( ^ω^)さよならアスキーアートのようです

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 01:27:21.28 ID:ShGOEw+YP

【大学の道】

( ; ∀ )「はぁ…はぁ………」

(; A )「はぁ…………はぁ……」

(;'A`)「い、医者呼ばないと…!」

( ;・∀・)「死んでたよ!」

(;'A`)「何で逃げるんだよ!」

( ;・∀・)「だって、自分も逃げたじゃん!!」

(;'A`)「だって…2人になるの…?2人になるわけには…いかないよ…」

( ;・∀・)「……」

(;'A`)「ツン……」



183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 01:30:19.93 ID:ShGOEw+YP

(;A;)「う…うわああああああああ!!ツン…ツーーーーーン!!」

(;A;)「ああああああああああああああ…ああああああああ」

( ;・∀・)「…………」

(;A;)「あああああああああああああああああああああ!!」

( ・∀・)「………おい」

(;A;)「な…なに………」

( ・∀・)「ツンは俺の彼女だ」

(;A;)「つ…ツン!!」

( #・∀・)「お前が泣くなよ!!」



184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 01:34:53.62 ID:ShGOEw+YP
(#;A;)「なんでだよ!!」

( #・∀・)「お前が俺より泣くなよ!!」

(#'A`)「お前…!!」

( #・∀・)「く…あああ!!」

(#'A`)「痛っ!!お前…!!!」

( #・∀・)「おらっ!!……っ!!」

(#'A`)「糞!!いい加減に…いてっ!!おい!!」

( ;・∀・)「痛っ!!く、糞!うわっ!!お…おい!!」

(#'A`)「ああああああああああああああ!!」

( ;・∀・)「う…うわああ…………っ!!」

(#'A`)「いい加減にし…………」



185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 01:40:04.77 ID:ShGOEw+YP

( ;∀;)「…………ヒッグ…うう…」

(;'A`)「………………」

( ;∀;)「うわああああああああああああああ」

(;'A`)「…………」

( ;∀;)「ツン!!ツーン!!」

(;'A`)「………………」

( ;∀;)「どうして……どうして!?」

(;'A`)「ツンって……なんか、あの…なんていうか…持病があったりした?」

( ;∀;)「……しらない」

(;'A`)「心臓が弱いとか…」

( ;∀;)「知らない!!」



187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 01:44:32.49 ID:ShGOEw+YP

(;'A`)「……………」

( ;・∀・)「!!…ツンは殺されたんだ」

(;'A`)「え?…なんで?」

( ;・∀・)「わかんないけど…だって死ななくない?そんな簡単に」

(;'A`)「…」

( ;・∀・)「あっ…もしかしたらまだ生きてるのかも!」

( ;・∀・)「俺ちゃんと分からないから本当に死んでるのかどうかなんて!」

(;'A`)「…確かめに行く?」

( ;・∀・)「え…」

(;'A`)「でも、なんかおかしいよ今日…電車の事故だって続いたし…」

(;'A`)「なんか…なんか起きてんじゃない?戦争とか…わかんないけど」



191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:05:57.19 ID:ShGOEw+YP
( ;・∀・)「せ…戦争?」

(;'A`)「わかんないけど……ウイルスかなんかじゃないのかな…」

( ;・∀・)「!!…病院の地下の…ツンが言ってた?アメリカ軍?」

(;'A`)「分かんないけど…それで、ツンが殺されたとしたら…」

( ;・∀・)「そんなわけないだろう?病気でしょ」

(;'A`)「あんな急に死ぬの?あの酢昆布毒だったんじゃないの?」

( ;・∀・)「酢昆布に毒!?なんで…」

(;'A`)「あれどこで買ったんだろう…駅前のスーパーかな…」

( ;・∀・)「知らないけど」

(;'A`)「……………俺達は?」



194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:10:09.26 ID:ShGOEw+YP

( ;・∀・)「え?」

(;'A`)「ツンが殺されたとしたら…俺達は?」

( ;・∀・)「いやいや殺されたって……」

(;'A`)「自分が言ったんだぞ」

( ;・∀・)「そうだけど…そんな…」

(;'A`)「どうすんだよ…」

( ;・∀・)「知らねぇよ」

(;'A`)「どうすんだよ!!」

( ;・∀・)「…………………」


( ;´_ゝ`)「おっ」

(´<_` )「………………人だ」



196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:13:17.18 ID:ShGOEw+YP

(;'A`)「あ………こんにちは」

(´<_` ;)「………」

( ;´_ゝ`)「こんにちは…」

(;'A`)「……」

( ;´_ゝ`)「…………」

( ;・∀・)「あの…何か知ってます?」

( ;´_ゝ`)「何かって」

( ;・∀・)「何が起きてるかとか」

( ;´_ゝ`)「さあ」

(´<_` ;)「今…ここまで歩いてきたんですけど」

(;'A`)「はぁ……………うっゲホッ!」



198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:20:40.93 ID:ShGOEw+YP

(´<_` ;)「いや、なんか人がいっぱいいて…何人か死んでる人もいて」

( ;´_ゝ`)「凄かったですよ…みんななんかパニックのような感じで」

( ;・∀・)「そうですか…僕らも」

(´<_` ;)「何が起きているんですかね…」

(;'A`)「さぁ…………ぐっ…ゲホッ…エホッ!!」

( ´_ゝ`)「…………………」

( ;・∀・)「……………」

(´<_` ;)「………………」

( ´_ゝ`)「…その人大丈夫ですか?」

( ;・∀・)「何がです?」

( ´_ゝ`)「その咳」



200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:23:56.27 ID:ShGOEw+YP

(;'Λ`)「いや…ん゛ん゛っ!!」

( ;・∀・)「………」

(;'A`)「ちょっとのどが渇いて張りついちゃっただけですよ」

(´<_` ;)「な、何が張り付いたんです?」

(;'A`)「……皮膚」

(´<_` ;)「…………」

( ;・∀・)「その人は大丈夫なんですか?」

( ´_ゝ`)「俺は…今日電車の事故をモロに見てちょっと気持ち悪くなっただけだから」

( ;・∀・)「本当ですか?」

( #´_ゝ`)「何で嘘つくんだよ」



201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:28:05.58 ID:ShGOEw+YP
(;'A`)「うっ!!……ゲホッ!!ガホッ!!グェッ!!」

( ;・∀・)「…………ドクオさん?」

(;'A`)「何が?」

(;'Λ`)「うっ!!………ん゛ん゛ん゛っ………ん゛ん゛っ!!」

( ;・∀・)「それ……」

(;'A`)「ちが、違うよ!!」

(;'A`)「グッ!!…ゴッホゲホガホ!!オェ…グェッホ!!」

( ;・∀・)「…………」

(; A )「もら…ら…」

∩ ;・∀・)∩「……………」



202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:30:39.48 ID:ShGOEw+YP
( ;´_ゝ`)「呼んでるぞ」

( ;・∀・)「………………」

(; A )「俺…だめだ…!」

( ;・∀・)「ドクオさん…」

(´<_` ;)「行こうか兄者」

( ;´_ゝ`)「そうだな…」

( ;・∀・)「ま、待って!」

(; A )「もら…ら…もらら……抱きしめて」

( ;・∀・)「え?」

(; A )「ゲホッ!!…グホッ!ゴホッゴホッ!!」



203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:34:08.33 ID:ShGOEw+YP

(; A )「苦しい……抱きしめて…」

( ;・∀・)「ええ!?」

( ´_ゝ`)「……抱いてやりなよ」

( ;・∀・)「………」

(; A )「モララー……ぐっううううううううっ!!」

( ;・∀・)「うつらない?」

(; A )「………」

(´<_` ;)「やっぱり…病気なのか?」

( ;・∀・)「なんかそういう噂があって…」

( ´_ゝ`)「噂?」

(; A )「モララー……もらら…ぁ…」

( A )



204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:36:01.99 ID:ShGOEw+YP

( ;・∀・)「なんかそういう、大学病院の地下で軍事用のウイルス作ってるみたいな噂が」

(´<_` ;)「え?それでこうなってるってことか?」

( ・∀・)「知らないですけど…、そういう都市伝説っていうか噂だから」

( ;´_ゝ`)「おい…」

( ・∀・)「え?」

( ;´_ゝ`)「お友達が…」

( ;・∀・)「え?…あ、ドクオさん…」

( A )

( ;・∀・)「……………ドクオさん…なんで…」

( ・∀・)「………いや違うな…」



239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:41:39.06 ID:ShGOEw+YP

( ;∀;)「わーんドクオさんわーん!!なんでー!!なんでー!!」

( ;∀;)「……………」

( ・∀・)「……………」

( ・∀・)「………終わりました」

(´<_` ;)「やっぱりウイルスなんですかね。もし…そうだとしたら俺達もやばいんじゃないんですかね」

( ;・∀・)「知りませんよ」

( ;´_ゝ`)「もうヤバいとして…どうしよう?何をすればいいんだ?」

( ;・∀・)「…………」

(´<_` ;)「何をすればいいんだろうな」

( ;・∀・)「死なないように努力するしかないでしょう」



240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:46:40.19 ID:ShGOEw+YP

(´<_` ;)「どうやって」

( ;・∀・)「分かんないですけど…」

(´<_` ;)「病気を治すんだったら…病院しかないでしょう」

( ・∀・)「あっ病院じゃないですかねやっぱり!」

( ・∀・)「ウイルスだったとしたらなんか解毒剤みたいな…なんていうんでしたっけそういうの?」

( ・∀・)「なんかそういうのがあるとしたらやっぱり病院だと思うんですよ」

(´<_` )「はぁ…どうする?」

( ´_ゝ`)「…でも他に行くとこもないしなぁ…」

( ・∀・)「僕は行ってみよう。どうせ、他にやることないし」



241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:50:49.08 ID:ShGOEw+YP

( ´_ゝ`)「じゃあ…行ってみようかな」

( ・∀・)「行きましょうよ」

( ´_ゝ`)「ああ」

( ・∀・)「モララーです」

( ´_ゝ`)「俺達は兄弟で…流石です。こっちが弟」

(´<_` )「どうも」

( ・∀・)「…どうも………」

( ・∀・)「あっじゃあ…行きましょう」

( ´_ゝ`)「ああ」



242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:56:53.28 ID:ShGOEw+YP

【駅のホーム】

( ; ∀ )『ガッ…グッ…!!ああああああ!!』

(  ∀ )

『………………………』

(;*゚∀゚)「…………」

ζ(゚ー゚*;ζ「…………」

(´・ω・`;)「…………」

(;*゚∀゚)「何…今の音」

(´・ω・`;)「アナウンスだね…」

ζ(゚ー゚*;ζ「な…なんなの?さっきから…」

(;*゚∀゚)「怖い…怖いよ…」



244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 02:59:52.94 ID:ShGOEw+YP

(´・ω・`;)「とりあえず…私が見てこよう」

ζ(゚ー゚*ζ「あっ…お願いできますか?」

(´・ω・`;)「君達は車内にいなさい。少なくとも外よりかは安全かもしれない」

(;*゚∀゚)「う…うん」

(´・ω・`;)「じゃあ…行ってくるよ」

ζ(゚ー゚*;ζ「はい………」

(;*゚∀゚)「…………………」

ζ(゚ー゚*;ζ「………………………」

(;*゚∀゚)「ねぇどうなってんの?」

ζ(゚ー゚*;ζ「わかんない…」

(;*゚∀゚)「今のも…駅前で人がたくさん倒れていたのと何か関係があるのかな」



245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:04:11.16 ID:ShGOEw+YP
ζ(゚ー゚*;ζ「そんなの分かるわけないじゃん!!」

(*;∀;)「怖いよ…助けて…パパ…」

ζ(゚ー゚*;ζ「何で…?何でこんなことに…」

(*;∀;)「………嫌だ…もうやだよ…」

ζ(゚ー゚*;ζ「………………」

(*;゚∀゚)「………………帰る」

ζ(゚ー゚*;ζ「え?」

(*;゚∀゚)「私家帰る」

ζ(゚ー゚*;ζ「駄目だよ」

(*;゚∀゚)「どうして?」

ζ(゚ー゚*;ζ「帰ってどうするの?」

(*;゚∀゚)「怖いもんこんなとこ。家帰る。それでママと相談する」



246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:10:14.86 ID:ShGOEw+YP
(*;゚∀゚)】「……………」

ζ(゚ー゚*;ζ「だれ?」

(*;゚∀゚)】「家…」

(*;∀;)】「デレ…駄目…駄目!」

ζ(゚ー゚*;ζ「な、何が?」

(*;∀;)「いない…親…いない」

ζ(゚ー゚*;ζ「あ……あれじゃない?電話全体が込み合ってるんじゃない?」

(*;゚∀゚)「ああ…そ、そうか…何かやばいからみんな電話してるんだ」

ζ(゚ー゚*;ζ「…………」

(*;゚∀゚)「……………」



249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:16:28.44 ID:ShGOEw+YP
ζ(゚ー゚*;ζ「ねぇ」

(*;゚∀゚)「な…何?」

ζ(゚ー゚*ζ「おしっこしたいんだけど…」

(*;゚∀゚)「行ってくれば?」

ζ(゚ー゚*;ζ「怖いから…ついてきてくれない…?」

(*;゚∀゚)「え?…い、嫌だよ!」

ζ(゚ー゚*;ζ「いいじゃん!お願い!」

(*;゚∀゚)「やよ!一人で行ってくればいいじゃん!」

ζ(゚ー゚*;ζ「無理よ!だって…そんな…こんな…あれじゃない!!」

(*;゚∀゚)「とにかく外に出るのは絶対にいや!お願い分かって!!」

ζ(゚ー゚#ζ「じゃあもういいよ!頼まないから」



250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:19:53.20 ID:ShGOEw+YP

(*;゚∀゚)「だ、だってしょうがないじゃない!」

ζ(゚ー゚#ζ「なんでいっつもそうやって自分を正当化しようとするの?」

(*;゚∀゚)「なっ…え?」

ζ(゚ー゚#ζ「つーのそういうとこ…私嫌い」

(*;゚∀゚)「ちょ…ちょっとデレ待って…」

(*;゚∀゚)「………………」

(*;゚∀゚)「何よ…デレの馬鹿…」

(*;゚∀゚)「……………………」

(*;゚∀゚)「…………………………あっ」

(*;゚∀゚)「そうだ……メール…!」



251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:25:57.04 ID:ShGOEw+YP

(*;゚∀゚)「メールなら…何とかなるかも…!」

(*;゚∀゚)「とにかく…お母さんに…めーr…」

(*;゚∀゚)「…………………え?」

(*;゚∀゚)「手が…震えて………打てない」

(*;゚∀゚)「な……何で?」

(*;゚∀゚)「ちょ…ちょっと…やめて……うっ!」

(*; ∀ )「な…何?なんなの?」

(*; ∀ )「震えが…止まらないよ…」

(*; ∀ )「だ…誰か……」


(* ∀ )



254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:33:53.82 ID:ShGOEw+YP
ζ(゚ー゚*ζ「ふぅ…」

(´・ω・`)「あっデレちゃん」

ζ(゚ー゚*ζ「あっショボンさん…どうでした」

(´・ω・`;)「…車掌さん…死んでたよ」

ζ(゚ー゚*;ζ「やっぱり……」

(´・ω・`)「とにかく…この駅から出た方がいい」

ζ(゚ー゚*;ζ「えっ…でも」

(´・ω・`)「このままここにいてももう2度と電車は動かないと思う」

ζ(゚ー゚*;ζ「でも…どうするんですか?」

(´・ω・`)「とにかく…君達は家を目指して帰りなさい。できる限り付き添うから」

ζ(゚ー゚*ζ「あ…はい…。じゃあつー呼んできますね」

(´・ω・`)「ああ、僕も鞄を置いてきたから一緒に行くよ」



255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:37:24.38 ID:ShGOEw+YP
(* ∀ )

ζ(゚ー゚*;ζ「う…嘘…」

(´・ω・`;)「まさか……そんな」

ζ(;ー;*ζ「つー!!いやあああああああああああああ!!」

(* ∀ )

ζ(;ー;*ζ「なんで…なんでよぉ…!!」

ζ(;ー;*ζ「ごめん…つーごめんね…!!」

(´・ω・`;)「……行こうか」

ζ(;ー;*ζ「わああああああああああああああああ!!」



257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:41:39.09 ID:ShGOEw+YP

【喫茶店】

*( ‘‘)*「…………」

*( ‘‘)*「誰もいないのかな……」

从 ー 从

*(;‘‘)*「うわ…店内にも…」

*( ‘‘)*「この飲み物…飲んでいいのかな」

*( ‘‘)*「…いただきま…」

ミ,,;゚Д゚彡「誰だ………?」

*( ‘‘)*「!!…………」

ミ,,;゚Д゚彡「あ……こ、こんにちは」



258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:45:39.69 ID:ShGOEw+YP
*( ‘‘)*「…お店の人?」

ミ,,;゚Д゚彡「え?…まぁ…君は?」

*( ‘‘)*「病院から来ました…。」

ミ,,;゚Д゚彡「………」

*( ‘‘)*「あの…ここにあった飲み物いただきました」

ミ,,;゚Д゚彡「あっ…いやいいよそれは」

*( ‘‘)*「…じゃあさよなら」

ミ,,;゚Д゚彡「!!どっかに行くの?」

*( ‘‘)*「…うん、まあ」

ミ,,;゚Д゚彡「どこへ行ったって同じだよ、みんな死んでる」

*( ‘‘)*「海へ行きます」



260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 03:50:57.37 ID:ShGOEw+YP
ミ,,;゚Д゚彡「え?」

*( ‘‘)*「海に」

ミ,,;゚Д゚彡「な、なんで?」

*( ‘‘)*「さあ」

ミ,,゚Д゚彡「み、みんな死んでるんだよ?」

*( ‘‘)*「…はあ」

ミ,,゚Д゚彡「俺達も死ぬかもしれないんだよ?」

*( ‘‘)*「だって、そんなの当たり前でしょ?みんな死ぬのなんて」

ミ,,;゚Д゚彡「そうだけど…何もしてないのに」

*( ‘‘)*「何かしても、何もしなくても死ぬんじゃないの?」



263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:05:10.06 ID:ShGOEw+YP
ミ,,゚Д゚彡「………海…何しに行くの?」

*( ‘‘)*「別に何ってわけじゃないけど…見たいから」

*( ‘‘)*「……それじゃあ」

ミ,,゚Д゚彡「ねぇ…俺も行っていい?」

*( ‘‘)*「……駄目だよ」

ミ,,;゚Д゚彡「なんで?」

*( ‘‘)*「だって一人が良いから」

ミ,,;゚Д゚彡「なんで?こんな時一人は嫌でしょ…」

*( ‘‘)*「私は一人が良いの」

ミ,,;゚Д゚彡「え、なんで」

*( ‘‘)*「だって…そうだから」



267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:13:17.40 ID:ShGOEw+YP
ミ,,;゚Д゚彡「じゃ、じゃあ少し離れてついて行くよ」

*( ‘‘)*「どれくらい?」

ミ,,;゚Д゚彡「え?」

*( ‘‘)*「どれくらい離れれば一人?」

ミ,,゚Д゚彡「…どれくらい離れれば一人?」

*( ‘‘)*「………100m」

ミ,,゚Д゚彡「…………………」

ミ,,;゚Д゚彡「それだと遠いよ!」

*( ‘‘)*「じゃあ50m」

ミ,,;゚Д゚彡「もうちょっと近くがいい」

*( ‘‘)*「だってそれ以上近かったら一人じゃない感じがするよ」



268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:18:39.68 ID:ShGOEw+YP
ミ,,゚Д゚彡「うん、そうだろうけど…俺今、一人になりたくない派だから…」

ミ,,゚Д゚彡「君は一人になりたいわけだろうけど、俺は一人になりたくないでしょ?」

*( ‘‘)*「……」

ミ,,゚Д゚彡「だから間を取って、一人だか一人じゃないんだかわからないくらいの距離に居れたら良いんじゃないかな?」

*( ‘‘)*「それってどれくらい?」

ミ,,;゚Д゚彡「分からないけど…」

*( ‘‘)*「………ここは?」

ミ,,゚Д゚彡「……あっ一人じゃない気もするけど」

*( ‘‘)*「本当に?」

ミ,,;゚Д゚彡「いや…そう言われると一人な気もするけど」



270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:24:01.29 ID:ShGOEw+YP
*( ‘‘)*「じゃあ…ここは?」

ミ,,゚Д゚彡「ここなら…一人じゃない気がする」

*( ‘‘)*「じゃあこのくらいの距離ね」

ミ,,゚Д゚彡「いいよ」

ミ,,゚Д゚彡「……どこ行くの?」

*( ‘‘)*「だから海」

ミ,,゚Д゚彡「遠いよ?」

*( ‘‘)*「知ってる」

ミ,,゚Д゚彡「大学の中を抜けて行った方が近いかも」

*( ‘‘)*「知ってる」



273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:35:43.37 ID:ShGOEw+YP
【道】

( ゚д゚ ;)「まずいな……」

(*‘ω‘ *)「おじちゃん大丈夫っぽ?」

( ゚д゚ ;)「だ…大丈夫だ…!」

(*‘ω‘ *)「すっごい汗かいてるっぽ!」

( ゚д゚ ;)「ああ、そうだね…」

( ∵)

( ゚д゚ ;)「もう…長くはないのかもしれないな…」

( ゚д゚ ;)「ん?………誰かいるな」


从;゚∀从「…はぁ…はぁ…」


( ゚д゚ ;)「女性……よし……」



275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:40:18.19 ID:ShGOEw+YP

( ゚д゚ ;)「あの…」

从;゚∀从「は?」

( ゚д゚;)「突然…申し訳ありません…。折り入っての…いえ後生の頼みがあるのですが」

从;゚∀从「は?な、なんなんだあんた」

( ゚д゚;)「この…この子達を…あなたに…面倒を…お願いします…」

从;゚∀从「は?なんの話だよ!」

( ゚д゚;)「実は…私は…もうすぐ…死ぬようでして…」

从;゚∀从「いやいや!だからって私に押し付けるなよ!」

( д ;)「もう…意識を保つ事すら…危うい…」

从;゚∀从「おい!死ぬな!おっさん生きろ!!」

(  д ;)「あとは…よろしくお願いしますよ…名も知らぬ方」

从;゚∀从「やめろ!!私はガキなんてみねーからな!おい!」



276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:49:32.50 ID:ShGOEw+YP

( д )

从;゚∀从「おい…!おいおっさん!!」

从;゚∀从「嘘だろ…冗談じゃねぇよ……!」

( д )

(*‘ω‘ *)「おじちゃんも寝たっぽか?」

从;゚∀从「どう見ても死んでるだろうが!!」

(*‘ω‘ *)「死んでる…?」

从;゚∀从「うっ………」

(*‘ω‘ *)「……?」

( ∵)

从;゚∀从「糞…どうすりゃいいんだよ…それどころじゃないのに…」



277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:52:01.43 ID:ShGOEw+YP

【とあるマンションの一室】

川 ゚ -゚)「お父さん…体調は大丈夫かい?」

/ ,' 3「…………」

川 ゚ -゚)「…もうそろそろ夕飯の支度をするよ」

/ ,' 3「……………」

川 ゚ -゚)「…実はな…私はお父さんのことが嫌いだった」

川 ゚ -゚)「私の生涯で私の選択をすべて否定し続けたのはあなただけだ」

川 ゚ -゚)「高校も…大学も…結婚相手も…全て」

/ ,' 3「………………」

川 ゚ -゚)「私はハインのように心から抵抗できるような人間じゃなかった」

川 ゚ -゚)「おかげで私は今まで波乱万丈な人生など掠る事もせずに順風満帆に生きているよ」

川 ゚ -゚)「あなたが私の人生の舵を切ったと言ってもいいだろう」



280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 04:57:37.37 ID:ShGOEw+YP
川 ゚ -゚)「だがある日あなたは胃癌を患った」

川 ゚ -゚)「私は長女だ。介護をするのは当たり前だと思った」

川 ゚ -゚)「しかしあなたはそれを拒んだ」

川 ゚ -゚)「あなたはまた私の選択を否定したのだ」

/ ,' 3「……………」

川 ゚ -゚)「これだけは知っていてほしい」

川 ゚ -゚)「私は遺産などいらない。無くてもいい」

川 ゚ -゚)「私があなたの看病をしている理由は一つ」

川 ゚ -゚)「反抗だよ」

/ 3



281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/14(金) 05:04:47.12 ID:ShGOEw+YP
川 ゚ -゚)「私はあなたが息を引き取るまで介護をしよう」

川 ゚ -゚)「そしたら私は私の思った通りに生きていく」

川 ゚ -゚)「あなたは天国で幸せな私を見て唇をかみしめるんだ」

/   3

川 ゚ -゚)「もう…寝てしまったか…」

川 ゚ -゚)「夕飯ができたらもう一度起こすよ…」

川 - )「ただ…その前に1度だけ…寝させてくれ…」

川 - )「なんだかとても…眠いんだ……」

川 - )「………お父…さ…ん」

川 - )



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