右手よりは気持ちいいよ

702: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 18:41 MvWoYSK2O


獸は吠える。

紅く、紅く。

七つの頭と十本の角。

七つの頭に七つの王冠を掲げ、天を引きずり下ろす獸。

全てを排し。

黄金の杯を交そう。

緋色の獸はうち震え。

天をその手で汚そう。

紅く、紅く。

獸は吠える。

バビロンの娼婦と共に、享楽と殺戮の宴を。

紅く、紅く。

葡萄の房は実っていた。


〜第十九話・ポイズンジャックによろしく。湟天は高く、静天は低く、羊はラッパを吹き鳴らす〜



703: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 18:42 MvWoYSK2O


――こちらD、潜入に成功した。

薬品の匂いが漂う部屋の片隅に男は潜んでいた。
片膝を着き、声を潜めながら耳に当てたインカムで声を送る。

――アヒャヒャ、こっちも成功だよ〜

インカムを通して楽観的な声が聞こえてくる。

――……自重しろよ?

――アタシを誰だと思ってるのさ〜?

――……これより任務を開始する。連絡は密に取れ

――オッケ〜、まぁあたしに任せておけば大丈夫だって

――……切るぞ

――アヒャヒャ、了〜解

ブツリ、と不快な音を立ててインカムからの声が途切れる。
男は暗闇に立ち上がり、深く吸い込んだ息を吐き出す。

('A`)「さて……行くか」



704: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 18:43 MvWoYSK2O




(´・ω・`)「予想外だね」

川 ゚ -゚)「そう、だな」

並べられたベッドに横たわるショボンとクーは、天井を見上げながら呟く。

(´・ω・`)「……ブーンは治療中らしいよ」

川 ゚ -゚)「そう、だな」

(´・ω・`)「……………」

ショボンは一度、天井を眺める。
天井にあるシミの形を読み取ろうとして、面倒臭くなりまた口を開く。

(´・ω・`)「ビロードとツンはまだ寝てるらしいよ」

川 ゚ -゚)「そう、だな」

(´・ω・`)「……………」

ショボンは、もう一度天井を見上げる。
天井のシミは、読み取れない。

(´・ω・`)「個人的に好きな映画は?」

川 ゚ -゚)「SAW、だな」

(´・ω・`)「聞こえてるじゃねーか、ぶち殺すぞ」

川 ゚ -゚)「そう、だな」

(´・ω・`)「……………」

ショボンは大きく溜め息をつくと、再び天井を眺めるのだった。



705: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 20:50 MvWoYSK2O


――マテヤゴラァアアァァァァア!!!

――アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!


(´・ω・`)「………ん?」


――ピンクローターダッ!!!

ドグオォン!!!



(´・ω・`)「……何が起きてるんだろうね……」

川 ゚ -゚)「知らん」

(´・ω・`)「……ちょっと見てくるよ」

軋む体に鞭を打ち、ショボンはベッドから身を起こす。全身を走る痛みに顔を歪ませるが、ベッドの前に揃えられたスリッパを履き扉に歩み寄る。

引き戸状の扉に手を掛け開こうとした瞬間、扉は自ら動き開いていく。

('A`)「ん?」

(´・ω・`)「あ」

扉の前にはドクオが立っていた。
ショボンは二、三度、目を瞬かせると、唐突に両手を持ち上げドクオの肩に置く。

('A`)「し、ショボン……」

ドクオも同様に、ショボンの肩に手を掛けようとして、突然全身を這い回る悪寒に硬直する。



706: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 20:50 MvWoYSK2O


(;'A`)「……ショボン?」

恐る恐るドクオはショボンの目を覗き込み。

すぐに後悔した。



(*´・ω・`)



ドクオは知っていた。
この後、ショボンが発する言葉を。

そして、その予想は無情にも的中した。










  『や ら な い か』



( A )「―――――」



707: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 20:55 MvWoYSK2O




――ドクオは二度と人間へは戻れなかった……。

くそとみその中間の生命体となり、永遠にハッテン場をさまようのだ。

そして男は度胸! 何でも試してみるものだと思ってもケツがやられるだけなので。

――そのうちドクオは考えるのをやめた。



( A )「―――――」

(´・ω・`)「まぁ冗談はさておき、何で君がここにいるんだい?」

手に込めた力を緩めると、ショボンはドクオに問掛ける。

('A`)「……時間が無い」

(´・ω・`)「……どういう意味だい?」

('A`)「お前達の力が必要なんだ。手伝ってくれ」

当惑するショボンに、ドクオは語気を強める。
いつになく真剣な面持ちの彼にショボンは。

(´・ω・`)「……分かった」

強く、頷いた。



708: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 20:56 MvWoYSK2O


   時間は、僅かに遡り



    〜Dpart・1〜



('□`)「……………」

我ながら完璧だ。

医者の手術着に着替えれば病院内を自由に移動できる。

これならあいつらを探すのは簡単だ。流石、俺。



Ω「あ、すいません」



……………ヤバいな。

いや、大丈夫だ。
落ち着け、俺。

冷静になれ。
KOOLになるんだ。

('□`)「何か?」

努めて冷静に、俺は振り返る。
どこにでもいる、普通の医者だ。



Ω「その手術着……私のなんですけど」



('□`)「……………」



俺は、迷わず逃げ出した。



709: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 20:57 MvWoYSK2O


    〜Tpart・1〜



(*゚∀゚)「……………」

我ながら完璧だ。

ナースの服装に着替えれば病院内を自由に移動できる。

これならあいつらを探すのは簡単だ。流石、アタシ。



Ω「あ、すいません」



……………ヤバいよ。

いや、大丈夫だ。
落ち着け、アタシ。

アタシはナースで、ナースはアタシ。
夜間病棟? 何ソレ?

(*゚∀゚)「……何か?」

若干引き攣ってるけど、多分大丈夫だ。
こうなりゃ完璧にナースを演じてやろうじゃないの。

Ω「点滴の時間なんでお願いできますか?」

(*゚∀゚)「はいは〜い、今行きますよ」

ヒラヒラして動きにくいナース服を揺らしながら、アタシはその男に着いて行った。



710: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 23:40 MvWoYSK2O


    〜Dpart・2〜



降り頻る雨に打たれ〜な〜が〜ら僕は〜振り〜返る〜。

あの日〜の仲間が〜い〜て温もりをくれた〜。



Ω「待ちなさいっ!」

(;'□`)「待つわけないだろ!」

俺は走った。

果てしなく走った。

後ろからは医者が追い掛けてくる。かなりご立腹の様子だ。

(;'A`)「えぇい、息苦しい!」

俺は呼吸の邪魔になるマスクを迷わず放り出した。
だからといって医者が止まるわけでもなく、走る足を止めない。

('A`)「何か……何か無いのか!?」

俺はズボンに手を入れ、自らの股間をまさぐる。
俺はどこぞの声変わりした青狸とは違う。必ずこの状況を打開できる筈だ。

('A`)「! これは……」

俺は手に触れた物を引き抜き、後ろを振り返りながらソレを渾身の力で投げつける。

(#'A`)「ピンクローターだだッ!!!」



ドグオォン!!!



轟音を立て、ピンクローターは爆発した。
俺はもうもうと立ち込める煙を避ける為、一つの病室に飛込む。

('A`)「ん?」

(´・ω・`)「あ」

扉を開けたその先には、俺が良く知る顔があった。



711: ◆sEiA3Q16Vo :04/27(金) 23:40 MvWoYSK2O


    〜Tpart・2〜



(´<_`)「看護士さん、こっちです」

アタシは案内された部屋に通される。

(´<_`)「兄者、点滴の時間だ」

(´_ゝ`)「ん? ……もうそんな時間か……」

兄者と呼ばれた男はベッドで上半身だけを起こしてノートパソコンに没頭していた。

(´_ゝ`)「俺は注射は嫌いだぞ、弟者よ」

(´<_`)「好き嫌いの問題ではないと思うぞ、兄者」

鼻の形は違うけど、よく似た双子だな。口調までそっくりだよ。

(´<_`)「……そろそろ体に障る……パソコンはお預けだな」

(´_ゝ`)「よせよ、弟者……どうせ長くはない。自分の体だ、良く分かってるつもりだ」

(´<_`;)「兄者……希望を捨てるな……」

(#´_ゝ`)「慰めはよせ! どうせ俺は死ぬんだ! 気休m(*゚∀゚)「うりゃっ」


ブヅッ


(;゚_ゝ゚)「ハア゙ッオ!」

(゚<_゚;)「兄者ああああぁぁぁぁぁっっ!!!」

とりあえず勝手にストーリーを展開されても困るから、アタシは近くにあったアンプルを適当に注入した。

医療ミスって怖いね。

(*゚∀゚)「……んじゃ、アタシはこれで」

アタシは右手を軽く上げ、扉に手を掛ける。

『…て………』

(*゚∀゚)「……アヒャ?」

(´<_`#)「待てやごらぁああぁぁぁぁあ!!!」

(*゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」

鬼の形相で迫る男から、アタシは扉を破り全力で逃げ出した。



726: >>724投下、感謝する◆sEiA3Q16Vo :04/29(日) 16:54 y4FitMj+O


    〜Dpart・3〜



(´・ω・`)「……成程、ね」

川 ゚ -゚)「やるしかないな」

包帯や湿布を付けたまま、二人は身なりを整える。

('A`)「コイツを飲め」

二人の服装が整ったのを確認すると俺は自らの股間から液体の入った瓶を取り出す。

川;゚ -゚)「何だソレは」

瓶は、ほんのりと暖かく。

(;´・ω・`)「……飲むの? ソレを」

液体は毒々しいピンク色だった。

('A`)「アレだ、良くある体力回復の素敵ドリンクだ」

俺は大仰に頷くと、二人にソレを手渡す。
怪しさ爆発だが……大丈夫だ。

多分。

('A`)「美味くはないぞ……」



川;゚ -゚);´・ω・`)



顔がひきつっているのが良く分かる。
いや、確かに俺も飲めって言われたら全力でお断りしたいけどさ。

数秒考え込んだ後二人は顔を見合わせると、意を決した様に強く頷き。

ピンクのソレを燕下した。


川 ゚ -゚)´・ω・`)



二人の顔が硬直する。






川 - )´ ω `)













('A`)「流石に……死んだか?」



727: ◆sEiA3Q16Vo :04/29(日) 16:56 y4FitMj+O


    〜Tpart・3〜



(´<_`#)「待てっつってんだろうがゴラァ!!!」

待てと言われて待つわけないだろ、常識的に考えて。

(*゚∀゚)「あ〜……」

しかし、このナース服。
動きにくくて仕方ないよ。ヒラヒラしてさ〜……。

押さえてないとヤバいよマジで。

(´<_`#)「流石の弟をををッ……舐めるなあああッッッ!!!」

何か後ろで言ってるよ。
ヤバいよ。
ヤバいよこの人。

(*゚∀゚)「アヒャ……」

アタシは見た。

走りながら前屈姿勢になり、両手を床スレスレに下げている男の姿を。

アタシは見た。

生まれる摩擦を物ともせず、床の上に掌を押し付け雑巾掛けの様に追い掛けてくる男の姿を。

(´<_`#)「這って動くッ……」

男は飛んだ。
ウォーズマンさながらに回転を加えながら空中にダイブした。

(*゚∀゚)「おぉおっ!」

アタシは思わず感嘆の声を上げ、足を止める。

しかし、男はそのまま背中で床に着地すると、良く磨かれた病院の床を利用しアタシの足元へと突撃してきた。

華麗に。

アタシの足と足の間に。











(´<_`*)「…………赤」


アタシは迷わず。

満身の力を込めて。

男の顔を。

踏み。

砕いた。



732: ◆sEiA3Q16Vo :05/01(火) 16:22 VoThOxxeO


  〜Dpart・4:S&C〜



┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"



('A`)「……何だこの音は……」

二人が液体を飲み干し、数秒ほど経過した時だった。
俺達の周囲に、日常では有り得ない擬音が響き渡る。


┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"



(´ ω `)「……………」

('A`)「おい、ショボン……大丈夫――」



┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"



川 - )「……………」

('A`)「お前もかよ」

……何故かこの女は上半身をやや後ろに反らせながらポージングを取り。
ショボンはこめかみをガリガリと掻きむしっていた。

(´・ω・`)「この薬…実に馴染む。馴染むぞッ!!!」

川 ゚ -゚)「テメーはこのクー条承太郎がじきじきに相手してやる……」


そして、二人はユラリと体をフラつかせ、互いに接近していく。

……俺の目の錯覚だろうか……二人の背後に人影が見える……。



┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"
p2.ms



そして、二人は同時に動いた。

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄』

┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"
川#゚ -゚)つ⊂(・ω・´)
(っ≡つつ⊂⊂≡⊂)
`/っ≡つつ⊂⊂≡⊂ヽ
(ノ ̄∪    ∪ ̄\)



『オラアアァッ!!!』

     ドグシャアア
川#゚ -゚)=つ))ω・:;
(っ )  ⊂( ⊂)
`/  ヽ  ┌  ヽ
(ノ ̄∪    ∪ ̄\)



(;'A`)「いきなり何やってんのおぉおおぉぉぉぉぉっっっ!!?」

俺の叫びは。
室内に虚しく木霊した。



734: 名無しさん :05/01(火) 20:06 dC+gLnTIO

( ^ω^)うーん、何というクソのにおい。ますます俺の食欲をそそるお

ブーンの前には一杯のどんぶりがおかれている。見た目にはウニ丼にしか見えないのだが…

( ^ω^)眺めているだけでも十分楽しいがやはり、食さなければだお。

ぱくり

( ゚ω゚)何という苦みと臭みのハーモニー!!これはまさしくスカトロ丼!!

735: ◆sEiA3Q16Vo :05/01(火) 20:42 VoThOxxeO


    〜Bpart・0〜



( ゚ω゚)「あのふざけた美食家もしゃくれのパパも唸らせる、これぞ神! これぞ王者! 俺はスカトロに新たな可能性を見たッッッ!!!」














――小さい頃、便器の中で悠然と佇む彼……ビッグ便の圧倒的な存在感に僕は圧倒された。

時には、鋼の堅さを持ち。

時には、カレーの如き柔軟性を見せる。

学校の帰り道で路肩に佇む彼は、いじめっ子を撃退する究極の兵器。

彼は……何て言うのかな。

僕達と切っても切れない絆みたいな物で繋がっているんだ。

属に言う腐れ縁ってヤツかな?
体内で発酵するんだからまさに腐れって感じだけどね。

だから、そんな家族とも呼べる彼を食す。
ホカホカのご飯にかけて食す。

たまにはそんな素敵な体験をしてみるのも良いのかもしれない。

これだけは言える。

スカトロは文化だ。



もう一度言おう。

スカトロは 文 化 だ。

じゃあそろそろ話を戻そう。
今度試験に出るからまとめておくように。



736: ◆sEiA3Q16Vo :05/01(火) 20:59 VoThOxxeO


    〜Tpart・4〜



ふざけた変態を片付けて、アタシは廊下を歩いてる。

目的地はもうすぐ。

(*゚∀゚)「アヒャ、あったあった」

部屋の番号を確認し、アタシは扉を開ける。

ξ゚听)ξ「……つー……」

ベッドの上には、ツンと。

( ><)「何でここに居るのかわかんないです!」

ビロードが横になっていた。

(*゚∀゚)「ヒドイね、せっかく来てやったのに」

アタシはわざと頬を膨らませ、二人に歩み寄る。
二人とも、包帯を巻いてるけど意外と元気そうで良かったよ。

ξ゚听)ξ「……他の皆は?」

(*゚∀゚)「アヒャ、あのピザは手術してるけど他の皆は元気そうだよ?」

ピザの一言にツンの顔が引き攣ったみたいだけど、ここは敢えて無視しとこう。

(*゚∀゚)「ショボンと隊長の所にはドクオが行ったよ」

(;><)「隊長は無事なんですか! 教えて欲しいんです!」

ビロードがベッドから体を起こして身を乗り出してくる。見た目はボロボロでも元気そうだわ。

(*゚∀゚)「ま、話は後で聞くとして、とりあえずコレ飲んで」

アタシはそう言うと、ピンクの毒々しい色の液体が入った瓶を二人に渡す。

二人の顔が引き攣ったけど、気にしない気にしない。

……アタシは知らないって。



740: ◆sEiA3Q16Vo :05/03(木) 11:11 KeY/ri1mO


    〜Bpart・*〜



――熱い。

全身に火が付いたみたいだ……。

体が軋む。

右手がうずく。

左目が裂けそうだ。

( ω )「お…………」

ぼんやりと、暗闇から意識が抜け出してくる。
だけど、全身の苦痛は止まない。

声を出そうとすると、肺を締め付けられる感覚に襲われる。

規則正しい電子音が耳に障る。
口の周りに何かが当てがわれていて息苦しい。

――誰か居ないのか。

皆は何処に?

『お…………』

肺を締め付ける感覚の中、もう一度声を発する。



   ――……セ……――


右手がうずく。



  ――…ヲ…セ……――



左目が痛む。

自分の内側から衝動が込み上げてくる。

そして。












(´・ω・`)「ケツを出せ」



( ゚ω゚)『うわぁあぁあああああぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁッッッ!!!』

僕の喉からほとばしるのは、獣の咆喉だった。



741: ◆sEiA3Q16Vo :05/03(木) 11:12 KeY/ri1mO


   〜DpartB×S〜


(#)ω・`)「何か痛いんだけど」

('A`)「知るか」

頬を赤く腫らしたショボンに、ドクオはぞんざいな言葉を返す。

川 ゚ -゚)「……やれやれだぜ」

('A`)「おとなしくヒトデの論文でも書いてろ」

盛大な溜め息をつき、ドクオは扉に手を掛ける。

(´・ω・`)「何処に行くのさ?」

('A`)「いや、ブーンの所だ」

(´・ω・`)「……部屋の番号は?」

('A`)「801号s……」

ドクオは気付く。
爛々と輝くショボンの瞳に。
そして、彼の喉の奥から漏れる音に。





(´・ω・`)『ジュルリ』





(;'A`)「ブーン逃げてえええぇぇぇぇぇッッッ!!!」


――ドクオを吹き飛ばし、ショボンは廊下に飛び出す。

一陣の風となって駆けて行き、やがて静寂が支配する。

そして。





『うわぁあぁあああああぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁッッッ!!!』



絶望の叫びが廊下から聞こえる。



745: ◆sEiA3Q16Vo :05/06(日) 13:00 VJkFpXeiO


    〜Tpart・5〜



『うわぁあぁあああああぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁッッッ!!!』



廊下から悲鳴が聞こえてきた。

何て言うか、この世の終わりみたいな悲鳴だった。

ξ;゚听)ξ「……あの声は……ブーン!?」

悲鳴を聞いたツンは、飛び上がる様に立ち上がると扉に向かって駆け出す。

(*゚∀゚)「アヒャ、アタシも〜」

とりあえず面白そうだからアタシも着いていく事にした。

(;><)「僕は動けないんです! 待って欲しいんです!」

扉を閉める時にビロードが何か言ってたみたいだけど、アタシは聞き流しておいた。



なんつーの? 愛ってやつ?

かなり酷い怪我のはずなのにツンはアタシの前を猛然と走ってる。
あんな駄目人間のどこがいーんだか。

ξ;゚听)ξ「ここね!?」

ツンは一つの病室の前に急停止すると、確認もせずに扉を開く。








ワッフルワッフル アババババ
(((*´・ω・`(;゚ω゚)






ξ )ξ*゚∀゚)『……………』






(´・ω・`(゚ω゚)



ξ )ξ*゚∀゚)『……………』

ツンは……無言で部屋に入って行った。

アタシは黙って……目の前の扉を閉じた。

鈍い音と悲鳴が聞こえてきた来るけど、アタシは知らない。

知らない。

何も。



〜第十九話・完〜



( ^ω^)右手より気持ちいいお!



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