('A`)と怪異のようです
- 110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:28:13.06 ID:rlYbzgVu0
- 3
- 113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:31:54.41 ID:1GA02/DQ0
- 3.実は俺、妖怪ふくわらい男だったんだ!
- ('A`)「実は俺、妖怪ふくわらい男だったんだ!」
- ( ;^ω^)「なん…だと…?」
- 俺の発した言葉に、内藤は一歩退いた。
- しかし、今までどうしてわからなかったのか不思議でならない。
- この俺の顔面崩壊具合を見ろ。
- これはもう芸術の域だ。
- 人ではない。人の成せる技ではない。
- ( ^ω^)「まさか、ドクオも僕と同じだったなんて…」
- ('A`)「え?」
- 今度は、俺が内藤の言葉に一歩退く番だった。
- ( ^ω^)「よく見るお、この肉を、贅肉を、太り具合を」
- 俺は内藤の腹をまじまじと観察する。
- ( ^ω^)「このメタボリッ具合を見るお、これはもうアァトの域だお
- 人間の為せる業じゃあないお、最早神か悪魔の域だお」
- ('A`)「内藤…」
- 115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:34:56.31 ID:1GA02/DQ0
- 俺はその言葉に、自然と震えていた。
- 内藤の腹の肉も、ぶよんぶよんと震える。
- ( ´ω`)「妖怪だと知られたら、きっと嫌われると思って…」
- そんな事ない。
- そう言おうとしたけど、俺も全く同じ事を内藤に思っていたのだった。
- ( ´ω`)「だから、今まで常識を超えたデブって事で通してたんだお
- ドクオが妖怪だとカミングアウトしてくれて、嬉しくなってつい…」
- ('A`)「…それ以上言うな、内藤」
- はっとした顔で内藤が俺を見上げる。
- 部屋にいる全員が、息を飲んだ。
- ('A`)「俺も…俺も怖かったんだ、妖怪だって知られる事が、恐れられる事が」
- 言いながら、頬を水のようなものが流れ落ちて行くのを感じる。
- ('A`)「だから、顔面障害者のグロメンとして生きてきたんだ…
- カミングアウトしたのだって、ただのノリなんだよ、内藤」
- ( ;ω;)「ドクオ…」
- どちらからともなく抱き合った。
- 117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:38:04.17 ID:1GA02/DQ0
- 内藤の腹の肉が邪魔をして、俺が内藤の胸に顔をうずめる形になる。
- まるでクッションに包まれているようだ。つーか足が浮く。
- だが、それを笑う物の怪はいない。
- 誰もが涙し、両手を打ち鳴らしていた。
- (・∀ ・)「俺もなんだ! こんなショタっぽいつるぺたロリっこ見た事あるか?
- ロリコンの妄想が具現化して生まれた存在が俺だったんだよ!」
- ( ´_ゝ`)「俺もだよ! こんな高身長見た事あるか…? ギネスだってびっくり
- その身長なんと三メートルさ! お陰で家族以外誰も寄ってこない!
- 実はウドの木の生まれ変わりだったのさ! 日光いらないけどな」
- lw´‐ _‐ノv「じゃあ私は箸の九十九神で」
- _
- ( ゚∀゚)「俺、人間なんだけど…えーと、んじゃ、送り狼で」
- (-_-)「ドックン、僕、実は妖怪スネかじりって言うんだ! 僕も妖怪なんだよ!
- ちなみに犬に似た四足歩行のスネこすりってのとは全くの別物だよ!
- 社会に出れない引き篭もりが、自室で三十年過ごすと変化するのさ
- 夜な夜な親のスネをかじりしゃぶり、骨の髄まで啜る妖怪なんだ!
- それでいて家に大金を授けるといった事は全くしない! やらない!
- まさに貧乏神の権化とも言うべき存在なんだよ! 最近急増中!」
- 最後に、ヒッキーが己の正体を外道っぷりと共に吐露した。
- この妖怪は、実は日本が一番多いと言う。
- ( ;ω;)「みんな…」
- 122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:42:09.17 ID:1GA02/DQ0
- 内藤は俺の服で鼻水と涙をぬぐい、きっと前を向く。
- ( ^ω^)「…これだけいるんだお、もう人間なんて怖くないお!」
- (・∀ ・)「おー!」
- ( ^ω^)「七人中七人が妖怪だったんだお、探せばもっと仲間が見つかる筈だお!」
- _
- ( ゚∀゚)「俺人間だけどな!」
- ( ^ω^)「もっと仲間を集めて集めて、百鬼夜行してやろうぜお!」
- ( ´_ゝ`)「俺に小便をかけてくれた人間共に復讐してやるぜ!」
- ('A`)「下記に同じ!!!」
- (-_-)「僕を虐めて不登校に追い込み、妖怪に落とした奴らをぶち殺してやんぜ!」
- lw´‐ _‐ノv「箸の使い方も碌に覚えない日本人共を徹底的に調教してやんよ!」
- 部屋にいる全員の士気が上がる。
- それと共に、部屋に呻き声や絶叫や悲鳴が響く。
- 彰子の一つ一つには目が浮き出て、その向こうには歪な影が躍る。
- 襖ががたがたと揺れ、誰もいないのに倒れた。
- 天井がぎしぎしと鳴り、ドアがぶち壊れるんじゃないかってくらい開閉する。
- みんな、俺達の覚悟につられて出て来たらしい。
- へへっ、ノリのいい奴らじゃねーか。
- 124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:45:13.98 ID:1GA02/DQ0
- ( `ω´)「それじゃ行くおおおおおおおおおお!!!!!」
- 俺達は、内藤の掛け声を背に夜空へ向かって飛び出した。
- 『うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!11111』
- 空には、大きく真っ赤な月が輝いている。
- まるで、俺達の夜を後押しするかのように。
- HAPPY END? 「百鬼夜行」
⇒他の選択肢
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