしなものはない。
ここまでの話だけでも男が突っ込みたくなるところはいくらでもある。
だが、今回はなにも介入せず、ただじっくりとこの女の恋の果てを見てみよう。
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:33:57.91 ID:/ir96TFK0
(*゚ー゚)惚れ薬をもらったようです
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:36:50.48 ID:/ir96TFK0
- ζ(゚ー゚*ζ「しーちゃんが作ったものを食べてくれなかった!?」
(*゚ー゚)「うん……」
从'ー'从「やっぱり好き嫌いはよくないよぉ」
(;゚ー゚)「いや、そうじゃなくてね」
ζ(゚ー゚*ζ「でもどうして?」
(*゚ー゚)「仕方ないよ。弁当作ってくるなんて言わなかったし、それにまだ付き合ってもないし」
ノパ听)「単刀直入に告白したらどうなんだぁぁぁ!」
(*゚ー゚)「そんなの無理だよ……」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、そんな状況ってつらいよね」
从'ー'从「そうだよね」
ノパ听)「そうだよなー」
(*゚ー゚)「みんな私の気持ちがわかるの? ありがと。嬉しい……」
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:39:39.23 ID:/ir96TFK0
- ζ*゚ー゚)ζ「……」
(;´_ゝ`)( ,,゚Д゚) (´<_` )(・ω・´)ワイワイガヤガヤ
ζ(゚ー゚*ζ「……でもギコ君になんて断られたの?」
(*゚ー゚)「……『えっ、ゴメン。今日はちょっと』だって」
ノパ听)「ひどい男だな」
从'ー'从「そうだよね。ひどいよねー」
ζ(゚ー゚*ζ「かわいそうなしぃちゃん。私が慰めてあげる」
(*゚ー゚)「その言葉いやらしいよー」
ノパ听)「どうしてギコ君の事が好きなんだ?」
(*゚ー゚)「小学校からずっと一緒でね」
ζ(゚ー゚*ζ「幼馴染なんだ。いいなー」
(*゚ー゚)「ううん。ただ学校が一緒なだけ。でもずっと格好いいと思ってたんだ」
ノパ听)「そんな恋心に気づかないあいつはやっぱりおかしいなー」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:43:31.03 ID:/ir96TFK0
- 从'ー'从「で、つまりしぃちゃんは好き嫌いの多いギコ君に弁当を食べさせたいわけね」
(*゚ー゚)「一応そうなるね」
从'ー'从「そしたらいいもの持ってるよぉ」
ζ(゚ー゚*ζ「なになに?」
从'ー'从つ0「ジャーン!」
(*゚ー゚)「それは何?」
从'ー'从「確か惚れ薬って言うんだよぉ」
ノパ听)「惚れ薬だとぉぉぉ!?」
ζ(゚ー゚*ζ「ヒーちゃん声おおきいよ」
(*゚ー゚)「本物なの?」
从'ー'从「そうだよぉ。先祖代々から伝わるものでね。家に原液があるんだよぉ」
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:46:04.11 ID:/ir96TFK0
- ζ(゚ー゚*ζ「使ったことはあるの?」
从'ー'从「うん。いつも使うから常に持ち歩いているんだよぉ」
ζ( ー *ζ「……だから渡辺こんなにもてるのか」
从'ー'从「え? 今なんて言ったの? 聞こえなかったよぉ」
ζ(゚ー゚*ζ「何でもないよナベちゃん」
(*゚ー゚)「どれだけの効果があるの?」
从'ー'从「その液を一滴あるものに仕込ませて食べると嫌いでも普通になって」
(*゚ー゚)「うんうん」
从'ー'从「二、三滴垂らすとどんなのでも好きになっちゃうんだ」
ノパ听)「ほほぉ」
从'ー'从「でね、五滴垂らすと一時的にだけどそれがないと生きていけないくらい大好きになるんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「へぇ」
从'ー'从「もちろん時が経っても完全には元に戻らないよ。普通好きになればそのままでしょ?」
ノパ听)「それは凄いぞぉぉぉ!」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:48:10.52 ID:/ir96TFK0
- ζ(゚ー゚*ζ「いいの? そんなのあげちゃって……」
从^ー^从「もちろん。だって友達でしょ」
(*゚ー゚)「ナベちゃん……ありがと」
从'ー'从「どういたしまして」
ζ(゚ー゚*ζ「私にもいつか貰える?」
从'ー'从「いいよぉ」
ζ(^ー^*ζ「ありがと! ナベちゃん!」
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:52:34.14 ID:/ir96TFK0
- 木曜 13:03
(;´_ゝ`)「おい、本当なのかその話」
(´<_` )「さっきあいつらに見られた気がしたがそのはなしに感づいたわけじゃないだろうな」
( ,,゚Д゚) 「大丈夫じゃね?」
(`・ω・´)「でも、お前なんで驚かないんだ?」
( ´_ゝ`)「俺一切気付かなかったぞ」
(´<_` )「いや、気づけよ。わかりやすいだろ……」
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:55:33.79 ID:/ir96TFK0
- 木曜 13:11
(*゚ー゚)「五滴で大好きになるって言ってたよね……」
(* ー )「十滴ほど入れちゃってもいいかな……」
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 18:58:03.84 ID:/ir96TFK0
- 木曜 13:14
(*゚ー゚)「ギコ君、ギコ君」
( ,,゚Д゚) 「ん? 何だ?」
(*゚ー゚)「喉乾いてない?」
( ,,゚Д゚)「一応」
(*゚ー゚)「あのね、コーヒー缶間違えて買っちゃって、だれも飲んでくれないからあげるね」
( ,,゚Д゚)「ああ、ありがと……」
(`・ω・´)「なんだ。缶貰ったのか」
( ´_ゝ`)「おい、プルタブ開いてるぞ」
(´<_` )「いつもの事じゃないか」
( ,,゚Д゚)「まぁ、別にいいだろ」
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:00:33.32 ID:/ir96TFK0
- 木曜 18:16
从'ー'从「今日も学校面白かったな。さーて、原液から薄めてまた惚れ薬を作っ……」
从'ー'从「あれれー? 原液がないよぉ?」
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:03:43.48 ID:/ir96TFK0
- 木曜 19:12
( ,,゚Д゚)「よぅ」
(*゚ー゚)「どうしたの……こんな時間に……」
( ,,゚Д゚)「いや、ちょっと聞きたいことがあって」
(*゚ー゚)「よく私の家がわかったね。それで、聞きたいことって何?」
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:07:09.91 ID:/ir96TFK0
- 金曜 08:33
(*゚ー゚)「おはよー」
ζ(゚ー゚*ζ「おはよー。しぃちゃん今日もかわいいね」
(*゚ー゚)「デレちゃんもかわいいよ」
ノパ听)「おっはよぉぉぉ!」
(*゚ー゚)「おはよう。ヒーちゃん。今日もかわいいよ」
ノパ听)「どうしたんだぁ? 今日はやけに機嫌がいいなぁぁぁ!」
ζ(゚ー゚*ζ「そういえば、もう飲ませたの? 惚れ薬……」
(*゚ー゚)「うん」
ζ(゚ー゚*ζ「成果はあったの!?」
(*゚ー゚)「うん」
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:10:00.87 ID:/ir96TFK0
- ノパ听)「機嫌がいいのはそのせいかぁぁぁ!」
从'ー'从「寒いよぉ。そのギャグ」
(*゚ー゚)「おはよう。ナベちゃん。今日もかわいいね」
从'ー'从「ありがとぉ」
ζ(゚ー゚*ζ「で、成果はあったの!?」
(*゚ー゚)「うん。昨日ギコ君が家に来てね……」
ζ(゚ー゚*ζ「本当!? すごいなぁ、惚れ薬の効果……」
(*゚ー゚)つ0「昨日はありがとうね。これ、返すよ」
从'ー'从「あ、昨日間違えてしぃちゃんに、原液のほうを渡しちゃったのぉ」
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:13:07.51 ID:/ir96TFK0
- (*゚ー゚)「え?」
从'ー'从「水で千倍ほどに薄めないといけないのに……」
(*゚ー゚)「え?」
从'ー'从「原液がほんの少しでも混入したなら中毒症状おこしちゃうよぉ」
(;゚ー゚)「え?」
从'ー'从「でも、見た限り大丈夫そうだねぇ。しぃちゃんが中毒症状起してる様子ないし」
(;゚ー゚)「へ?」
ζ(゚ー゚;ζ「え?」
ノハ;゚听)「は?」
从'ー'从「ん?」
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:16:36.17 ID:/ir96TFK0
- 金曜 08:44
(`・ω・´)「ギコ来ねぇな。休みか」
( ´_ゝ`)「そう言われてみればそうだな……」
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:20:20.75 ID:/ir96TFK0
- 金曜 12:44
(*゚ー゚)「昨日はギコ君が家に来て、昨日あげたコーヒーの名前だけ聞いて帰ったの……」
ζ(゚ー゚*ζ「それだけ?」
(*゚ー゚)「うん。それだけ。メアドの交換しようと思ったけど、すぐ帰っちゃった……」
ノパ听)「奥手すぎるだろ」
(*゚ー゚)「でも、普通の液でいったら一万滴ほど入れたことになるんだけど……」
从'ー'从「自分には使わなかったの?」
(*゚ー゚)「うん、あたりまえじゃない」
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:23:21.33 ID:/ir96TFK0
- 从'ー'从「じゃあギコ君そのコーヒーが離せないくらい中毒になってると思うよぉ」
(*゚ー゚)「え?」
从'ー'从「だって、一緒に食べた物を好きになる薬で惚れ薬でしょ?」
ノパ听)「ん?」
ζ(゚ー゚*ζ「しぃちゃんの事を好きになるんじゃなくて?」
从'ー'从「うん。そうだよぉ」
(*゚ー゚)「はぁー」
从'ー'从「あ、原液じゃなくて、ちゃんとした惚れ薬持ってきたからあげるね。デレちゃん」
ζ(゚ー゚*ζ「いや、やっぱりいいや」
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:25:48.73 ID:/ir96TFK0
- 人から人への感情を薬で変えようなどすることなんて無理なのだ。
いや、この薬を唾液と一緒に飲ませれば何とかなるかもしれないが、
そんなこと出来る関係なら惚れ薬はいらないだろう。
そうそう、この話には二つのちょっとした蛇足がある。
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:28:30.35 ID:/ir96TFK0
- 月曜 08:33
(;`・ω・´)「おい、あの話本当か!?」
(´<_`;)「あの話ってギコの話か」
(;´_ゝ`)「どうやらマジらしいぞ」
(`・ω・´)「でも、どうして死んだんだ!?」
( ´_ゝ`)「ああ、どうやらコーヒーの飲みすぎだとよ」
(´<_` )「致死量以上のカフェインと摂取してしまったらしい……」
- 39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:30:20.83 ID:/ir96TFK0
- 木曜 12:50
(*´_ゝ`)「ああ、渡辺さん。今日もかわいいな……」
( ,,゚Д゚)「そうか」
(`・ω・´)「……あのさ、その渡辺って人なんだけどよ」
(´<_` )「どうした? お前も好きなのか?」
(`・ω・´)「いや、あいつさ俺の幼馴染なんだけどさ、小学の時と全然性格が違うんだ」
(;´_ゝ`)「はい?」
(`・ω・´)「最近になって凄いキャラ作りしてきたっていうかさ」
( ,,゚Д゚)「まぁそんな感じだよな」
(#´_ゝ`)「うるさい! いつも弁当持ってこなくたって昼には困らないお前には関係ない!」
- 40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:31:41.11 ID:/ir96TFK0
(`・ω・´)「たまに家で遊ぶんだけど、その時の素が凄く怖いんだ。他人の悪口ばっかり言って……」
( ´_ゝ`)「……」
(`・ω・´)「でもこの前『家でもこんなキャラになってしまって、自分が乗っ取られるんじゃないかって怖い』って……」
(´<_` )「まるで素人の書く小説だな……」
(;´_ゝ`)「おい、本当なのかその話」
(´<_` )「さっきあいつらに見られた気がしたがそのはなしに感づいたわけじゃないだろうな」
( ,,゚Д゚) 「大丈夫じゃね?」
(`・ω・´)「でも、お前なんで驚かないんだ?」
( ´_ゝ`)「俺一切気付かなかったぞ」
(´<_` )「いや、気づけよ。わかりやすいだろ……」
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/08/10(月) 19:35:10.86 ID:/ir96TFK0
一体何がギコを殺したことになるのか。答えはない。
コーヒーに惚れ薬を仕込ませた女性は死んだ原因が分からずただ泣くだけである。
キャラを作っている女性たちも同様、まったく関係のない他のクラスの女性までオイオイと、
ただ鳴くだけである。
(*゚ー゚)惚れ薬をもらったようです 終
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