( ^ω^)('A`)( ,,゚Д゚)ξ゚听)ξ(*゚ー゚)川 ゚ -゚)
- 5: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 00:12:59.10 ID:cXcgb1Uh0
- 本日は勝手ながら、「おまけ」編を投下させていただきます。
本編では主人公として登場しないキャラクター。
( ´∀`)
(´・ω・`)
( ゚∀゚)
この三人の誰かの話を書きたいと思います。
もちろん、誰にするかは安価で決めさせていただきます。
投下まで少々お待ちください。
- 26: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:21:40.47 ID:cXcgb1Uh0
- 1( ´∀`)
2(´・ω・`)
3( ゚∀゚)
>>29
- 29: 愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 01:22:25.00 ID:GW0Qx30F0
- 2
- 32: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:29:04.47 ID:cXcgb1Uh0
- 「その……先生、好きです!」
放課後の教室、女子生徒に呼び出された僕は今こんな状況にいる。
彼女の手には小さな箱。
僕に受け取ってほしいと、先ほど彼女に伝えられた。
「その……私がこの学校に来たときから……憧れていました……」
彼女は顔を赤らめながら下を向く。
なにやら呟いているが、声が小さく聞こえない。
「私と……付き合ってください」
ようやく聞こえた声。
僕は一歩だけ前に出て、彼女に向いて口を開いた。
(´・ω・`) 「うん、ごめんね。僕は君とは付き合えない」
〜〜(´・ω・`) 編〜〜
- 37: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:33:13.53 ID:cXcgb1Uh0
- 「………」
(´・ω・`) 「やっぱり、教師と生徒がそんな関係になっちゃいけないと思うんだ」
「嫌!先生のためなら、私学校やめてもいいから!」
顔を上げ、彼女は鋭い視線を僕に向ける。
僕は彼女をなだめる様に言葉を続けた。
(´・ω・`) 「だめだよ。学校を辞めるなんて言っちゃ」
「でも……好きなんです、先生のこと」
(´・ω・`) 「ありがとう。君の気持ちは十分に伝わった。
今度はその気持ちを、もっと君に会う人間に伝えてほしい」
「……先生って……」
彼女は鋭い視線をさらに細めて僕を見る。
何かを言いたそうな顔、事実、彼女は僕に言葉をつなげた。
「先生って……やっぱり、ゲイなんですか……」
- 44: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:38:19.75 ID:cXcgb1Uh0
- 「他のどんな女子生徒にも振り向かない! バレンタインも気にしていない!」
「ましてや、美人の保健室の先生の誘いも断ったって……」
まいったな、と僕は小さく下を向いた。
他の女子生徒のことはともかく、保健室の先生のこともしっているなんて。
「先生は、女性には興味がないんですよね!」
ずいずいと僕に近づく彼女。
ついに、僕の手前までやってきた。
(´・ω・`) 「……違うよ。僕は同性愛者なんかじゃない」
「じゃあなんで!」
(´・ω・`) 「……」
1、「ちょっと昔話でもしようか……」
2、「君に言う必要はないよ。ごめんね」
3、「君がブスだからだよ」
>>48
- 48: 愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 01:39:31.15 ID:NYpMh9qK0
- 1
- 54: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:43:27.41 ID:cXcgb1Uh0
- (´・ω・`) 「ちょっと昔話でもしようか……」
僕は近くにある椅子を手に取り、そこに座った。
彼女にも座ることを進めたが、拒否される。
話は少し、長いんだけどな。
(´・ω・`) 「うん……そうだね。僕が大学生の時だったかな」
記憶を辿りながら、僕は言葉を出した。
記憶を辿るといっても、決して忘れているわけではない。
封じ込めた、記憶。
僕はそれを思い出しながら、さらに言葉を続ける。
(´・ω・`) 「当時の僕は大学でも異端児でね……少しだけ敬遠されていたんだ」
「……異端児?」
(´・ω・`) 「少し変わった人の事。とりあえずは、僕の話を聞いてくれないかな」
僕は、自分の過去を辿るように話し始めた。
- 56: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:47:47.89 ID:cXcgb1Uh0
- 大学には首席で合格した。
もちろん、学校に入ってからも、成績はトップレベル。
周りからも、話に出るぐらいの知名度にはなったんだ。
その頃の僕は、夢もなければ趣味さえもなかった。
ただ、暇だったから勉強していただけ。
今にして思えば、勉強が趣味の一部っていってもおかしくないぐらいだったね。
学校は東京だったから、僕は一人暮らしだった。
僕にとっては、誰か住んでいようと関係なかったんだけどね。
生きた心地がしなかったよ。勉強尽くしの人生なんて。
その前に、生きた心地というものが分からなかったんだ。
生まれてこの方、勉強しかしたことがなかったからね。
- 57: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:51:27.03 ID:cXcgb1Uh0
- ……その日の僕も、当然のように学校で勉強していたんだ。
「おーいショボン! 今日みんなでパーッっと遊ばないか!?」
「無駄だって。アイツって家でも勉強しかしてないんだから」
「んなの誘わなきゃわかんねーだろ! おーいショボン!」
(´・ω・`) 「ごめん。君の友人が言ったとおりだよ。僕は遊ばない」
「んな」
「……マジかよ……」
変な意地だったと思う。
「僕はこの学校で勉強するんだ」って言う、無意味な意地。
周りとは違う、僕は優れた人間なんだっていう、無意味な思い込み。
結局、僕はただの人間だったんだけどね。
- 58: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 01:55:36.66 ID:cXcgb1Uh0
- 「……であり、諸君にはこれから……」
大学に入って2年目に迎えた、成人式。
周りの人間ははしゃぎ回り、カメラに向かって言動を起こす。
意味が分からなかった。
20歳になって、何が変わったのか。
「っしゃー!みんなで飲みにいくぞー!!」
「おっしゃー!」
当然、こういった声も出てくる。
僕はその声をすべて聞き流していたんだけど、いつの間にか、僕の参加も決まったみたい。
嫌がる僕を、何人もの男が居酒屋に連れて行ったね。
もう、拉致って言っても過言じゃないよ。
「お待たせー」
「あ、ショボン君来たんだー!」
居酒屋の中には、数十人の大学生。
男はもちろん、女の子も多数いたよ。
- 60: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:00:32.82 ID:cXcgb1Uh0
- 「めずらしいねー。ショボン君が来るなんて」
(´・ω・`) 「……」
「俺らが無理やり連れてきたんだよ。やっぱ成人式の祝いぐらい一緒にやりてーじゃねーか!」
「へぇ〜」
みんな、初めて正式に飲むお酒に、大いに酔ったんだ。
最初は拒んでいた僕も、残念ながら、酔ってしまってね。
「やっぱ大学生って最高ダヨー!」
「「グリーンダヨー!!」」
酔った学生たちは、店の中ということも忘れてはしゃいでいた。
かの有名な大学生がこれじゃあ、僕の評価まで落ちてしまう。
そんな事も考えたんだけど、お酒が邪魔をしたんだよね。
一緒にまではならなかったけど、それなりに楽しかったよ。
- 63: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:03:14.78 ID:cXcgb1Uh0
- 男性女性問わずにはしゃぎまわる中。
一人だけ、その雰囲気に飲み込めていない女性がいたんだ。
不思議だよね。なんでかは分からないけど、僕は自然とその女性の下へ近づいた。
(´・ω・`) 「すごい酔い様ですよね」
「そうですね……」
初めて交わした言葉はこれ。
僕と彼女の出会い、これがすべての始まりだったんだ。
(´・ω・`) 「……貴方は飲まないんですか?」
「そうですね……」
(´・ω・`) 「僕も、あんまり飲まないんですよ」
「そうですか」
(´・ω・`) 「はい」
- 69: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:34:32.64 ID:cXcgb1Uh0
- 彼女は他の連中とは違う、静かな人だった。
そんな彼女に、僕が惹かれるのには時間はかからない。
恋愛というものは初めてだったけど、告白は一度で成功したよ。
(´・ω・`) 「……」
「……」
初めてのデートの日、お互い無言だった。
会話が見つからないんだ。
(´・ω・`) 「暖かいですね」
「少し風が冷たいですけど・・・」
(´・ω・`) 「はぁ・・・」
「いえ、暖かいですよね」
- 70: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:38:29.89 ID:cXcgb1Uh0
- 最初のデートは悲惨だった。
映画を見に行ったんだけど、全然面白くない映画でね。
行きですら気まずかったのに、帰りなんてもう……。
(´・ω・`) 「……」
「……」
(´・ω・`) 「帰ります?」
「そうですね……」
最初のデートのせいで、僕は恋愛というものを勘違いしてしまった。
なんて面白くない、なんて無理矢理な世界なのだと。
それから、互いに連絡をすることは少なくなった。
『好き』っていう気持ちはあったけど、それを僕は認められなかった。
自分の気持ちに、嘘をついていた。
そんな二人の距離が縮まったのは、初めてのバレンタインデー。
- 71: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:42:13.56 ID:cXcgb1Uh0
- 「ショボン君……これ」
たぶん、会うのは半月ぶりぐらいだったと思う。
彼女はそのことには触れず、僕にただ物を渡した。
(´・ω・`) 「……これは?」
「あの……チョコなんてどうかなーって……」
もともとバレンタインなんて気にしない僕は、何の感情もなくその箱を見ていた。
どうせ、500円とか1000円とか、そこらへんのデパートで買ったんだろうって。
(´・ω・`) 「今食べていいのかな?」
「お好きに……」
その箱を開けて、びっくりした。
綺麗にまとまったチョコレート、彩られた飾り。
そして、チョコに書かれた『ショボン君へ』という文字。
既製品じゃなかったんだ、すまない。
- 72: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:44:01.34 ID:cXcgb1Uh0
- (´・ω・`) 「作って……くれたんだ」
「ごめんね……」
(´・ω・`) 「なんで謝るんだい?」
「……なんとなく……かな」
お互いの顔を見つめあった。
それがあまりにも息があっていて、お互い顔が赤くなった。
(´・ω・`) 「「ぷっ……」」
二人で同時に笑った。
彼女と笑った、初めての日。
そして、彼女と結ばれた、初めての日でもあった。
- 73: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:47:23.93 ID:cXcgb1Uh0
- 「先生って、もしかしてそれまで童貞だったんですか!!」
ちゃっかり椅子に座っている少女が僕に向かう。
質問は後で、って言ったのに。
(´・ω・`) 「当然じゃないか」
「ええーー!」
(´・ω・`) 「……君達が、進んでいるだけだよ」
「……へー」
自分から聞いてきたくせに、興味がなさそうな顔をする彼女。
……高校っていうのは、まだまだこんなもんだろう。
「それで、それで!」
さっきまでしんみりとしていた彼女だが、今は僕の話を聞くために目を輝かせている。
僕はひとつため息を入れて、話を続ける。
(´・ω・`) 「幸せだったよ。彼女との会話も弾むようになったし。何より、楽しかった」
- 74: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:52:29.43 ID:cXcgb1Uh0
- ある日、僕は急に彼女に呼び出された。
(´・ω・`) 「どうしたんだい、急に」
「………」
(´・ω・`) 「ごめん。僕は黙っていても分かるような以心伝心の能力は持っていない」
「……別れて……欲しいの」
彼女の口から発せられた言葉。
信じることができずに、聞きなおした。
「別れて欲しいの」
(;´・ω・`) 「な、なんでだい?僕が何かしたのかい!?」
「……ううん。ただ、別れて欲しいだけ」
意味が分からない。
僕が何もしていないのに、別れるという彼女の意図が。
もう、僕は必要ないのだろうか。
「……ごめん」
彼女は、僕の前から姿を消した。
- 75: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:55:46.71 ID:cXcgb1Uh0
- 家に帰って、僕はドアを閉める。
耐え切れない怒り、彼女への愛。
僕は狂ったように叫んだ。
(;´・ω・`) 「ああああああああああああ!!!」
いつ渡そうかと、必死に考えていた結婚指輪。
箱ごと手にとり、外に投げ捨てた。
彼女という存在を失っただけで、僕の人格は壊れた。
全てを失った気がした。
僕の人生は、彼女で成り立っていたということに、そのとき気づいた。
(;´・ω・`) 「……はぁ……はぁ……」
なんとしても、理由を知りたい。
少しだけ落ち着きを取り戻した僕は、彼女の家へと走った。
- 76: ◆sHNGWXTAUA :2007/02/20(火) 02:58:12.51 ID:cXcgb1Uh0
- 走って、走って、走ったんだ。
彼女の家に、僕はただ、無心で。
そして
彼女の家で
僕が見たものは
『空家』という
張り紙
(;´・ω・`)「……なんで……」
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