( ^ω^)ブーンが切ない恋をするようです
- 70:◆wVoxvyek5Q:11/28(火) 12:13 FFGs1DJ0O
………偽りの愛情………
ブーンはしぃに愛情を注いだ
そう偽りの愛情。
ブーンはもう人を愛する事はないだろう
ツンの事が頭から離れない
ツンの言葉が耳から離れない
ブーンは永遠に暗い闇の中にいるだろう
光りを見つけても目を背けてしまう
( ^ω^)「僕は…生きる
けどもう人を愛する事も信じる事もしないお…」
それは弱者の遠吠え
負け犬が更に負けないよう
自分を守るためだけの虚勢
自分の傷を隠すため
自分の心をふさいでいく
- 71:◆wVoxvyek5Q:11/28(火) 12:20 FFGs1DJ0O
(;゚ー゚)「はぁ…」
しいはブーンと付き合ってからよくバーボンハウスにきて愚痴をこぼしていた
(;゚ー゚)「ねぇショボン…ブーン君にとってあたしってなんだろうねww」
自傷ぎみに笑うしぃ
(´・ω・`)「さぁ…僕にも今の彼はわからないんだ…ごめんねしぃちゃん力になれなくて」
(*゚ー゚)「いいの。
聞いて貰えるだけでうれしいからさ気にしないで…」
カランカラン
ドアが開く
(´・ω・`)「やぁいらっしゃい…ってブーンぢゃないか久しぶり」
( ^ω^)「……………」
(*゚ー゚)「どうしたの……?」
(´・ω・`)「ブーン?」
しばしの沈黙
だがブーンは喋らない
冷たい眼をしていた
(´・ω・`)「ブーンまぁ席に座りなよ」
ブーンに近付いて行くショボン
( ^ω^)「……………ああ」
席にすわりウィスキーを飲む
- 72:◆wVoxvyek5Q:11/28(火) 12:22 FFGs1DJ0O
( ^ω^)「…………しぃちゃん」
(*゚ー゚)「何?どうしたの?」
沈黙が続く
( ^ω^)「別れよう」
- 73:◆wVoxvyek5Q:11/28(火) 12:29 FFGs1DJ0O
(;゚ー゚)「えっ…」
戸惑いを隠せず動揺するしぃ
しぃは頭の中で必死に考えていた
自分がした事
言った事
全てに落ち度がないか
何か気に触る事をしてないか
いつしかやりばのない感情や想いが溢れ
涙に変わっていた
( ^ω^)「泣かないでほしいお…僕はしぃちゃんが毎晩ぐちりに言ってた事知ってたお」
更に涙が溢れる
( ^ω^)「僕と一緒にいたらしぃちゃんの心が壊れてしまうお」
( ^ω^)「僕の闇は誰も理解できないだろうし誰も受け止められない」
( ^ω^)「だから…」
言いかけた瞬間
ショボンの怒号が店内に響く
(#´・ω・`)「君は何処までしぃちゃんを傷つけるつもりなんだ!!!しぃちゃんはなぁ…」
( ^ω^)「失礼するお…ショボンごめんお」
(#´;ω;`)「あっ謝る相手がちがぶだろ…」
涙がでてうまく発音できない
しぃは放心状態になっていた
( ^ω^)「しぃちゃんありがとう…またね」
- 75:◆wVoxvyek5Q:11/28(火) 16:29 FFGs1DJ0O
( ;ー;)「ねぇ別れたら何か解決するの…?」
( ^ω^)「……………。」
振返りもせずブーンは
バーボンハウスを後にした
(´つω;`)「ブーン!!!!!!!!!」
ショボンの悲痛な叫びが店内にこだました。
しぃ泣き続けた
( ^ω^)「……こうすれば僕が居なくなる時にしぃちゃんは僕の命を背負わなくてすむお…」
('A`)「随分まぁ自分勝手なんだなブーン。」
背後からドクオの声が聞こえた
振返らずに
( ^ω^)「仕方ないお…傷つけてしまったけどこれしかなかったんだお…」
('A`)「こっち向けよブーン」
( ^ω^)「………」
振返ったブーンの眼は死んでいた
生気を宿さない目
泣いていたのか心なしか腫れていた
('A`)「はぁ…お前さもう少し親友を頼れよぢゃなきゃ俺等が辛いわ…」
( ^ω^)「…………ごめんお……」
('A`)「謝るぐらいなら最初から頼れよ。
頼られないのって辛いんだぜ?」
( ^ω^)「……………うん」
ブーンの頬を一筋の涙が伝う
- 78:◆wVoxvyek5Q:11/29(水) 23:52 Nj9CJ8MdO
('A`)「やりきれないよ…なぁ」
ドクオは一人ブーンの背中を見つめながら呟いた
('A`)「お前はいつまで十字架を背負うんだ?」
投げ掛けた疑問に返答する者はいない
('A`)「お前は人の人生を背負うのに人には背負わせないんだな…」
なおも呟くドクオ
('A`)「神様…いるならあいつを助けてくれ…」
それは彼の悲痛な祈りだった
('A`)「…寿命ってなんだよ…まだまだ長い人生のはずだろ……」
('A`)「ふざけんなよ!!!!!」
壁を殴るドクオ
拳から血がとめどなく溢れても
拳から激痛が溢れても
殴り続けていた
- 79:◆wVoxvyek5Q:11/29(水) 23:58 Nj9CJ8MdO
ブーンが去り
しぃも帰った
そのバーボンハウス店内で彼はグラスを磨きながら考えていた
(´・ω・`)ブーン…
(´・ω・`)「君はいつもそうだ…
肝心な事は喋らないで笑顔で大丈夫って…」
(´・ω・`)「大丈夫ならあんな顔しないでよ…
あんな疲れた顔するなよ…
君はそんなに強くないだろ…。
もっと周りをみてみなよ…
頼れよ
みんな助けてくれるんだからさ…」
ショボンの想いは幾重にも重なった
(´・ω・`)「なんて無力なんだ僕は………」
ショボンの想いはやがて
自分を責めるだけになっていった
意味の無い事なのに
(´・ω・`)「僕は…僕は…」
ショボンはカウンターに伏せて悩み続けていた…
- 80:◆wVoxvyek5Q:11/30(木) 00:05 QDw/YfucO
しぃは一人歩いていた
その目から涙は消えていた
涙のかわりに覇気も生気もない
そうブーンのような瞳になりつつあった
( ゚ー゚)「ねぇブーン
君はどうして私にまで隠すかなぁ…私そんなに頼りないかな?力になれないかな?」
しぃの疑問にもやはり答える者はいない
( ゚ー゚)「私はいらないの?
私頑張ってたよね?
私…貴方の心の中にいた?
いないよね…ずぅっと外から眺めてるだけだったよね…
ごめんね」
彼女は誰に謝っていたのだろう
自分に?
ブーンに?
それは彼女にしかわからない…
( ゚ー゚)「辛いなぁ…
こうなるなんて最初からわかってたのに…
でも気持ちが溢れて…溢れて…止まらなかったんだよ…ごめんね…ごめんね…」
彼女は懺悔し続けていた
ブーンにも自分に対しても…
- 81:◆wVoxvyek5Q:11/30(木) 00:12 QDw/YfucO
ブーンも又歩いていた
行く先もなく
帰る場所すら失って
( ^ω^)「…………これでいいんだお」
( ^ω^)「僕は幸せになっちゃいけないんだお。
疫病神だから生きていてもいけないんだお…
どうすればいいんだお?
ツン…
疫病神が生きてたらみんなが不幸になるお…
関わった人がみんないなくなっちゃうんだお」
ブーンの心は闇に包まれていた
誰にも頼れずに
誰にも頼らずに
闇の中に落ちて行く
そう深く暗い闇の中に
( ^ω^)「…………あはははははははは」
ブーンは狂ったように
笑い続けていた
現状を呪い
過去を呪い
未来を憂い
そう死がわかつまで
舞続けよう
ピエロのように踊り狂おう
( ^ω^)「………神様も酷な人だお…
もっと早く楽にしてほしいもんだお……
一体後何か月生きればいいんだお?
どれだけ苦しみを背負えば自由になれるんだお?」
( ^ω^)「苦しいお………」
- 82:◆wVoxvyek5Q:11/30(木) 00:19 QDw/YfucO
( ^ω^)「僕は…誰にも泣いてほしくない
悲しんでほしくない
神様がいるなら
僕は願うみんなが幸せでいれるよう
そのためならこの命捨てても構わない
僕は…………」
そう言いかけた時
一陣の風が吹いた
風が吹いた後に
誰もいなかった場所に
その人はいた
いや人ですらないのかもしれない
だけど僕には見えたんだ
その人が悲しい顔をしているのを
その人の目から涙が落ちるのを
僕には見えたんだ…
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