( ´_ゝ`)兄者はバルトアンデルスのようです

984: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:31 6iaH79nX0
  

(=゚ω゚)ノ「次は高岡の番だょぅ」

从 ゚∀从「よっしゃ! いくぞ――ダイスロール!」

掛け声と共に、サイコロを振る。
サイコロは徐々に減速しながら回転し、やがて停止。
止まったサイコロに示されているのは、最大値である6の目だった。

从 ゚∀从「さすが俺! 6の目を平然と出してのけるッ!」

高岡は駒を手に取ると、6マス分進めた。

(=゚ω゚)ノ「えーっと……『ふりだしに戻る』だょぅ」

从;゚∀从「はぁ!? 俺もふりだしかよ!」

( ´_ゝ`)「プッwww二番煎じ乙wwwww」



985: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:31 6iaH79nX0
  

(´<_` )「……おい兄者、宿題は終わったのか?」

( ´_ゝ`)「宿題ねえ……そんなものを気にしてた時期が俺にもあったな」

(´<_` )「……で、終わったのか? 終わってないのか?」

( ´_ゝ`)「フッ……俺は俺だ。ありのままの自分を見せるさ」

(´<_` )「要するに……放棄したという訳か。流石だな兄者」

弟者が呆れたようにため息をつく。
皮肉のひとつやふたつではこたえないのは分かっているが、それでも言わなければやってられない。



986: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:32 6iaH79nX0
  

( ´_ゝ`)「だろ? これぞ俺だ」

(´<_`;)「……やはり通じないか。まあ、読めていた事だが」

その時、玄関のある方向から戸をノックするような音が聞こえてきた。
それにより、2人のショートコントは一時中断される。

(´<_` )「兄者、どうやら誰かきたようだぞ」

( ´_ゝ`)「そうか。じゃあ見てきてくれ」

(´<_` )「宿題してるから断る」

( ´_ゝ`)「なら高岡、お前が行ってこい」

从 ゚∀从「はあ? てめーが行けよ」

(#´_ゝ`)「早く行け! この二番煎じが!」

从;゚∀从「わ、分かった! 行けばいいんだろ、行けば!」



987: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:32 6iaH79nX0
  

从 ゚∀从「まったく……なんで俺が……」

ぶつぶつと文句を垂らしながら、だらだらと廊下を歩く。
玄関扉の前に着くと、高岡はけだるそうに小さく息づいた。

こんな時間に来るのは、どうせミルナあたりだろう。
もし本当にそうだったら、八つ当たりでもしてから追い返してやろう。
そうでなかったとしても、適当に相手をしてさっさと帰らせればいいだろう。

そんな事を考えながら、高岡は玄関の戸に手をかけた。



988: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:33 6iaH79nX0
  

だが、まだ力はこめていない。
手をかけはしたが、戸を開けようとはしていない。

だが、戸は横方向にスライド移動をはじめた。
開いてゆくのに伴い、外の景色が徐々に現れてくる。

流石家の玄関扉は、もちろん自動扉ではない。
自動でないならば、何らかの力がかからなければ開かない。

それなのに開くという事は――何らかの力が加わっているという事を意味する。

从;゚∀从「なっ――!?」

戸が開きった途端、絶句する高岡。
眼前の光景があまりに意外すぎて、上手く言葉が出なかった。



989: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:33 6iaH79nX0
  

(*゚∀゚)「あら〜……開いちゃった。無用心な家だねえ」

戸が開ききると、玄関先にはつーが立っていた。
ほのかに吹いた風に髪をなびかせ、けらけらと笑っている。

从;゚∀从「つっ……つー!?」

出た言葉は、彼女の名前。
なんとか声を搾り出して、それだけは言う事ができた。

(*゚∀゚)「……あら? なんで高岡がここにいるの?」

从;゚∀从「それはこっちのセリフだ! なんでお前が――」

嫌な予感がよぎり、高岡の額に汗が滲む。
特に何も言われていないのに、緊張で語気に力がこもってしまう。



990: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:34 6iaH79nX0
  

兄者達には話していないが、自分は以前つーと行動を共にしていた。
だから、つーの性格云々は充分把握しているつもりだった。
だからこそ、彼女が目の前に現れた今、神経が必要以上に張り詰めてしまう。

その性格を知っている者からしてみれば、彼女は脅威でしかない。

とにかく、つーを追い返さなければ。
高岡はそう思い、口を開こうとしたが――

(*゚∀゚)「待って」

つーが言葉を挟み、それを制した。



991: ◆wUOiOOQQF. :01/22(月) 07:36 6iaH79nX0
  

(*゚∀゚)「そんな事よりさ、高岡。ひとつ聞いていいかな?」

从;゚∀从「あ……ああ。どうぞどうぞ」

(*゚∀゚)「ここってさ――流石家で間違いないよね?」

从 ゚∀从「へ……? そうだけど……何か問題でも?」

質問の内容があまりに平凡なので、思わずいつもの調子に戻る高岡。
緊張が緩んだせいか、額に滲んでいた汗が、一気にひいたような感覚を覚えた。

だが、それも束の間。
次につーが発した言葉により、汗が再び噴き返した。

(*゚∀゚)「じゃあさ、あの娘はここにいるんだよね?」

これが、予想していた言葉。
これこそが、高岡の恐れていた事だった。

彼女は猟奇的な笑みを浮かべ、玄関に1歩踏み入った。

(*゚∀゚)「おじゃましま〜す!」



4: ◆wUOiOOQQF. :01/23(火) 23:19 BsYKUFO90
  

・ちょっと補足

この作品での「能力」は、発動させないと効力を発揮しません。
「千里眼」も兄者のバルトアンデルスやクーの極光と同様に、発動しなければ適用されない――という設定です。
常時使ってたら、神経が擦り減って大変なんじゃないかな〜……というワケです。

でもどう見てもただの言い訳です。本当にありがとうございました。

つまり――「千里眼の薬」なんです。「自動マーキング」じゃないんです。



13: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:30 bBwjmbXU0
  

止めに入ってきた高岡を振り切り、つーは突き進む。

(*゚∀゚)「こんにちは〜。つーと申します」

玄関を抜けて廊下を通り、部屋に到着。
居間に侵入したつーは、ぺこりと頭を下げて挨拶した。

(;´_ゝ`)「げっ!? この前の暴走女!?」

(´<_` )「へえ、これが噂の……」

(*゚∀゚)「あらら、この前襲った人じゃない。元気そうだね」

つーは兄者を見るなり、可愛らしく微笑んでみせた。

(*゚∀゚)「今度こそ楽にしてあげようか? あたしの神槍で」

(;´_ゝ`)「けっこうです。勘弁してください」



14: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:30 bBwjmbXU0
  

つーに続き、高岡も居間に到着。

周囲を探査できる能力、千里眼。
突然つーが来たことに警戒し、それを発動。

从 ゚∀从(つーが来たって事は……おそらく……)

警戒の対象は、つーではない。
彼女自体ではなく、その後ろに控えてるであろう者に対する警戒。

从 ゚∀从(狙いは――クーの極光術!)

一呼吸して、静かに目を閉じる。
神経を張り巡らせ、自分の能力を使う事に集中した。



15: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:31 bBwjmbXU0
  

数秒経つと、高岡は目を開いた。

捉えたのは、3種の強力な能力反応。
それとおまけに、あまり強くない反応が多数。

注意すべきなのは、前者の強力な反応のほうだろう。

ひとつは、やたら強い反応。
その大きさからして、おそらくクーのものだろう。

もうひとつは、やや強めの反応。
ぃょぅから感じるものよりも、兄者のそれよりも強い。
以前行動を共にしていた時期の経験からすれば、つーの“神槍”だろうと思われる。

そして、最後のひとつ。
クーのそれほどでないが、かなり大きな反応。
流石家の内部――ちょうど今居る部屋の辺りを、覆いこむかのように漂っている。

从 ゚∀从(あれ……? これって――) 

高岡は1人、首をかしげて考える。

この反応は、以前感じた事がある。
間違いなく記憶にあるのだが――どうも思い出せずにいた。



16: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:33 bBwjmbXU0
  

川 ゚ -゚)「今すぐ私達の前から消えろ。うっとうしい」

(*゚∀゚)「ふふふ。そんなに怒ると……キレイな顔が台無しだよ?」

クーとつーのなじり合いが聞こえる。
だが、それは高岡の耳には響いていない。

从 ゚∀从(なんだっけ? 思い出せねえ……)

感じ取った、正体不明の反応。
知っているような気がするのだが、どうにも思い出せない。

(*゚∀゚)「……では、そろそろ始めちゃいますか!」

(*゚∀゚)「出番だよ、フサ!」

从 ゚∀从「――あっ、それだ! フサの能力だ!」



17: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:36 bBwjmbXU0
  

つーが叫んだ直後。
高岡が思い出したのとほぼ同時。
まばゆいばかりの白い閃光が、部屋全体を包み込んだ。

从;゚∀从「――って! いまさら思い出しても意味ねえぇぇ!」

川;゚ -゚)「ッ――! なんだこの光は!?」

(;´_ゝ`)「うおっ、まぶしっ」

(´<_` )「兄者、アレはフラッシュの演出を入れ忘れたらしいぞ」

(;゚ω゚)ノ「目がああぁぁぁ、目があああぁぁぁぁ」

突如走った光により、視界が白く染まる。
それは直視できないないほどに激しく、5人は反射的に目を閉じた。



18: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:43 bBwjmbXU0
  

川;゚ -゚)(くっ……! 目潰しか!?)

川;゚ -゚)(それとも――別の何かか!?)

直視できないほどの閃光の中、クーは考える。
この光の効力が分からない以上、それを知る事が最優先だろう。

だが。

どちらにせよ、これは敵の攻撃。
そうである以上は、自分達にとっていいものである筈もない。

ならば、一刻も早く消し去ろう。
クーはそう判断し、両手を宙にかざし、力をこめた。

川 ゚ -゚)「極光壁!」



19: ◆wUOiOOQQF. :01/25(木) 22:43 bBwjmbXU0
  

クーの周囲で、漆黒の闇が吹き荒れる。
それは竜巻のように渦を巻き、瞬く間に部屋を覆い尽くした。

白ばかりだった室内が、黒一色に染まる。
闇はしだいに薄れてゆき、何事もなかったかのように消え去った。

川 ゚ -゚)「これでよし、と」

( ´_ゝ`)「……なんだったんだ? 今の光は」

白も黒もなくなり、視界は元に戻った。
それを確認した兄者とクーは、何が起こったのかと辺りを見渡す。

部屋のものには、何の異変もない。
床や家具、部屋の壁を見るも、そのいずれからも被害は見られなかった。

だが、足りないものがあった。
先程までは確かに存在していたのに、今は見当たらない。

(;´_ゝ`)「……あれ? つーがいなくなってる!?」

川;゚ -゚)「それに――高岡とぃょぅ、それに弟者もいないぞ?」

確かに居た筈の人間達が、こつぜんと姿を消していた。



40: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:46 LwZ/LXBF0
  

光が徐々に収まってゆくのが、閉じた瞼の裏側から確認できる。
目が開けられる程度までに弱まると、弟者はゆっくりと瞼を上げた。

(´<_` )「……ここ、どこだよ」

今の状況が上手く理解できず、弟者はボリボリと頭を掻いた。

目に映ったのは、見知らぬ場所。
正確に言うと、見知らぬ「空間」なのかもしれないが。

そこは、まるで水中のようだった。
一面に広がる、澄み切った海のような淡い水色。
周囲に視界を遮るものは何ひとつなく、視界は良好。
その空間の所々はきらきらと輝いており、自ら光を放っているかのような印象を受ける。

(´<_` )「なーんか……見覚えがあるような、ないような場所だな……」



41: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:46 LwZ/LXBF0
  

从 ゚∀从「――おっ、弟者発見!」

(=゚ω゚)ノ「どうやら無事なようだょぅ!」

弟者の背後から、聞き慣れた声がふたつ。
振り返ってみると、駆け寄ってくる高岡とぃょぅの姿があった。

(´<_` )「おお、ハインとぃょぅじゃないか。青春してるか?」

从 ゚∀从「してねーよ。それよりお前、ここがどこだか分かるか?」

(´<_` )「さあな。なんかのゲームで見た事があるような気はするんだが……」

从 ゚∀从「まあ……ここがフサの空間である以上は、油断はできねーな」

(´<_` )「ここが敵の空間だって? なんでそう言い切れるんだ?」



42: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:47 LwZ/LXBF0
  

从 ゚∀从「……てめー、頭脳がマヌケか?」

(´<_` )「はあ?」

顔をしかめて、睨むような視線を送る高岡。
いきなりマヌケ扱いされた事に対し、大人気なく腹を立てる弟者。
反論のひとつやふたつを言ってやろうと思った弟者だったが、高岡の言葉に阻まれた。

从 ゚∀从「普通に考えてそれしかありえねーだろ! バカ!」

从 ゚∀从「てめーの家にこんな場所があるか!? ねーだろ? ボケ!」

从 ゚∀从「そう思う理由を挙げていったらキリがねーんだよ! アホ!」

(´<_`;)「……ごっ、ごめんなさい」

口を挟む間もないほどの連撃。
その形相があまりにも怖かったので、弟者はただ頭を下げて謝るしかなかった。



43: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:47 LwZ/LXBF0
  

(*゚∀゚)「ふふふ……随分と楽しそうだね?」

またも背後からの声。
だが、先程のものとはまるで違う。
今度のそれは、できれば聞きたくないものだった。

振り返ったその先には、妖美な笑みを浮かべたつーが立っていた。
右手で髪をかきあげながら、弟者達のを楽しそうに傍観している。

(*゚∀゚)「壊しちゃいたいなー、その雰囲気」

从 ゚∀从「……へっ! 相変わらず中二病くせーな、お前はよぉ」



44: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:48 LwZ/LXBF0
  

(*゚∀゚)「え〜? あたしのどこが中二病なの〜?」

从 ゚∀从「アレだ。お前の存在自体が中二病臭い」

笑みを浮かべたまま会話する2人。
その表情とは対照的に、場を覆う雰囲気はこの上なく殺伐としている。

(´<_` )「……なにこれ? 2人はお知り合いなのか?」

从 ゚∀从「さーな。忘れちまったよ、こんなヤツ」

つーを睨んだまま、言葉だけで答える高岡。
一挙一動を見逃さないように、絶えず視線を送り続けている。

油断してしまえば、何が起こるか分からない。
つーの思考回路を把握しているからこそ、高岡は決して警戒を怠る事はない。

从 ゚∀从「弟者、ぃょぅ。つーの能力に気をつけろ。死にたくなければな」



45: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:48 LwZ/LXBF0
  

(´<_`;)「……ハイン。正直ワケが分からないんだが」

从 ゚∀从「理解しなくてもいいから! 空気を読んで、己の心で悟れ!」

上手く説明できないので、一喝して黙らせる高岡。
弟者が不満の声を漏らしたが、聞こえなかった事にして無視した。

その様子を、何もせずに眺めているつー。
自分に対抗するために奮闘する高岡を見て、彼女は満足そうに微笑んだ。

頑張っているのを見ると、悪戯したくなってしまう。
楽しそうにしているのを見ると、無性に壊したくなってしまう。
苦しそうにしているのを見ると、さらに追い詰めたくなってしまう。

それが、つーの心理。
今回のこの状況も、もちろん例外ではない。

(*゚∀゚)「……高岡、見えてるものに気を取られすぎだよ」



46: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:49 LwZ/LXBF0
  

瞬きはしていない。
よそ見をした訳でもない。
なので、つーの動作を見逃した筈はない。

そうである筈なのに。
気付いたときには、つーは高岡の視界に映っていなかった。
弟者とぃょぅも同じように彼女の姿を見失ったようで、きょろきょろと辺りを見渡している。

从;゚∀从「消えた!?」

(´<_`;)「これは……新手のスタンド使いかッ!?」

(=゚ω゚)ノ「まさか、瞬間移動できる能力かょぅ?」

从;゚∀从「そんな筈は……! アイツの能力はそんなんじゃないぞ!?」

(´<_` )「催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチn」

从 ゚∀从「弟者、お前少し黙ろうな」



47: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:49 LwZ/LXBF0
  

(*゚∀゚)「――ほらね? 見えないものにも気を付けないと」

またも一瞬の出来事。
消えたと思われたつーは、高岡の目の前に立っていた。
手足ひとつ動かした様子はなく、突然現れた――といった感じだ。

(´<_`;)「ほらな! 超スピードや催眠術じゃあ断じてねえ!」

(=゚ω゚)ノ「ハイン。変なヤツがいるょぅ」

从 ゚∀从「かまうと図に乗るから無視しとけ」

つーが見てる中、いつものやりとりを繰り広げる3人。

不可解な現象を目の当たりにしても、どうも緊張感に欠けている。
まあ、そんな空気になってしまうのは弟者のせいなのかも知れないが。



48: ◆wUOiOOQQF. :01/29(月) 22:50 LwZ/LXBF0
  

(*゚∀゚)「面白くないなー。もっと驚いて見せてよ」

弟者達の会話に、つーが割って入る。
3人の反応が自分の望んでいたものと違ったようで。
不満の声を漏らしながら、目の前に立っている高岡に1歩踏み寄った。

そんな様子を見て、高岡は嘲笑。
小馬鹿にするように鼻で笑い、つーの顔を見据えて一言。

从 ゚∀从「バーカ。驚くワケねーだろ」

その言葉を聞いて、つーの表情がわずかに曇った。
だが、すぐにいつもの笑みを繕い、対抗するかのように言い返す。

(*゚∀゚)「え〜? さっきはあんなに警戒してたのに?」

从 ゚∀从「さっき――はそうだったな。だが、今は違う」

从 ゚∀从「ネタは理解できたし、それを証明する手段も考えた。後は試してみるだけだ」



54: ◆wUOiOOQQF. :01/31(水) 07:31 jAfgF2jX0
  

(*゚∀゚)「あらら、強がっちゃって。かわいくないな〜」

从 ゚∀从「別に強がってねーよ。事実を言ったまでだ」

さっきまでなら、たしかにただの強がりであっただろう。

だが、今は違う。

つーが見せた、瞬間移動のような現象。
彼女が以前から持っていた能力では、それは成し得ない。
もし、以前とは異なる能力を持っているとしたら――話は別だが。

精神的ダメージを狙ったその行動が、かえって高岡を冷静にさせた。

観察して、それを理解する事。
それが高岡の能力――「千里眼」の真骨頂なのだから。
相手を目視できないのならば、気配を感じ取ればいいだけの話だ。

从 ゚∀从「さーて、ネタばらしをはじめるとするか!」



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