(´・ω・`)ショボンの住む街はくるってしまっているようです

86: ◆ozOtJW9BFA [5話] :2006/12/11(月) 00:29:21.22 ID:ErOaVwLEO
  
(´・ω・`)「おじいさんいますか?」
テントの前でおじいさんを呼ぶ。

返事がない。
(´・ω・`)「入りますよ」
テントの中には上半身裸でアザだらけの老人がうずくまっていた。
(;´・ω・`)「おじいさん大丈夫ですか?」
/ ;' 3「あぁ…なんとかね」
弱ってはいたものの無事なようだ。
ただ老人の安否より老人の腰の下に意識はむいていた。



87: ◆ozOtJW9BFA [5話] :2006/12/11(月) 00:29:57.14 ID:ErOaVwLEO
  
意識を腰の下にむけつつ老人にたずねる。
(´・ω・`)「いったいなにがあったんですか?」

老人は語り始めた。
/ ,' 3「昼間、コンビニまで賞味期限が切れたお弁当をもらいに行ったんじゃ。もちろんタダでとは言わない。必死にお金を拾い集めて行ったんじゃ」
(´・ω・`)「……」



88: ◆ozOtJW9BFA [5話] :2006/12/11(月) 00:30:37.72 ID:ErOaVwLEO
  
老人はさらに続ける。
/ ,' 3「わしは店長に頼んだんじゃ。この金で弁当をめぐんでくれんかと。あの男はわしから金を受けとると怪訝そうな顔をして店の中に戻っていった」

/ ,' 3「だがあの男は戻ってこなかった。しびれを切らしてわしが店の中に入ると、あの男はわしに出ていけと言った」

/ ,' 3「わしが店から出ていくと、あの男も弁当を持って店から出てきた。」

/ ,' 3「そしてわしの目の前でその弁当を地面にばらまき始めたんじゃ」

/ ,' 3「わしが地面にばらまかれた弁当を食べているとあの男はわしを後ろから殴り始めたんじゃ。何度も何度も」



89: ◆ozOtJW9BFA [5話] :2006/12/11(月) 00:31:14.71 ID:ErOaVwLEO
  
(´・ω・`)「それでここまで逃げてきたんですか?」
/ ,' 3「あぁ…なんとかね」

ボクには信じられなかったあのやさしい店長さんがそんなことをするなんて。

/ ,' 3「……この街はくるっているよ」
老人がつぶやく。
(´・ω・`)「……警察…呼びますか?」
/ ,' 3「いや…いいよ。ありがとうよ」
老人は哀しそうにボクを見て力なくほほえんだ。



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