( ^ω^)ブーンが切ない恋をするようです

50:◆wVoxvyek5Q:11/25(土) 20:02 gJnhwcZiO
  


………暗闇の中の過去………

ブーンの家は母子家庭
学校では貧乏や母子家庭を理由に虐げれ
家では憎き父の血を継いだ者として毎日殴られていた。

ブーンは最初こそ泣き喚いていたが
次第に涙すら流さなくなった
この頃から僕は壊れていたのかな
ブーンはその頃から
吐血や嘔吐を繰り返していた
だが誰も助けてはくれない
一人で悩み
一人で耐えていた
それがブーンの普通だった
ブーンはムリして笑うようになった
誰にも心配されたり
迷惑かけたりしないよう
ひたすら笑い続けていた
心にたくさんの壁や
滲み出る感情に無理矢理蓋をして。
そして中学にあがり
そこでもまた虐げられた
だが笑い続けていた

ブーンの大切なゆいつの味方のおばぁちゃんが他界した時も
笑っていた
悲しみを押し殺すように
笑った

その頃親友ができた
ショボンとドクオ
彼等には今だに話していない僕の過去を。
知られたくないから。

そして僕はツンに出会った
ツンは他の学校の子
一目惚れだった

(* ^ω^)「ドクオあの子可愛いおw」

(*'A`)「確かになw」

確かドクオとこんな会話してたなぁツンを見た時



51:◆wVoxvyek5Q:11/25(土) 20:23 gJnhwcZiO
  


こんな会話をしていた。

ξ゚听)ξ

彼女は凛とした綺麗な花のようだった
僕達は彼女と友達になるためにいろいろな手を使った

そして彼女と知り合ってから一年
僕は思いを告げた
全ての過去を隠したまま
彼女が僕の闇に気付いたのは付き合って半年過ぎてから。
闇に気付いた彼女はなんとか僕から話を聞こうと力になろうとしていた。

僕にはそれがうざったかった
慣れとは恐ろしい物である
僕は彼女の闇に気付いていた
だけど触れないようにした

怖いから
辛いから

こんな情けない理由で。



52:地の文ばかりで申し訳ないorz◆wVoxvyek5Q:11/25(土) 20:34 gJnhwcZiO
  


彼女の闇
僕の闇
互いの闇がぶつかりあい
喧嘩に繋がる
だけど彼女はそれすら大きな優しさと心で包んでいたのかもしれない

だが子供だった僕は優しさに気付かず
彼女との距離を少しずつ
少しずつ離していた

彼女もまた病気の進行もあり入院生活になった。

僕達は知らなかった
ショボンも
ドクオも
もちろん彼氏でありながら距離を離していった僕も


携帯を見ると
着信一件
メール一件
と表示されていた
メールの内容はこうだ


「幸せになってね。
私と貴方の時間はずれてしまったけど
楽しかった
後悔してるのは貴方を闇から救えなかった事だけ。」


僕はメールを返さなかった
いや返せなかった
電話すらしなかった

未来でそれを悔やむとも知らずに
自分のわがままで自己中な
一時の感情に流されて…。

その頃から
僕の体の異変は激しくなり倒れた。

幸い通行人が救急車を呼んでくれたから命は助かった



53:◆wVoxvyek5Q:11/25(土) 21:07 gJnhwcZiO
  


( ^ω^)「ここは…」

医者「おはよう
ホライゾン君ここは病院だよ」

( ^ω^)「病院…?」

医者「そうだよ君は倒れたんだ…」

( ^ω^)「すいませんお
お金ないから帰りますお…今日の病院代はいつか必ず返しますから許して下さいお…」
ブーンは恥を忍んで土下座した
そうブーンの親が金を出す訳もなく
中学生のブーンには金を払う全などなかった。
そんなブーンを見て医者が

医者「お金はいいんだよいつでも。
でも少し大事な話をするよ…
君お母さんかお父さんをここに呼べるかい?
私達が電話しても取合って貰えなかったんだよ…。」

( ^ω^)「すみませんどちらもいませんお…」

反射的に答えたブーン。
僕を捨てた父など
僕を虐げる母など
ブーンには肉の固まりでしかなかったからだ。

医者「そうか…。
なら落ち着いて聞いてくれ中学生の君には酷な話んだが…」

ブーンは笑った

( ^ω^)「何でも言って下さいお」

医者「えっ…ああ」

医者は戸惑った
何故この子は笑っている?
何故これから酷な話をされるとわかっていて笑える?

医者「君の胃は病に犯されているんだよ…
でもね今ならまだ手術すれば治るんだ。
ただこのまま放置しておくと…」

( ^ω^)「胃潰瘍ですおね?知ってますおw昔に調べましたからw
このままにしときますお僕はいらない人間だから死んでも誰も悲しみませんお」

医者「……」

医者はかける言葉が見付からなかった
この子はすでに死んでいる
笑ってはいるが心が死んでいる
医者はそう感じた



56:◆wVoxvyek5Q:11/25(土) 21:17 gJnhwcZiO
  


医者「………何かあったらすぐにきなさい。
私が君を助けるから…」

最後まで言わないうちに

( ^ω^)「ムリだお。
貴方は苦しみを知らないお


冷たい眼で
冷たい声で
ブーンは吠えた

医者「知らないよだけど力にはなれるからだから父親だと思って
頼りなさい…」

( ^ω^)「失礼しますお」
ブーンはヨロヨロと立ち上がり手摺に掴まりながら歩いて行く


なんとか家に帰ってきたブーンを迎えたのは


罵声

暴力


( ^ω^)「ふふふふアッハハハハハハ」

母「ヒッ」

母が悲鳴をあげるかあげないかの瞬間に
ブーンの拳は母の顔面を捕らえていた。

母の鼻からは鼻血が出ていた
母も狂っていた

母「殺してあげるよホライゾン」

ブーンは逃げた
逃げて
逃げて
逃げて
逃げ続けた



57:◆wVoxvyek5Q:11/26(日) 10:58 xEsMzi70O
  


ブーンは逃げ続けた
現実から社会から
自殺迄考えていたが
彼はとどまっていた

怖いから?否
生きたいから?否
死にたくないから?否

未練があるから…………




そして時は現在に戻る



58:◆wVoxvyek5Q:11/26(日) 11:14 xEsMzi70O
  


………夢の中の迷路………

ブーンは部屋で又倒れてしまった
栄養失調
予てからの持病
精神的なストレス
どれも限界にきていたらしい
初めてブーンの体についてを医者から聞かされる三人

目を覚まさないブーン



ξ゚听)ξ「ブーンいつまで寝てるのよ起きなさいよ!!」

何故?ツン?

(´・ω・`)「そうだよブーン行こうよ」

ショボン?何処に?

('A`)「早くしろよなブーン」

ドクオ?早く何を…

おばぁちゃん「ブーンや…」
おばぁちゃん何でそんなに悲しい顔してるの?


声が出ない
動けない
早くみんなの所に行きたい
助けてみんな

('A`)「動けないのブーン?」

助けて

(´・ω・`)「あららじゃあブーン助けてあげるよ」

ショボン…

ξ゚听)ξ「惑わされないで貴方はここにくるべきぢゃない
でもブーン逢えて良かったよ」

惑わす?良かった?

ツン?

おばぁちゃん「さぁ貴方の帰りを待つ人のとこに早くいきなさい」

おばぁちゃんまだ話してないよ…話たいよ

「ブーン君!!!!!」

誰?
わからない?
けど大切な人な気がする
行かなきゃ
ツンありがとう。
最後まで心配かけてごめん

ξ゚ー゚)ξ「ありがとうブーンばいばい」

彼女が頬笑んでくれた気がした

( ーωー)「ツン……」

(*;ー;)「起きてよ…
まだ話たい事たくさんあるんだよ?
ねぇブーン君…」

(´;ω;`)「掘れば起きるかな?」

(;A;)「それはないだろ…常識的に考えて…」



59:◆wVoxvyek5Q:11/26(日) 11:20 xEsMzi70O
  


太陽の光りで目を覚ました
夢の中の事は今も鮮明に覚えている…
でもこれは僕とツンの秘密
ずぅっと心にしまっておこう
ドクオ達から質問責めにあったのは言うまでもない…。
しぃちゃんはずっと泣いてたのか目が真っ赤だった
夢の中ツンに会えた
進まなきゃ…
苦渋の十字架を背負って
歩かなきゃ
自分の足で。


こんなに決意をしたのに僕は挫けてしまった…
ツンごめんお…



61:◆wVoxvyek5Q:11/26(日) 14:52 xEsMzi70O
  


僕はその日から睡眠を過剰にとるようになった
何故かって?
現実から逃げたいから
ツンに夢の中でもいいから会いたいから

( ^ω^)「僕は死ぬべき人間なのかお…
でも………
でも……
ツン…」

しぃやドクオやショボンは仕事の合間をぬって毎日会いにきた
医者から言われた一言が酷く残っていたから…。


「彼の手術は行えない…家族も許可しないし
それ以前に彼は生きるのを諦めてるから…
君達がそばにいて支えてあげてくれ…」

この言葉の真意をブーンに聞いても

いつものように笑って

( ^ω^)「平気だおwwお医者さんもみんなも心配し過ぎだおwwww」

こう言う。

(´・ω・`)「でもねブーン…

( ^ω^)「大丈夫大丈夫www」

彼は必ず言葉を遮る
その時に使うのが

『大丈夫』

この言葉は本来安心させるもの
ただブーンの場合
酷く悲しい
強がりにしか聞こえなかった



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