- 43: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 00:53:11.51 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「わりぃけど、ブーンも最近見てないぜ。また新作のエロゲでもやってんだろ」
(´・ω・`) 「僕と違って、数日続けてサボりなんてザラにあるからね」
ξ゚听)ξ「……」
ξ゚听)ξ「そうね。別に気にするほどのコトじゃないわね」
('A`)「そーゆーこと」
ξ゚听)ξ「それじゃ、お邪魔したわね。二人でゆーっくり交流を深めてちょうだい」
(´・ω・`) 「そうさせて貰うよ。なんか引っかかる物言いだけど」
ξ゚听)ξ「……」
(´・ω・`) 「なんだい? 僕の顔に何か付いてる?」
ξ゚听)ξ「アンタ、ちょっと痩せた? 水なんて飲んでないでなんか食べたら?
せっかく学食来てるんだから」
(´・ω・`) 「ああ、いや。いいんだ。なんか最近、食欲がなくて」
('A`)「ショボン様は恋煩いの真っ最中なんだとさ」
(´・ω・`) 「お前ちょっと表出ろ」
- 44: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 00:55:54.80 ID:HHh5n93b0
- ξ゚听)ξ「ま、アンタの体調なんて別にどうでもいいけど。
ブーンが来たら、アタシのとこに来いって伝えといて。それじゃね」
(´・ω・`) 「了解」
('A`)「ばいぶー」
('A`)「……」
(´・ω・`) 「……」
('A`)「……なんだかんだで、愛されてるよな。あいつ」
(´・ω・`) 「まあね」
('A`)「包茎って……見たのかよっつう話しだよな」
(´・ω・`) 「それ以上踏み込むのはやめとこう。こっちが痛い、と思う」
('A`)「ああ、そうだな。しかしあいつら、本当に……」
(´・ω・`) 「学年一の高飛車お嬢様と何の取り柄もない留年微ピザキモオタのカップル、か。
公になったら自殺者が出そうだ」
('A`)「一昔以上前のエロゲだな」
(´・ω・`) 「全く」
- 46: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 00:58:12.36 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「で、お前の方のsneg話はどうなったんだっけか?」
(´・ω・`) 「あー……そうだね。とんだ邪魔が入った」
('A`)「全裸幼女を拾って帰ってお風呂に入れてあげました、と」
(´・ω・`) 「覚えてるじゃん」
('A`)「忘れるかよ。で?」
(´・ω・`) 「いや、洗っただけ」
('A`)「全身?」
(´・ω・`) 「うん」
('A`)「おっぱいも?」
(´・ω・`) 「うん。ちっちゃかった。つるぺたっていうか、まるで男の子みたいで」
('A`#)「……っ」
('A`#)「下も洗ったってのかこの野郎!」
(;´・ω・) 「だって、ほんと泥まみれだったんだよ。感染症とか怖かったし。
それに、下半身は特にひどくて。まるで中途半端に生き埋めにされてるみたいだった。
生き埋めにされた人なんて、見たことないけどさ」
('A`)「……」
- 48: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:00:20.97 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「そういうときは、なるべくそのままの状況にしとくモンだって言うけどな」
(´・ω・`) 「ああ、そうだね」
('A`)「もしもその子が、その……乱暴でもされたんなら、身体のどこかに『物証』が残ってるかも知れない。
それを消しちまったら、出るとこ出た時にお前が困るかも知れないんだぜ?」
(´・ω・`) 「なんだよ、急に真面目になって」
('A`)「当たり前だ。お前、自分が何したか分かってんのか?」
(´・ω・`) 「……意外と良心派なんだね」
('A`)「うるせえよ」
(´・ω・`) 「……」
('A`)「……」
- 51: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:02:21.78 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「……ま、いいか」
('A`*)「で、続きkwsk」
(´・ω・`) 「恐ろしく切り替え早いよね、君は」
('A`*)「まぁな。で? それから?」
(*´・ω・`)「それから……って言っても。
あの娘、何されてもきゃっきゃ笑ってるんだよ? こっちが恥ずかしくなっちゃうよ」
('A`#)「見たんだな? 触ったんだなこの野郎!」
(;´・ω・)「だ、だって、仕方ないじゃないか。
すごく暴れるし。脚なんかこう、びやあーっと広げちゃって」
- 52: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:04:08.65 ID:HHh5n93b0
*
『うわ、ひどいなこれは。本当に犯罪がらみ……じゃないよな、まさか。
ま、今してることも立派な犯罪か』
ζ(^ー^*ζ『うふっ、ふふ。きゃっ、あはっ』
『ちょちょ、そんなに暴れるなって。綺麗に洗えないじゃないかって、うわ。
あ、そんなに脚を……おーい。聞こえてますかー?』
ζ(^ー^*ζ『んー?』
ζ(^ー^*ζ『きゃ、あはっ。くすくす』
*
- 55: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:06:35.75 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「感触は?」
(*´・ω・)「柔らかかった……かな。あんまり覚えてないけど」
('A`)「形は?」
(*´・ω・)「そ、そんなの言えるはずないだろ!」
('A`)「絶望した。お前のヘタレ具合に絶望した」
(´・ω・`) 「いいじゃないか。僕だって別に幼女の、お、お、お……」
('A`)「おまんまん」
(´・ω・`) 「そう、それ」
('A`)「言うの恥ずかしいのか? おまんまん」
(*´・ω・)「……」
(*´・ω・) 「そ、そんなことないって」
(*´・ω・) 「……」
(*´・ω・)「…………お、おま、ま……おま、おまおま」
('A`)「おまwwwwwwwねーよwwwwwwwおまおまwwwwバカスwwwwww」
(´・ω・`) 「おいちょっとカメラ止めろ」
- 58: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:09:17.63 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「……続けるよ?」
('A`)「うひゃひゃひゃwwwwwwwwww」
(´・ω・`) 「おいコラ」
('A`)「……」
('A`)「へいへい、どーぞ」
(´・ω・`) 「ねえ。
何度も言うけど、なんか今日テンションの波が激しくない?」
('A`)「……」
('A`)「実は、生理中で」
(´・ω・`) 「はいはい。そういうネタは相手を選ぶようにね」
('A`)「ああ。オッケーだぜ。
それからどんどこしょ〜」
(´・ω・`) 「……はぁ。ま、いいか」
- 59: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:11:28.34 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「身体を洗ってあげて、その後は結局、彼女を僕の部屋に泊めることにした。
僕も、怖かったし」
('A`)「……」
('A`)「……なるほどな。
もしも彼女が、誰かにひどい目に遭わされて泥まみれになってたなら……」
(´・ω・`) 「その誰かが、彼女と同じように、僕の命を助けてくれる保証はない。
そう、僕自身が怖かったんだよ」
(´・ω・`) 「だから、夜が明けてから警察にでも。そう思った。
彼女には僕のシャツを貸してあげて、ベッドに寝かせて、僕は床で毛布をかぶった」
('A`)「ぶかぶかのシャツか……おまえ、通だな」
(´・ω・`) 「正直、そのツッコミは予想していた。
で、その日はぐっすり眠って、翌日……」
(´・ω・`) 「……と、言いたいところだけど」
- 61: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:13:44.79 ID:HHh5n93b0
*
『今日は……とりあえず、おやすみ。
何かあったら、すぐに言うんだぞ。……通じてるのか? 言葉』
ζ(^ー^*ζ『きゃっ、くすくす。うふふふっ』
『あ、いや、だからこっちじゃないって。
そっちのベッドで寝るんだよ。ベ、ッ、ド。分かる?』
ζ(^ー^*ζ『んあ? あははっ♪ もぞもぞ』
『……だから、なんでそうなるんだよ。
そっちで……』
ζ(゚ー゚*ζ『……あはっ♪』
『……はーっ。
分かったよ。もう、好きにしてくれ』
*
- 64: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:16:01.47 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「どうしても、彼女は離れてくれないんだ。
何度言っても、ベッドを指さしてジェスチャーをしても。
あきらめずに、しつこく僕の毛布に潜り込んでくるんだ」
('A`)「……」
(´・ω・`) 「最後は、面倒くさくなって。
ひとつの毛布で寝るだけならいいや、と思って、そのまま床で寝たよ。
彼女はきゃっきゃ騒いでいたけど、すぐに大人しくなった」
('A`)「……」
('A`)「……てめぇ」
(´・ω・`) 「なんだよ。怖い顔するなって。
僕だって困ってたんだよ?」
('A`)「本当に?」
(´・ω・`) 「……」
(*´・ω・)「すごく、いい匂いがしたよ」
('A`)「……」
('A`)「……お前を殺してしまいそうな自分が怖い」
- 67: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:18:34.16 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「まあ、そう言うなって。
……それで、翌日。身繕いも早々に、僕は彼女を連れて交番に向かうことにした」
(´・ω・`) 「彼女をひどい目に遭わせた奴が、仮にその辺りにいるとしても逃げられるし、
周りの人に助けを求めることだってできたしね。そもそも昼間なら、襲われないだろうし。
だから、僕たちは安心して部屋を出た」
('A`)「……」
(´・ω・`) 「……はずだった」
('A`)「はず?」
(´・ω・`) 「ああ。結局、行けなかったんだよね」
(´・ω・`) 「なぜって、彼女がものすごく嫌がったんだよ。
部屋から連れ出そうとすると、泣き叫ばんばかりに騒ぐんだ」
('A`)「……お前が犯罪者みたいだな、その構図」
(´・ω・`) 「だろ? 挙げ句の果てには、ひっかき噛み付き、何でもありだよ。
あれには参った」
- 70: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:19:43.85 ID:HHh5n93b0
*
ζ(゚、゚#ζ『うううう〜〜〜〜っ、あうっ!』
『ほら、何してるんだ。
いつまでもここにいるわけにもいかないだろ?
安全なところに行って、それから家に帰らないと』
ζ(゚、゚#ζ『ううううっ! あううぅっ!』
『……ああ、もう! 駄々こねるなよ!
こうなったら、力づくででも――』
ζ(゚、゚#ζ『あうっ、うう〜〜〜〜っ! がぶっ!』
『あいてててててて!
噛むな! 噛むなって、血が出る! いてっ!』
*
- 72: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:20:49.57 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「あんまり騒いでると、逆に僕が周りの部屋から通報されそうで。
それが気になって、出られずじまいさ。ははっ」
('A`)「そこで通報食らったら、ゲームオーバーだったな」
(´・ω・`) 「ああ。だからなんとかなだめすかして、それから考えようと思って。
とりあえずは、彼女のご機嫌取りに方針転換さ」
('A`)「……苦労人だな」
(´・ω・`) 「実は、この瞬間ちょっと後悔した。
夕べ深酒してなければ、彼女を見つけることもなかったのに……ってね」
('A`)「ま、いいじゃねえか。
ひとりのいたいけな少女の命を救ったとでも思っとけよ」
(´・ω・`) 「……」
('A`)「……」
(´・ω・`) 「……」
('A`)「……どうした?」
(´・ω・`) 「あ、ああ。ごめん。
ちょっと、考え事。いろいろ思い出したりとか」
- 75: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:22:23.50 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「これからいいとこなんだろ?
俺には分かるぜ。ほら続き続き」
(´・ω・`) 「なんだよ……調子いいなあ」
(´・ω・`) 「僕は……うん。そう。
前の夜は飲んでばかりであまり食べてなかったし、とりあえず朝食でも食べようと思った。
その娘だって、何か食べれば落ち着くかな、と思ったし」
(´・ω・`) 「そう。それで、あり合わせのもので二人分の朝食を作って、どうにか彼女を食卓に座らせた」
('A`)「お前、料理とかできたのか?」
(´・ω・`) 「うん。男のたしなみだよ」
('A`)「……意外だ」
(´・ω・`) 「君もそれぐらい、できるようになっといた方がいいんじゃない?」
('A`)「……なあ」
(´・ω・`) 「うん?」
- 77: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:23:39.18 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「お前は、俺に話したいのか? 俺にお前の話を聞かせたいのか?」
(´・ω・`) 「……話したいから、こうして話してるんだよ」
('A`)「……へっ」
(´・ω・`) 「続けるよ。いい?」
('A`)「あいよ」
(´・ω・`) 「よし。
朝食を作って、彼女を席に着かせて。そこまでは良かったんだけど。
彼女は、何も食べようとしなかった」
(´・ω・`) 「食べようとしなかった……ちょっと違うかな。
うまく言葉にできないけど……彼女は、目の前にあるのが食べ物だと認識していないようだった」
('A`)「認識していない……どういうことだ?」
(´・ω・`) 「うーん、うまく言葉にできないんだけど、そんな感じだよ。
目の前にあるものが見えていないっていうか。なんだろう」
('A`)「……よく分からん」
- 79: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:25:46.64 ID:HHh5n93b0
- (´・ω・`) 「うん。すまない。
僕も、自分が何を言ってるのかよく分からない。
けど、彼女もお腹が空いてないわけじゃなさそうだった」
('A`)「なんで分かるんだよ」
(´・ω・`) 「彼女のお腹、ぐー……って鳴ってたから」
('A`)「なるほど」
(´・ω・`) 「でも、彼女は食卓には全然興味を示さないで、すぐに立ち上がって。
台所の流しの方に、ふらふらと歩いていったんだ」
(´・ω・`) 「そして、僕が食事を作るのに使ってたボウルをじーっと見た。
ボウルには、汚れを落とすのに水が張ってあった」
('A`)「……ふむ」
(´・ω・`) 「彼女は、何を思ったか。
そこにいきなり顔を突っ込んだ」
(´・ω・`) 「驚いて立ちすくんだ僕の目の前で、彼女はごくごくと喉を鳴らして。
ボウルにたまった、汚れた水を、飲んでた」
('A`)「……うわ」
(´・ω・`) 「顔を上げて、彼女は満足そうに、にこり、と笑ったよ。
その笑顔は、ついさっきまでの奇行も気にならなくなるぐらい、綺麗で、可愛かった」
- 81: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/04(日) 01:26:50.66 ID:HHh5n93b0
- ('A`)「……」
('A`)「正直萌えた、と」
(´・ω・`) 「ああ。可愛かったよ。彼女は。
僕って実はロリコンだったっけ? って、自信がなくなってしまうぐらいに」
('A`)「そうか。ついに目覚めたか」
(´・ω・`) 「いやいや。
それで……なんだか、いろいろバカバカしくなって。
それに、やっぱり彼女は、一歩も部屋から出ようとしなかった。日が暮れるまで頑張ったんだけどね」
('A`)「で……二泊目か?」
(´・ω・`) 「ああ。よく分からない彼女の言葉に相づちを打ちながら、何をするでもなくゴロゴロしてたよ。
彼女はずっと笑っていて、ときどき水を少しだけ飲んだ。
そして……また、夜になって、今度は僕と彼女、二人でベッドに入って、ぐっすり眠った」
('A`)「……」
(´・ω・`) 「……ドクオ」
('A`)「……なんだよ、急に改まって」
(´・ω・`) 「……僕は。僕は――いや」
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