( ^ω^)ブーンで学ぶ世界史
- 77: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:26:38.59 ID:YEUFrDqsP
- ●げきしん!第二次中東戦争
- l从;д;ノ!リ人 「ゔわ゙あ゙ぁぁぁ、お゙ゔぢとられたのじゃぁぁぁあ゙あ゙〜〜〜!!!」
- (´<_`; ) 「妹者………」
- (;゚ω゚)ノ 「流石にかわいそうだょぅ……」
- イスラエルが建国されたことによって、100万人近いパレスチナ人が難民となった。
- このことは周辺のアラブ諸国の同情を集め、その結果彼らの間にアラブ人としての連帯感が強まることになる。
- これが『アラブ民族主義』(汎アラブ主義)である。
- 80: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:28:06.16 ID:YEUFrDqsP
- そしてこの運動に刺激を受けたのがエジプトであった。
- 。、_
- ( #,_ノ゚ ) 「ぐわあああああ! 何故だ! 何故あんな小娘に負ける!!」
- (´<_`; ) 「ちょwwwおじ者もちつけwwwwww」
- 。、_
- ( #,_ノ゚ ) 「これが落ち着いてられるか! 妹者だって追い出されて泣いてるんだぞ!!」
- (´<_`; ) 「くっ……それは………」
- 81: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:29:14.89 ID:YEUFrDqsP
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「………いや、理由はわかってるんだ。
- アラブ人同士の連携がとれてないのが原因なんだよ。だから各個撃破されてしまった……」
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「アラブ民族のため、一致団結してイスラエルと戦うべき時なのに、それができない。
- 私利私欲のために軍隊を動かしたのが今回の敗因だ………」
- ∧ ∧
- (;゚∀゚) o0(うっ、痛いトコ突くなよ……)
- _、_
- (# ,_ノ` ) 「そしてその原因はだな………」
- 82: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:30:24.55 ID:YEUFrDqsP
- _、_
- (# ,_ノ` ) 「国王連中による政治の私物化だ! 王政を打倒しろっ!!」
- こうしてエジプトでは、1952年、アラブ民族主義を掲げる『自由将校団』により革命が発生した。
- その後色々あった結果、54年には『ナセル』による政権が誕生し、
- イスラエルとの対決姿勢を鮮明にしていくことになる。
- この革命のことを『エジプト革命』と呼ぶ。
- 84: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:31:36.23 ID:YEUFrDqsP
- こうして共和政となったエジプトであったが………
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「という訳で大統領になったナセルだ。
- とりあえずはこれからのエジプトをどうするか考えなければいけないのだが………」
- ちょっと待った〜!
- ∧ ∧
- ヽ(・ ∀・)ノ
- _( ) /⌒ヽ 新しい政府ができたと聞いてすっとんで来たお!!
- /⊂二二二( ^ω^)二⊃
- | /
- ( ヽノ
- ノ>ノ
- 三 レレ
- _、_
- (; ,_ノ` ) 「来たか………」
- 86: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:32:47.94 ID:YEUFrDqsP
- ( ^ω^) 「西側代表、アメリカですおー! さあ、君もめくるめく資本主義ワールドへ!」
- (・∀ ・) 「東側代表ソヴィエトでーす!
- いやいや、もちろん社会主義でしょー。こいつみたいにデブっちまうよwww」
- ( #^ω^) 「あ゙!? やんのかテメェ………」
- ヽ(・∀ ・)ノ 「でーぶでーぶ! ピザでもくってろwwwwww」
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「ふん、残念だがどちらもお断りだ」
- 87: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:33:59.25 ID:YEUFrDqsP
- ( ;^ω^)(;・∀ ・) 「え………?」
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「貴様らに関わるとロクなことがないからな。
- 俺はアラブの大義のため、貴様らとは距離を置かせてもらう」
- エジプト大統領のナセルは、両者の争いに巻き込まれることを嫌い、『非同盟主義』を掲げていた。
- たぶん冷戦なんかよりもイスラエルとの戦争に関心があったんだろうね。
- このためエジプトを巡って、米ソ両国による支援合戦が繰り広げられることになる。
- 89: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:35:58.95 ID:YEUFrDqsP
- ( ;^ω^) 「そ、そうだ。おじちゃんダムの建設資金を援助してあげちゃうお!
- だからソ連なんかとは縁を切って欲しいな〜!」
- _、_
- ( ,_ノ` ) o0(ダム! そういうのもあるのか)
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「なるほど悪くないな」
- まず、アメリカ側からは『アスワン・ハイ・ダム』の建設資金が融資されることになった。
- ところがエジプトは賢くて………
- 91: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:37:00.12 ID:YEUFrDqsP
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- ○
- o
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「という話があったんだが、お宅は一体何をくれるんだね?」
- (;・∀ ・) 「う…… ちょっと待って! だったらボクは武器をあげるよ!
- だからアメリカなんかとは縁を切ってってばー!」
- _、_
- (; ,_ノ` ) 「なにっ! そんなエサに俺が………」
- エジプトは一方のソ連から、兵器の輸出許可を引き出すことに成功した。
- 94: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:38:16.78 ID:YEUFrDqsP
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- ○
- o
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「という話があったんだが、あんたはダムの資金援助だけかい? 武器輸出は?」
- ( ;^ω^) 「お? 武器輸出はちょっと……… イスラエルちゃんの手前、勘弁してくれお」
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「で?」
- ( ;゚ω゚) 「う…… そ、それ以外ならなんでもやるお!
- なんだったら砂漠の緑化に手を貸してやってもいいお!! だから――」
- 95: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:39:17.09 ID:YEUFrDqsP
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「そうかい。じゃあ、ここでさよならだ。俺はソ連と取引をさせてもらう」
- ( ^ω^) 「………ちょっと待てや。だったらダム資金の融資は無しにするお」
- しかしこんな取引アメリカが認めるわけがない。
- という訳で、エジプトに対するダム建設資金の提供はなかったことにされてしまった。
- 98: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:40:36.42 ID:YEUFrDqsP
- だが、このことが中東情勢に意外な影響を与えることになった。
- _、_
- (; ,_ノ` ) 「なにっ、それはちょっと困るな……… ダムがあると便利なのに」
- _、_
- ( ,_ノ` ) ・・・・・
- |
- \ __ /
- _ (m) _ピコーン
- |ミ|
- / .`´ \
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「そうか、資金くらい自分で稼げばいい」
- 100: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:41:35.03 ID:YEUFrDqsP
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「という訳で『スエズ運河』をエジプトの国営にさせてもらおうか。というかさっさと出て行け!」
- ξ;゚听)ξ 「なっ!」
- ミ;゚Д゚彡 「なにいいいいいいいい!!!」
- ダムの建設資金を確保するため、ナセルは『スエズ運河の国有化宣言』を行った。
- 当時のスエズ運河は、イギリスとフランスの出資する会社によって運営されていたから、
- エジプトが得るべき利益は全て英仏に吸い取られていたのである。
- 103: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:43:09.77 ID:YEUFrDqsP
- ミ#゚Д゚彡 「てめえええええ、何やってやがる! 俺らが金を出して造ったんだぞ!」
- ξ#゚听)ξ 「そんなことされたら大損害だわ! 今すぐ取り消しなさい!!」
- ∩
- ( ⌒) ∩_ _
- /,. ノ i .,,E)
- ./ /" / /" お断りします
- ./ / _、_ / ノ'
- / / ,_ノ` )/ /
- ( /
- ヽ |
- \ \
- 当然イギリスとフランスは大激怒である。
- しかしエジプトは強硬姿勢を崩さず、その結果エジプトと英仏の対立は激化した。
- 104: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:44:34.78 ID:YEUFrDqsP
- ξ#><)ξ 「キィィィィ!! ふざけんじゃないわよ!!」
- ミ#゚Д゚彡 「俺らも舐められたもんだな……… アラブ土人のくせによう!」
- ξ# )ξ 「そういう輩にはお仕置きしてあげないとねえ……」
- ξ#^凵O)ξ 「あたしら列強の恐ろしさ、思い知らせてやりましょうか!」
- 結論から言おう。
- こいつらは死ぬ。
- 107: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:45:54.89 ID:YEUFrDqsP
- 「まずはイスラエルにエジプトを攻撃させるの」
- 「そうしたらエジプトは反撃するでしょ? 当然戦争は泥沼になるわ」
- 「そこであたし達が颯爽と現れて両者の仲裁に入るのよ」
- 「これ以上戦争をさせる訳にはいかないから、緩衝地帯としてスエズ運河を占領します、ってね!」
- 英仏は小手先の策を練り上げ………
- 108: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:47:34.38 ID:YEUFrDqsP
- ξ#^凵O)ξ 「という訳であなたにはエジプトに攻め込んでもらいます」
- ミ#^Д^彡 「もちろんそのための援助はしてやらぁ。お前も領土が広げられて万々歳だろ?」
- 从'ー'从 「うん! エジプトに海上封鎖されて大変だったし、ちょうどいいタイミングだよ!」
- まんまとイスラエルをしてエジプトに侵攻せしめたのであった。
- 1956年、ここに始まったのが『第二次中東戦争』(スエズ動乱)である。
- 110: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:49:02.17 ID:YEUFrDqsP
- 从゚ー゚从 「遅い! 遅すぎるよ!」
- _、_
- ( ; Д`) .・;'∴ ブハッ
- ξ#^凵O)ξ 「いけいけ! やっちまえー!」
- ミ#^Д^彡 「俺らも爆撃で手助けしてやんよ! オラオラ!」
- _、_
- (; ,_ノ` ) 「ぐはぁ、奇襲攻撃なんて卑怯だぞ!!」
- 英仏の支援を受けたイスラエルは破竹の勢いで進撃し、エジプトの降服は間近かと思われた。
- 112: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:50:32.18 ID:YEUFrDqsP
- が。
- (・∀ ・) 「あー! 英仏がエジプトを侵略してるー! エジプトかわいそー!」
- ヽ(・∀ ・)ノ 「いーけないんだ、いけないんだー! こーくれんに言ってやろー!」
- 三(・∀ ・) 「箱根の皆さーん!」
- (・∀ ・)三 「侵略を許さないソヴィエト連邦ですよー!!」
- この戦争に対して、『反ソ暴動』を武力鎮圧したソ連が自らを棚にあげて英仏を非難し始めたのである。
- ttp://vipmain.sakura.ne.jp/end/419/005.html
- >>286〜参照
- 116: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:53:46.50 ID:YEUFrDqsP
- そしてその結果………
- ξ#゚听)ξ 「ちっ……関係ないくせにうるさいわね………」
- ミ#゚Д゚彡 「自国の利権を守って何が悪い! 運河を使えなきゃ困るんだよ!」
- あれれーwwwwwwwwwあんたら何やってるんすかwwwwwwww
- < いまどき侵略戦争とかwwwwwwwwww時www代www遅wwwれwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- そんなのwwwwあたしが許さないwwwwwwwwwwwwwww
- 120: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:55:53.82 ID:YEUFrDqsP
- ξ(゚△゚#ξ 「今度は誰なn……」
- ( ^ω^) ニコヤカ
- ミ゚Д゚;彡 !!
- 122: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:57:32.83 ID:YEUFrDqsP
- 「馬鹿野郎! 僕のいない所でなんてことをしてくれたんだお!」
- 「な、俺がどうしようと俺の勝手だろ!」
- 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……………」
- かくして、アメリカの一喝により『第二次中東戦争』は終結した。
- 123: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 20:58:57.75 ID:YEUFrDqsP
- 从;'―'从 「あれれー? はしごを外されちゃったよー?」
- ミ(.;.;)Д`彡
- ξ;++)ξ
- ( #^ω^) 「おめーらそこで反省してろお!!」
- この戦争の結果イスラエルは何も得るところがなく、国際社会の非難を浴びただけであった。
- 英仏に至っては、もはやアメリカの機嫌を伺わなければ何も出来なくなってしまったことが発覚。
- 特にイギリスの凋落は著しく、『大英帝国』は完全に崩壊したと言ってよいだろう。
- ヨーロッパ諸国は完全に”オワコン”に成り下がってしまったのだ。
- 124: ◆ImMEukpfHw :2011/06/19(日) 21:00:15.47 ID:YEUFrDqsP
- (* ´_ゝ`) 「おじ者すげえwwww」
- (´<_`* ) 「英仏と殴りあうとか流石だな! アラブ万歳!」
- _、_
- ( ,_ノ` ) 「なに、それほどでもない」
- その一方、英仏イスラエルを退けた形となったエジプトはその名を上げ、
- アラブ世界の盟主としての地位を築くことに成功したのである。
- 今後、中東戦争における主役はエジプトである。
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