( ^ω^)('A`)( ,,゚Д゚)ξ゚听)ξ(*゚ー゚)川 ゚ -゚)
- 4: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 22:57:31.06 ID:QGlL7Hra0
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- 7: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:07:15.74 ID:QGlL7Hra0
- メモリーカード1
主人公:('A`) ドクオ
時:昼
場所:病院前の花壇
参考:目ぇ、腫れてないかな……
メモリーカード2
主人公:( ^ω^) ((=゚Д゚=)
時:夜
場所:街路
参考:にゃ?
メモリーカード3
主人公:ξ゚听)ξ ツン
時:夜
場所:家
参考:
メモリーカード4
主人公:从'ー'从
時:卒業式後
場所:デパート
参考:メイド服で……ジュース!
>>8-10
- 8: ロマンチック(関東地方) :2007/04/03(火) 23:07:37.36 ID:x647KAKO0
- 2
- 9: 占い師(福岡県) :2007/04/03(火) 23:08:40.96 ID:HwdOJBkh0
- 1
- 10: 受付(樺太) :2007/04/03(火) 23:08:47.06 ID:eWMOPf5eO
- 1
- 14: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:22:08.01 ID:QGlL7Hra0
- 彼女がここに来る。
その考えにたどり着くまでが11秒。
そして、その考えにたどり着いてから、俺が立ち上がるまでが0,05秒。
(;'A`) 「逃げなきゃ」
俺は花壇から立ち上がり、病室へと向かう。
嫌だった。
彼女に今の自分を見られるのが。
嫌だった。
彼女に会い、自分の心が揺れてしまうのが。
嫌だった。
クールで、それでいて優しさを持つ彼女の瞳を見るのが。
- 18: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:31:30.21 ID:QGlL7Hra0
- 病室から必要最低限の物をとり、もう一度外へ走る。
10分程度でクーが来る、その前に、遠くに行かなければいけない。
(;'A`) 「はぁ……はぁ……」
10分……いや、8分走っただけで、息が切れてしまった。
想像以上に本気で走ったのか。
それとも、俺の体力が著しく低下しているのか。
(;'A`) (最近、部活にも出てないからな……)
もう高校最後の大会も近い。
正直、他人のバイト探したりとか、自分のバイト探したりはしてはいけない。
だが……。
(;'A`) (考えるのもめんどくせ!とにかく走らなきゃ!)
- 22: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:35:19.96 ID:QGlL7Hra0
- クーが電話をしてから、15分がたった。
恐らく、クーは今頃病院で一人憤慨しているだろう。
(;'A`) 「電話かかってきそうだったな……」
クーが怒ったときは本当に怖い。
もう、女とか男とか関係なしに、怖いのだ。
『ちょめ!ちょめ!ちょちょちょ!ちょめ!』
(;'A`) 「着たぁ!」
俺の携帯電話が、発光しながら音を出す。
もちろん、「着信:クー」の表示も忘れずに。
(;'A`) 「どどどどどどうしよう」
1、出る
2、切る
>>25
- 25: 受付(樺太) :2007/04/03(火) 23:36:17.43 ID:eWMOPf5eO
- 1
- 27: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:40:42.65 ID:QGlL7Hra0
- さすがにこの電話を無視したら、とんでもないことが起きそうだ。
あの「筋に君」をも倒した核爆発が起きるかもしれない。
思考は5秒にもわたる。
そして、俺は手を進めた。
(;'A`) 「もしもし……」
『どこにいる?』
やはり、怒っている。
怖い、怖いすぎるよ小沢さーん!
(;'A`) 「え?病院だよ?」
『病院のどこだ』
(;'A`) 「僕はずっと病室にいるよ?クーが病院間違えたんじゃない?」
『…………私を、そこまで、怒らせて、楽しい、か?』
- 31: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:43:15.51 ID:QGlL7Hra0
- (;'A`) 「ととととととんでもない!」
『なら言え、どこにいるかを。もしくはスグに病院に帰って来い』
(;'A`)「い、いやでもさ……」
『帰って来い』
彼女が、少しだけ熱を込めて声を発した。
……素直クールが、ヒートに変身してしまう……?
(;'A`) 「つーかさ、何?会って何がしたいんだよ」
ふと、口にしてしまった。
今まで考え付いた中で、一番、一番的確であり、最悪な一言だった。
『……』
(;'A`) 「大体、お前バイトはどうしたんだよ。またサボリか?」
- 34: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:46:21.69 ID:QGlL7Hra0
- (;'A`) 「お前も忙しいだろうし、特に用事がないなら──」
『会いたい、というのに理由がいるのか?』
(;'A`) 「え──」
『前にも言った。私はお前のことが好きだ』
『会いたい理由は……それしか思い浮かばない』
(;'A`) 「……」
俺は何にも答えることが出来ず、ただ口を開いていた。
そして、無意識に電話の終了ボタンを押した。
プツッ
そして耳から聞こえなくなった彼女の声。
繋がらない二人の思い。
代わりに流れる、連続的な機械音。
- 36: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:50:50.19 ID:QGlL7Hra0
- 結局、俺は逃げていただけだった。
自分が置かれた境遇に立ち向かう振りをして、逃げていたんだ。
閉ざされた平和から
自分の弱さから
他人の優しさから
正面から、俺を受け止めてくれる人がいた。
正直に、自分の気持ちを伝えられる人がいた。
逃げても、逃げても追いかけてくる人がいた。
俺は、その人を受け止めることが出来たのか?
俺は、自分の気持ちを全て伝えることが出来たのか?
俺は、ずっと逃げていただけじゃないのか?
('A`) 「……!!」
気づいたとき、俺は病院の前に立っていた。
- 39: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:54:36.87 ID:QGlL7Hra0
- ('A`) 「……」
不思議と、息は乱れていなかった。
来た道と同じ道を通ってきたはずなのに、走ったはずなのに。
川 ゚ -゚)「来たか」
病院の入り口、そこにクーは立っていた。
ただただ立ちほうける俺に、彼女は二三歩近づいてくる。
川 ゚ -゚)「バイトは今日休みだ、バカ」
('A`) 「……はは」
('∀`)「はははwwwww」
笑った。
面白い映画を見たわけでも、誰かにくすぐられたわけでもない。
自然と、俺の顔から笑みがこぼれた。
- 42: fushianasan(鹿児島県) :2007/04/03(火) 23:58:21.88 ID:QGlL7Hra0
- 川 ゚ -゚)「気でも狂ったか?」
('∀`)「まさか、狂ってねえよwww」
ならなぜ笑う、まるでそういうかの様なクーの表情。
よく見れば見るほど、彼女の心が分かるような気がする。
川 ゚ -゚)「……それで、なんだが」
突然、彼女が真剣な表情に代わった。
元々厳格な表情の彼女が真剣になると、それはもう……。
('A`) (顔変わってないけどな)
川 ゚ -゚)「私と同じバイトをするという件、どうだ?」
- 45: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:01:31.61 ID:axt6Aw9L0
- 川 ゚ -゚)「あれならお前も学校に来れるだろうし……飯だって……」
彼女のまっすぐな瞳が俺を捕らえた。
離せともがいても、それは俺を離さない。
川 ゚ -゚)「……ダメか?」
俺の心は、既に決まっていたんだ。
決まっていたからこそ、彼女に会いたくなかった。
心が動くのが、怖かったから。
('A`) 「……悪い……」
小さく、呟いた。
聞こえたかと不安になったが、彼女の表情を見ればその不安は解消された。
- 50: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:07:21.45 ID:axt6Aw9L0
- 川;゚ -゚)「……」
('A`) 「やっぱさ、ひとつのバイトでどうにかなるってもんじゃないと思うし……。
学校とバイトやっていけるほど、俺は器用じゃないしさ……」
ほとんどが事実だった。
ひとつだけ、大事な理由を述べてはいないが……。
('A`) 「うん、そういう事だ。ごめん」
川;゚ -゚)「……」
('A`) 「そんな目で睨むなよw」
川;゚ -゚)「あ、ああ」
川 ゚ -゚)「こんな目で睨んでみる」
('A`) 「ちょww」
川///)「こんな目はいいのか?」
('A`) 「おまww」
川 ゚ω゚)「こんな目は?」
('A`) 「うぜえwwwww」
- 56: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:12:10.28 ID:axt6Aw9L0
- 川 ゚ -゚)「ドクオが言うなら、仕方ない……」
('A`) 「悪いな」
俺は一歩クーに近づき、そして次の一歩で追い抜いた。
二人は背中合わせとなり、その状態のまま彼女が口を開いた。
川 ゚ -゚)「どこに行く」
('A`) 「病室だよ。まだ意識すら完全じゃないからな」
川 ゚ -゚)「私も一緒していいか」
('A`) 「ちょwww お前来たら、それこそ内の親気絶するww」
こんな俺が、こんな綺麗で可憐で美しくていとかわいくて素敵なクーをつれてきたら、
それこそ親は驚きのあまりに倒れてしまうだろう。
そんな事態だけは、なんとしても避けたい。
川 ゚ -゚)「じゃ、先に行って来る」
('A`) 「え?あ、ちょ!!」
クーは病院の入り口を潜っていった。
- 59: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:15:29.91 ID:axt6Aw9L0
- ('A`) 「おい、待てよ」
つかつかと進んでいくクーの後を、俺は必死に追いかける。
彼女は止まることなく、返事を返した。
川 ゚ -゚)「なんだ?」
('A`) 「本当に来たら困るんだけど」
川 ゚ -゚)「……にやり」
('A`) 「いやいや、お前なんか今日おかしいぞ?まだハラサの催眠──」
川 ゚ -゚)「ああーっと!その話は禁句だああああ!」
俺が止めるのも聞かず、彼女は進んでいく。
俺が彼女の体を掴んで止めるなんてことは、もちろん出来ない。
ああ……こういうときって男不利だよな。
- 63: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:20:44.59 ID:axt6Aw9L0
- そして、ついに到着してしまった病室。
ドアの前に、彼女が存在感を示して立っている。
川 ゚ -゚)「入るぞ」
('A`) 「親死んだら、お前のせいだからな」
川 ゚ -゚)「……そうだな」
そして、病室のドアが開かれた。
J( 'ー`)し「あら、ドクオ……と……?」
( 'A` ) 「女の子……だと?」
('A`) (やべぇ……やっぱショックが大きいか)
- 66: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:22:15.02 ID:axt6Aw9L0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| キィィィィィィ!私という母親がいながらあああああ!!11
|
\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ | パフパフだ!パフパフするぞおおおおお!!!
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_J( 'ー`)し_ _ ( 'A` ) _
/| |( ) |∧ /| |(| つつ)|∧
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 .||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、
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- 71: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:24:06.80 ID:axt6Aw9L0
- (;'A`) 「ええ!?」
女の子を見た第一声がそれか!?
両親の変人っぷりを驚く俺、そしてスグに冷静に戻る俺。
クーだ、クーの反応はどうなんだ。
川 ゚ -゚)「……濡れた」
- 79: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:25:56.27 ID:axt6Aw9L0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| なにいいいいいい!!アンタいくつうう!?ドクちゃんを汚さないで!
|
\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ | ぬぬぬぬ濡れたって!!これは……青酸カリ!
| 俺この戦いが終わったら俺この娘と結婚する!したい!
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_J( 'ー`)し_ _ ( 'A` ) _
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- 88: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:31:53.37 ID:axt6Aw9L0
- (;'A`) 「もう嫌だ……俺も自殺したい……」
落ち込む俺を横に、クーが両親に一歩近づいた。
二人がギースカ言っているにも関わらず、クーは小さな声で二人に話しかける。
川 ゚ -゚)「どうも、お電話しました、クーという者です」
(;'A`) 「ええっ!?電話してたの!?」
J( 'ー`)し「あら〜。あなたがクーさんね〜。おほほほ」
( 'A` ) 「頼んでおいたデリじゃないのか」
(;'A`) 「反応も微妙におかしいし!」
ヤバイ、自身のショックが大きすぎてツッコミが古い。
漫画で言うなら、ずっこけるレベルだ……。
川 ゚ -゚)「それで、電話で話した件なのですが……」
- 94: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:34:41.19 ID:axt6Aw9L0
- 川 ゚ -゚)「本当に、私がお宅に泊まりこんでも良いのですか?」
──え?
J( 'ー`)し「クーさんこそ、本当にいいの?泊り込みで食事作るなんて……」
川 ゚ -゚)「ええ、今親は7泊8日のパリ旅行中ですので」
( 'A` ) 「息子は私に似て、夜は獣だぞ?」
川 ゚ -゚)「私の弟よりマシかと」
──ちょっとまて
J( 'ー`)し「それじゃぁ悪いけど……お願いできる?」
川 ゚ -゚)「ええ、ありがとうございます」
──ちょっとまて!!
- 105: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:38:36.50 ID:axt6Aw9L0
- ('A`) 「ちょっと待てよ!!」
大声で叫んだ。
目の前で行われた会話に、耐え切れなくなって。
('A`) 「いつの間に話つけてんだよ!勝手に決めんな!!」
J( 'ー`)し「ドクちゃん、クーさんがせっかくの好意で……」
(#'A`) 「だからっていきなり泊り込みはないだろ!!」
( 'A` ) 「今、強がりを言える状態じゃないくらい……お前でも分かってるだろう?」
('A`)「でも……でも!」
分かっていた。
クーが家に来ることで、どれだけ俺が楽になるか。
この好意を断ることが、どれだけ損な事か。
川 ゚ -゚)「私じゃ、不満か?ドクオ」
- 110: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:42:01.57 ID:axt6Aw9L0
- ('A`) 「不満じゃ……」
不満ではない。むしろ、心から嬉しく思う。
だけど、だけど。
彼女を家に入れ、食事を作ってもらい、泊り込みをしてもらう。
それが、嫌だった。
今まで俺は人に頼ることを良しとしなかった。
俺が人に頼られる存在だと、俺は正義のヒーローだと。
『人に頼らない』、そうやって生きてきたんだ。
彼女に泊り込みで、食事を作ってもらう。
こんなにも彼女に甘えることは、今までの俺が許さなかった。
頼るな、自分ひとりで生きていけ。
そうやって、俺の思考を支配している。
俺は一人で生きてきた。
俺は頼るのではなく、頼られて生きてきた。
今までも、そして、これからも──。
- 117: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:46:24.13 ID:axt6Aw9L0
- 川 ゚ -゚)「たまには……人に身を任せるのもいいぞ、ドクオ」
('A`) 「────」
頭の中が、真っ白になった。
今まで俺を支えていた支配者が、頭の中から消え去った。
俺は一人じゃなかったのか?
俺は孤独な存在じゃなかったのか?
俺は、人に頼ってもいいのか……?
(;A;) 「うっ……うぁ……」
答えは、涙となって俺から出た。
(;A;) 「うぁぁぁ……うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
- 118: 金田一(鹿児島県) :2007/04/04(水) 00:47:05.96 ID:axt6Aw9L0
- メモリーカード1
主人公:('A`) ドクオ
時:夕方
場所:病室
参考:ココロノササエ
セーブしました。
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