(´・ω・`)ショボンの住む街はくるってしまっているようです

4: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:05:19.24 ID:ErOaVwLEO
  
ボクはたずねた。
(´・ω・`)「おじいさんはいつからここで暮らしているの?」
(´・ω・`)「おじいさんはどうしてここで暮らしているの?」
(´・ω・`)「どうしてクビになっちゃったの?」
どうして?
どうして?
どうして?



5: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:05:47.00 ID:ErOaVwLEO
  
老人は答える。
/ ,' 3「半年ぐらい前からじゃよ」
/ ,' 3「会社をクビになってしまってお金がないからじゃよ」
/ ,' 3「わからない。わしは一生懸命働いたんじゃ。だれよりも、だれよりも」

老人は遠い目をしていた。



6: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:06:10.03 ID:ErOaVwLEO
  
老人からたくさんのことを聞いた。
酒は飲まないこと。
タバコは吸わないこと
昔は奥さんと娘さんがいたこと。

でもひとつ聞けないことがあった。

しっぽのこと。

なんだか恥ずかしかったからだ。



7: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:06:39.14 ID:ErOaVwLEO
  
外が真っ暗になっていたから帰ることにしたボクは、老人にお別れをしてテントを出た。

その帰り道、コンビニに寄った。
店長が気になったからだ。

(´・ω・`)「こんばんは」
店長はいつもと変わらなかった。
(=゚ω゚)ノ「ショボンくんこんばんはだょぅ」
(=゚ω゚)ノ「こんな時間まで道草かいょぅ?お腹がすいただろぅ?肉まんでも食べるょぅ」
店長はボクに肉まんをくれた。
(=゚ω゚)ノ「ママには内緒だょぅ」
店長ははにかんで言った。
ボクは肉まんをもらうとコンビニを出た。
外はすごく寒かった。
肉まんの温かさがありがたかった。

くるっているのはだれなんだろう?

疑問を残してボクは家に帰った。



9: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:06:59.81 ID:ErOaVwLEO
  
家に着いてからすぐに雨が降り出した。
夕飯を食べ終えて部屋に戻ると双眼鏡を手にとった。雨が強くなっていたので外にはいないだろうと思いながらテントの方をのぞいた。
やっぱりいなかった。
仕方がないので双眼鏡は机にしまった。



11: ◆ozOtJW9BFA [6話] :2006/12/11(月) 19:07:24.88 ID:ErOaVwLEO
  
ベッドに寝転がって老人と店長としっぽのことを考えた。

あのやさしい店長が、仕事もお金も住むところもまともに無い、あるのはしっぽだけの薄汚い老人に暴力をふるうなんて。
本当にそんなことがあるんだろうか?

そうだ。しっぽ。本当にあの老人にはしっぽがあるんだろうか?この目で見たい。
見たい
見たい
見たい
見たい
見たい


いつの間にかボクは眠ってしまったようだ。
気がついたら朝だった。



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