( ^ω^)ブーンは秋葉原に生きるようです
- 107: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:25:48.89 ID:V/iXHQsy0
第3章 オタクの日曜日 後編
(;'A`)「サイフを・・・・・・?」
(;´∀`)「・・・・忘れた・・・・?」
( ; ' A ` )
( ; ´ ∀ ` )
( ;゚ω゚)「制服に入れっぱだお・・・」
その直後、列が動き出す
どうやら開店したようだ。
(;'A`)「ど、どうすんだよ!? 俺は金ないぞ!!」
(;´∀`)「僕もないモナ・・・ どうするモナ!??」
\( ^ω^)/「とりあえず人生オワタ」
\('A`)/「マジレスすると無駄骨w」
\( ´∀`)/「僕は買えるからいいモナw」
- 108: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:28:46.41 ID:V/iXHQsy0
- 列は序々に進んでいく。 後5分足らずで入れてしまう。
店内からはぞろぞろと、商品を買った人が出てくる。
( ´ω`)「はあ・・・ なんでこんな目に・・・」
('A`)「もう順番だぞ・・・」
( ´∀`)「なんとも残念モナ・・・」
店の直前なのに、暗い顔をする3人。
それを1人の男は見逃さなかった。
( ゚д゚ )「(ん・・・? どうしたんだろう?)」
男は3人に近づいていく。
もちろん片手にはABDのロゴのビニール袋を提げて。
( ゚д゚ )「君達・・・ どうかしたのかい?」
誰かが話しかけてきた
3人は沈んだ顔を上げる。
特に落ち込んでいたブーンは、
( ´ω`)「お金・・・ 忘れちゃったんですお・・・」
- 109: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:29:27.60 ID:V/iXHQsy0
- ( ゚д゚ )「なるほど。 それは災難だ。 どれ、これを使うといい」
男はサイフを開けると、おもむろに1万円を取り出し、ブーンに差し出す。
それに驚いて、ブーンは初めて相手の顔を見る。
(;^ω^)「え・・・? そんな・・・ って、あ、あ、あなたはっ!!!」
ブーンは驚愕し、ドクオとモナーを見てみる。 2人も気づいたらしい。
(;;'A`)「まさか・・・・ まさか・・・!?」
(;;´∀`)「『アキバ王』モナ・・・・!!」
ブーンの周囲の人たちも気づく。
アキバ王だ・・・!! 王がいる・・・! と、
視線はブーンたちの方に集まった。
( ゚д゚ )「せっかく早くから並んだのに意味がないだろう。 なに、遠慮することはない!」
- 111: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:33:37.98 ID:V/iXHQsy0
- (;^ω^)「で、でも、お金をもらうなんて・・・」
( ゚д゚ )「それじゃあこうしよう。 君が僕にお金を借りた、ということで」
そういうと、男は強引に1万円を手に押しつけた。
ブーンも、ドクオも、モナーも驚きを隠せない。
( ゚д゚ )「私の名はコッチ・ミルナだ。 お金はいつ返してもらっても構わない」
(;^ω^)「あ、あ・・ ありがとうございますお! 必ず返しますお!」
男は、わかった、それじゃあ。 といって駅の方に歩いていった。
- 113: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:34:44.65 ID:V/iXHQsy0
- (;^ω^)「あわわわ・・・ アキバ王さんから借りちゃったお・・・」
(;'A`)「すごい、いい人だったな・・・」
(;´∀`)「僕は雑誌以外では始めて見たモナ・・・」
気づくと列は店内に迫っていた。 そして、レジへ行き、お金を払う。
( ^ω^)「(ミルナさん、ありがとうございますだお・・・ 必ず次に会ったら返しますお!)」
こうしてブーンとモナーは商品にありつけた。
日曜日の大イベントが、今終わった。
- 114: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:36:34.92 ID:V/iXHQsy0
- ( ´∀`)「僕はこのまま家に帰ってプレイするモナ! 2人はどうするモナか?」
( ^ω^)「僕たちはバーボンハウスに行くお。 バイブー!」
( ´∀`)ノシ「バイブー!」
モナーと別れ、2人はバーボンハウスに向かっていった。
バーボンハウスは、大通りを隔てている為、長待ちする信号を渡らなくてはならない
信号待ちの間、2人は取り説を見て待っていた。
- 116: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:38:50.78 ID:V/iXHQsy0
- ξ゚听)ξ「とりあえずどこ行きましょうか? 109は午後にするとして、」
(*゚ー゚)「うーん・・。 じゃあ喫茶店に行こうか。」
人が行きかう道の中、2人の少女が歩いている
男の目からみると、背からして高校生だと思えるものの、普通以上の立派なおしゃれをしていた。
道行く男たちが、ときどき振り返る。 それほどまでに、この2人は綺麗だった。
今2人がいるのは御茶ノ水。 どうやら今日はここに集合し、遊ぶようである。
とりあえず、駅の近くの喫茶店に行く事にした。
- 117: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:42:04.55 ID:V/iXHQsy0
- ξ゚听)ξ「じゃあ、この向かいの通りを探してみましょう」
(*゚ー゚)「ツンちゃん。 あっちにいっぱいありそうだよ」
しぃが指したのは、道を隔てて向かい側、
秋葉原地区だった。
ξ;゚听)ξ「だ、ダメよ・・・ あそこは行く気がしないわ・・・」
(*゚ー゚)「そう? ん? あ、あそこにいるの・・・」
しぃが目先には、良く見覚えのあるクラスメイトが映っていた。
ブーンとドクオが信号待ちをしている。
(*////)「ツ、ツンちゃん・・・ あそこ・・・」
ξ゚听)ξ「どこ? ・・・・あっ!!」
ツンが見つめる先には、クラスメイトの顔。
しかし、その現実離れしたファッションに、驚きを隠せなかった。
柄のないシャツ。 明らかに子供向けの半ズボン。
そしてしっかり背負ってるリュックサック・・・・
ξ゚听)ξ「(ちょwwwwwキメェwwwww通報すっぞwwwwww)」
- 119: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:44:28.44 ID:V/iXHQsy0
- (*////)「どうする・・? このままだとすれ違うよ・・・」
ツンは考えた。
そういえば前に、しぃはドクオのことが好きと思わしき発言をしていた。
それなら是非チャンスを作ってあげたい。
しかし、相手が相手だ。
いくらしぃがオタクに対する偏見がなかったとしても、こちらとしては、あまり近づかないでほしい・・・
でも、この顔。 どうみてもアイツらを意識している・・・
しょうがないか・・・
ツンは青信号になってこちらに渡ってきた2人に声をかけた。
ξ゚听)ξ「あら? ブーンとドクオじゃない。 奇遇ね」
2人で新作ゲームの取り説を見ていた矢先、いきなり名を呼ばれたので、びっくりして顔を上げた。
- 120: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:46:10.57 ID:V/iXHQsy0
- ( ^ω^)「ぅお? お、同じクラスの・・・」
ξ゚听)ξ「ツンよ。 人の名前くらい覚えなさい」
(;^ω^)「ご、ごめんだお・・・ ふ、2人はここで何してるんだお?」
ξ゚听)ξ「私達、喫茶店を探してるのよ。 アンタ達、ここ詳しいんでしょ? どっか教えてくれない?」
( ^ω^)「お・・・ わ、わかったお。 こっちだお」
ブーンはツン達を引き連れ、大通りを歩いた。
ちなみにしぃは、終始赤面。
ドクオは、なぜか居心地が悪そうな顔をしていた。
- 121: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:48:40.23 ID:V/iXHQsy0
- ('A`)「おいブーン。 まさかバーボンハウスを案内するのか?」
( ^ω^)「それはないおw 色々厄介なことになるお」
2人は小声で会話している。 後ろからツン・しぃがついてくる。
ξ゚听)ξ「(メイド喫茶とか案内したら処刑よ)」
(*゚ー゚)「へぇー。 ここってビルが多いんだねぇ・・・」
3分ほど歩いていると、目的の喫茶店についた。
なんの変哲もない、ただの喫茶店だ。
- 123: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:50:23.85 ID:V/iXHQsy0
- ξ゚听)ξ「ここね。(変なトコじゃなくて良かったわ・・・)」
( ^ω^)「それじゃあ僕達はこれで・・・」
すると、ツンが、
ξ゚听)ξ「え? 寄ってかないの? せっかく来たのに」
それを聞いたブーンとドクオは、
(;^ω^)「・・・、え・・・・・・?」
('A`)「・・・・・・・・」
(;^ω^)「(これは何フラグだお・・・?)」
- 124: ◆zD.tvziESg :2006/12/11(月) 22:51:57.25 ID:V/iXHQsy0
- バーボンハウス───
カランコロン・・・
/ ,' 3「ふー。 やはり日曜の勤務は疲れるのう・・・」
(´・ω・`)「お疲れ様です。 荒巻さん」
厨房でワインのグラスを磨いて話しかけたのはショボンだ。
荒巻はいつものソファー席に腰を下ろすと、
/ ,' 3「なんじゃ、他の奴らは来とらんのか?」
(´・ω・`)「流石兄弟ならさっきまでいましたよ。 どっかフラついてるんでしょう。 クーはサークルで来れないと言ってました。」
/ ,' 3「若造たちは?」
(´・ω・`)「なんでも今日、新作のゲームが出たらしいです。 もうじき来るでしょう。」
/ ,' 3「なんじゃ、つまらんのう・・・」
そう言うと、荒巻はカバンからホビー雑誌を取り出し、読み始めた。
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