( ^ω^)ブーンは秋葉原に生きるようです

5: :2006/12/10(日) 22:11:52.42 ID:R3jKaPVg0
  

第1章  日本のオタク達


キーンコーン カーンコーン・・・

チャイムのなる中、この学校は活動を始める。
ここは私立VIP高校。 御茶ノ水駅から徒歩で少しの位置にある。
地図を見れば分かるが、御茶ノ水は都心に面した、有数なターミナル駅である。
埼玉県・神奈川県・千葉県の住人は、隣の秋葉原からやってこれる。
だからこの高校は、色々な方面に住む人はいた。
学校としては、至って他の学校と変わらない。 平凡な成績で、不良も少ない。 平和な学校だ。



6: :2006/12/10(日) 22:12:34.66 ID:R3jKaPVg0
  
( ^ω^)「ちょwwww次は移動教室だったおwwwwwwテラヤバスwww」

('A`)「おいおい・・・ だから休み時間にするのは危険なんだって・・・」

生徒がパラパラ移動し始めているのに、机で一点を凝視している2人がいる
名はブーン・ドクオ。高1である。 結論から言うと、この2人、オタクである。

( ^ω^)「にしてもいいお! この携帯、アニメが見られるなんてwww」

('∀`)「大金はたいて買った甲斐があったぜwwww」

どうやら2人は携帯でアニメを見ているようだ。 明らかに他と浮いている。
そして見終わると、

⊂二二二二( ^ω^)二二二⊃「じゃあ急ぐお! ブーン!!!!!!」

(;'A`)「おまwwww待てよwwww」



7: :2006/12/10(日) 22:13:39.70 ID:R3jKaPVg0
  
2人が特別教室のドアを開けると、皆席につき、授業を始めようとしていた。
ドアを開ける音と共に、集中する視線、その中から、

<ヽ`∀´>「あーーっ!! この2人、また遅れてきたニダ!!」

( ,,゚Д゚)「さっきこいつら携帯でアニメ見てたぜ!!」

ガヤガヤ・・・ 教室が騒がしくなる。 中には「イターイ!」という声もあった。

( ´ω`)「遅れてすみませんお・・・」

嫌な罵声が入る中、2人は席に座る。 
どうやらブーンは自分の行動に恥はないが、バカにされるのは嫌いのようである。



8: :2006/12/10(日) 22:15:06.76 ID:R3jKaPVg0
  
学校が終わると、いつも2人で校門を出る。
ブーンもドクオも、神奈川に住んでいるため、電車は同じである。
電車の中で、

( ´ω`)「今日もDQNがうるさかったお・・・」

('A`)「あいつらは人をバカにするのが生きがいのようなモンだからな・・・ 低脳なんだよ」

( ´ω`)「ああやってクラスで茶化されるのは大嫌いだお・・・」

('A`)「俺は開き直ったが・・・ っと、着くぜ」



9: :2006/12/10(日) 22:16:34.13 ID:R3jKaPVg0
  
電車は駅に滑り込む。 ここは秋葉原。 ここで神奈川・埼玉・千葉と分かれる。
だがこの2人、降りた途端、改札に向かって歩き出した。

(*^ω^)「ここはいつ見てもいいお! ただで来れるなんて幸せだお!!」

('∀`)「そうだな。 おっと、今日は新作の発売日なんだ。 ちょっとABD寄っていいか?」

( ^ω^)「把握したおwwwwwww」

ここは秋葉原。 通称、アキバ。 オタク関連の品や店がそろった、いわゆる「聖地」である。



11: :2006/12/10(日) 22:18:16.07 ID:R3jKaPVg0
  
ここでオタクについての説明を少し。
オタクには種類があり、大まかに分けられる。(これは作者の勝手に決めた目分である)

・ エロアニメ・エロゲオタク
・ ロボアニメ・ロボゲオタク
・ フィギュアオタク
・ パソコン・周辺機器オタク
・ アイドル(三次元)オタク
・ 同人・二次絵オタク
・ 乗り物・プラモデルオタク

これらの中、大抵の者は2つ以上を共有している。
ちなみにブーンは、「エロアニメ・エロゲオタク兼ロボアニメ・ロボゲオタク」であり、
ドクオは「エロアニメ・エロゲオタク兼パソコン・周辺機器オタク」である。
このように、趣味の一部が重なり、ブーンとドクオは仲良くなった。

( ^ω^)「ブーンはお金、他に使うから買えんお・・・ 終わったら絶対貸してほしいお!!」

('∀`)「おkおkwwww」

そんな会話をして、2人は店の中に入っていった。



13: :2006/12/10(日) 22:20:01.37 ID:R3jKaPVg0
  
一方、こちらは電車の車内。 ちゃんと乗り換え、自分の家に帰る2人がいる。

ξ゚听)ξ「あら? どうしたの? しぃ。 浮かない顔してるわよ」

(*゚ー゚)「え? い、いや・・・ そうかな?」

この2人はツンとしぃ。 ブーン達と同じクラスである。 
その中で人気も高く、男子の憧れでもある。
ツンは品川で乗り換え、しぃは神奈川県の鶴見まで乗る。

ξ゚听)ξ「なにかあったの? 気になるから言ってみなさいよ」

(*゚ー゚)「うん・・・。 今日さ、ドクオ君とブーン君がからかわれてたでしょ?」

ξ゚听)ξ「あの2人ね・・・。 バカにされて悔しくないのかしらね。 そういえばしぃとドクオって幼馴染だったわよね?」

(*゚ー゚)「そう。 中学校は学校違かったけど、小学校の頃はあんなふうじゃなかったのに・・・」



15: :2006/12/10(日) 22:21:08.32 ID:R3jKaPVg0
  
どうやらドクオは小学校の頃は明るく、誰とも楽しく話しをしていたそうだ。
なんで変わっちゃったんだろう・・・ と、しぃは言う。

ξ゚听)ξ「ふーん・・・ まさか、しぃ。 ドクオのこと好き?」

(*////)「え・・・ ち、違うよ、ツンちゃん!」

見事に赤くなっている。 ツンはそれを見抜いたらしく、

ξ゚听)ξ「まあもう高校生なんだから、彼氏の一人くらいつくりたいわよね! それじゃあね!」

ツンは品川で降り、階段に向かう。
一方、そのまま乗っているしぃは、

(*////)「・・・・・・・」

ずっと顔を下に向けながら赤くなっていた。



16: :2006/12/10(日) 22:22:29.96 ID:R3jKaPVg0
  
買い物を終えたブーンたちが、店から出てきた。

( ^ω^)「あと1個だっおwwwwドクオギリギリセーフだったおwwww」

('A`)「いやー。 ひやひやしたぜ・・・。」

2人は道路に出ると、駅とは逆方面に歩いていった。
どうやら、他にも行くところがあるようである。

「喫茶バーボンハウス」

シンプルな看板が掲げられており、中は色ガラスで見えない。
2人はドアを開け、入っていった。

カラン、コロン・・

(´・ω・`)「やあ、ようこそバーb・・・ ブーンとドクオか、いらっしゃい」

( ^ω^)ノ「おいすー。ショボン」

('A`)「みんなもう来てるかな?」

(´・ω・`)「うん。 ほら、そこ」



17: :2006/12/10(日) 22:23:40.60 ID:R3jKaPVg0
  
ここ、バーボンハウスは広々とした喫茶店である。 
作りはバー風で、高いテーブルで仕切られた内側に、ここのマスター、ショボンがいる。
客席はこのテーブルと、奥にある。
窓際には小さいテーブルとイス。 奥には低くて大きいテーブルの周りをでっかいソファー3つが囲んでいる。
そこにはなにやら異彩な4人がきしめいていた。

( ´_ゝ`)「ふむ・・・ ハルヒ2期か・・・」

(´<_` )「2期でgdgdにならなかった作品はなかったが、」

一方が座ってノートPCをカタカタ鳴らして、一方はそれを背後から眺めている。
この瓜二つの兄弟は、兄者、弟者という。



18: :2006/12/10(日) 22:25:23.88 ID:R3jKaPVg0
  
川 ゚ -゚)「・・・・・・・・」

その向かいのソファーでA4のマンガ本を読む女性。 名はクーという。

川 ゚ -゚)「この作者は新人なのに絵のセンスがある。 参考にしよう」

なにやらテーブルには白紙の紙に鉛筆と消しゴムがある。
横には大量の同人誌が積まれている。

その隣には、数学、理科などたくさんの参考書があり、そこにはちょっとピザな学生が分厚い本を眺めてる。

( ´∀`)「く〜〜!! やっぱりサイコガンダムはかっこいいモナ〜!」

よくみるとその本は、「僕たちの好きなゼータガンダム」だった。
その本に夢中で、参考書にはまるで手が行ってない
この学生は、モナーという。



19: :2006/12/10(日) 22:26:35.77 ID:R3jKaPVg0
  
ブーンとドクオはその輪のなかに入っていく。

( ^ω^)ノ「みんなおいすー」

('A`)「ここ座りますよ」

川 ゚ -゚)「ん、ブーンにドクオか、遅かったな」

('∀`)「ちょっと買い物してて・・・ 兄者さん、買ってきましたよ!」

( ´_ゝ`)「お、買えたのか。 もうすぐ売り切れるトコだっただろう」

('∀`)「やっぱ『つよきす』は人気ありますからね」

どうやら兄者と弟者もエロゲオタらしい。 
そしていつもパソコンを持ち歩いているあたり、相当な実力者だろう



20: :2006/12/10(日) 22:28:09.79 ID:R3jKaPVg0
  
川 ゚ -゚)「ほう、つよきすか、絵は書いた事がないな・・・」

クーは同人作家である。 しかし、まだ初めて1年で、コミケも慣れていない。
大学に行ってて、アルバイトもしているらしい。

(;^ω^)「モナー・・ 勉強じゃなかったのかお?」

( ´∀`)「算数よりパラスアテネの方が重要モナ!」

モナーは今年、受験を控えている。 そのせいで嫌でも勉強しなければいけないわけだが、
算数と言ってるあたりでもう不安になってくる。



21: :2006/12/10(日) 22:29:15.49 ID:R3jKaPVg0
  
( ´∀`)「そういえばブーンは、明日の連ザ買うモナ?」

連ザとは、ガンダムのゲーム「連邦VSザフト」のことである。
ABDで日曜日の明日、9時から発売する。

(*^ω^)「もちろんだお! 明日は何時に集合するお?」

( ´∀`)「ホントは一夜ずっとならんでいたいモナ・・・ けど親がうるさいモナ・・・」

( ´∀`)「じゃあ6時集合モナ! おk?」

(;^ω^)「ちょっと早くないかお? 始発後ぐらいかお?」

( ´∀`)「ダメモナ。 まだ早く来る奴はいっぱいいるモナ。 あの『アキバ王』に勝つくらいの勢いで行かなきゃモナ」

(;^ω^)「アキバ王は・・・ ちょっと次元が違うお・・・」

('A`)「俺は買えんが明日暇だから付いていくぜ」



23: :2006/12/10(日) 22:31:59.02 ID:R3jKaPVg0
  
しばらく話していると、もう外は夕焼けがかっていた。
ブーンとドクオは立ち上がり、

( ^ω^)「そろそろ帰るお。 モナー、明日ヨロシクだお!」

('A`)「じゃあ、お先に、」

( ´∀`)「バイバイモナ〜!」

(´<_` )「俺達はその時間ここにいるからな」

( ^ω^)「おk! クーさんは?」

川 ゚ -゚)「私はサークルがあるので顔を出せんな。 荒巻の爺さんなら来るだろう。」

( ^ω^)ノシ「分かったお! バイブー!」


こうして2人はやっと駅に向かった。 
明日も訪れるここに、しばしの別れを告げる。
明日、何が起こるかなんて気にもせず、ブーン達は帰路に向かった。



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